【カオ転三次】擂粉木で腹を切る 作:苺ベリー
夏の厳しさを教えるような強い日差しから逃げるように、電信柱の陰に隠れるようにして、郡千景は信号が変わるのを待っていた。
───カッコー、カッコー、カッコー。
音響装置付信号機から、鳥の声が聞こえたのを合図に横断歩道を渡る。何処かに行く予定もなく、ただ意味もなく彷徨っているだけの時間だ。
ふらふらと当てもなく、街を歩くだけの時間。
それは、ある種の逃避行動であり千景にとっては、意味ある行動なのかもしれない。
本来であれば、小学校で授業を受けていなければならない時間だ。しかし、千景は学校へ登校していない。
正確に言うなら、登校できなかったのだ。
いつも通りに起きて、顔を洗って、朝御飯を食べて、登校の準備を済ませる。そして、お母さんに「行ってきます」と挨拶をする。そうして、外に出る。
ここまでは、何も問題なかった。
しかし、何故か途中で足が竦んでしまうのだ。
学校の近くまで来ると、見えない壁があるようで進めなくなる。
仕方がないから、別の道を歩く。
だが、その道では学校には辿り着かない。
そうやって、意味もなく当てもなく、何処かに行こうと歩いているのだ。
そうして、また信号に捕まる。
さっきと同じように陰に隠れて、信号が青になるのを待つ。そうしていると、小さく地面が揺れ始める。右手側から、砂を積んだ20tダンプが走ってきている。
───あぁ、前世のように楽に終われるだろうか?
脳裏にそんな考えが過った。
そして、それと同時に身体は無意識に一歩前に踏み出していた。赤信号の横断歩道へと一歩二歩と進んでいく。
自分が何をしてるのかも分からなかった。
ただ、気付いた時には鉄の塊がすぐ近くにいた。
「何をしているのっ!」
だが、想像していた衝撃には襲われず。
感じたのは背負っていたランドセルの肩ベルトが身体に食い込む僅かな感触だけだった。
「……ぁ、え?」
「貴方、今何をしようとしたの!」
左右非対称のツインテールの少女が、自分の顔を覗き込んでいた。その異彩の瞳は、千景を咎めるように睨みつけていた。
「ち、ぁ、ちが、わたし……」
遅れて、自分が自殺を試みたのだと理解した。
無意識だった。別に死のうとなんて思っていなかった。
でも、身体が無意識に動いていた。
その事実に身体が震え始める。
「貴方、自分が何をしようとしたのか分かっているの?」
「ぁ、わた、し」
ツインテールの少女は、視線を合わせるように屈んで真っ直ぐに此方を見ている。咎めるような視線は、既になりを潜めて優しげなものに変わっていた。
「はぁ、怒鳴ってごめんなさいね。
何処か、怪我はしてないかしら?」
「……はい」
優しい声音で問いかけながら、ゆっくりと千景を横断歩道から離していく。肩に手を掛けながら、注意深くゆっくりと丁寧に、また自殺を試みる可能性を考慮した動きだった。
「……貴方、もしかして私と会ったことある?
