悪徳プロデューサーへの転生 ~バッドエンドを回避するため枕営業させていた彼女たちに優しくしていたら、いつの間にか好意を寄せられてました ※ただし枕営業は辞めません 作:柊咲
「洋一郎さんを罰さないでほしければ、私を好きにさせろ……そういうことですか?」
「どうだろうな」
「はっきり言ってくださって結構です。社長がそういう人間だって知ってますから、いまさら隠す必要ありません」
眞由美は表情を一切変えず、正面を見ながら言う。
年齢は26歳。
身長は160ない程度で細身な体型。
真面目な雰囲気のある黒髪を腰まで伸ばし、お洒落感のない黒フチの眼鏡。
目鼻立ちは良く、可愛いというよりは綺麗系だが、仕事中も会話中も食事中もずっと無表情だから男受けは悪い。
白シャツのボタンを上まで留めているからわからないが、それでもそこそこ胸は大きいはず。
黒スカートに黒タイツ、無駄な脂肪のない細い脚は普段の彼女の容姿では唯一といっていい色気ポイントだろう。
そんな彼女の性格を一言で表すなら”冷めた女”だ。
抑揚のない声にいつも無表情。仕事だけして生きているような彼女。
芸能事務所なのだから他に犯りたい女はたくさんいるが、だからこそ興味がある。
こういう地味で無愛想な女は、ベッドの上ではどんな風に変わるのか。
「さすが社長室付きの秘書だな」
「お褒めいただきありがとうございます。それで、私はどうしたらいいのでしょうか」
「そうだな。これからお前の旦那がやらかしたお陰で一ヶ月ほど忙しくなりそうだから……その間、お前には俺の世話をしてもらおうか」
今まで眞由美には女として興味はあったが、どんなに誘っても「結構です」と断られてきた。
二人は新婚で、俺も別に彼女と無理にしたいわけではなかった。何より嫌われたくなかった。
ただセシリーとのあの情事があってから、少しだけ考えが変わった。
どん底まで嫌われようが、こういう女を無理に犯して、自分専用の女にしてみたいと思っている。
「……拒否権は、ありますか」
初めて彼女は唾を飲んだ気がする。
それほどまでに嫌なのだろう、俺に弄ばれるのが。
だが、無表情な眞由美がそういう反応したと知っただけで興奮する。
彼女の後ろから身体を触りながら、俺ははっきりと笑みを浮かべていた。
「別に構わない。ただその時は、お前の旦那に今回の件の責任を負わせるだけだがな。まあ、当然のことだよな?」
「……」
「旦那のこと、救いたいんだろ……?」
ボタンを一つずつ外していくと、大きな谷間と地味な色の下着が見えた。
「本当、最低ですね」
振り返った眞由美は、はっきりと俺を睨んだ。
初めて見せた感情表現が軽蔑する眼差しなのは残念だが、それも悪くない。
「なんて思おうがお前の勝手だ。それで、どうするんだ?」
「……わかりました。ただ、あの人には内緒にしてください」
「ああ、お前がこれから一ヶ月間、心を込めて俺に奉仕したらな?」
白い肌の乳房を指で触りながら眞由美に顔を近付ける。
派手な匂いのする香水じゃない、微かな香りを嗅ぎながら問いかける。
「わかり、ました……」
「わかりました? そうじゃないだろ、眞由美」
「──んっ!」
乳首を指で摘まむと、眞由美は表情を歪ませる。
「お前がお願いするんだ。一ヶ月間、社長の愛人にしてくださいって。そうだろ? 別に俺はしなくてもいいんだからな」
「……本当に、最低です」
また睨まれるが、もう、その軽蔑な眼差しも興奮する材料にしかならない。
「これから一ヶ月間、そんな最低な男のどんな女になりたいんだ?」
唇を指で撫でると、震えた唇を開けて苦しそうに懇願する。
「社長、の……社長の……愛人に、してください」
「もう一度。ちゃんとはっきりと言わないと駄目だろ」
「──ッ! 社長の、愛人にしてください!」
俺に弱いところを見せないようにか、涙を流すのを必死に我慢する眞由美。
「そんなに愛人になりたいのか、へえ」
「一ヶ月だけ……一ヶ月だけ我慢したら、私と洋一郎さんを解放してくれるんですよね!?」
「ああ、もちろん。約束する。契約書でも書こうか?」
「……書いてください」
まさか書けと言われるとは思ってなかったから驚いた。
「じゃあ、明日までに契約書を作成して持ってこい。お前は俺の秘書でもあるんだからな?」
触り心地のいい乳房を揉むと、眞由美は小さく声を漏らした。
「んっ、は……やめ、て」
「愛人なんだから触って当然だろ?」
「ま、まだ、契約書にサイン……してません! だ、だから今日は」
「じゃあ期日の一ヶ月間は明日からでいいというわけか。俺は楽しみが伸びるだけだからいいが、お前もそれでいいんだな?」
「それは──んんッ!」
乳房を揉む手に力を込める。
眞由美は俺の手を離そうとしたが、唇を噛んで必死に我慢した。
「わかりました……今日からで、いいです! もう、好きにしてください……」
「意外と素直だな。まあ、今日はお試し期間で本番は明日からにするか」
「え」
手を離すと社長室のイスに座る。
「安心しろ、期日はちゃんと今日から数えてでいい。俺は優しいからな」
「……なにが。今日は、もう帰っていいですか?」
「ああ、また明日」
「……失礼、します」
乱れたYシャツを整え社長室を出る。
涙目になりながらもはっきりと俺を軽蔑するように睨んでいた。
その顔を見て、明日からの一ヶ月間が楽しみになってきた。