※この作品はR-18です。

エクソシスター・スペルマグレイル   作:朝神佑来

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【イレーヌ&ソフィア】前戯

 ――マルファとの逢瀬から、暫くした後の昼過ぎ。

 イレーヌとソフィアと共に近郊の遺跡の調査に伺う時まで、じんじんとした快楽がまだ股間に残っていた。

 

 「神父様……? あの、どうかされましたか?」

 

 小さく屈んで、こちらの顔を見つめるイレーヌ。

 ああごめんなんでもないと答えつつ、先行するソフィアも懐中電灯を持ったままこちらに振り向く。

 

 「なにかあれば遠慮なく仰ってください、ご主人様。僕らはご主人様ほどの探知、および危機察知能力を持ってはいませんから、頼りにしてます」

 

 無表情のまま、全幅の信頼を寄せてくれるソフィア。彼女の言葉には感謝で答えた。

 

 

 ――エクソシスターの職務は多岐に渡る。

 付近の村や集落に物資の配給や炊き出しを行うこともあれば、その周辺の哨戒にあたってアンデッドの対処を行うこともあり、そして今は遺跡の調査を行っている。

 新たに確認された遺跡に赴き、そこが危険な場所か、安全であれば利用は可能か、物資は残っているかなど、様々なことを確認して記録する必要がある。

 主にこの遺跡調査はソフィアが担当する仕事であり、イレーヌはその補佐として、エリスやステラと同じくコンビを組んで活動することが多い。

 そして今回、ソフィアとイレーヌの二人と共に行動するにあたり、僕に任された職務は先日のような戦闘行動ではなく、ディスクを展開することで把握できる周辺の様子……フィールドの状態を彼女たちに伝えることだ。

 

 「……ここは、まだ侵食が進んでないみたいですね。損傷も軽微で、拠点にぴったりかもです」

 

 階段を上がってドアを開けた先。真っ白いビルの中はこれまた真っ白い部屋が広がっていて、ずいぶんと綺麗な様子だった。

 かちりと懐中電灯の明かりを消して、うんうんとソフィアも頷く。陽の光が差し込み、外の景色も確認できる。

 文明の跡が色濃く残るそこは、つい昨日まで誰かが暮らしていたんじゃないかと思えるほどに、生活というものの形をはっきりと残していた。

 

 「……人間だけが、すっきり消えたみたいだ」

 

 その部屋の真ん中で、僕は敵性反応の存在を確かめるべくディスクを展開する。

 自分フィールドにはソフィアとイレーヌ。敵のフィールドには…………何の反応も無い。

 

 「多くの建物がここと同じようなものです、ご主人様。人だけが消えて、ものが残ってる。先の時代に建造された建物は頑丈だから、貴重な資料や再利用が可能な道具が残っていることも多いんです……」

 

 ソフィアはそんな建物にも慣れたものと言わんばかりに棚を開け、隅々まで物色を行っていた。

 不安そうに半透明のディスクを覗くイレーヌに、こくりと頷いて安全を伝える。ほっと胸を撫で下ろした彼女も、部屋の中を見て回り始めた。

 改めてこの真っ白く殺風景な部屋を見回すと、はじめて来たはずの場所が、かなり見慣れた懐かしい間取りのように思えてきた。……あれはキッチンシンクで、あれはクローゼットで、イスとテーブルが並んだあそこはリビングだろうか。

 かつて人が暮らしていた生活感だけを切り取って残したまま、ぴたりと時間が止まっている。

 

 「……ぉ、おお。これは……」

 

 いつの間にやら奥の方へ行っていたソフィアが嬉しそうな声を上げる。

 なにか見つけたのだろうかと彼女の元へ向かうと、そこはふわふわの大きなベッドが置かれた寝室だった。

 ベッドの脇には小棚があり、小棚の前でソフィアが膝を抱いてしゃがんでいた。

 

 「なにか見つけたんですか、ソフィア?」

 

 「見てみて、イレーヌ。この箱、未開封の新品だよ。この中に何個か同じのが並んでる」

 

 僕の後に部屋へ入ったイレーヌがソフィアに訊ねながら駆け寄り、ソフィアは彼女に手に持った箱を見せた。

 彼女二人はそれがなんなのかよくわかっていない様子だったが……脇からそれを見た僕には、それがなんだか見覚えのあるパッケージに見えた。

 

