椛教官との“隠密訓練”を終えて、白狼天狗訓練兵・認識暗号十二番柘植早十蔵は、憔悴しきった顔をしていた。夜回りの兵には見つからず、自分の部屋まで辿り着く。
静かにドアノブを開け、より静かに歩き、自分の上段ベッドへ音を立てず入ろうとする。
「十二番さん、イカ臭いですぜ」
足を滑らせた十蔵は階段から落ちた。椛に(性的に)責めシゴかれ、部屋に帰ればそれが同居人に露見している。彼は上体を起こすと、頭を抱えた。そして高速で姿勢を正し、声へ向けて土下座する。
「頼む。皆には黙っててくれないか。本当、頼む」
「教官とは随分とネンゴロなお仲なんですね?」
「極秘任務、なんだ」
「夜の大作戦ですかい? AMイエガラス・ラジオでそんなエロ番組流してたけど、脚本がいまいちでしたぜ」
「頼む、見逃してくれ」
土下座を続ける十蔵の前に、同居人の気配が移動してきた。
「安心してくだせぇ。あっしは十二番さんの味方でございやす。昼間、手を抜いてくださいやしたでしょ?」
顔を上げた十蔵の前に、小柄で細身の男が満面の笑みを浮かべていた。
「七番、
「お前だったか‥‥」
「十二番さんが手を抜いて下さらなかったら、牙堂の奴に踏みつぶされるか、教官に制裁喰らうかしてました。あっしは斬ったはったは苦手なもんで」
十蔵が椛に(性的なものも含めて)折檻を受ける羽目になった原因の男である。しかし、何処か憎めない良い笑顔をしていた。十蔵も咎める気すら湧かず、手を差し出した。
「俺は十蔵。億、頼むから言いふらしたりしないでくれ」
億は握手しながら、大仰に頷いて見せた。
「稽古で今後とも構ってやってくださるなら、あっしの口は天人の要石より固ぇです」
「期待してるよ‥‥ところで、そんな臭うか?」
「それはお気になさらず。ここは野郎と臭さの巣窟ですぜ? 一度朝方注意して嗅いでみればそりゃもう色んな芳しいのなんの」
十蔵は自分のベッドに戻ろうとした。
「あ、十蔵さん。もし何か必要な物があったら、あっしにご用命を」
「え?」
「方法は聞かないでおくんなさい。人里の先生の下着から大砲まで何でも揃えてみせやす」
それから数か月。
白狼天狗訓練部隊は、犬走椛教官の厳しい鞭の元、めきめきと実力を付けていた。彼らは今、幻想郷の妖怪にとって重要な能力、飛行の技を磨いていた。これは肉体的な鍛練だけでは身につかない。しかしまともな方法では、飛べない妖怪達の空は何年も先の位置にある。
そこで、椛始め白狼天狗達は河童、魔法の森の魔法使い達、香霖堂店主、果ては支配者の守矢の神々にまで相談を持ちかけ、短期間で飛行を可能とする技を開発した。
妖怪の山上空、高度340メートル。
河童特製の飛行船が浮かんでいた。下部のゴンドラ部分後方では椛と訓練兵達がブリーフィングを行っている。
「いいかよく聞け! 事前に説明した通り今日この日から、お前達は空を飛ぶのだ。基地で何日も繰り返してきた魔の技の訓練が生きる日が来たのだ。各員、装備の最終点検を済ませろ!」
続く訓練の日々は男達の顔を精悍にしていた。しかし初飛行が空の上から、という命令はその精悍さに青さを彩らせる。
億は背中に背負った物体を不安そうに叩いた。
