あの告解を終えて、一週間ほど経った。
愛する彼女たちと暮らす日々は充実こそしていたが、常に平和や平穏があるわけではない。
各地に物資を届ける傍ら、アンデッドの襲撃に備えて哨戒を行うことは常である。そして彼らの出現が確認されれば、被害が出る前に迅速な浄化に移る必要がある。
ここへ来てまだ数週間だが、アンデッドを見た瞬間に左腕へディスクを装着するのも、同行するエクソシスター達にエクシーズ召喚を行うのも、すっかり慣れてしまうほどには場数を踏んできた。
「マスター様!! フィールドに残るモンスターの数は!?」
「今交戦しているので最後だ!! ミカエリス、カスピテル、各個撃破を頼む!!」
ディスクの上に乗っているカードを通じ、彼女たちに指示を出す。
命の危険に晒されながら、メインフェイズもバトルフェイズもまとめて一気にやらされるのがここでのデュエル。ディスクを装着した瞬間に流れ込んでくる、敵の配置や数といったフィールドの様子を把握しながら、持てる手段――手札を用いて対処を繰り返す。
緊張する。汗も流れる。だが自分の前には常に彼女たちがいた。彼女たちが誰よりも危険な場所に繰り出しているのだから、自分が退くわけにはいかない。
その一心で震える指先を制し、最適解を求めてデッキトップをめくり続ける。フィールドから敵がいなくなり、戦いが終わるまで。
「……どうか、安らかに。……マスター様、こちらの浄化は完了しました」
「こちらも滞りなく。怪我はありませんか、主様」
エリスの祈りと報告を聞き、続けてステラからも決着の報告を聞く。
戦闘終了――そう思って安堵した瞬間、突如として働いた直感が自分の視線をエリスの背へと向けさせた。
来る。まだ終わりじゃない。だがこの感じでは、相手は――。
「エリス!! 後ろへッ!!」
「え――? ……っ!?」
木々をなぎ倒し、出現したのはアンデッド――の影響を受けたのか、狂暴化したビッグコアラ。
不味い。あれは特別な効果こそ持たないが、ただ単純に強い。ミカエリスもカスピテルも、あれが持つ打点には届かない。
ミカエリスの持つ力による除去はすでに使用しており、再度の使用には時間を要するが――間に合うはずもない。あるいは――いや――。
「エリス――ッ!!」
ステラの声が聞こえる瞬間、殆ど無意識に盤面を動かし、僕は対処を終えていた。
ここにいないモンスターの力を借りるのは僕自身の体力を酷く消耗させるが、惜しむようなものではない。
少なくともアーゼウスを呼び出すよりは消耗は少なく済む、確実に呼べる彼女の名を呼ぶ。
「――サーキットコンバイン!! リンク召喚!! 頼む――リンク2、閃刀姫アザレアッ!!」
手札をフルに使い、彼女たち以外のモンスターを使用して呼び出したのは閃刀姫アザレア。
青い閃光がディスクから迸り、光はやがて少女の形を伴ってビッグコアラに接近すると、自身が持つ効果によってそれを一刀のもとに破壊した。
「エリス、大丈夫か!?」
改めて周囲に敵の反応がないことを確認してから、ミカエリスの力を解いたエリスの元に駆け寄る。
彼女の前方では青い幻影のアザレアが刀を納め、消えるまでの間に周囲を警戒していた。
「え――ええ、ありがとうございます、マスター様……。申し訳ありません、不甲斐ないところをお見せして……」
よたりとこちらにもたれかかるエリスの体を抱き留め、彼女の体に怪我がないことを確認する。
ほどなくしてステラも合流し、三人でそれぞれの無事を確認し合い、ようやく戦闘が終わった実感が心に追いつき始めた。
息をつき、左腕からディスクを消す。周囲に脅威は無いと判断した幻影のアザレアも、ディスクが消えると同時に俺のもとへと歩み寄る。
「助かった。ありがとう、アザレア」
アザレアはこくりと頷くと、そっと跪き、戦闘の後遺症として痺れて強張る俺の左手を取って、その甲に唇を触れさせた。
