「それでは、七曲京さんの勝利を祝って……乾杯~!」
体育館から校舎の教室へと場所を変え、俺や京ちゃん、そして京ちゃんに投票した
男子生徒たちを前に、十六夜先生は手に持った紙コップを掲げて合図をする
その掛け声を合図に京ちゃんは男子生徒たちの所へと行き、気さくに話しかけていた
「ふふっ、ちゃんと投票してくれた子たちにお礼も出来てるわね」
そんな京ちゃんの様子に、隣に居る十六夜先生は満足そうに頷く
教室内に置かれたテーブルの上にはお菓子を置いてあり、京ちゃんはペットボトルに入った
ジュースを持って男子生徒一人一人、紙コップに注いで回っている
そんな接待をしている様子は、何となくだけどキャバクラみたいだなと思ってしまった
「七曲さん、面倒見も良くて周りに頼られるタイプだから将来は接客業も向いていそうね?」
「え?あ、そ、そうですね……」
心の中でキャバクラみたいだと思ってしまった事を恥ずかしく思い、適当に相槌を打つ
「零次クン、キャバクラで接待しているみたいだ……って思った顔をしているわよ?」
俺の態度を見て、十六夜先生は笑う
「い、いえ、そういう訳では……」
「誤魔化さなくていいわ、年頃の男の子なんだからエッチな方向で考えてしまうのは普通よ」
ぎこちなく笑う俺を見てそんなフォローをしてくれる十六夜先生
自分の考えを肯定して貰えた事もあり、ついついキャバラクラで働く京ちゃんを妄想してしまう
「それにキャバクラも立派なお仕事。人気上位の子たちは学校の手厚い支援を受けられるけど
セフレ枠の七曲さんはそういう訳にはいかない。そう考えると選択肢としては十分ありだと思うわ」
「そう、ですね……京ちゃんなら似合うと思います」
実際にキャバクラには実際に行った事はないけど、勝手なイメージで露出の多いドレスに身を包んだ
京ちゃんをイメージする。京ちゃんは頼りになるし、スタイルも良いし、美人だし
「ええ、七曲さんならきっといっぱい稼いでくれると思うわ。零次クンも誇らしいわね」
俺の考えを引き継ぐように、十六夜先生はそう言って笑った
「おまたせレイジ、先公と何話してたんだ?」
「た、ただの雑談……あはは」
戻ってきた京ちゃんに驚き、慌てて誤魔化す
「お帰りなさい、実は七曲さんにちょっとしたサプライズを用意しているのよ」
サプライズ?と戻ってきた京ちゃんと同じように、二人して十六夜先生を見る
十六夜先生はほほ笑むと、教室内の後ろに置かれている物に近づくと被せられていた布を捲って行く
そして現れたのは……
「お……おぉ……カワサキのバイク!」
「ふふっ、実は七曲さんに投票してくれた男子生徒の中にバイクを持っている子も居てね
ちょっとしたサプライズになると思ってお願いして持ってきて貰ったの」
バイクについては素人なのでよく分からないけど、隣の京ちゃんの反応を見るとよほど好きらしく
うっとりとした様子でバイクへと近づいて行く
「好きなだけ触って良いし、乗ってみても良いって承諾は貰っているから好きなだけ遊んでね」
京ちゃんの反応に満足そうに頷く十六夜先生
京ちゃんは十六夜先生の話を聞いてバイクへと抱きつくようにして跨ると
「おほ~~ッ!……はぁ~~ッ!」
鼻の下を伸ばし、うっとりした表情で頬ずりをし始めた
バイクに夢中と言った京ちゃんの様子に、俺も周りの男子生徒も少し困惑気味で
何となく皆、バイクに跨る京ちゃんの周りに集まって行く
皆に囲まれて見られる中でも京ちゃんは気づいていない様子で
今度は座っているお尻を前後左右にゆっくりと振り始める
擦りつけるような、ねっとりとしたその腰使いに、皆食い入るように見てしまう
バイクに跨り前傾姿勢と言う事もあり自然とワンピースは捲れ
そこから見えるピンクのTバック下着、もっと言えば丸出しのお尻を見ようと男子生徒は集まり