いえ、思い出しました。
星霊神社の書庫にいつも居る子よね」
「ぁ、そうです」
星霊神社。それは千景にとっての唯一の憩いの場だ。
自分と同じ転生者の集まる場所で、取り繕う必要のない場所だ。彼女がそれを知っているのなら、同じ転生者なのだろう。
「……貴方、今日暇かしら?」
そう、それが時崎狂三との出会いであった。
少しだけ、そう、少しだけ荒んでいた時期の出会い。
身体を起こす。
はらりと身体を覆っていた掛け布団が落ちる。
寝起き特有の血の回らない頭で、周囲を見回す。
───あぁ、夢だったのか。
「……ぁ、れ?」
ベット上に少女の姿が一つ
その姿は、まるで芸術品のようだ。
黒のベビードールは、その白い肌や慎ましやかな乳房を引き立てる。扇情的で、その幼さに見合わない魅力があった。
「んっ、……っ?」
ダブルベットの上で、ぼんやりと周囲を伺っている。
「どこ?家じゃない?」
そして、何とも言えない倦怠感が全身に広がっている。
「ぁ、狂三ちゃんに負けて……」
石化された手足を砕かれて、眠らされたところまでは記憶はある。しかし、両手両足は生えてるところを見るに、しっかりと治療をされたのだろう。なるほど、この倦怠感の正体は蘇生後特有のものか。狂三の使う影への収納は、生物は収納出来なかったはずだから、死体にして運んだのだろう。と、一人で納得する。
そして、この部屋もおそらくは狂三の用意したものだろう。今、身に纏っているカップ付きのベビードールも寝ている間に着せられたのだろう。
「取り敢えず、みず……」
ベッドサイドテーブルに置かれていた未開封のミネラルウォーターを手に取り、手早く開けて口に含む。常温にまでぬるくなった水だが、身体はそれを歓迎しているのが分かるほど美味しかった。
「……ふぅ、おいし」
水を飲んで、軽く伸びをする。
部屋を軽く見渡す。
ベッドサイドテーブルの上にライトスタンドが、部屋全体を薄暗く照らしている。
真新しいカーペットの上に四つ足の大きめなダブルベッドが壁際に置かれている。ベッドに腰掛けた千景の正面にはスカスカな本棚とピカピカな勉強机がある。そして、たくさんのぬいぐるみがベッドの端に並べられている。足元の方には大きな姿見とクローゼットだ。
「子供部屋かな?でも……」
そんな子供部屋のような一室なのに、窓と時計がない。
外界の情報が入らないように設計されたような不気味な間取りをしている。
そして、不釣り合いなモノがいくつか部屋に配置されている。
X字状の磔台、出産時に乗る分娩台、天井には滑車付のフックがある。まるでラブホのプレイルームだ。
「悪趣味」
取り敢えず、枕元にいた1番大きいクマのぬいぐるみを抱き上げて、顔を押し当ててみる。
「薔薇の香り。
狂三ちゃんの匂いだ」
子供部屋だと言うのに、ぬいぐるみに香水を振ってあるのはアンバランスな感覚だ。イヤらしく透けたベビードールを着せて、ぬいくるで囲ませておくのは、何とも言えない趣味をしているのだろう。
「んっ、……ぁ」
意識が覚醒していくにつれて、段々と身体に異変が起きているのを感じる。身体が熱い、お腹の奥がズキズキと疼いているのを感じる。生理の時の張っているような感覚とは似ているようで、少し違う甘い疼きがある。
無意識に手が下腹部へと伸ばしそうになる。
「……はぁ、んくっ」
一度、意識してしまったのが間違いだった。
身体はどんどんと熱く火照り始める。
薄いベビードール越しに自分の乳首がぷっくりと膨らんでいるのが、良くわかってしまう。
「これ、寝てる間に媚薬でも盛られたかな……?」
気を紛らわせるために、一度ベッドから立ち上がる。
取り敢えず、部屋の電気のスイッチを探す。薄暗い部屋にいるとそう云う気分になってしまう。電気のスイッチは、普通の部屋の間取りと変わらず、扉の横にある。パチンと音を鳴らして、部屋全体が人工的な青白い光に照らされた。
改めて、部屋を見渡せばベッドサイドテーブルに1枚の紙片がある。その紙片には、達筆で短く一文だけ書かれている。
『サイドテーブルの二段目』
紙に書かれた通り、ベッドサイドテーブルの二段目を見ると、鍵付きの引出しがある。それに手を伸ばして、引いてみるとスルリと開いてその中をうかがえる。
中は、カラフルな玩具が並べられていた。
しかし、子ども向けではないシ狂三ン樹脂製のモノだ。
俗にディルド、バイブ、ローター等と呼ばれるジョークグッズが沢山入っていた。
適当に目に付いたものを手に出る。
カラフル玩具の中に一つだけ、非常にディテールにこだわって造られたであろうディルドを手にとってみる。
「うわ、ぐろい」
感触や浮き出た血管まで再現されている。
根元には陰嚢まで再現されて、吸盤が付いている。おそらくは、壁や床に張り付けて使うのだろう。
「18cmくらいかな?」
下腹部に当ててみるれば、余裕で子宮の上まで届く長さのディルドだ。深いカリと反った形のそれは、挿入すれば奥まで抉ってくれるだろう。
「……っ」
気を紛らわせようと、巫山戯てみたが逆に妙な気分になっていく。誰に見られているわけではないが、妙に恥ずかしくてたまらない。
ふと、視線を横に向ければ姿見に映る自分と視線が合う。
薄く透けるベビードールでは、隠すべき下着が透けて見えてしまう。
美しい少女だった。
そして、それが自分だという事実に僅かな違和感も感じなくなってきてる。慣れというのは、何とも不思議なものだ。
慎ましやかながらも育った乳房を優しく揉んでみる。
手に持っていたディルドを胸元に抱いてみる。
「流石に挟むのはむり……」
一応、Cカップ程のサイズはあるのだが、流石に挟んでするのは無理がある。寄せて上げれば、多少は出来るだろうか?