そうして幻影は消え、俺とエリスとステラが残る。よし、帰ろう――と言おうとして彼女たちの目を見たところ、何故かやけに据わった目でエリスが俺を見ていた。
「……よろしいでしょうか。マスター様」
据わった目のまま、エリスは俺に問いかける。
「先ほどの行いは……いったい……?」
「あ――ぁ、サンボルやブラックホールみたいな除去札が手札になかったから、エクストラデッキの彼女を呼んだ。心配はいらない、痺れはすぐ取れる」
「はい、マスター様の取った手に間違いはないと思っております。事実こうして、マスター様と彼女のおかげで私は助かりました――が」
ずい、とエリスが距離を詰める。ぎゅ、っと僕の右腕を抱きよせて、心臓の鼓動が伝わるぐらい強く体を押し当てながら。
エリスの鼓動はどくんどくんと妙に速く、戦闘の直後ということもあって体温も高い、僕自身の熱と合わさってやけに興奮が強まってしまう。
戸惑う僕をよそに、エリスは問い詰め続ける。
「なぜ。なぜ、彼女が、デッキにいるのでしょう。私たち以外のカードが、なぜ。マスター様。マスター様のデッキ構築は、純構築、では、ございませんか」
「い――や、いやいや、いや!? もちろんそうだとも、けれどエクストラの汎用カードまで制限したら戦いづらいなんてものじゃない、ああほら、他にも幸魂とか荒魂とか――アーゼウスだっているだろう!?」
「幸魂や朔夜しぐれちゃんはいいのです、かわいいですし。アーゼウスもいいでしょう、呼ぶときのマスター様はかっこいいですし乗るのも楽しいですししかしですね閃刀姫はちょっとええちょっとばかりこればかりは見逃せないと申しましょうか……」
ぎゅうううと腕を抱きしめる力がどんどん強くなっていく。エリスの体温や胸の感触や圧から逃れられないのが非常にまずい。
それに加えて彼女の顔もどんどん近づき、整った顔立ちと綺麗な瞳が不満を露わにして迫る。目のやり場に困る。
どうにか許しを得て離れなければと思っていると、ステラがエリスの名を呼びながら、彼女は左側から僕の方へと歩み寄った。
「はいはい、嫉妬はそこまでにしなさいな、エリス。まったく……主様、お疲れでしょう? どうか、お手を休ませてください、ませ……っ」
てっきり彼女と僕を離してくれるものかと思いきや、ステラは痺れる左腕をそっと手に取ると、その手のひらを、ぎゅっ……♥ と自分の胸に押し当てた。
エクソシスター達が着る厚手の服越しでも十分すぎるほど伝わる柔らかさと熱に、ふらっと一瞬意識が飛びそうになるも、慌てて何をしているのかと問いただした。
「それは勿論……労わっているのですわ? 主様のお手は戦いの度に緊張し、痺れ、疲労するご様子ですもの……少しでも心地いい刺激をと、思いまして……」
胸に押し当てられている、というより押し込まれている左手を引っこ抜こうにも、未だ痺れが残るのと、力を込めると揉んでしまいかねない懸念からろくに抵抗ができなかった。
確かに、確かに心地いい、けれども、しかし。こういうことは――よろしくは、ない。なんといって諭すべきかを考えている間に、ステラはにっこり微笑んで。
「いかがでしょう? ……あの子のキスと、どちらが心地いいですか……?」
それから少しだけ目を開けて、薄目でわずかに睨むようにしてそう言った。
駄目だ。エリスがエリスならステラもステラだ。アザレアの投入と別れの挨拶を不満に思うのであれば、ステラのこの行いはどうなのかとエリスに訊ねようとした瞬間、右手をもまた違った心地いい感触が襲った。
むにゅう、と右手もエリスの胸に埋まる。エリスはむすっとした顔で、片頬を膨らませて、言わずともわかるだろうというような顔で。
「あら、エリスも? そうね、主様の戦いぶりは本当に壮絶で――その分、お体への負担も相当ですもの。ねえ主様、こちらとあちら、どちらの感触がお好みですか……?」
