一誠は過去のトラウマに向き合ったが、この状況は異常だとしていた。
ゼノヴィアがベッドに腰掛けた一誠を何かの薬で強引に発情させて自分から対面座位とする形で跨り純潔を捧げてくれた。左から朱乃に口付けされ、右に位置するアーシアには耳を甘噛みされて・・・・偽リアスだった先生と会う前に妄想したハーレムそのものだがされるがままにはなるまいとした。
「ま、待て。二人共・・・・特にゼノヴィア、そのままだと準備ロクにしていない彼処が滅茶苦茶に」
「む、心配・・・・いらんアーシアに治療してもらえば良いの、だ・・・・ひ、いぎぃぃ・・・・イッセーよ、止める・・・・ぅぅ、より私の負荷・・・・心配する辺り・・・・満更ではにゃい・・・・な」
心境を見抜かれたが、涙を浮かべながら微笑むゼノヴィアに一誠は胸が熱くなってしまう。
「大丈夫だ。痛くないぞ・・・・ぅうう」
ゆっくりではなく、思い切り腰を動かす事で証とするが流石に未知の痛みには屈強な女剣士とて苦痛混じりの声を堪えきれない。痛ましいハズだが一誠はゼノヴィアから目を逸らせなかった。
「イッセー君、そのまま良く見なさい。わたくしもアーシアちゃんもゼノヴィアさんも、貴方を人でなしなんて思ってません。少なくともわたくし達だけは・・・・」
「そうです。イッセーさんは凄く良い人です」
三人の熱視線に避けていた声が一誠の脳裏に鮮明に甦った。
『自分を好きになりなさい』
あの女教師は、上手く言えない事を遮って先ずはそうするよう言ってくれた。深くは考えられなかったし、その後に真逆な仕打ちを受けた一誠だが偽りだとは認めたくなかった。だが、今やるべきは。
「ゼノヴィア・・・・そのままだとキツいから」
反転させて押し倒すようにして向き合った。これなら自分で動けるとしてゼノヴィアの膣内を摩擦する。ズチュズチュと卑猥な摩擦音を響かせながら次々と探る。
「い、イッセー・・・・っ、ひぐ!そ、そこは痛、いや・・・・へーき、くひゃあああっ!」
浅めから攻めた方が良いとして一誠は腰を前後させた。部位をイチイチ説明は出来ないが、とにかくゼノヴィアの負担を減らしつつ少しでも快楽を覚えるようにしてあげたかった。
「イッセー・・・・わ、わらし変だ。身体が熱くなって来て、まだ痛いのに・・・・いひゃいのにぃぃいいっ!」
両側にいた二人も見守る中でゼノヴィアは急速に仕込まれていた。破瓜の血ではなく艶かしい蜜液がプシュっと何度も溢れだし、奥の方を探られると痛みでだけではない感覚に悶絶しているように身体を震わせてしまう。
自分達もさもしい思いをしているがゼノヴィアの気概故な状況なので見届けるしかない、自然と胸をさすり恥部をなぞる朱乃とアーシアの吐息が漏れるがゼノヴィアの声にはかき消される。そしてゼノヴィアには自分達が覚えがある瞬間が迫っていたのを確信した。
「や、やだあああっ!イッセー、奥が何か広がっ・・・・私どこかに飛んで、飛んでしま・・・・っ!ぅ、あ・・・・っく、はあああああっ!」
全身を痙攣させて一誠に手足を巻き付けて達した感覚に抗ったのだとわかるが、この後が本番だ。ゼノヴィアの中で一誠も達して熱いものが勢い良く吹き出した。これで終わりだ。
「ぁぁぁぁぁぁぁアアアはああっ!!」
ゼノヴィアは再度叫んでいた。追い討ちのように中で弾ける奔流には抗う術が無い、自分なりに女剣士として積み上げた何もかもが内部から塗り替えられる感覚には自分達以上の怖さと嬉しさが襲っているのだろうとして。