ガチャン。
そんなふうに遊んでいると、ノックも無しに部屋のドアが開いた。千景は思わず身をすくませた。ドアの方を伺えば、艶やかな黒髪が視界に揺れた。
「あら、起きましたの?」
その艶やかな黒髪は、時崎狂三であった。
お風呂上がりなのか下着の上にワイシャツという扇情的な姿で、僅かに上気した頬と甘い香りを漂わせて狂三が部屋に入ってきた。
「く、狂三ちゃん、おはよう」
夏の気候を考えれば、薄着であっても寒くはない。だからといって、その姿はどうなのだろうか。黒い下着がワイシャツから透けてしまっている。
「はい、おはようございます」
うんうんと頷きながら、何故か狂三は、千景の下にやって来る。その血のような赤瞳と視線が交じり、気恥ずかしく視線を下げてしまう。
「ふふ、でも良かったわ」
「部屋は気に入って貰えたみたい」
だが視線を下げれば、その白く眩しい首筋に視線が吸われる。また視線を逃がすように、視線を横にズラす。
「ふふ、千景?」
そして、狂三が音もなくこちらに近寄ってくる。
瞬きの間に、鼻が触れるのではないかと思うほどの距離に狂三の顔がある。その情欲に濡れた瞳に見つめられると、ゾクゾクと背筋に痺れが走る。
手を取られ、胸の前で握られる。
ニコニコと微笑みながら、楽しげな狂三はスルリと千景の側に腰掛ける。互いの肩が触れ合う距離で、狂三のそのドールの様な美貌が近くに来る。
「ぇ、あっ!」
千景の手の中にあった玩具を取り上げてみせる。
その男性器を模した玩具を顔の側に掲げてみせる。
「これが気に入りましたの?」
「なっ、狂三ちゃんっ!」
悪戯をする子供のように笑って、ディルドの先端にキスをしてみせた。
「千景は、大きい方が好みだったかしら」
「ちがっ……!」
慌てて誤魔化そうとするが、そんなこと構わずに狂三は近付いてくる。お互いの距離はゼロになり、千景の腰へと手を添えてベッドへと押し倒した。
そして、狂三は薄いレースのあしらわれた黒いショーツのクロッチ部分を撫で上げた。クチュと音を立てて、そこが濡れてそぼっているのを知らせる。
「濡れてる」
「っ、クスリ盛っただけでしょ……」
狂三の白魚のような細く美しい指が、千景の太ももに触れる。優しく宝石を愛でるような手付きで撫でる。
「あらあら、バレてしまいましたか?」
「こんなに強いの盛ってバレないわけないでしょ」
千景のあまり肉付きの良いとは言えない太腿の感触を楽しむようにゆっくりと撫でる。媚薬によって発汗を促進させられ、僅かに汗ばみ、しっとりとした肌は吸い付くよなモチモチとした若さを感じさせるものだ。
「く、くるみちゃん」
「どうしたの?」
「くすぐったいから……」
そう聞くと狂三は千景の頭を抱き寄せる。
濡羽色の髪が、ふわりと揺れれば甘やかな香りが立つ。
「綺麗な髪」
美しい髪を腰まで流し、柔らかな白磁器の様な肌を見せる。そのは宝石のような魅力がある。何より、その少女と女の移り変わりのモノトリウムが触れ難い魅力を産んでいる。
「ふふ、抵抗しないのね」
「っ、……それは」
千景は自身の胸に視線を下げる。
顔に血が集まってるのが分かる。
そうしていると、太ももを撫でていた手がお腹まで持ち上げられる。その動きに少しだけ、落胆してしまう。
触って欲しかったのは、そこじゃないのに。
「ちゃんと食べてるかしら」
「……ん、たくさん食べてます」
「本当に?」
「……ちょっと、体重が増えたから」
千景がそう答えれば、柔らかな果実に触れる。そのまま、ゆっくりと反対の手で下へと撫でていき、狂三は嬉しそうに千景のお腹を撫でる。お腹の上から、子宮を触診するように人差し指と中指を押し込む。
その手付きだけで、背筋にゾクゾクと甘い痺れが走る。