 「この大きさだと……タブレット的な保存食かな……。あ、ご主人様。開けてみても大丈夫かな」

 

 「ぁ……ああ……。大丈夫、だと思う……けど。たぶん、食品じゃあないと思うよ」

 

 その箱には、大きくでかでかと数字が書かれていたのである。

 ……『0.01』、というような。

 封を切ってぱかっと開いた箱から、ソフィアは薄く四角い包みを取り出す。指でつまんだ感触からそれが食品の類でないことを察すると、その袋も開けて中身を取り出した。

 中央が膨らんだ、薄いピンク色の円盤。

 

 「これは……? 風船? いえ、ガム……?」

 

 「食べられそうには……ないね。ご主人様は、これがなにかご存知で?」

 

 少しだけうろたえつつも、ソフィアの問いに頷いて答える。

 

 「避妊具…………だと思う。僕の世界にも、まったく同じ形で、ほとんど似た材質の道具があった」

 

 「……避妊、具?」

 

 「これが……ですか?」

 

 物珍しそうに見つめる二人に、この世界では珍しいものなのかと訊ねた。

 イレーヌはふるふると首を振り、ソフィアはううんと唸って答える。

 

 「いえ、こちらの世界にもこういったものはございます。ただ、わたしは見たことがなく……そういったものがあることは知っていましたが……」

 

 「僕も。僕らには縁のないものだから。……こんな形なんだ……どうやって使うんだろう……あ」

 

 ぴんとなにか閃いたような顔をして、今度はソフィアがこちらに訊ねる。

 

 「ご主人様はこれ、どうやって使うかわかるよね。どうやって使うの?」

 

 ……何故、断定するような形なのだろう。

 ずい、とそれを片手につまみながら迫るソフィアに、首を振って答えた。

 

 「使ったことはないよ……まあ、使い方は知ってるけどさ」

 

 そも、コレの大きさは僕のに合うんだろうか……?

 改めてその避妊具の幅を確認すると、せいぜい大きな硬貨一枚分くらいのものである。

 眉をひそめながら観察していると、なぜかソフィアがぱちくりと目を見開いて驚いた顔をした。

 

 「…………使ったこと、ないの?」

 

 「ないよ……なんであると思ったんだ?」

 

 「だって、したって聞いたから。エリスとステラに……え、じゃあ…………えっ?」

 

 …………。

 …………。

 

 困惑と羞恥が心の中で渦巻いて、言葉が出なくなった。

 ソフィアとイレーヌも困惑した様子で、あるいは驚愕した様子で、ただ黙った僕を見ていた。

 

 「その…………どこ……まで、聞いた……?」

 

 なんだか体から力が抜けて立っていられなくなり、ぼふんとベッドに腰かけて訊ねる。

 長く放置されたにしては、存外に心地いい感触を残していた。

 口に両手を重ね当てながら、イレーヌがすっと僕の横に腰を下ろす。同時に、反対側にソフィアがぴょんと座る。

 

 「えと……あの、えと……。……すみません。二人とも、快楽で頭がいっぱいで、あまりはっきりと覚えていないそうですが……」 

 

 問いにはなぜかイレーヌが答えた。

 するりと重ねた手が顔を離れると、真っ赤になった頬が露わになる。

 

 「……とにかく、とにかく気持ち良くて、その……幸せだったと……言って、いました」

 

 「そう、そうなんだよ、具体的なことは何ひとつ教えてくれなくて……そこがもどかしくて……。ね、ね、ご主人様」

 

 ずい、ずいとソフィアはさっき以上に体と顔を寄せる。

 凛々しくも可愛らしい顔立ちと、その顔が赤くなって息を荒くしている姿が真横に迫る、その迫力たるや――。

 それでも彼女を拒まねば、汚してはならないからと訴える理性を、脳裏に蘇ったマルファの声が押さえつけた。

 この子たちを導いて、受け入れてあげてほしいという声。他ならぬマルファ自身が見せた、凛とした顔と淫らな顔。

 