「い、イッセー・・・・好きだ。私に、ちゃん・・・・と向き合ってくれたお前・・・・が・・・・ぁ」
半失神しながらの告白。再び話し合うのは朝だろうとして付き添っててあげるようにして朱乃とアーシアは退散した。火照った身体を冷たいシャワーででも冷やさねばならないし、何より事態が進展したのは飽くまでゼノヴィアの直球勝負のお陰なのでこうしなければフェアではない。
しかし、当のゼノヴィアは翌朝に寝相の悪さが祟って付き添ってくれていた一誠を豪快にベッドの外に蹴落とす等で色気も何も無い流れとなったが、らしいと言えばらしいし一誠は思うところはあった。今回の件で朱乃とアーシアは自分の優位性は無くなったと理解したが、まだ始まったばかりである。
一方で、リアスには四名の行為が始まった辺りで転機が訪れていた。
ゼノヴィア達が訪ねて来た事を機に四名が一誠の部屋に向かった頃に兵藤夫婦に居間に呼び出された。機を見図られていたのだ。流石に後からやって来た朱乃迄が核心部に触れていたとは予想も出来なかったにしても。
「リアスさん、これを見て欲しい」
封筒の中にあるのはゼノヴィアが受け取ったのと同じ写真。入手敬意は藍華と違って一誠が破り捨ててしまったのを回収して繋ぎ合わせてたのだ。
「・・・・こ、コレは」
「知っているんだね?」
「リアスさん、私達はね。一誠が生まれる前に何度も流産を経験したの」
苦痛の色を滲ませて語られた事にリアスは釘付けにされた。二人は自分から見て真っ当極まる夫婦だったが、普段の軽さの中にある違和感の正体が解明されたのだ。
「だからかな、妻も私も一誠を親バカと言われるくらいに溺愛したよ・・・・正直、おバカな奴に育ったがそれでもさ。で、中学二年になった時に担任に新任な女先生が来て、その時期辺りから一誠は変わったよ。短い間だが、何とか先生の前で格好付けようとして素行から勉学迄見直して微笑ましかった・・・・見ればわかるが、君は先生を同じ髪型にしてキリっとした目にしたら瓜二つだ。正直、初めて会った時は心臓に悪かった」
リアスは察した。
【暗示が効いてない】
それは自分が一誠とアーシアに関わって以来な動揺が原因として、アーシアを引き取ってもらえた時に気付かなかったのを恥じた。二人は自分の暗示ではなく一誠がそうしたいからそうしたと理解した。
「リアスさん、私達は決して貴女を疑いたいワケではない。けど、一誠を見てたらやらざるを得ないの!」
「まあ待ちなさい。アーシアちゃんを見てればわかるが、君は一誠に何かをやってはいないしやっていたとしても申し訳ないとは思ってる。そうだろう?」
涙を流してリアスは兵藤夫妻に何も言えない自分に打ちのめされた。何かどころか最悪のトラウマとなっている事を個人的な事情で防げなかった。否、自分から居合わせる機会を無くした。誰かの陰謀等は言い訳にならない、夫婦の善良さがよりリアスの心を抉った。
「リアスさん、何をするにしても一誠と話してみなさい。直ぐにが無理ならしっかり自分を見つめ直してからね?」
感謝するしか無い、それをやり切れないのがリアスの現状。そして、即座にやる勇気は無いのが皮肉に作用した。そもそも夫妻の気配から最初から気付いていたようでどこか途中からのようと感じた時だった。自分達で気付いたか他からか、他だとしたらと数種類のパターンを仮想した時。
(・・・・まさかっ!)