「んっ……ぁ……」
「女の子らしい体付きになりましたわね」
「っ、もう14ですから」
そう聞くと、千歌は胸を揉みしだいていた手を下げていき、お尻を軽く撫で上げる。そして、腰のくびれを掴んで見せる
「45といったところですわね。
赤ちゃん産めるか心配ですわ……」
「別に予定はないから良いもん」
「あら、そういうものは計画通りには行かないものですわよ」
「そういう、狂三ちゃんは柔らか───んぐっ」
狂三のお腹を触りながら何かを言おうとした千景の口に、狂三の人差し指と中指が突き込まれる。そのまま、指の腹でザラザラとした味蕾を擦りながら、奥へ指を進める。
「ぁ、ぅうえへ」
「あら、あら。口は災いの元でしてよ?」
狂三は、舌の先端を摘み引っ張る。
それに対して、千景は大人しく舌を弄ばれている。
熱く、柔らかさと硬さを備えたそれを弄びながら、狂三は舌の付け根を撫でる。
「…………っ」
「健気に耐える姿は可愛いですわよ」
込み上げてくる嘔吐感に涙を浮かべる千景の様子を一通り楽しんだあと、狂三は指を口腔内から引き抜く。銀の糸が狂三の唇との間に橋をかける。その唾液に濡れた指を自分の唇に運ぶ。
「このまま、吐かせてしまうのも良いですが……久しぶりの再会ですもの普通に愛してあげます」
抱えられたままにベッドに組み伏せられる。
ひどくて慣れた様子で、女を組み伏せた様子に千景は僅かに苦笑いをこぼす。
「千景、舌を出しなさい」
「……ぇ」
千景の薄い唇が僅かに開いて、赤い舌を垂らした。
そのまま、乱暴に唇を奪われる。
「んっ……」
「……っ!ぷはっ」
互いの鼻息がこそばゆい距離感で、見つめ合う。何を語るわけでもなく唇を重ねた。
「んんっ!……っ!」
「んっふ……はぷっ……!」
唇の角度を変えて、より深く繋がり合う。
唇の柔らかさを感じるようなキスから、互いの口腔粘膜の熱さを感じるような深いキスへと移行する。
狂三の舌が、歯列をなぞりながら、口腔内へと押し入って来る。千景の舌を吸い上げ、獲物を見つけたとばかりに絡め取る。
「んっちゅ……っ!っ……ぅんく」
舌を絡ませながら、自身の唾液を相手の口腔内で撹拌する。溢れた唾液が唇の端から流れて、顎の下まで伝っていく。
「千景とのキスは久しぶりね」
「……ん」
決して長いキスではなかった。
だというのに、頭はふわふわと熱に浮かされるのがわかってしまう。媚薬に侵された身体は、快楽を求めて狂三を受け入れた。
「千景、触りますわね」
狂三の手が、頬に触れる。
こぼれ落ちた唾液を指で拭い、そのまま下に指を進める。顎に触れて、首筋をなぞり、鎖骨を撫でる。
「……んっ」
薄いベビードール越しに、狂三と比べると控えめな乳房を持ち上げるように触り、硬く尖った乳頭をカリカリと爪で転がし、つまんでは引っ張ったりと好き勝手に扱われる。
「ぅ……っ……んぁ」
「ふふ、淫乱ね」
「クスリ盛っておいて……っ!」
布越しに楽しんだ後に、ベビードールの胸元のリボンを解かれる。容易く千景の柔らかな果実が露わにされる。
淡い桃色の乳頭を指で挟み込み、形が大きく歪むほどに力を入れて潰される。
「ぃ、たい……、やめ……て……っ!」
「あら、悦ぶかと思って」
好きに遊ばれて程なくして指が離される。
まるで、音の鳴る玩具の様に雑に扱われる。だというのに千景の声には甘やかなモノが混ざっていた。
「ほら、ここも酷いことになってますわよ」
「ひぁっ!……っん!」
狂三の指がショーツのクロッチ部分を撫でる。
水気を吸った布地は秘部に張り付き、その秘裂を浮かび上がらせていた。薄い布が吸いきれなかった愛液が太ももへ垂れてしまっている。
「腰上げなさい」
「だ、ダメだから……」