「あっしは飛び降り自殺するために入隊したんじゃねぇんですが」
小声で呟いたが、椛の耳には届いていた。
「七番! 止めたければ装備を解いて待機しても構わんぞ」
「へ?!」
竹刀が億の鼻先に突きつけられる。
「しかしお前はその時、名前を“地に堕とす”のだ。この意味がわかるな?」
椛の迫力に、億は何も言えなくなってしまった。竹刀はそのまま男達の顔を一巡りする。
「他にも訓練を降りたい者がいるなら名乗り出よ。しかし! その者は以降、腰抜けと呼ばれ続けるだろう! そして‥‥そんな奴はお前達の中にはいないはずだ!!」
男達は一斉に返答した。
「イエス・マム!!」
飛行船は訓練ポイントに到達した。
「犬走教官、予定空域に到達」
パイロット河童の声が伝声管から響いた。
「よし、後部ハッチ開け!」
機械音が響き、後ろの”壁”がゆっくりと倒れていく。気圧のバランスが崩れ、機内に小さな嵐が巻き起こった。事前に打ち合わせていた通り、訓練兵達はワイヤーで身体を機体に繋ぎ、手すりに掴まってる。椛だけが平然と仁王立ちしていた。
「先に出るぞ」
その身体がふわりと浮かび上がると、たちまち彼女は外へ躍り出ていた。
「私の合図で一人ずつ飛び降り‥‥ん? どうした?」
訓練兵達が何故かしょげているのを、椛は不審に思った。もし彼女が男達の心中を知ったら、直ちに飛行訓練は中止され臨時の白兵戦訓練に変わっただろう。
風が強いという事は、激しく椛の袴がめくれる可能性があるという事で、もしその中身が見えたら種類は、色は、と全員が心躍らせていた(賭けまでしている者もいた)。
最近外界から入ったらしい”スパッツ”がしっかり見えた時、男達は沈黙を以て自らの邪を恥じた。
「オラオラどけぇ!! ワシが一番乗りじゃぁぁ!!!」
その恥に関与していない少数派が、ワイヤーを外しいきなり外へ飛び出した。
「牙堂!! まだ許可は出してないぞ大馬鹿!!」
「Woooooo!! 行くぜ行くぜぃ!! ハッピーになるぜぃ!!」
牙堂は宙で印を切り、念を解き放った。瞬間、背中の荷物がそれを吸収、反応して無骨で機械的な銀の翼が広がった。この翼は魔力を浮力に変換する布を始め、様々なわけの分からない物を組み合わせて作られている。要するに、自力では飛べない者もこれを背負えば、魔力・霊力・念力とにかく何でもいいからそっち系の力が続く限り、宙を舞える。なお、デザインが機械的なのは紅魔館の蝙蝠、鴉天狗の鳥の翼、妖精や虫族の薄羽根とかぶらない様にしたためである。
「股間に風を感じるぜぇ! メルランちゃんのライブにもひとっと‥‥ぐはぁ?!」
その頭に竹刀の一撃が振ってきた。バランスを崩して錐もみ回転をする牙堂。
「貴様遊びのつもりか!! そんなに騒霊に会いたければ叩き落として葬送曲でも演奏して貰うか!」
「うお、ワシの愛を終わらせてたまるかぁ!」
強引に体勢を立て直した牙堂は、そのまま予定コースを辿って飛び去っていった。椛は物凄く心配そうな顔でその後ろ姿を見送る。
(”対策 ”はきちんとしているとはいえ、あの大馬鹿が無事基地に辿り着けるか‥‥ああ、凄く心配だ!! これから飛ばす奴も! しかも予定から五分遅れている!)