「マスター、様、っ!! 我々エクソシスターの着るこの礼服は戦闘にも耐えうるよう生地がぶ厚いので!! お望みとあらば直接触れて揉んで癒して堪能していただいても――!!」
「くすくすっ、もう、エリスったらはしたない。……主様、私のは……イレーヌには負けますけれど……エリスには大きさで勝ると、思っておりまして……」
僕を挟みながら僕を置いてわたわたと言い争いを始める二人。触れた時こそ戸惑ったものの、こうして子供が背を比べるように言い争う二人の姿を見ていると、両手の感触に覚える興奮はさておいて、もやもやと疑念のようなものが浮かび始めた。
――僕はもしかして。男性であると、意識されていないんじゃないのか、と。
「いかがでしょう、主様――んひぅっ!?♥」
「ねえっ、マスター様――んぉ゙っ!!?♥」
ぎゅう、と。少しだけ強く彼女たちの胸を揉んで。
くい、と顔で方向を示し、伝える。
「……物陰に、移動しようか。二人とも」
言い争っていた二人の言葉はぴたりと止み、その代わりにか細く消えるような声で返事をした。
「「…………はぃ……♥」」
*
周囲に敵の気配は無く、同時に人の気配も全くない。その廃墟の物陰となれば、世界には自分たちしかいないんじゃないかと錯覚するほどの静けさだった。
自分の前に立っている二人のシスターに目を向けて、ひと呼吸挟んでから、普段よりも真剣な面持ちを心掛けて僕は切り出す。
「……ひとえに僕自身にも原因はあるのかもしれないが……」
そう前置いてから、きょとんとした顔の二人へ。
「僕もその……男だ。女性に近づかれればどきりとするし、その子が綺麗で可愛らしければなおさらだ。その上、体に触れさせられるとなると……我慢だってきかなくなる。はっきり言って、興奮する……させられる。だからその……」
「興奮したんですか?」
ずい。と近寄るエリス。
「…………女性として……貞淑に……危機感を……持って……」
「興奮……なさって、くれたのですか? 私に……」
目を見開いて、興奮を露わにするステラ。
「…………」
ああ。これはだめだ。話を聞いてくれそうもない。
興奮したのは事実だし、今もしている。ひとえに彼女たちへ向ける好意と、彼女たちの持つ魅力故のことだが……彼女たちに、男性を興奮させて喜ぶような女性になってほしくない。
……仕方がない、と僕も腹を決める。彼女たちが僕にそうしたように、僕は特に遠慮のないエリスの手をぐっと乱暴に掴むと、ぐい、と自分の股間へ寄せた。
「きゃっ…………――――っ」
ちょっとだけ嬉しそうな声をあげたエリスの顔が、そこに触れた途端に色を変えていく。
女性に触れさせた経験なんて全くない。ましてこんな強姦じみたことなんてしたこともない。けれど今、そうするしかないと判断した。
真剣にエリスの目を見つめながら、僕は続ける。細い指が遠慮がちにすりすりとそこを撫でる心地よさに、震えそうになるのを必死で我慢して。
「している……しているんだよ、エリス。君たちが体を触らせたり、顔を近づけたりするから、こうなってるんだ。……気持ち悪いし、怖いだろ。こういう気持ちを向けられるのは」
「…………でっっ……か……ほ……ほんとに、ほんとのことだったんだ、ほんとに、こんな、こんっ……」
目を白黒させながら、僕の顔と手の中の股間とに視線を行ったり来たりさせるエリス。
ほら、やっぱりこんな調子だと目線でステラに訴えかける。あとはエリスに言った通りの、こんな目を向けられるのも、こんなことをされるのも嫌だろうというようなことを伝え――ようとして。
……いや、ちょっと待てよと、心が言う。
「……エリス? エリス、ちょっと? なに、その反応……ぁ、主様の、それ……どう、なっていますの?」