 エリス、ステラ、マルファ。彼女たちが見せたあの顔の、そのどちらもが彼女たちの心をそのまま表したものだった。

 それからまた少しだけ沈黙したけれど、今度のそれは感情によるものではなく……ただ単に、何から話そうかと悩んでのことで。

 間近にあるソフィアの頬を左手で撫でて、その目を見つめ返しながら、ゆっくりと話し始めた。

 

 

 *

 

 

 ……彼女たちと致した初体験は、それほどロマンチックと呼べるようなものでもなく。

 むしろ強引に迫られた結果、僕自身もそれに流されてしまったと言うほうが正しくて。

 そうなったきっかけを思い返すと、やっぱりステラが僕の手を胸に押し付けたことだろうかと……話した、あたりで。

 

 「それは……こういった、ように……?」

 

 するりと僕の右手をイレーヌが手に取ると、彼女は自分の上着の下へとそれを滑りこませた。

 裾の向こうに手が持っていかれる瞬間には、訪れる感触に想像がついてどきりとしたが、実際は想像の比ではなく。

 

 「ん…………っ♥」

 

 むにゅ、ぅ……っ♥ と、抱きしめられる右手が暖かく柔らかい肉の感触に包まれる。

 驚いて思わず揉んでしまったそれは、明らかに布越しでない、じかに触れた感触を残す。

 その上、その胸は僕の手に収まらないほど大きく。ステラよりもエリスよりもずっと大きいイレーヌのおっぱいの感触は、まさしく衝撃そのもので。

 

 「……僕らの服って、けっこう裾が短いからさ。インナーを着てこないと……こういうことが出来るんだよね」

 

 反対側からはソフィアの声。そう言った彼女も、少しだけめくり上げた裾の向こうにある地肌を覗かせていた。

 それからベッドの上で膝立ちになると、上着をめいっぱい拡げて――。

 

 「えい……っ♥」

 

 瞬間、真っ暗になる視界。顔にぴったりと当たる、ぷっくりと膨らんだ乳房の感触と体温。

 包まれた。上着を被せられて、胸を押し付けられた。イレーヌには手を、ソフィアには胸を。

 今まで確認した誰のものより小さいけれど、だからこそより強く伝わってくる――とくんとくんと速く高鳴る心臓の鼓動。

 

 「ずるいよね……エリスも、ステラも……っ♥ 僕ら二人が、頻繁に遠出する関係でっ、ご主人様と一緒にいる時間が長いし……♥ 僕らだって……ご主人様のこと、ふたり占めにしたいんですよ……っ♥」

 

 「ああっ、ああ、神父様、淫らな行いをお許しください……わた、わたしっ、ステラが胸を触らせたと聞いて、なんだかいてもたってもいられなくなり、わたしだって、わたしだって触ってほしいのにと……っ、こうやってっ……! う、ぅう……っ♥」

 

 左右から浴びせられる、言葉と行動で示される愛情、愛情、欲情、愛情……。

 この世界に来た当初であれば、困惑して受け止めきれなかったであろう彼女たちの想い。けれど今となっては、彼女たちは四人目と五人目。

 数や順番で判断するつもりはないけれど、経験を重ねた今であれば、彼女たちのアプローチにも応えられる。

 

 「神父様、お許しを、お許しをぅ――ひゃんっっ……!?♥」

 

 「どうですかご主人様……おっきい胸にはない、僕だけのおっぱいの魅力……いーっぱい堪能し――んひっ!?♥」

 

 二人が二人、別々の言葉をこちらに投げかけていたのが、その瞬間にあげた嬌声で綺麗に揃った。

 イレーヌのおっぱいを根元から掬うように揉んで、ソフィアのおっぱいには先端から外れた場所に吸い付いて。

 今まで責められてばかりだったから、こうして責めるのは初めてのことだが……声を聞くに、きっと気持ちいいと感じてくれたのだと信じる。

 

 「や、ちょっと、ご主人様、そこはちがっ……も、もうちょっと左、ああぇやご主人様から見て右っ、おっぱいのさきっぽそこじゃないよ、っっ……♥♥」

 

 「そっ、んな、神父様っ、そのように揉まれると、わたしっ、ひきゅ……っ♥♥ っ出ない、出ないのに、おっぱい、搾られてるみたいな動きっ……♥♥」

 