千景の抵抗するような素振りを見せた。
しかし、狂三は気にせずに腰の脇に手をかけて、ショーツをめくり下ろす。
少しのヘアも生えていない、ぷっくりとした恥丘が見え、包皮に隠れたクリトリスがのぞく。充血した秘部とショーツのクロッチ部分の間に愛液の糸が引いた。その卑猥な光景に、思わず目を逸らしてしまう。
「いつ見ても美味しそう」
「……っ」
濡れた秘部に外気が触れて少し冷たい。
ショーツがねじれながら、太腿を通って膝の裏をこすり、爪先から抜き取られる。
「足を広げなさい」
思わず顔を背けてしまうが、千景は怖ず怖ずといった様子で、足を大きく開く。どうぞセックスしてください、そう言っている恥ずかしい姿になる。
足を開いたことによって、秘唇は薄くひらいていた。ピンク色の肉襞が露わになり、その表面は照明に照らされて淫らに輝いていた。
「最後に生理が来たのはいつ?」
「……10日前です」
狂三が、笑みを深めた。
下腹部に指を這わせて、軽く指圧するように触れる。
「じゃあ、今日は危険日なのね」
「ん、そうなります」
子宮の上を撫でていた指を下ろしていく。包皮の上からクリトリスを優しく撫でて、秘唇をなぞるように愛液をすくい取った。
「愛液もベッタリと指に絡みますわ。排卵日前の孕みたがりのオマンコですわね。ほら、綺麗にしなさい」
「んっ……」
狂三が、愛液に濡れた指を口元に差し出す。それに僅かな不快感を覚えながらも、千景は指を咥えて愛液を舐め取った。少し白濁し、僅かな苦味を感じる粘液が喉に絡まる。
膣内を中性にし、妊娠を助けるための腟分泌液の味だった。
「もういいわ」
「次は、自分で広げなさい」
左手でピースをするようにして、千景は花弁を広げてみせる。小陰唇が広げられ、愛液に濡れた膣粘膜が晒される。
「房中術は、本当に素晴らしい技術ですわ
もう何度も使って、汚してきましたのに新品同様ですもの」
「……うるさい」
無遠慮に秘部を批判されるのは、不快感を覚えるものではあった。しかし、目の前の女に汚され使い込まれた事実は間違いはない。千景という玩具で、好き勝手に遊んできたのだ。
「今夜は、どうされたいですか?」
「このまま一緒に寝るのが良いかな」
郡千景と時崎狂三の関係は、昔からこんなモノだった。善意と悪意がごちゃまぜになった感情を注がれ、ただ求められたモノを捧げるだけの関係だ。
「あら、あら。甘えん坊ですわね」
千景の言葉に満足そうに微笑み、ベッドから一度降りて羽織っていたワイシャツを脱ぎ捨て、艶やかな肢体をさらす。秘部を隠す下着すらも、躊躇いなく脱ぎ捨てた。
そこには、女性には有るべきではないものがあった。
「これで千景のことを沢山可愛がってあげますわ」
少なくとも女性用のショーツを履いている時はなかったはずだ。瞬きの間に狂三は、それを作ったのだ。その技量は感嘆すべきものだが、狂三はそれを女を犯すためだけに身に付けたのだ。
グロテクスな肉棒は、シ狂三ン樹脂製の玩具とは比べ物にならないくらいに醜悪だった。
「……ゴム付けて、明日は異界探索するでしょ。垂れてきたらヤダから」
「極力、外に出しますわ」
「今日が一番危ない日だから、ダメ」
自分の両膝の間から狂三が覗きながら、お願いをしてくる。頷いてしまえば、自分の人生がめちゃくちゃになってしまうかもしれない。
「千景の誠意次第では、考えてあげますわ」
狂三は、抑えきれない愉悦を滲ませながら呟いた。
まるで此方が悪いような言い分だが、千景は下手に出る他ない。狂三の生やす男性器が出す精液は、式神のモノと違い生殖能力がある。そして、自分の体は子供が産めるのだ。
万が一がある。
「……口でシてあげるから」
「あら!お口でしてくださるのね!」