椛は急上昇して、飛行船の近くまで戻った。
「一番から順に私の号令で飛べ! 落ち着いてやれば出来る!」
そして、十二番。ここまでは誰一人、失敗せずに翼を開いた。基地からも続々と到着したと報告が届いている(到着しただけで、無事に”着地 ”した者は少ないが)。
十蔵の番だった。しかし、降下位置に立った彼は、いつまでも動こうとしない。椛は彼の横に降り立った。そして、小刻みに震えている彼の口元に耳を近づける。
「高い高い高い高い高い高いこわ‥‥」
最後の一言が聞こえる前に、椛は十蔵の耳元に息を吹きかけた。突然彼の体が硬直したところへ、背中から鮮やかな後ろ回し蹴りが入る。絶叫を残して落ちていく彼を追って、椛も飛び降りた。十蔵は絶叫しながら落下していく。その傍らで椛が涼しそうに寄り添った。
「おーい、どうした? このままだと、貴様死ぬぞ?」
ハンドサインらしき返答があったが、椛は敢えて無視した。
「おかしいなぁ? 私は事前にきちんと説明したはずだが? ああ、さては居眠りしてたなお前」
ケラケラと笑う椛。十蔵は手足を無茶苦茶に動かしたが何も起こらない。
「おお、この訓練が終わったら、貴様らに宴会を開いてやろうと思ってたのだが、そこで披露する踊りを考えてくれていたのか!」
わざとらしい驚き顔で頷く椛。十蔵は何か叫ぼうと彼女の方へ顔を突き出す(正確には彼の動きに併せて椛が位置を変えている)。
そこへ鋭い痛みが食い込んだ。椛は平手打ちした手の陰から、訓練兵達にも見せた事の無い鋭い視線で十蔵の瞳を見つめた。
「あまり失望させるな。いいか、私に合わせて印を切るんだ!!」
教官の怒りに圧倒され、勇気を振り絞った十蔵は印を切り始めた。
(こいつと牙堂は後で再訓練だ。次は二倍の高さと距離でやってやる!)
椛は十蔵が訓練通り印を切り、魔力を放出し始めたのを見た。
それが、油断を生んだ。刹那、黒い砲弾の様な物が男の体を絡め取り、飛び去ったのである。
黒い弾丸はそのまま妖怪の山上空を飛び、眼下に天狗領・鴉天狗地区が見えてきたところで徐々に速度を落とした。人間の基準なら華奢といえる細腕に失神した十蔵を軽々と抱えながら、その妖怪はある住宅の庭へ降り立つ。背中の黒い翼が一度振られ、吸い込まれる様に消えた。
十蔵は軽く腹を突く感触で目が覚めた。しかし、そのまま目を閉じていた。先刻より何倍も強い“蹴り”が腹を襲った。思わず目を見開き、胃の内容物を吐き散らす。
「さっさと起きやがれ、ですよ? 全く下郎オオカミが」
十蔵は起きようとして、両手に太い鎖と鉄輪が付けられ、ある程度以上広げられない事に気付いた。それだけではなく、足にも同様の措置。そして、部屋はあちこちに赤黒い染みが着いた石で作られている。天井に灯りが一つ。
その下で、手を組んで十蔵を見下ろしている影。ボブカットの黒髪の若い娘、に見えるが、その着ている衣装は紛れもなく天狗の物だった。
「鴉天狗?」
突然十蔵は逆平手で殴られた。
「口を開いていいと言った覚えはありませんよ?」
十蔵は黙ったまま、身を起こそうとする。今度は横から足が飛んできた。無論回避も防御も出来ず、また地面に這いつくばる。先刻の吐しゃ物の上に。頭が上から踏みつけられた。
「しつけのなってないケダモノですね。人の家の床を汚してけしからん奴です。自分で舐めて綺麗にしなさい?」
歯を食いしばって耐える十蔵。
「いいですよ? 貴方の頭をこのまま踏み潰しても? その方が面白い物が見られるかも知れません」
その時、部屋の扉が蹴り破られた。高下駄の音を鳴らして、女は部屋に踏み込む。
「射命丸文殿。犬走椛、お呼びにより推参した」
(こ、この女が射命丸文だと?! あの新聞馬鹿と言われながら、鴉天狗の三羽鴉に数えられる程の実力の‥‥)