 もとより話を聞くだけで終わるとも思っていなかったが、いざこうして彼女たちの体に触れることで、自分が彼女たちに淫らな声を出させているのだと実感すると……。

 一方的に責め立てられている時とは違う、ぞくぞくとした興奮と快感が体の内で股間を刺激する。自然と膨らみ、ズボンが窮屈になる。

 最も敏感な先端だけを避けて、揉んでさすって、吸って舐めてを繰り返し、甲高い嬌声が静かで落ち着いたものに変わり始め。

 

 「ご、主人様……♥ ね、お願い、お願いです……さきっぽ、さびしくて死んじゃいます……ちゅ、って、して、も、ほっぺたにはあたってるのに、違うとこ吸われるの、もう……っ♥♥」

 

 「神父様、さっきから、っ外側ばかり……、かりかり、すりすり、って……♥ あ、ぁっ違、決して、決して自ら快感を求めているわけでは――! ぁ、やっ、また、すりすり――♥♥」

 

 イレーヌの手が右腕を抱き寄せるように、ソフィアの両腕も頭のうしろを撫でながら抱きしめてくれる。

 手と口で味わうおっぱいの味は格別で、本当に心地よくて、いつまでもそうしていられそうなほどだったけれど。

 彼女たちも僕も、もう我慢の限界が近く。はちきれんばかりに膨らんだ自分の股間は後に、彼女たちを先に導くことにする。

 

 はむ、と。頬に擦れていた乳首を口に含み、甘く噛みながら強く吸い付き。

 ぎゅう、と。硬く勃起した乳首を親指と人差し指で挟み、ねじり。

 

 「「――あ゜♥♥」」

 

 甲高く甘い声が、また重なって。

 腕と頭を抱きしめる力が、いっそう強くなった。

 

 「っっずるいずるいずるいずるいそれずるいですご主人様っっぁ゙っぅ゙ぁ゙ああぁあぁぁああああああっっ……♥♥」

 

 「かっっりかりかりかりっっはっ駄目っです神父様っぎゅううってされながらさきっぽかりかりはっっぉ許しを゙ぉぉおおお……っっ!!♥♥」

 

 ゆっくりゆっくり、彼女たちの声がどろりとろりと甘く蕩けていく。

 絶頂には届かずとも、限りなくそこに近い場所へと導かれて、本当に幸せそうな声をあげてくれる。

 それがたまらなく、たまらなく心地いい。嬉しい、楽しい。

 

 ――彼女たちの腕の力が弱まる頃。

 するりと、僕は手と口を胸から離し。

 

 「はぇ…………、あ……っ」

 

 「っっ…………??」

 

 名残惜しそうに、少しだけ眉をひそめる彼女たちに対し、その名を呼んで。

 ソフィアが見つけたあの道具を手に取って、提案した。

 

 「……つけてみようか。コレ」

 

 

 *

 

 

 「で…………っか……♥ ご主人様の……や、ばぁ……っ」

 

 「……ぁの……わ、わたしは、男性のそれを見るのは初めてなのですが……神父様のは……こんなにもっ……」

 

 下着を脱いで、勃起したそれを晒すのも苦ではなくなってきた。

 それどころか……一様に悦びつつ驚いてくれる彼女たちの反応が楽しくて、少しだけ誇らしくもあった。

 

 つけるといっても、さほど難しいことはない……と、思う。

 いつぞや見た動画のように、あるいは聞きかじった知識を頼りにそれを手に持ち、そそり立った性器の先端にあてがう。

 なんでも先端の、精液を溜める箇所をつまんで空気を抜いておくのが大事らしい。そうしてくるくると取り付けていくが――やっぱりと言うべきか、竿の半ば程まで包んだあたりでゴムは伸びきってしまった。

 

 「え、と……こ、これで、おしまい、ですか? 神父様……」

 

 「僕も見るのは初めてだけど……これでいいの? なんか……だいぶ足りてなさそうだけど」

 

 実際、足りていない。行為に及べば引っこ抜けてしまうかもしれない。

 ともあれ装着はこんな具合で、こうして使う――おそらく――ということは教えられた。

 あとは萎えて縮こまるのを待つだけ……だが。

 

 「あの……さ。……ご主人様」

 

 する、するりとベッドから降りて、足の間に顔をやりながら、ソフィアが言う。

 

 「これ……射精? したら……どんな、感じになるのかな…………」

 

