ストレートに言えば、擬似?だが排泄。
グレイフィアの頼みに一誠と藍華は難色を示したが、それは予想していたので次のカードを切った。
「簡単に言えば、冥界は人手不足なのです。あなた方にはそれに対処する流れに乗って欲しいのです」
「人手・・・・それは、大戦に内乱。はぐれになる者達の流れですか」
「何よそれ?」
一誠は藍華に先ず左手に赤龍帝の籠手を見せて説明した。要するに自分がいたから学校がああなったのは言っておかないとならない。
「続けて」
複雑にしながら促した藍華に言われるまま、経緯は死に土産に聞かされた事としながらだ。
年々あのような事態が起きている。
冥界の情勢を簡単にまとめると内外での原因で起きた戦いで人口は激減、新旧魔王派の争いにより敗北した側のかなりの数がテロリストになる。
そして、他種族を転生させて悪魔とする技術の確立により非道な手段で転生悪魔とされる者達は、主を裏切るか逃げ出したりな形で野に下り【はぐれ】と呼ばれる者達になる存在が増えた。
「グレイフィアさん、そいつらを何故取り締まれないんですか?」
「恥ずかしながら取り締まれない方が悪いとされるのは尤もですが、悪魔には防ぐ為に人手以上に【思考において決定的に足りないものがある】のです」
「バブルや少子化の問題に対処しない人間みたいな事も起きていると?」
肯定するように頷くグレイフィアだが、一誠には勉強に積極的ではないからな域にしても理解が追い付かず口惜しかった。
「兵藤、あんたも応用利かせな。つまり、赤龍帝を宿したあんたに怨みをぶつけたがる悪魔が沢山ってとこでもあるんだし」
苛立ちを滲ませているが尤もだとした。グレイフィアからしたら胆力が刮目すべきだと評されている。
「グレイフィアさんみたいな魔王級は何をしているんです?」
「アホ!有名どこが出向いたら相手は更に考えたり過激な事をして動くし、留守中に何をされるかわからないでしょが!」
理知的だが、やはり苛立ちを含ませている。割り切れてはいないのだろう、一誠や悪魔を疫病神呼ばわりしても解決しないのだとしているものだ。
「それから、俺に飲ませた物の正体は?」
「私を殺したくなるくらいに殺意を呼び起こす興奮剤です。それくらい受け入れようとはしました」
半分は事実だ。飲んだばかりの時に言った通りの事を呼び起こす物でもある。偽リアス程な暴挙に及ばなければ一誠は女は殺さないとする事への証拠となり、グレイフィアを派遣した者の試験をクリアしたのだ。
そして、対話の末に二人は暫定的に田舎にあるワケあり学生達が通う学校に転入した。通常の学校とは違い細分化しながらのカリキュラムでやる場であり、今の一誠には最適に近い。グレイフィアもグレモリー家の仕事の一環として教師に赴任したが?
「何か、頭から煙出てるわねえ?」
「そ、そりゃ何か東大でも目指すような勉強量だしな」
グレイフィアが言うには修行も良いが、早すぎた覚醒と龍の因子の目覚めで迂闊に力を高めると人間は自壊しかねない。二人が目の当たりにした人喰い怪物にされた女子のように。
ならば、二人は基礎的な事から始めなければならないとして表向きの事は改竄してもらいながら、一誠は藍花が言うような東大を文武両道で目指すような目的の日々。
(・・・・しかし、何かおかしいわね。別にあの高等部はやってるようなの程な学力必要だったかどうか・・・・あの悪魔、まさか?)
藍華は、それなりな推論が出始めたが、今はこれで良いとした。少なくとも一誠はリアスの偽物と対峙した時のショックが抜けてはいないとした。
そして、重大な転機となる事が起きた。
グレイフィア・ルキフグスは最強を争う女性悪魔であるが、一部しか知らない弱点があったのだ。
それは、厳格なようで自分が気にするリアス以上に寂しがり屋でメンタルが崩れ出したら危ういという点。仮に一誠と藍華に生い立ちからの絡め手を使った怨みをぶつけられたら危うい性格であるが戦士としての危機感を煽られては誰であろうと返り討ちに出来る。そう評されたグレイフィアには、ある魔手が迫っていた。
「あら、貴女だけですか」
「どうも・・・・」
校内の田舎風な大浴場、檜を使った昔ながらの浴場で藍華と鉢合わせたようにしているが、実は意図的にである。二人で話すべきなのだとして洗い場の隣に座るが?
フニャッ。
「おや、私の背後を取るのもですが、中々大胆ですね」
「胸を鷲掴みにされたのに動じないなんて、流石大人ですねえ、お背中をお流ししましょうかの方が良かったですか?」
「ふふ、そうやって遠回しに皮肉を言いたくなるのはわかります・・・・」
藍華の顔を見ずに向けた指からの魔力を放った。胸元から衝撃が突き抜けて背中にある小さな塊とタオルに包んだ刃物が落ちた。対悪魔用に最適な聖属性のナイフである。
「機を見てこうなるように暗示と処置を掛けられてましたか、意識が戻れば忘れてる類いですね・・・・本意だとしたら、痛い目に遭わされても仕方が・・・・っく、おおっ!」
二段構えであった。グレイフィアに抱えられて身体を起こした藍花は気配も無く、のし掛かるようにした体勢で左手を後ろに回し。
【グレイフィアの肛門に指を突き入れていた】
「な、何を稚拙・・・・ぅく、ああああああっ!」
藍華の左手が光の粒子となって、グレイフィアの腸内に溶け込んだ。腸内の燃えるような違和感を振り切りつつ手が無くなった出血をする藍華に手持ちの【フェニックス家の涙】を使った。これも策謀の内である。近くに知識のある者がいてもグレイフィアは藍華の治療を優先させるであろうと。
「・・・・っ、あれ?私、お風呂で・・・・グレイフィアさん、いつの間に?」
「湯あたりしましたか、身体に悪いから直ぐに出て水分補給をお勧めします」
平静を取り繕った声、先ずは片手が一時的に無くなった後の出血が大事に至らないと良いとしたが?