十蔵は文の足が僅かに力を抜いたのを感じたが、床からぴくりとも動く事が出来ない。
(圧倒的だ。それにこいつは俺を屁とも思っちゃいない! まさに真なる天狗)
射命丸文は、残忍な微笑みを浮かべ椛を見つめている。一方、椛は無表情だった。彼女は盾も剛剣も身に帯びていない。
「射命丸殿。そこの馬鹿を解放して頂けるとありがたい」
「あら、椛。以前私の事は“文ちゃん”と呼ぶ様に言ったはずですよ?」
「では、射命丸、あ・や・ど・の。重ねて申し上げるがそこの訓練兵を返して頂こう」
明らかに挑発的な椛の態度に文の顔が引きつった。
「私にオオカミの分際でその様な態度を!?」
椛はその返答を無視して意外な事を言った。
「別にそいつを殺しても構わない」
十蔵はその発言ただ聞くだけだった。
「哨戒部隊は常に死と隣り合わせ。例え天狗といえ誘拐され上官を呼び出す人質になるなど、こいつはもはや隊の面汚しでしかない。いずれにしろ死あるのみ」
「そうですか、では望み通りに」
文は頭を踏み潰すかと思いきや、片手で彼を床から持ち上げると壁に叩きつけた。
「生きてますかぁ? どっちでもいいですから、そこでじっくり見物しててくださいね♪」
そう言うと文の体が一瞬消え、椛に抱き着く形で現れた。
「も~み~じ~ちゃ~ん? 私の可愛いワンちゃんが、随分と生意気な口を叩いてくれやがりましたね?」
舌が椛の頬を軽く撫でる。椛は、無表情のまま壁の染み状態の十蔵を見つめていた。文は邪悪な程上気した笑いで首筋を舐め、服の上から巨乳を愛撫し始める。
「ほら以前の様に尻尾を振って、四つん這いになって涎を流すのです。そうすれば貴方の好きな事を」
「何故なのです?」
「え?」
「私の体が欲しいなら、私だけを呼びつければ良いはず。それなのに、何故あの馬鹿を?」
「いい加減、シラを切るのは止めて欲しいものですね」
文が椛の服を強引にかき広げた。いつもはサラシか特殊な運動用下着(お値段以上にとり製)を着けているが、今回は何も遮る事無く巨乳が晒される。乳首とその周りのすべすべした肌を文は弄んだ。
「相変わらずいいおっぱいですね。これだけでも写真集にしたら数百万部はいけそうです。でも、男をたぶらかす武器としても、逸品じゃないですかぁ?」
「何の事です?」
「ネタは割れてるんですよ。貴方とあの生ゴミ。出来てるんですよね?」
「私を犬扱いした上に汚物愛好家にしたてると? つまらない記事ですね」
突然椛の乳房が握り潰されんばかりに形を変える。文が憤怒の表情で睨みつけていた。
「そうですよ。あんたは犬よ! 私の可愛いワンちゃんのくせに、よりによって他種族から同化したての紛い物となんて‥‥許せない!!」
椛の顔がさすがに苦痛の色を見せた。いつもの丁寧な仮面をかなぐり捨てた文は、無理矢理椛の唇を奪う。長い間の沈黙。椛の口を蹂躙し尽くした文は、理性の欠片も残らない顔でつぶやいた。
「これからずっとあんたを昔のワンちゃんに戻してあげます。逆らうはずはないですよね? ワンちゃんは鴉のペットなのですよ? いい?」
椛は胸への圧力がようやく収まり、元の無表情に戻っていた。
「で、仰りたいことはそれだけですか?」
文は眉をひそめた。
「もういいぞ、かかれ」
椛が文を軽く押した。そのまま後ろへよろける鴉天狗。その背中に、何かが当たった。次の瞬間、文は後ろから首に鎖を巻きつけられた。彼女の耳元で獣の息遣いと吐しゃ物の臭いがする。
「げぇ、えええ?!!」
「そいつ、同化前は獣人、それも人狼の類だったんです。今でも底力は侮れないし、私がしっかり仕込みましたから。まあ本気で怒らすと怖いタイプですね」