「ふーーっ……ふーーっっ……♥ てことは、ほんとにさんじゅっせんちで……このなかでせーえき、どくどくって、っっっマスター様? し、失礼して、失礼してよろしいでしょうか?? っあ、いいえ、お言葉を無視しているのではありません、ええ、ええそうですよね、マスター様も殿方、男性ですから、こうして肉体が変化することもありますよねっっ」
「に……肉体が変化? ぇや、まあ、そう、だけど……」
……怖くは、ないのだろうかと。
肉体関係を結んだことはなくても、女性と付き合った経験はなくはない。そういう店に行ってみた経験だってある。そして、同じだけの失敗をしてきた。
あの告解も、誇張された話から想像するものに興奮しているだけだと思っていた。実際に触れれば、興奮よりも恐ろしさのほうが勝るだろうと。
けれどもエリスは恐怖するどころか、女性の裸体に食いつく少年のような面持ちで僕の下半身に手をかけ――何故か手慣れた動作で股間の留め具を外すと、ずるりとズボンを下ろしてしまった。
「ゃちょっと待ってエリスっっ」
――ぶるんっ。
「ひゃうんっっ!!?」
瞬間、内側で下に向けていた性器がぶるんと反動で跳ね上がり、べちん、とエリスの鼻先を下から叩いた。
突然の刺激に驚いて声をあげた後、エリスはそれを見てさらに息を荒くし始めた。
同時に息を呑んだような吐息も聞こえた。ステラも、エリスと同じようにそこに釘付けになっていた。
僕のコンプレックスでもある、完全に勃起すれば先端が優にヘソを追い越してしまうぐらいの、長くて太い性器。
「……ぇあ…………ぁっ、あ……」
言葉を失うとは、まさにこのことなのだろう。
彼女たちにそれを見られた恥ずかしさと、見せているという興奮が入り混じって、口の中が渇いていく。
それと同時に、性器の先端からはだくだくと透明な汁が垂れ始めた。彼女たちに何かしてもらうことを期待して、先走って溢れてくる涎だった。
「……え、っと、だ。エリス、ステラ。……僕も男で……その、気持ち悪いぐらい大きい、自覚はある。だからいたずらに、さっきみたいなことをされると……」
「ぃえ、いえ、いえ、とんでも、とんでもございません主様、とても、とても雄々しくご立派でっっ、なんと、なんともっっ……ぁ、っ……♥」
ぶんぶんとステラは首を横に振る。荒れた息と紅潮した頬が興奮を隠さず、むしろ教え伝えるように表れていた。
興奮……されて、いる。どうして、なぜ。そんなに、いいものだろうか、これは。
鼻先を叩かれたエリスはどう思っているだろうと、眼下に目を向けた瞬間。
「マスター様のちんぽ、おちんぽ、私で興奮してくれたおちんぽ、先走りの涎だらっだらのおちんぽっっ……ぁ、駄目これだめ我慢無理我慢できないむりむりむりっっごめんなさいごめんなさいマスター様ごめんなさいはしたないシスターでごめんなさいぁあっむっんぶっぶじゅるるるるるるるるるぅぅぅぅううっっ♥♥♥」
「~~~~~~~~ッッ!!?!?」
腰が砕けた。崩れ落ちそうになりながら、必死で踏みとどまった。
何をされたのか理解できなかった。性器に突然甘くも強い刺激が走って、同時に温もりを覚える。
「あ、あー、あーあ……♥ エリスってば、なんてはしたない……♥ ……はぁ、はぁっ……主様のを、一心不乱にしゃぶってっ……♥」
耳元に流れ込んできたステラの吐息と声で、ようやく状況を理解する。
口で。咥えられている。食べられている。性器を、エリスに。
「んぐっっぶっ、じゅぶるっ、じゅる、じゅぶぶぶぶっ、ぶっぷぶぶぶぶっ……♥ じゅっ、じゅるっ、じゅぶっ、じゅるるっ、ぢぅぅぅぅぅうぅううっっ♥♥」
あまりにも新鮮で突然の、知るはずもなかった快楽に、性器の先が蕩けて消え失せたような錯覚に陥る。
性器にしゃぶりつく口の端から引きずり込まれた空気が唾液と混ざって下品な音を立てて、エリスの表情は見たことも無い淫らな顔になっていた。