喜色満面の様子で、狂三は喜びを声に乗せて、優しく指で梳くように千景の頭を撫でる。何とも言えない気分だが、頭を撫でるのはとても上手い。
「お腹いっぱいに精液飲ませてあげますわ」
「……悪趣味」
狂三は愉しげに微笑んで開いた両足の間へと収まるように座り、覆い被さってくる。
「あら、あら。本当だったら無理矢理にでも出来ますのよ?優しく抱いてあげてるだけ、感謝すべきですわ」
「……ありがとうございます」
千景は不服そうな顔で感謝を口にした。
そんな千景の瞼にキスを落とし、鼻や頬にキスの雨を降らせる。
キスは少しずつ下へと降りていく。
顎から首筋に、首筋から鎖骨へと唇と舌を滑らせていく。千景の肌を唾液で汚すように舌を這わせていく。
細く長い指が、脇の下に触れる。
それだけで、ゾクリと背筋が震える。
身体から力が抜けていく、それを見計らってか狂三の左手が、千景の左の乳房に触れる。外から乳輪に向けて、フェザータッチを繰り返す。
「ぁ、くぅ……!んっ……ぁ!」
狂三の短く切り揃えられて丁寧に磨かれた爪が、千景の乳頭を軽く掠める。胸を触られているはずなのに、下腹部に熱が集まっていくのを感じる。
「ぁ、ひぅ……んっ、んんっ」
若く熟す前の少女の乳房は、机の端に引っかかるだけで悲鳴をあげそうになるほど敏感なのに、狂三の手は魔法のように気持ちいい。
「ふふ、味見もしましょうか」
狂三は態とらしく赤い舌を見せ付けながら、右の乳房へと舌を這わせる。汗ばんだ肌に舌がよく滑り、唾液を塗り拡げていく。乳輪を舐り、乳頭を咥え、舌先で転がす。
「母乳でませんの?」
「……でないから」
狂三は満足したのか、乳房から唇が離れる。
ツンと立ち上がった自分の乳頭が視界に入って、無性に恥ずかしくなる。それは、おっぱいを吸われて気持ちよくなった証拠だった。
「おっぱい吸われてるのに違うところも気持ちよくなってきたかしら?」
乳房を揉みしだいていた左手が、僅かに浮いている肋をなぞり、臍を引っ掻き、下腹部に触れる。そして、その更に下へと指が撫でる。
「まったく、悪い子ですわね」
「ぁ、っあ……!」
ドロドロに蕩けた秘唇に、狂三の指先が触れた。
指先が花弁をめくり、秘芽を掻いて、膣口をいじってみせる。ピンク色の粘膜は、ねちゃねちゃと水音をたてる
「ほら、イヤらしい音聞こえるかしら?」
「いやっ、恥ずかしいから……っ!んぁ…っ!」
狂三は、千景の好きなところを優しく撫でる。
その手付きは随分と慣れたもので、激しさはない優しい手付きだと言うのに千景の腰は小刻みに震えはじめる、
「だ、だめ、でちゃうから……」
「あら、あら」
膣口をいじっていた指が抜き取られ、恥丘から、大陰唇へと指を這わせて行き、そのまま、会陰を超えて菊座に触れる。また、会陰から恥丘へと撫で上げる。
「……っ」
愛液に塗れた指を千景の下腹部に拭い、体を起こす。
床に足を付けるようにベッドの縁に座り、硬く勃起した男性器を見せ付けて、千景に向けて手招きをする。
寸止めをくらって少し不機嫌な千景が、寝返りをうって這うように膝の上に上半身を乗り上げる。
「さぁ、ごはんですわよ」
「……きも」
千景の鼻先にグロテクスな肉棒が触れる。
浅黒いペニスからは、鼻の奥が痺れるような淫臭が漂っている。
そのグロテスクな肉茎に指を回して、動かないように固定する。僅かにヌメるような感触と、熱くゴムのような硬さに千景は眉を顰める。
「早く」
「……ぅ、するから黙って」
千景は、意を決した様子で怖ず怖ずと口を開けた。口腔の鮮やかな赤と白い歯のコントラストが映る。
赤い舌をゆっくりと伸ばして、チロチロと舐る。
「可愛いわ」
熱い舌に唾液を乗せて、グロテクスなそれに塗り付けていく。先端の尿道口からカリの方へと舌の動かしていく。