「だからといって、こんなものすぐに!」
文の額に、何かが貼り付けられた。途端にその身体から力が抜け始め、圧迫される力が強くなり始める。
「も、椛?!」
「射命丸殿。博麗のお札の味は如何? あ、十蔵、もう離していいぞ」
いきなり十蔵が離したため、文は地面に落下し顔を強かに打った。
「帰るぞ」
「待て」
背中を向けた椛に、やや野太くなった十蔵の声が投げられる。
「死あるのみ。あれは本気か?! その暴言の代償を払って貰おうか」
性格もやや攻撃的になっていた。部屋から出ようとしていた椛は、ゆっくりと振り返る。表情は文と相対していた時と同じ、無のまま。
「何が欲しい?」
「あ?」
「何でもやるぞ。身体か? 命か? でも、心はダメだ、無理なんだ」
椛の目が少し潤んでいた。
「お前に言った事は、全部本当だ。だけど、私もその一部なんだ。だから、謝らない。謝れない。でもお前が許せないなら、私を好きにしろ」
十蔵は今や元の白狼天狗の青年に戻っていた。暗い眼差しで椛を見、視線を逸らす。椛は再び背中を向けようとする。途端、大声が響いた。
「無礼をお詫びします、教官! 自分はまだまだ青臭いガキの様であります。教官殿の拳で鍛え直して下さい!!」
振り返った椛は文程では無いが高速スピードで十蔵の懐に飛び込み、そして、素早く強烈なデコピンを食らわした。
「ぐはぁ?!」
「いい度胸だ。基地に戻ったら四十八時間の特別訓練を組んでやる。覚悟しておけ」
「り、了解であります!!」
床に転がっていた文がへなへなになりながら、爆笑し始めた。
「はは、アハハハハ! なーにこの茶番?! 私の飼い犬が狼モドキと恋愛ごっこかと思ったら、馬鹿げたコントの類じゃないですか?! 新聞記事にもなりゃしない! ほら、博麗の霊力なんていつ切れるか分からないし、今なら見逃してあげるからさっさと出てって下さいな!」
椛と十蔵は顔を見合わせた。
「まだ」
「やるべき事が残っていたな?」
二人は文を引きずりながら、二階の寝室へと彼女を連れて行った。
全裸となった椛は、弱々しく手で押し返そうとするやはり全裸の文の股間に顔を埋めていた。椛の舌が文の渓谷の縁をなぞり、分け入り、豆を探し当てる。
「も、も~み~じぃ~」
文は札の霊力で力を奪われているのか、椛の絶妙な舌技でもう既に籠絡されかかっているのか分からなくなっていた。
(‥‥で、俺はここで何やってるんだろう)
十蔵も脱いではいたが、文と椛が交わっている傍ら、正座して見学している様命ぜられていた。
(ねたま、じゃなく羨ましい。射命丸文、ものすごく羨ましいぞ!)
無論、如何に興奮しようと指一本動かす事は許されない。その間に、文が陰核を椛に剥かれ絶頂を迎える。だが椛は舌を止めず、股間から腹、へそ、胸へと次々に攻撃し、更に指で陰核を攻め続けた。
そして、不意に椛は全ての攻めを止めてしまう。
「もみじぃ? もっとぉ、もっとぉ!」
必死の文の嘆願を無視して、椛は部屋脇のタンスの中を物色し始めた。そして、探し当てた物を十蔵に手渡す。ずっしりと重いソレはメタリックに黒く、そして凶悪な大きさを持っていた。
「あのー、教官?」
「うむ。犯れ」
「あそこでお尻を振って貴方を呼んでらっしゃるあの鴉天狗さんを?」
「正確には昔私をここに連れ込んで何日も監禁しペットの様に弄んだ人里でいうところの性犯罪者だ。哨戒天狗を目指す者、見た目に騙されてはいけないぞ」
「ええ、やりますとも、もう何でもやってやる!」
文は尻を突き出しながら泣いていた。当然、椛にはそんな事情などどうでも良かった。天狗社会では割とよくある事だったからだ。そして今彼女は、十蔵に文の膣へ特大バイヴをあてがわせ、自分は文の下でうつ伏せとなり、男の陰茎を握っている。