それを貪ることしか頭にない、それを一心に求めるだけの顔。待って、離れてと懇願しても、彼女の口は絶対に離れない。
「……これが。私たちの答えですわ、主様……♥ 私たちは主様を愛しています。主様のすべてを、頭の先から足の先に至るまで、すべてを……。ああ、もう、取り繕わずにお伝えいたしますわ、主様――♥」
ふぅ、と片耳から流し込まれるステラの吐息と声。その手の先は、エリスの口が届かない竿の根元をきゅっと握り、垂れた唾液を塗り付けるように前後に扱いていた。
敏感な先端は暖かい口にねぶられ、硬く勃起した根本は細い指で優しく扱かれ、心とは裏腹に性器は正直に精液を充填させていた。
出したい、気持ちいい。エリスの口にしゃぶられて嬉しい。悦びを訴える快感に、必死で首を横に振る。
――けれど。
彼女たちを守りたくて彼女たちを拒もうとする心すら、彼女たちは蕩かそうと試みる。
「私達、誰一人の例外なく。主様に抱いている『好き』は、肉欲とはっきり結びついています。私もエリスも、ソフィアもイレーヌも、マルファも、みんな――主様と……セックス、したい♥ このえっぐいご立派なおチンポで、処女まんこぶち犯されたい♥ 口も喉もぜぇんぶ使って、精液、一滴残らず飲み干したい♥ 神に捧げたこの清い体を、主様の色に染め上げていただきたい♥ お口も、お手も、おっぱいも、おマンコも、ぜぇぇんぶ捧げたい、使われたい♥ ……毎日、毎日、毎日、毎日、それだけを――想って、いるのですわ……♥」
そん……な。こと。……想う、はずが、だって。
否定しようと並べる理屈を、二人の行動と愛情にねじ伏せられる。
僕は何の美点も持たない平凡な男だ。――その男をこそ彼女たちは愛している。
僕の性器は大きくて歪で気持ちが悪い。――そんな性器をエリスは口で、ステラは手で愛してくれている。
そうして生まれる葛藤も何もかも、彼女たちの口が奪い去る。僕の心から、たったひとつの想い以外がこそぎ取られていく。
エリスの口に――ステラの口に。
「うーーわ……えぐ……♥ エリスってば完全に主様のおちんぽ味わうことしか頭になくなっちゃってる……♥ お口すぼませて、頬のお肉全部使ってじゅるじゅるねっとりフェラ♥ たまに頬肉におちんぽの亀頭をぺっとり押し付けて……外側から指で、ほっぺ越しのカリ首、ぐりぐりぐりぃ……っ♥ ふふふっ、主様、いかがでしょう? エリスの……夜な夜なひとりで行っていた、練習の成果♥」
「んぐっ♥ んぐぼ♥ ぐぶじゅっ、じゅるぶ、ぐぶっ、んぶ、んっ、んーーーーっ……♥♥」
エリスが上目遣いにこちらを見上げながら、ステラが口にしたものと全く同じ意思をこちらに訴えるのがわかる。
いかがでしょうか、気持ちいいでしょうか、私の口でご満足いただけているでしょうか――。
それになんと答えるべきか、あるいはただ快楽に腰が砕けながらぶるぶると震える全身が答えの代わりになっているのか。
「……拒むことも受け入れることも、主様には容易なこと。その、行き所の無いお手で……エリスの頭を、引きはがせばよいのですわ。私たちは皆、敬虔で従順なシスターですから。神父様のお叱りや拒絶には、ちゃあんと従います。でも、もし――もし、受け入れてくださるなら。男として、私達という女を、受け入れてくださるなら――」
彼女が口にする熱い言葉が示す意思は、最早言葉にならずとも伝わってくる。
ステラの指の、竿の根元を扱く速度が増していく。伴って、エリスの口の動きも変わる。
「ぐぽっ、ぐぽ、くぽ、じゅぽ、じゅるっっ、じゅるるるぅぅぅ……♥ つぽ、つぽっ、くぽ、ぐぽっ、ぐぽっっ♥♥」
亀頭だけを口に含んで、雁首の溝を唇で磨く。
上目遣いでこちらを見つめるエリスの顔には、ただただ純粋な興奮と好意があった。その瞳に、ハートが浮かんでみえるくらいに。