バイクに夢中な京ちゃんの後ろでは、俺や男子生徒たち皆で京ちゃんの生尻に注目していた
そして、夜のおかずに使えるくらいしっかりと見学した頃、ようやく京ちゃんは妄想から戻り
「すまねぇ。つい浮かれちまった」
「ふふっ、今日は七曲さんの祝勝会なんだから沢山浮かれて行きましょう?」
そう言って恥ずかしそうに笑う京ちゃんに十六夜先生も笑みを返す
どうやら先ほど行われていた見学会には気づいていない様で
その後は和やかな雰囲気で皆お菓子を食べつつ、京ちゃんと雑談を交わしていた……
「零次クン、七曲さん、この後校庭について来て貰って良いかしら?」
祝勝会の後、京ちゃんと一緒に男子生徒をたちを見送り教室内で休んでいる中
十六夜先生に声をかけられ、二人よく分からないまま後をついて校庭へとやってくると……
「バイクのサプライズ、すごく喜んで貰えたみたいだから頼んでここで乗せて
貰える事になったの。七曲さんどうかしら?」
十六夜先生の横には先ほどのバイクと、その所有者であろう男子生徒の姿
「も、もちろん乗るぜッ!」
それを見て京ちゃんは喰い気味に答えるとバイクへと近づいて行く
男子生徒からバイクについて話を聞いている京ちゃんを見ていると
京ちゃんと入れ替わるように十六夜先生はこちらへと歩いてくる
そして、俺の隣に並ぶと
「七曲さん、あんなに楽しそうで…サプライズ、用意してよかったわ」
「そ、そうですね……」
満足そうな十六夜先生をよそに、京ちゃんを見る。男子生徒からヘルメットを受けって被ると
先にバイクに跨る男子生徒の後ろへと跨り、落ちないように男子生徒に抱きつくと
京ちゃんは待ちきれないと言った様子で男子生徒に話しかけていた
俺や十六夜先生の見守る中、ゆっくりと走りだしたバイクを見送ると
「他の男の子と仲良くしている七曲さんを見て、どう思うかしら?」
「え?ど、どうって……」
「ふふっ、気になるって感じね」
こちらの動揺を見て十六夜先生はほほ笑んだ後、少し真剣な表情になって
「……零次クンの幸せのために、ヨメクラでも人気上位の子たちについては学校でも
ハーレムを計画しているって言うのは話したわね」
「それは……はい」
「そういう子たちについては、さっきも話したように零次クンと送る夫婦生活でも手厚い
支援を受けられる。夫婦になる代わりに支援を受けると言う一つの約束事みたいな形ね」
話を続ける十六夜先生は、バイクに乗ってはしゃいでいる京ちゃんを見て目を細め
「でもセフレ枠の七曲さんにはそういう約束事は無い。つまり、零次クンとの
セフレ関係を続ける事について決めるのは七曲さんなの」
十六夜先生は振り向くと、そのまま何も言わずこちらを見る
まるでそれは俺の言葉を待っているようで……
「その……学校の計画しているハーレムに入って居ない、せ、セフレ枠の京ちゃんに
入れ込むのは、学校側からしたら困るんじゃないかって言う気持ちはありますけど
俺は京ちゃんの事……えっと、気になってます」
最後は照れもありイマイチ締まらない答えになってしまったけれど
「うん……気になるって言う気持ちはとっても大事
その気持ちをちゃんと七曲さんに伝えてあげて。好きな子に気にして貰えるって言うのは
それはもう嬉しい事なんだから」
そう言って十六夜先生は満足そうに頷いてくれた
「一之瀬さん、二階さん、リアさん。将来結婚する3人の相手で手いっぱいかもしれない……
でも、私個人としてはセフレ枠でも良いって土下座でお願いして貴方の隣に居る事を選んだ
七曲さんの事も気にかけて欲しいって思っているわ。だから今後も二人の仲を応援してる」
「……はい」
その後は普段のお茶目な雰囲気で笑う十六夜先生と共に
男子生徒に抱きつき、楽しそうな京ちゃんを二人で見守っていた……