「お尻が熱い・・・・これは一体・・・・ひぎいいっ」
腸内で起きる異様な反応、これが何かの毒や劇薬とは考えた。その内に既視感が出た時に腸内にいきなり現れたものに恐怖を感じた。まさかと思って手を伸ばしたが、磁石の同極のように近付けられない。
その内に?
(な、何っ・・・・まさか【吸収】をされ、いけない・・・・でもっ)
ギュルるるるっ!
はしたない生理現象を促す運動の音が響く、最早躊躇ってはいられない。せめてトイレでとしたが、足腰が立たずに床に崩れ落ちてしまった。人が来ないように祈る間も無く、腸内を刺激しながら来るものを四つん這いのまま肛門から【ひり飛ばす】しかなかった。
ぬぶぽおっ!
自分では形容できない音が響く、そして身体を震わす刺激もだった。
【生涯で初めての類いな恥辱】
消え入りたくなる羞恥を泣きながら堪えて出たものを確認したが、グレイフィアは怖気を覚えた。小さ目のものだが?
【悪魔の魔力を吸収する宝玉】
そんなものが何故、しかも自分の腸内等にとした時。
「っ、ぐう・・・・また?い、いやあああっ!」
新たに現れた玉に魔力を吸収され始める感覚だけでも悲鳴をあげる。何とかこらえようにも吸収されて巨大になりでもしたらとする結果を悟るが、その時には二つ、三つと増えていた。気付いたら蹲踞の姿勢に屈みながら屈辱の決断をしたが?
「ひ、引っ掛かって・・・・だっ、駄目!早く出てえ・・・・っあ、ぐぅぅ・・・・やああっ!」
排泄をしたグレイフィアは気付いた。擬似的だが、排泄を試みているようなものなのだから出す途中と後に出るものの音が響く。
【放屁音】
「いやっ!いやあああっ!」
はしたない音を聞きたくない故、せめてかき消すように叫ぶが、その不意を突くように一つずつ派手に玉が飛び落ちる。泣きじゃくりながら出したものを必死に解析するが普段のように思考が働かない。
「ま、まだお尻に・・・・たっ、助け・・・・て、助けて下さい。奥様・・・・【ヴェネラナ】様ああっ!」
グレモリー家で女として一番の理解者であり敬意を持つ女性の名を叫ぶが、腸内から魔力を吸われる感覚に震えて一刻も早く自主排泄をしなければならない、年甲斐も無い悲鳴をあげながら破廉恥な音を響かせながら出す度に少しでも出した宝玉を解析しなければならない、その内に刺激が他に移って小水や潮も吹き出してしまう。
今、敵に襲われたら終わりであるとすら考える暇も無かったが?
「三体目・・・・!これで、全部か」
「ほう、雑魚とは言え流石だな赤龍帝、人間としちゃ大したもんだぜ!」
一誠は学校周辺の気配を感じて出回ったら、はぐれ悪魔らしい連中や使い魔に遭遇したが大した事はない相手だけ担当して隊長格は後から来た者が倒してお縄にしてくれる形になった。
「え、と【美猴】だったか・・・・隊長クラスを倒してくれて助かったけど、強い猿の妖怪がこの辺りに何の用なんだよ?」
「おう、そりゃ俺に舐めた真似してくれた相手にリベンジ!・・・・なんだけど、何かおかしいなあ。とっくに出向くハズなんだがなあ・・・・」
『罠かもしれんぞ』
ドライグが表に出て声を出す。何やら暗い気が出ているとした美猴の決断は?
「確かに嫌な予感するぜ、赤龍帝よ。今日は退散するが、お前もあの女みたいに頭もキレるのには気をつけな?」
言いたい事はわからないでもないが、何か腑に落ちない。明日の学校で様子見しようかとして一誠は退散した。
翌日、グレイフィアは学校を休んだ。藍華が訪ねたが、悪魔とて体調を崩す時はあるとして退散したが?
「よ、漸く・・・・解析出来た」
部屋に全裸で倒れ付しながらも人間の細胞を触媒に使って、悪魔特有な魔力吸収の宝玉を無尽蔵に造る術と解析は完了した。施された者に触れられなくなる措置まである厄介なもの。仮に今の自分のように体内に入れられたら、細胞レベルの小ささから膨れる宝玉を定期的に産み出してしまう。増殖する宝玉に内部から破壊されてしまうだろう、腸内を侵食されて手を触れるのも難儀していては対処が出来ない、息も絶え絶えになっているグレイフィアの腸内でまたも新たに出現した。恐るべき術ではあるが?
「か、解決法は最適なのがあるけど、それをやると私は・・・・くっあああっ!」
腸内が侵食されて、延々と魔力の宝玉を尻から生み出すのは尊厳を粉々に破壊されてしまったが、グレイフィアには屈してはいけない理由があった。
「ま、迷ってはいられない。私には・・・・まだやらなければ、ならない・・・・事があります。ヴェネラナ様、申し訳ありません。グレイフィアは貴女のお願いを・・・・今日、破ります。どうか、お許しになって下さいまし」
両手で顔を覆って号泣しながら、決断する。この事態を解決する手段はある意味で自分に相応しいとしながら。
次回、グレイフィアの~~回。