さらさらとした綺麗な金髪が、前後に顔を動かす度に靡く。この世界に来て、彼女を見つけることができたのは、この金髪のおかげだった――。
エリス。
全身ごとぶるぶる震える口で、どうにか彼女の名前を呼ぶ。
「……んっむ……?」
咥えたまま、首をかしげる。
僕はただ一言――『いいの』、と訊ねた。言葉の裏には、あの告解の内容があった。
エリスはつぷりと口から亀頭を解放して、そこと唾液が繋がったままの口で、答えた。
「――どうぞ♥ ……ぜぇんぶ、どうぞ♥♥」
そのたった一言で、残った理性が水に落ちた綿飴のように消え失せた。
浮かせていた右手はエリスの後頭部をその金髪ごとわし掴み、ぐっと性器のもとへと引き寄せる。
ステラの脇腹を抱いていた左手はするりと上に滑り、あの感触を求めてぎゅっと乱暴にそこをわし掴んだ。
「ふん゙っむ゙ぅぅうっっ!!♥♥ んぶっっぐぶっ、ぐぶ、じゅぶっっ、じゅぶるるるるっっ、ずぶ、じゅぶっ、じゅっぶ、じゅぶ、ずじゅるるるるるぅぅぅっっ!!♥♥」
「ひゃっっ――ぁ♥♥ 主様、主様っっ♥♥ 嬉しい、そんなにステラのおっぱい気に入ってくださったのですかっ?♥ ええ、ええどうぞ、お好きなようになさって、エリスのお口も私のおっぱいも全部っ、私たちのものではなく、主様のものですからぁっ……♥♥ ん、んっっ、ぁ、あっっ♥♥」
ステラのおっぱいの感触をオカズにしながら、エリスの頭を掴んで性器をしゃぶらせる。
頭が破裂してどうにかなってしまいそうな快楽の中には、直接的な刺激以上に、大きな大きな安堵があった。
――想っていいのか。していいのか。彼女たちに。こんなこと。したいことを、していいんだ――――。
「出してっっ♥♥ 出してあげてください主様っっ♥♥ エリスのお口にっ、主様のせーえき、排泄してあげてくださいませっっ♥♥ 私のおっぱいももっとぎゅうって揉んでっっ、ぁ、っ私も、こんなっ――乱暴におっぱい揉まれてっ、主様に揉んでいただけて――っ、イ、っっ…………♥♥」
「ぐぶ、ぐぶっ、ぐぶぶっっ、ぐぶ、んぶ、ずぢゅぅるるるるるるっっ、ん、ん゙っっ、む゙っ――!!!♥♥」
刹那、訪れる解放感と多幸感。長く長く我慢した排尿を、ようやく吐き出したような快感が迸った瞬間。
僕は、エリスの頭をぐっと押さえつけていた。
「んむ゙――っっ」
“ごっっぼっ、どぶっっ、ぶびゅるるるっっ、ごぶ、どぷ、どぷっっ、どぷっっ――――♥♥”
「――――ふん゙む゙ぅぅっっ!!?♥♥ んっぐ、ぐぶ、っっ、~~~~っっっ!!!♥♥」
性器が裏返るような膨大な快感と、解放感。尿道をこじ開ける、半固体の熱く煮えた精液。
この世界に来て溜め込んだことと、自分の手ではなく愛する彼女たちによって達した快楽が重なって、濃度も量も自分が知るそれとまるで桁違いのものになっていた。
驚き、目を丸くしながらも、エリスはそれを受け止めようとするが――飲み込む量より注がれる量の方が多い。
「ぐぶ、んぐ、ぐっ、ぅ、んぶ、ぇ、ぶぇっ、ごぶぇ、んぶ、んむ、ん、ん゙っっ……!!♥♥」
エリスの口内に精液が溜まり、頬がどんどん膨らんでいく。唇の隙間からドロリと漏れる。
射精によって薄まった意識でも、これ以上はまずいとわかる。手を離し、エリスの口からどろりと精液を吐き続ける性器を引っこ抜いた――瞬間。
するりと左腕を抜けて、ステラが屈んだ。それから、何の遠慮もなく。
「はっっぁむ♥♥ んっっ……く♥ んく、こく、こくっ、ごくっ、っこぷ、ごぶっ、ぐぷ………………っっ♥♥」
僕に向けて甘い声を囁いていた口で、残る精液を飲み下し始めた。
その横でエリスが口を必死で押さえている。顎の下からこぼれた精液を垂らしつつも、これ以上無駄にはすまいと言わんばかりに。
長い長い射精がようやく終わるとき、僕の眼下には、顔を歪めてまでも自分の精液を必死に頬張るシスターがいた。