一番敏感な尿道口の裏筋を舌先のつぶつぶが細かく動いて刺激する。するとすぐに唾液とは違う粘液が、味蕾に触れる。
狂三は、射精欲求が高まってきたのか千景の頭を撫でて、少し頭を押さえてくる。
「んっ、はぷっ」
その無言の指示に応えるように、口をOの字に開いて亀頭を咥え込む。上顎に擦れ、左右の頬肉にぬるぬると圧迫される感触に狂三は小さく身動ぎした。
唇をすぼめて、上あごに擦り付けるように顔を前後に揺すってみたり、根元を指で軽くしごきながら先端を舐め回す。
「いい子、その調子よ」
千景の形の良い唇に窮屈そうに咥えたまま、鼻で苦しそうに呼吸をする。その息が下腹部に当たる感触にすら興奮しているか、狂三が髪を乱暴に撫で、おくれ毛を耳にかける。
狂三が髪を撫でてくれるのは心地が良かった。されだけで、身体が熱くなってくるのが分かる。いっそ、胸でも触ってくれればいいのに。
「ひもひいい?」
「っ、えぇ、気持ち良いですわよ」
男根を咥えたままに、もごもごと言葉を発すると突然の刺激に狂三の腰が揺れる。その様子に少しだけ悪戯心が湧いてくる。
「んちゅっ、れろ……、ぬるぬるでしょぱいの出てきたよ」
千景は目尻に愉悦を浮かべて、男根を浅く咥えて尿道口に舌先をこじ入れるようにして左右に動かした。
「うっ、くうっ……」
「ぇー、んじゅっ、精液出しちゃいそうでしょ?んちゅ、じゅちゅっ、んっ……はぁ……はぁ、ん、ちゅばっ」
舌先で先端を舐め回しながら吸引する。クリトリスを吸われて気持ちいいのだから、きっと気持ちいいのだろう。下品な水音を立てて、男根にご奉仕をする。
「らひて、せいえき、らひてっ……!」
「うくっ、千景っ!」
舌の腹で上顎に押しつけたり、唾液を絡ませてしゃぶったりを繰り返す。このまま、射精するのだろうと感じながら千景は強く吸い付いた。
「んっ!ちゅっ、ちゅぱっ!んっ……こくっ……ん」
舌の上で、どくっ、どくっと溢れ出している。
塊のような精液が口の中に広がる。精液特有の青臭さが鼻を抜けて、喉に絡みつきながら胃に向けて精液が流れ落ちているのがわかる。
「零したらお仕置きですわよ」
残った射精の勢いを舌で受け止めながら、咽ないように小さく小分けにするように口腔に溜まった精液を飲み下して行く。そのまま、尿道内の残りの精液を吸い上げていく。
「ちゅっ、ちゅるるっ…んくっ、んっんく」
「いい子ね、全部吸い出しなさい」
喉に絡みつく精液を何とか飲み込めば、子宮が痛いほどに疼き出す。秘部からは蜜が垂れているのが自分でも分かってしまうほどだ。
「まだ飲み込んではダメよ」
射精が終わり、狂三が腰を引く。
ちゅぽ、と間抜けな音がしてグロテスクな男性器が口腔内から出ていく。
「口開けなさい」
「あー……」
そんな浅ましい身体に苛立ちながら、千景は男根から口を離す。見下ろす狂三によく見えるように口を大きく開ける。真っ赤な舌を白濁した液体がグラデーションを描いている。
「いい子、よく噛んでから飲み込みなさい」
ネバネバした精液を態とらしく咀嚼しながら、小分けにして飲み込んでいく。コクコクと喉を鳴らしてから、狂三が何か言うまでもなく、千景は口を大きく開いて見せた。大量の精液はしっかりと飲み干したのか、口腔内には何も残っていない。
「私の精液は美味しかったでしょう?」
「……不味いけど」
何故か自信満々に笑って見せて、狂三はサイドテーブルから飲みかけのペットボトルを千景に手渡す。大人しく受け取って、口をすすぐように飲む。思っていたより喉が渇いていたのか、ペットボトルは空っぽになっていた。
千景が水を飲み終わったのを見ると、狂三は隣に腰掛ける。