 その目はすっかり蕩けきっていて、彼女の目の前に突き付ける形になっている、ゴムをつけた性器をじっと捉えていた。

 右手側に座ったままのイレーヌもこちらに体を寄せ、ぴたりと密着しながらソフィアに続く。

 

 「わ、わたしも……気になり……ます。見て……みたい……です」

 

 その声色と瞳はピンク色に蕩けきっていても、丁寧な言葉遣いは変わらず、どこかで一線を保っているようなイレーヌの態度。

 ソフィアもそれは同じで、瞳に見えないハートを浮かべて口を半開きにしながらも、躾けられているかのように『よし』を待っている。

 ……多感な少年を前にした女性は、或いはこんな気持ちなんだろうかと思いつつ。二人の言葉に、肯定で答える。

 じゃあ、射精させてみてくれ。と。さながら、文字通り彼女たちの主のような気持ちで。

 

 「……はい♥」

 

 返事をするや否や、ソフィアは目線の先を僕の顔から性器に移し、片手をそえて抱き寄せるようにしながらキスをした。

 根元、側面、雁首の溝、鈴口――。それが本当に愛おしくてたまらないと伝えるように、ついばむようなキスを何度も。

 

 「ちゅ、ちゅぅ、ちゅっ、ちゅ……♥ ちゅーーーーっ……む……ぐ…………っ♥」

 

 それから鈴口にキスしていた唇を少しずつ広げると、ゴムに包まれた亀頭をすっぽりと口で覆った。

 ソフィアの小さな口では亀頭だけでも限界に近いようで、キャンディを頬張るように根元を支えつつ、じゅるじゅると口内で舌を這わせて舐めしゃぶり始める。

 フェラチオをされるのはこれで二度、マルファに飲んでもらったのを含めれば三度だが――。

 

 「んむ、ぐ、ぢゅるるるる……♥ ぐぷ……むぐ、んぐっ、んむ、じゅるるれるれるれるれるれるれろぉ…………ぶ、ぷぅっ♥」

 

 咥えられている部分は浅く、けれどねちっこくじっくりとした舌使いは初めての刺激で、思わずびくんと腰が跳ねる。

 気持ちいい。とても、上手い。帽子越しにソフィアの頭を撫でて、言葉を用いず彼女にそう伝える。

 そうして小さく前後するソフィアの頭を撫でていると、ぴったりと右側に密着したイレーヌが口を開いた。

 

 「あの、神父様……よろしい、でしょうか……?」

 

 高鳴る心臓の音が聞こえてくるほどの距離で、行為の理由を喋るより先にイレーヌの手が上着の裾をまくり上げようとしていた。

 遠慮がちに開いた瞼の向こうにある、ソフィアと同じく見えないハートが浮かんだ瞳を見つめ返しながら、何だろうかと答えた。

 

 「じ……自慰行為には、その、興奮を助長させるものを用いると伺っています。ぞ、俗に……その、おかず、と、呼ばれている……そうですが……」

 

 恐らく、そこで初めて、イレーヌの感情が体を追い越した。

 ぐっとまくり上げた上着の向こうで、だぷんっっ♥♥ とイレーヌのおっぱいが露わになる。

 先程弄り続けたからか、片方の乳首がほんのりと赤くなって硬く勃起している、汗がじんわりと滲んだ大きなおっぱい。

 

 「よ、よろし、ければっ!! わ……わたしの、体を……おかずに、して、いただけますか……!? っもちろん、神父様にご満足頂けるのであればの話で――あ……っ♥♥」

 

 それを、遠慮なく鷲掴む。じっとりと濡れたそこは揉むとぬるりと滑って、先ほどよりも心地いい感触があった。

 インナーを付けていないから余計に蒸れるのだろうか。こんなに大きな生のおっぱいを目の前で見て触るのは、本当に興奮する。

 ソフィアにフェラチオをしてもらいながらイレーヌの体を手慰みに堪能するという行為があまりにも倒錯的で、だんだんと頭がぼうっとしてきた。自分の顔と息が熱くなっていくのを感じながら、目の前で興奮しきった顔をしているイレーヌの、開きっぱなしの口を自分の口で塞いだ。

 