愛用するデッキのシスター。共に肩を並べて戦い、生活を共にするシスターが。
愛おしかった。
ひどい充足感があった。
「……、……っ、ぐちゅ、ぐっちゅ、むぐ、んぐ、ぐ、んっ…………♥」
「にっちゅ、にっちゃ、にっぢゃ、ぐちゅ、こぽぁ、ぁむっ、んっ……♥」
あらかた飲み終えて、口内に余裕ができ始めた頃。
エリスもステラもお腹をさすりながら、手で押さえていた口内をぽっかり空けてこちらに見せた。
出したばかりの精液がまだ残っていた。それを舌に絡めて弄びながら、大きなガムを咀嚼するように、味わう様子を見せてくれた。
「れぁ…………♥ こぽぽぽぽぽっ、がぁぁぁ……んむ♥ ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ……♥」
エリスは精液でうがいをして泡立ててから、口を閉じて口内の精液を唾液とかき混ぜる。
「くっっちゃ、くちゃ、くちゃっ、にちゃ、にちゃっ、こっっぽぁ……♥ むぐっ、んっ、……♥」
ステラは精液を噛み締めて味わい、口を開けたまま噛んで咀嚼する様子を見せながら、ガムのように気泡を膨らませて見せた。
ぱちんとその泡が弾ける瞬間、ぱくりと口を閉じる。そうして味わって味わって――今度は。
見つめ合い、どちらともなく。
「んっっ♥」
「……む、んぢゅっ……♥」
キスをした。
エリスとステラは、口の中に残った唾液と混ざった精液をお互いの口へ流しこみ合い、舌を絡め、ねぶり、丹念に味わっていた。
むあ、と塩基のような臭いが立ち上る。絡まった唾液と精液が少しずつ溢れそうになると、じゅるるっ、とどちらかがそれに吸い付いて口に納める。
互いの口に吐き出されたものをも求め合う、浅ましく愛おしいザーメンディープキス……。目の前で繰り広げられるそれを見て、頭がどうにかなりそうだった。
射精を終えたばかりの性器にはすでにドクドクと血が巡っていて、すぐにでも二発目を出せそうな状態になっていた。
「「…………っ♥♥」」
性器がびくんと跳ねる、その様子を横目で見た二人は、にっこりと微笑みながら口を離す。
ザーメンの橋が間にかかって、重力に従ってぽつりと千切れて落ちた。彼女たちの顔は、僕の右耳と左耳にそれぞれ近づき。
「「ごっっく……んっ♥ ごく、ごくっ、ごくっっ、ごくんっ♥♥」」
喉が動いて、嚥下する音を間近で聞かせ。
飲まれている、食べられていると強い実感を沸かせた後――――。
「「ごえ゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙え゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙っっ!!!…………っぷ……♥♥♥」」
ザーメン臭い、大きなゲップを聞かせてくれた。
「……ごちそうさまでした……マスター様♥ し、失礼いたしました……我慢できずっぇ゙ぇ゙っぷ……♥」
「…………ぇっぷ……♥ ぅわ、私としたことがはしたないっ……♥ お叱りの言葉があれば甘んじて受け入ぇ゙ぇ゙え゙え゙え゙ふっっ……♥」
……。…………。
滾りが、収まりそうになかった。
こんなに下品な姿を、彼女たちが持っているとも、見せてくれるとも思わなかった。
両腕で彼女たちの脇腹をそれぞれ抱き寄せ、びくんと大きく滾って跳ねる性器をわかりやすく見せつける。
「ぁ……っ♥ ……まだ、まだこんなに、おっき……♥ ぉ、おなか、入るかな、大丈夫かな……?♥」
「主様」
ただでさえゲップが出るほど膨らまされた胃袋に、まだあの量が収まるかどうかを考えるエリスとは裏腹に。
ステラはどこか余裕のある――というより――覚悟を決めたような顔で、赤い顔で微笑みながら。
小さな鍵を、僕に見せた。
「……ステラ、それは?」
「はい」
「――私の着用している……貞操帯の。たったひとつだけの、鍵……です♥」