「私が許可するまで出すのは許さん。それと、容赦するな」
「はっ!」
文の膣に振動を撒き散らしながら、特大バイヴが少しずつ突入していく。文は体をしならせ、意味不明の事を叫び続ける。椛は十蔵の陰茎を優しく、ゆっくりとしごき、時々警告のつもりか陰嚢を撫でた。訓練兵は、バイヴの予想外の重さとうっかりすれば暴発しかねない下半身の制御で、凄まじい汗をかいていた。
やがて、バイヴが半ば程まで入った時。文は体力の限界に達したのか前のめりに倒れた。椛はもぞもぞと下から這い出て、文が白目を剥いてだらしなく気絶しているのを確認する。
「よし。その電源を切って、かつ抜けない様にしておけ」
椛はまた何かを探しに行った。
(俺の教官は変に切り替わりが早いが、その原因は全てここにあったのか)
十蔵が背筋に寒いものを感じ始めた時。
「さあ、抜けないようにしてこちらを向かせるんだ」
「こんな感じでしょうか?」
「もう少し股広げさせて」
「‥‥はい?」
「命令に二度は無いぞ?」
「そうですね、何でもやるって、言っちゃいましたもんね」
「お前も顔出して」
「軍法会議にかけて下さい」
「私も入るから心配するな」
こうして、椛達は文との3ショットを十枚ほど手に入れた。
「さて、今回は色々あったな‥‥」
バイヴを抜かれた文は、布団の近くに放り出されていた。その傍らで、椛が布団に仰向けに寝転んでいる。十蔵は相変わらず正座させられている。
「いい布団だ。鴉天狗の連中は金には困らないからな‥‥」
「今は自分もそうですが‥‥天狗の暮らしとはそんなに格差があるのですか?」
「‥‥それぞれだ。今はそうとだけ言っておこう」
そのまま、背中を向けてしまう椛。十蔵は無言でその後ろ姿を見つめた。数分後。
「やめろ、お願いだからこの体制は! 駄目!」
「抵抗してる割に凄い濡れ方なんですが?」
「き、貴様もう許さん! 今日の飛行訓練も中止せざるを得なかったし、お前自身飛行」
「今から飛びますよ。教官の中を」
「馬鹿!!」
後背位で激しく貫かれる椛は、何故か文の喜悦によく似た表情をしていた。
「ああっ! だ、か、ら! ここでは‥‥この!」
「申し訳ありません! 仰っている意味が理解出来ません!」
「お前、お前なんかあああっ!!」
椛は達した。素早く十蔵は陰茎を抜く。椛は最後の力で体の向きを変え、ほとばしる熱い液を受け止めた。
しばらく二人は、手を繋ぎながら布団でけだるい事後を過ごしていた。やがて家の中で風呂を使い、服を整えて家を出る。
「さあ、始めるぞ」
「何をです?」
「お前の初飛行だ馬鹿者!!」
何処から持ってきていたのか飛行補助パックを背負わされ、十蔵は印を切った。次の瞬間、彼はロケゥトの如き勢いで射出され、遥か彼方へと消えて行った。椛は無言でそれを見送り、軽く欠伸をすると基地へと飛び立った。
某所。
「いやー、二人ともなかなかいい感じですね♪ 今記事にするのは勿体ない、これは卵として温めておきましょう。いやぁ、それに久々の悪人プレイもいいもんですねぇ♪ 椛のペロペロはやっぱり最高! 後、あの男も‥‥うふふ」
射命丸文はお札を顔にぶら下げながらワープロ(幻想入り)を叩いていた。そして、博麗の札を何事も無かった様に引きはがし、丸めて後ろのゴミ箱へ投げた。
さらに後日。
ボロボロになりながら何とか基地へ戻ってきた十蔵は、情報漏えい源が億にあると見ていた。彼は億を手早く簀巻きにして何処かへ運んでいこうとする。
「十蔵さぁん! お願いだから聞いてくだせぇ!」
「問答無用」
「あっしじゃありやせん!! もうこの際だからぶちまけますけど、基地の奴ら殆どお二人の事知ってますよ!」
「‥‥え?」
続く?