 「んむぅっ……!?♥♥ んっ、ぐ……む……♥ ふーっ、ふーーっ!!♥♥」

 

 別の女性とキスをしながら、別の女性に性器をしゃぶらせている。一体いつから、自分はこんなに偉くなったのか。

 身に余る幸福と行為に浸りながら、だんだんと消えていく正気の代わりに生まれる衝動に身を任せる。

 イレーヌが愛おしい、ソフィアが愛おしい、愛おしい彼女たちと体を重ねるのは本当に気持ちがいい。至上のおかずに悦び跳ねる性器の感触を口で感じ取ったソフィアが、つぷりと小さな口から性器を離すと、すぅ――と深く息を吸い込み。

 

 「ぁ…………♥ あ、んぐ、むぐ、ご……っ、ご、んぐ、ご……ぐっ♥♥ っっぢじゅるるるるるるるぅぅ…………♥♥」

 

 めいっぱい広げた口を近づけ、舌を伸ばして、口の奥の奥へとそれを招き入れていく。

 味わったことのない強烈な快感に体が強張ると同時に、何をしているのかが一瞬理解できなかった。

 一瞬だけイレーヌから口を離し、確認したのは性器の付け根にキスをしているソフィアの顔。先程まで亀頭を咥えるので精一杯だったはずの口のどこに僕の性器を閉じ込めたのか、考えるより先にイレーヌの手がこちらの顔をがしりと掴んだ。

 

 「っっ、まだ、だめ、です……!! もっと、もっとちゅーしてっ、神父様、もっとっっ♥♥ はむ゙っっ、んぢぅるるるるっっ♥♥」

 

 「ぐっご、ごぶ、づぢゅる、ご、ぎゅっ……ぎゅぶ、ぐっぶ……♥♥ ぐっぶぢゅづづるるるるるぅぅぅぅ…………っっ♥♥」

 

 その一瞬で、くるりと立場が逆転する。命じ、奉仕させている側だった自分が、ソフィアとイレーヌの二人に貪られる。

 性器はソフィアの喉の奥まで飲み込まれ、舌はイレーヌに絡め取られてねぶられる。快楽の逃げ場を用意しない責めに、ぼうっとしていた頭はどんどん冴えていき、訪れる射精感に危機感を覚え始める。

 ただでさえ大きすぎる性器を飲み込んでいる喉に射精しては、ソフィアを窒息させてしまう。ゴムなんてつけているから尚のこと。駄目だ、離れさせなくては、そう思ってイレーヌの手から逃れようにも――彼女の力が自分よりもずっと強く。

 

 「ぷぁっ……♥♥ ……神父様、大丈夫、だいじょうぶ♥ ソフィアを信じて、ソフィアに委ねて♥ ぁ…………むっ♥♥ ほぁ……ろう、ぞっ♥ んっむぢぅぅぅぅ……っっ♥♥」

 

 「ぐぶっ、ぐぶ、ぐぶ、ぐぷっ!! ぢぅぅぅぅぅぅづりゅるるるぅぅぅぅぅぅぅ…………っっ♥♥」

 

 喉奥を塞がれているソフィアの代わりに、イレーヌが射精を促す。ソフィアを助けようと、股間を襲う強い刺激と膨大な快楽に堪えようとする心が、イレーヌのおっぱいの感触とディープキスに蕩かされていく。

 駄目だ、射精したら駄目だ、繰り返し頭の中でそう自分に言い聞かせながら――それでも性器は耐えられず。

 ぎゅうううっとおっぱいを掴み、強くイレーヌの唇に吸い付きながら、全身を強張らせ。

 

 「ぐ、ごぅっ――ん゙、ぐ――――っ!!♥♥」

 

 “どぶっっ、どぶりゅ、どぐんっっ、どぐっっ、びゅぐ、びゅぶるるるるるっっ……!!♥”

 

 「ご――ぉ、ご、ぉ゙っっ、ごえっっ、…………っっ!! ごっぽっ……!!」

 

 強烈な刺激と興奮に比例した量の精液が、股間の奥をぐるりと巡って溢れ出る。

 びくびくと痙攣する腰がソフィアの顔を叩き、喉の奥でゴムを膨らませていく。緩んだイレーヌの手から逃れ、眼下を見ると、苦しそうに目を見開いて涙を浮かべるソフィアの真っ赤な顔があった。

