「んっ……ぁ」
自らの秘部を弄る一之瀬。
その手には、溢れ出した蜜が溜まっていた。
「……ふふ」
そのままそれを俺のモノへと垂らし、刷り込んでいく。
俺への愛を染み込ませるように。
「これなら、痛くないかな?」
「ああ」
「よかった」
安心したのか、一之瀬は薄く微笑んだ。
普段の彼女を想起させる優しさと──そして見たことのない艶めかしさが同居する笑み。
その不思議な魅力に、無意識に目を奪われてしまう。
見つめあったまま、一之瀬の細くきめ細かな手が、肉棒をしごき始めた。
程よい潤滑が生まれ、摩擦による快感が背筋を伝う。
「どう? きもちい?」
どこか愉しそうに俺の表情を見てくる一之瀬。
俺が何も言わないでいると、一之瀬は俺の胸元に顔を寄せてきた。
ふわりと香る髪の匂い。
それを気にする間もなく、右の胸元──その先端から甘く刺激が走った。
「っ……」
思わず身体が反応する。
それを見て、一之瀬は悪戯に微笑んだ。
「きもちいいんだ」
唇の端からちろりと覗く舌を見て、俺は何をされたのか察した。
無言を肯定と受け取ったのか、一之瀬は俺の乳首をさらに嬲り続ける。
正直、快感を感じているのは事実だった。
ぎこちなくも熱の篭った彼女の愛撫による、精神的な充足感。
そして、急所である乳首への慣れない刺激。
対人戦闘において、急所に対して攻撃を受けないように立ち回るのは基本だ。
それを敢えて受け入れるということを、実践した経験はほとんどない。
「……んぁ……む」
肉棒をしごかれ、右胸を舌で愛撫される。
彼女の温もりと快楽が、外側からじわじわと浸透してくる。
だが、このまま黙って侵略される気はない。
俺も彼女の秘部に手をあてがう。
先ほどよりさらに蜜があふれており、触るとくちゅ、と音がした。
「ひあっ!?」
突然の刺激にびくりと震える一之瀬。
そのまま、表面を撫でるように愛撫する。
陰毛はあまり生えておらず、すべすべとした触り心地だ。
「ふ、ぅっ、あ、綾小路く──」
濡れそぼった割れ目をゆっくりとなぞっていくと、ぷっくりと膨らむ突起に指がかかった。
「いひゃぁああっ」
大事な場所への刺激に、堪らず矯正を上げる一之瀬。
びくびくと身体が震え、腰を引いて逃げようとするが、逃がさない。
その突起の周囲を舐るように、執拗に攻め立てる。
「うぁ、あ、はぅ……ぁあ、ゃ、のこ、ぅうっ!?」
俺の名前を呼んでくるが、止めることはない。
さらに、濡れそぼった腟内をまずは中指で侵略する。
「あっ! あ、そこはぁっ……!」
未だ誰にも侵されていない腟内は、どろどろに濡れていても狭く、きつく、それでいて柔らかに俺の指を締め付けてくる。
断続的な締めつけとともに、一之瀬が快感に喘ぐ。
「まっ、ふぁ、まって、ま、あ、ひゃぁああん!」
気づけば彼女の両手は俺の腕に縋りつき、自らに与えられる快感に耐えるだけになっていた。
少し弱めてやるか。
「ぁ、ふぁ……うぅー……いっ、きなり、すぎるよ……」
「悪かったな。次はちゃんと伝えるようにする」
「そういう、ぁ、ことじゃ……」
「今から強くするぞ」
「ふぇっ? ひぁあっ、ぁあだめ、だめぇ、まっ」
希望通りに宣言してから、再攻勢を仕掛ける。
中指に加え、人差し指も加えて刺激を加速させた。
「ふあ、は……ゃ、ぁあっ」
先程の愛撫で、一之瀬の弱点は把握済みだ。
どこに最も神経が集中していて、いちばん敏感なのか。
余すところなく刺激を与え、反応を見て、学習は完了した。
あとはそれを実践するだけだ。
彼女の腟内に入れた指を少し曲げ、その裏側をゆっくりと刺激する。
「あぁっ、ふぁああっ、ひ、ぃあ、あぁあぁぁ」
必死に腰を揺らし、逃げようとするが無駄だ。
彼女は快楽から逃れられない。
最も敏感な部分を愛撫され、否が応にも快感の波が蓄積してゆく。
「あっっ、あ、も、だめっ……き、ちゃうっ」
そして行き場をなくした快楽は、やがて限界を迎える。
「あっあ、はぁああぁあ、ぃく、いっちゃぅぁあ!」
限界を迎える寸前、一之瀬は俺の背中に手を回し強く抱きつき、腕に頭を押し付けた。
本能が、相手との距離を少しでも縮め絶頂を迎える準備を行っていた。
一之瀬の全身に力がこもり、溜まりに溜まった快楽の奔流が、決壊する。
「……ぁぁああああっっ! ぁ──ぃく」
びくん、と大きく腰が跳ね、びくびくと痙攣が始まった。
彼女が痙攣する度、腟内がぎゅぅう、ぎゅ、と断続的に指を締めつけてくる。
「──はぁあ、あっ、ぅああ……っああぁ」
「気持ちよかったか?」
「……うん」
しばらくの間、絶頂の余韻に浸っていた一之瀬に声をかけると、俺の腕に押し付けていた顔を上げた。
その表情は恍惚と蕩けていたが、僅かな不満を浮かべていた。
「でも……ずるいよ、綾小路くん」
「なにがだ」
「私が……あっ、しようとっ、思ってたのにぃ……」
俺の指を秘部から抜きながら一之瀬が答える。
自らの存在を刻み込むと言っておきながら、逆に絶頂させられてしまう始末。
だが、相手の方が格上であると理解させられ、このまま甘んじて支配を受け入れる──一之瀬はその程度の女ではない。
「今度は、私が綾小路くんにするから」
彼女はベッドから降りると、俺をベッドの端に座らせた。
未だそそり立つ俺の逸物を見て、一之瀬は蠱惑的な笑みを浮かべる。
彼女の瞳には、先ほどよりも深く吸い込まれそうな引力があった。
「どうするつもりだ」
一之瀬は妖しく微笑んだまま、両の手で自らの胸を持ち上げる。
「んしょ……」
そしてその大きな胸で、剛直を挟み込んだ。
予想以上の重量感と柔らかさに、胸の中で自らのものが反応するのを感じた。
「ふふ。これから、たっぷり刻み込むね」