嫌な予感がしたリアスは僅かに出せるようになった魔力で悪魔の翼を出して慌てて学園に飛んで行った。グレイフィアとて四六時中学園にいるワケではないとして一誠のクラスに向かったがやはりとした。アーシアと一線を越えた事を誹謗中傷込みで黒板に書き込まれていた。慌てて消したが、周りには何も魔力の形跡が無いので、これはとした時に足音がした。
「あら、少しは勘が働くようになったわね」
キシスであった。リアスが慌てて来たのを察知して近付いて来たのだが、これは実は二度目であると説明された。そして、リアスのクラスに行ったが、黒板にはリアスについて書き連ねられていた。
「貴女が婚約が嫌で例の影武者ちゃんを身代わりにしようとして、それで影武者ちゃんが発狂しちゃって例のイッセー君が巻き込まれたとされてる爆破事故起こしちゃったですってさ・・・・地味だからこそ始末に悪い手段が来た。いやはや、場合によっては貴女は翌朝辺りにイッセー君に殺されてたわよ」
以前、一誠の両親に吹き込まれていた内容とは知る術は無いがリアスは怒りより自分の至らなさへの無力感が勝った。泣き崩れて決断をするしかなかった。
「・・・・て、下さい」
「はい?」
「キシス様、どうか助けて下・・・・さい。私はどうなっても良いで、す・・・・こんな事を許してたら、イッセーやアーシアが・・・・」
「はい良く言えました。自分の見栄やら何やらより優先させるものがある。その為には大人を頼るべき時もあると認められたわね、独りよがりに過ぎる割に半端だったツケを払う時が来たわ」
キシスが言うツケとは、婚約を初めとして家の立場を受け入れないのはまだしも自力でやるのを考えないし甘えが取れないの方向。これでは独りよがりですら褒め言葉だ。だがキシスは協力を了承したがグレイフィアが気付いた事に釘を刺した。
「けど、これをキッカケにイッセー君に許してもらっても女として見てもらえるかは保証しないわよ」
顔を逸らしてしまうリアスに言って正解とはした。乱雑に扱ってライザーに引き渡そうとしたグレイフィアに異を唱えてくれるような一誠こそがリアスが望んでたような男性像である程度は理解していたのだ。先ずは何をやってくるかわからないディオドラとの試合に集中するよう告げた。
そして、試合当日。
『先ずは初めましてな諸君もいたかな、私が今回の試合を担当させてもらう【アジュカ・ベルゼブブ】だ。一時間後に出る魔方陣で転移された先での遭遇戦となるので健闘を祈る』
緑の髪の妖艶な美形な青年とすべき男がオカルト研究部部室に映像で現れて告げた。ディオドラの側にも同じようにされているハズだが気になる事がある。
「あの御方が【悪魔の駒】の開発者か、リアス部長の不調について相談すべきでは?」
まだ転生悪魔ですら無いが特別に出場を認められたのでと最終確認に少々入れ込み過ぎに参加をしたゼノヴィアの直球な発言であった。リアスとロイガンしか経緯は知らないが魔力を出せないままではとした時。
「待てよ、いっその事でイッセーに上級悪魔となってもらって私を転生悪魔にしてもらう方が良いのか?」
「待て、朱乃さんに木場すらまだ下級悪魔なんだから飛びすぎた話だぞ」
「そうね。けど仮にそうなったら私達全員がイッセーに引き取ってもらおうかしら?」
形式としては間違いではない事を言うゼノヴィアに対するリアスの意味深げな発言だが、ゼノヴィアに宛にされなくなり始めた要素があるとは知らないままだが、少なくともそうなれば自分以外は決して悪い方向にはいかないと考えているのだ。
そして、試合時間となり全員が魔法陣に入って転移をしたが?
「ここ・・・・えっ?」
リアスは慌てた。朱乃以外がいない、周りは魔力の障気らしきものが広がってる荒れ地で冥界か近い場だとはわかる。連絡も何も通じないまま十分程警戒していたが、前方から近付いて来る人影があった。
「何をした?」
「ディオドラ・・・・貴方は一人のようね。私達だって転移したら二人だけだったの。そっちこそ何かしたんじゃない?」
『え~、不足の事態を告げる。どうやら諸事情で転移措置が君達にしか効かないように作用してしまった。仕方ないから、その構図のまま試合を開始しなさい』
アジュカからの淡々としたアナウンスが響いた。要はリアスと朱乃のタッグでディオドラと対戦になったのだ。
何故かタッグでディオドラに挑む事になったリアスと朱乃な回。