 彼女の口から少しずつ性器が引っこ抜かれると共に、先端だけを覆っていたゴムもずるずると抜けていく。

 それからソフィアの喉から精液が溜まったゴムが引っこ抜けた瞬間、ぶらりと垂れ下がったゴムがずるりと性器から引きずり落ちた。

 

 「ぶへぁっっ!!!♥♥ ――はぁ゙むっっ!!♥♥」

 

 ソフィアは水風船より一回りほど大きく膨らんだゴムをべちゃりと両手の皿で受け止めた次の瞬間、窒息寸前だったはずの口で再び性器にしゃぶりつく。

 また亀頭だけをもぐもぐと咥え、小さなゴムでは受け止めきれなかった残りの精液を口で受け止めると、頬袋を膨らませながらそれを嚥下し続けた。

 

 「ふーーっ、ふーーっ、っぐ、ごぐ、ごぐっ、ごぐ、ごきゅ、ごきゅっっ……!!♥♥」

 

 ろくに呼吸ができず、真っ赤になった顔を涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしながら、びゅくびゅくと溢れ出る精液を咀嚼しながら飲み込むソフィア。

 その姿に興奮して余計に射精が長引いて、ようやく終わる頃にはソフィアの頬はぱんぱんに膨らみ、溜め込んだ精液がこぼれないように亀頭に吸い付きながら少しずつ飲み下していた。

 そうしてようやく口の中に残った精液も飲み込み終えた頃、ソフィアは唾液にまみれた精液の詰まったゴムを差し出すように見せつける。

 僕とイレーヌの二人に。自分のことながら、あれだけの量がよく出せるなと思った。

 

 「ぉえぷっ……。ぷは……はぁ、はぁ……♥ はぁ……っ、す……っごい、ね、ご主人様の射精……。この避妊具だと、ぜんっぜん、足りなかった……ね、ぅっっぷ……」

 

 「し……神父様、ソフィア、大丈夫……? ぁ、あんなに長いなんて……それに…………っ♥」

 

 息の荒いイレーヌが、ちらと横目でこちらを見る。正確には……唾液と精液にまみれながら、ぴんと上を向いたままの性器を。

 イレーヌとソフィアの二人に責められて、これだけの量が出た。まだ興奮も収まってない。息を整えながら二人の目を交互に見ながらそう伝えると、ソフィアはぐちゃぐちゃのままの顔でにっこり笑って、イレーヌはぎゅうっと自分のお腹を押さえた。

 

 「……じゃあ、半分はイレーヌの分だね」

 

 「へ…………っ?」

 

 そう言ってソフィアは、手に持ったゴムの口をきゅっとつまみながらイレーヌに差し出す。

 困惑しながらおずおずと手を伸ばし、口を押さえながら底に手を添えて受け取ったイレーヌは、その重さと大きさに改めて驚いている様子だった。

 

 「……こ……れが、神父様の、お体からっ……、まだ、あったかい…………っ♥」

 

 ……ソフィアの喉に温められたのもあると思う。

 そのままゴムの口を縛って捨ててしまっても構わない。みんなのように飲む必要はないと伝えると、イレーヌはその言葉に少しだけ驚いた表情を見せたあと、黙ってふるふると首を横に振った。

 そして、ゴムの口をちゅうと口に含むと、それを軽く持ち上げて。

 

 「ご……ぷ……っ♥♥ こぷ……んっぐ、ぐちゅ、にちゅっ、くちゅ……ごく、こく、ごくっ、こく……♥♥」

 

 ゴムの中に詰まった精液を、吸い出したり揉んだりしながら少しずつ飲み込み始め。

 時折咀嚼を交えながら、鼻で呼吸をしつつ喉を鳴らし、ゆっくりゆっくりとゴムを萎ませていった。

 

 「ず……ぢぅぅ……っ、ぢゅる、ぢゅぅぅ……♥ …………ぶは……ぁっ!!♥ はぁっ、はぁあっ、はぁっ……♥♥ ぁ……、神父様の、ざ、ザーメンっ……♥ わたしのお腹にも……受け入れることが、できました……っ♥♥」

 

 「……っ♥ おそろい、だね。イレーヌ……っ、ぷ、けぷ」

 