視線を下に下げれば、グロテスクな肉茎は影も形もなくなっていた。
「あら、ちゃんと味にもこだわって作っていますのよ?」
「違いなんて分からないですよ」
狂三の手が千景の頭に向けて伸ばされた。濡羽色の髪を撫でて、自身の胸元に抱き寄せる。
「ねぇ、千景?」
「ちゃんと口でしたんだから、これでお終いだからね」
慈しむような優しい微笑みを浮かべながら、千景の頭をやさしく撫でる。髪を撫でる手が、背中へと流れていき、小ぶりなお尻に触れている。
「あら、本当に終わりで良いのかしら?」
「……お、終わり」
狂三は楽しげな微笑みを浮かべながら、太腿に掌を添えるように触れてくる。肌の上を指が這う、それだけでピリッと電流が駆け巡る。
「あら、あら。
千景さんが、そう言うなら今夜は終わりにしましょう」
「ぁ、んっ、くすぐったい」
そんな言葉とは裏腹に、狂三の掌が内腿を撫でる。それだけで千景はびくっと身体を震わせて、甘い吐息が漏れてしまった。
愛撫と呼ぶような触れ方ではない。だと言うのに、腰が痺れるような快感が生まれている。
内腿を撫でる手とは、反対の手が肩に触れる。
ゆっくりとシーツに押し倒され、向かい合うように抱き合う。狂三が、壁際にぐしゃぐしゃに押し込まれていたタオルケットをかける。
「今夜は一緒に寝ましょう?」
「え?あ、うん……」
サイドテーブルにあった照明のリモコンを手に取る。カチカチと音を鳴らすと、照明は音に合わせて光量を落としていった。
暗闇の中で、火照った身体に少し冷たい肌が触れる。
しっとりと互いの体温が混ざり合うのを感じながら、僅かな重みを受け止める。
「約束通りに、今夜はお終い」
互いの足を絡めるようにして、狂三の膝が足の間に割って入った。だが、それだけで狂三は何もしなかった。
「ぁ、えっ?」
「早く寝なさい、明日は異界で修行よ」
媚薬とフェラですっかり準備が出来ている身体を放置された。ちゃんとイッていないモヤモヤした状態で、抱き締められて動けない状態で放置されたのだ。
「あの、さっきの約束は、その……本気じゃ……」
「おやすみ」
そう言って、狂三の胸元に抱き寄せられる。
柔らかな感触と、甘い香りに包まれる。
そして、体の位置が変わって狂三の膝が、トロトロに濡れている秘唇に触れた。軽く腰を揺らすだけで、膝の硬い骨にクリトリスが擦れるのが分かる。
「……ん、あっ」
腰を揺らす。
背筋にゾクゾクとした快感が走る。
それでも、熱を冷ますには程遠い。
「ふっ……ぅ……んくっ」
照明の落ちた部屋の中で、くちゅくちゅと粘着質な水音とシーツの擦れる音が静かに響いていた。
お口が達者なTSっ娘。
狂三とは2年前から肉体関係がある。
一時期は、魔術的に契約によって【死ぬ権利】すら捧げていた。不安定な頃に色々と迷惑掛けた負い目もあり、強く拒絶できずに現在も関係が続いている。
千景にとって、狂三との関係は自傷行為のようなものであり。手首を切るように、狂三に身体を捧げていた。誰かから求められることで、自分の価値を認められた。恋や愛ではなく、自分を守るために抱かれていた。
ちなみに、翌朝の気分は最悪でした。
生やせる人。
根は善人だけど、ペルソナが【悪魔】の暗示の人。
一時期は、千景のことを
媚薬と魅了漬けにして調教して契約で縛っていた。エッチなのも、痛いのも、汚いのも、大体ヤッてる。レイプの記憶を希釈するように抱き潰していた。
4ヶ月ぶりに会ったら、ちょっと生意気になってた千景の回復と成長にめっちゃ喜んでいる。喜びのあまりに家に連れ帰って可愛がっちゃうくらいである。
ちなみに、ナニを生やせるようになってから今カノにコーヒー禁止された。そして、何故かパイナップルを沢山食べさせられてる。