 「はい、ソフィア……ぅっぷ♥ ……ふーっ、ふーーっ、神父様の、すっっごく濃厚で……お腹いっぱいになってしまいました……っ♥ た、大変っ、申し訳ありませっぉぷ、ぁの、きっ……聞き苦しいものを……お聞かせしてしまう、かもっっ……」

 

 喉奥にまで性器を受け容れ、精液を飲み込んだソフィア。おっぱいとキスで射精の手伝いをしてくれて、ゴムに吐き出された分を残らず飲み干してくれたイレーヌ。

 他のエクソシスター達と同様、彼女たちも一滴の精液すら垂らさない完璧な処理を揃って遂げてくれた事実が、その興奮が再び股間に失った精液を集わせる。

 普段吐き捨てていた精液を、彼女たちは受け入れてくれる。体の一部として飲み込んでくれる。それが本当に幸せで、嬉しくて――。

 必死で口を押さえている二人に、僕は先の三人がしてくれたことを最後に教えた。

 

 「……へ?♥」

 「えっ……?♥ い、ゃ、えっ……ほんと、ほんとに……?」

 

 疑うイレーヌに、もう一言付け加える。

 ……僕はそれを聞かされるのが、本当に好きだ、と。

 

 イレーヌとソフィアは互いに互いの顔を見つめ合ったあと、こくりと頷いてから。

 押さえていた手を、するりと落とし――。

 

 

 「ご主人様って……けっこう、ヘンタイ……? ま、ぁ゙っ……ぉえ、僕らが言えたことでも、な゙っぉえ゙っっ、げぇ゙ぇ゙え゙え゙ぇ゙ぇ゙え゙え゙ぷっっ!!!♥♥」

 「し……神父様、よろしいのですか、よろしいのですね、っっ嫌いにならないでくださいね? ぉ願いですっぐぷっっ、ぼぉ゙ぇ゙ぇ゙え゙ぇ゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙ふっっ!!!♥♥」

 

 

 ソフィアは、股間に。

 イレーヌは、耳に。

 吐き出したばかりの、濃厚な青臭いザーメンの香りを漂わせるザーメンゲップを、盛大にぶちかまして。

 

 「……げぇ、ぉえ゙……っ♥♥ やっっ……ば、これ、ニオイがせり上がってっ、またイっ……ひゃっっ……!!?♥」

 

 「ぶは、ぶへぁっ、はぁっっ……!!♥ ~~~~っっ恥ずかしい、恥ずかしい恥ずかしい゙っごぇ゙え゙っっ……!! ぃ、いっかい出したら、止まらなっぶえ゙ぇ゙ふっ……!!♥♥」

 

 ゲップをぶっかけられた興奮で、勃起しっぱなしの性器から軽くびゅくりと精液が噴き出して。

 それをソフィアの顔にぶっかけてしまい、続く耳元へのイレーヌのザーメンゲップがそれを助長させて、ビクビクを股間を震わせ続けてしまう。

 

 「す、ご……♥ ご、ご主人様ってば、げっぷでイっちゃえるの……??♥ んむ、ちゅく、くちゅ……♥」

 

 ……正直、自分でも驚いている。こんなに興奮するとは夢にも。ソフィアは顔を伝って落ちる精液を、唇と舌で絡め取って受け止める。

 そして、文字通り夢見心地のまま快楽と興奮に浸っていると、やっとゲップを出し終えたイレーヌがそっと耳打ちをしてくれた。

 

 「……し、神父様、次は……わたしに……♥ ソフィアみたいにうまくできるか、自信はないので――その」

 

 

 「わたし、が……ベッドに、仰向けに寝ます、ので。……神父様が……挿入して、くださいませんか……?」

 

 「わたしの……口、に…………♥」

 

 

 すっかり興奮を隠さなくなったイレーヌの耳打ちに、また股間がびくりと跳ねる。

 返事を待つより先にイレーヌが取り出したのは、見覚えのある鍵。

 ああ、いいね――とにっこり微笑みながら、ソフィアも同じくその鍵を取り出して。

 

 「もーちょっと……時間は、あるから。……こっちの口にも、頂戴? ご主人様の……ザーメン……♥」

 

 

 そうして。

 僕の手元には、五人の鍵がすべて、揃うことになる。

 

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