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「こんなお婆ちゃんのハダカが見たいの……?」
年甲斐もなく赤面した祖母を前に、俺は大きく頷いた。
すると祖母は、はらりはらりと一枚ずつ服を脱いでいく。
──おぉっ!?
と、思わず声が出そうになった。
そこには、大きな乳房があった。
大きいとは思っていたが、ここまでとは思っていなかった。
俺はごくっと唾を飲み込むと、祖母はさらに服を脱いでいく。
上だけではなく、下も。
しっかりと処理された陰部は、年齢を感じさせないほどに艶やかで綺麗だった。
全裸になった祖母は、恥ずかしそうにこちらを見つめてくる。
その瞳には期待の色がありありと浮かんでいて……。
俺はゆっくりと手を伸ばすと、祖母の大きな胸に触れた。
柔らかい感触と共に、指先が沈み込んでいく。
ふわふわだ。
まるでマシュマロのような柔らかさである。
そのまま手を滑らせていくと、今度はぷっくらと膨らんだ乳首に触れることができた。
そこは既に硬くなっており、コリコリとした感覚を味わうことができる。
さらに、指先で摘んでみた。
くにゅんという擬音が聞こえてきそうな弾力性がある。
そんなふうにしてしばらく遊んでいると、やがて祖母の顔が蕩けてきた。
頬は赤く染まり、口からは熱い吐息が漏れている。
ああ、祖母も、ばあちゃんも期待をしているんだ──そう思うと、俺は痛いほど股間を強張らせながら、ゆっくりと祖母へ近づいていった。
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・
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その日、工藤信也は仕事で大きいミスをして、直属の上司からそれはもうこっぴどく叱責された。
信也は同僚たちの前に立たされ、散々に怒鳴られ、罵倒され、ミスの内容を声高に喧伝されもした。
ミスの内容は決して小さい事とは言えない。
ただ、今後の努力でリカバリーできるものであった事も確かだ。
だのにその様な目に遭ってしまったのは、信也がその上司から嫌われていたからに相違ない。
ではなぜ嫌われていたのかと言えば、簡単な事で信也の付き合いが悪いからだ。
飲み会、食事会諸々──信也はそういった催し事に参加することを出来るだけ避けていた。
酒が苦手なわけではないのだが、信也は現在母方の祖母と二人暮らしで、これが大きく影響している。
3年前に祖父がなくなり、祖母は随分気落ちしていた。夜遅くまで眠れなかったり、不意に涙が零れたりと生活にも多少なり影響がでるほどだった。
そして、信也が見る限りその心の傷は未だ癒えてはいないようだ。
会話中などに不意に見せる祖母の虚ろな表情には、信也の背筋をぞくりとさせるほど空虚な何かが漂っている。
根っからのおばあちゃんっこに出来ている信也としては、愛する祖母のそんな顔など見たくはないのだ。だからなるべく早く帰り、一緒にいてやりたい──そう思い、仕事の後の付き合いなどはなるべく避けている。
そういう事情がある信也だが、それを良かれと思わないのが件の上司だ。
会社に対する忠誠心、ひいては愛社精神が無いと断じ、信也の失敗を針小棒大にして責め立てるのだ。
そんな日々に信也は心身共に疲れ果てていた。
・
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その夜。
「お帰りなさい、しんちゃん。……あら? どうしたの? 浮かない顔ねぇ」
帰宅を出迎えた信也の祖母──雪絵はそう言って小首を傾げた。
だが──
「……今日もお疲れ様」
そう言って信也の事を抱きしめた。
深くは尋ねない。
信也は何も言わずに雪絵の胸に顔を埋(うず)め、強く抱きしめ返す。
信也としても情けないとは思っているのだ、24歳という年齢にもなって、しかも男なのにこのように祖母に甘えるというのは。
しかし──
「男の子だってね、関係ないのよ。辛いものは辛いし、苦しい事は苦しいの。年齢も性別も、そんなのは関係ないのよ」
雪絵はまるで、信也の心の中を見通したかの様に物を言うではないか。
「いいのよ、こんなおばあちゃんなんかでよければ幾らでも甘えて頂戴ね」
雪絵はそういって、信也を抱きしめながら信也の頭を優しく撫でた。
きっと大きな失敗をしてしまったのだろう、叱られてしまったのだろう──愛する孫、信也の事なら雪絵は何となく分かるのだ。
◆
雪絵は今年66歳になる。
夫はすでに他界しており、孫である信也と二人で暮らしていた。
穏やかで優しい性格の女だが、痛みが多い人生を歩んできた。
具体的に言えば"喪失"の痛みだ。
雪絵は3年前に夫を亡くしている。
さらに遡ると、娘──つまり信也の母親が家を出ていったことも彼女の人生に大きな影を落としている。
信也が幼い頃、母親は突然ある男と添い遂げるべく家を去ったのだ。
父親はそのショックが原因か、暫く経って前方不注意で交通事故を起こして帰らぬ人となった。
夫を喪失し、娘を喪失し、義理の息子を喪失し。
それでもまだ信也がいた。
不幸中の幸いといえるのか、夫と義理の息子の保険で経済的には大分余裕がある。
雪絵は信也の祖母ではあるが、実の親代わりになろうと愛情を込めて世話をしてきた。
そんな雪絵の愛情は信也にもしっかり伝わっており、信也は雪絵を甚く慕っている。
信也にとって雪絵は尊敬できる大好きなおばあちゃん──あるいは親なのだ。
小学生のころなど、授業参観で雪絵が来てくれるのが信也には誇らしかった。
なにせ雪絵ときたら、同級生の母親の誰よりも美しく、祖母と言っても信じて貰えないほどだった。
そう、雪絵は美しい。
現在もそうだ。
体つきには確かな若さと艶が同居しており、目を引かずにはいられない。
肌には微かな血色が差し、その柔らかな質感が自然と目を惹きつける。
皺は確かにあるだろう、66歳という年齢は若くない。
しかしかつて他の女たちの嫉妬と羨望の目を集めた白く透明感のある肌は、今でもなお顕在だった。
控えめな皺すらも一種の芸術的な陰影となっており、その表面にほんのりと浮かぶ艶が彼女の年齢を超えた色気を漂わせている。
胸元の丸みの、そのふっくらとした形は男なら思わず手に取りたくなるほどだ。
さらに魅力的なのが尻である。
若い頃から安産型だとよく言われたらしいそれは今も健在であり、むしろ熟れた果実のように丸く柔らかくなっている。
スカートの上からでもわかるむっちりとした肉付きの良さは男の劣情を誘うこと間違いなしであろう。
◆
そんな雪絵に抱きしめられながら、信也は安堵と同時に下半身にある種の"疼き"を感じていた。
その疼きは決して自覚してはならない、解消してはならない類のものだ。
首元からふわり香る雪絵の匂いは香(かぐわ)しく、自身の胸部に押し付けられる胸の柔さが信也の心を搔き乱す。
「ごめんね、心配かけて」
そういって信也は雪絵から離れ、「先にお風呂すませちゃうから」と言ってリビングを去っていった──まるで逃げる様に。
そんな信也の背を見送る雪絵の目には、愛する孫への想いが揺蕩っていた。
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バスルームで熱いシャワーを浴びながら、信也は大きくため息をつく。
──そういえば、人って弱ると下半身が元気になるって言うよな
そんな事を思いながら、視線を下へと向けると──自身のペニスが隆々と屹立していた。
はあ、と再び溜息をつき、髪の毛を洗う。
その後は体だ。
自分の体にこびりついた残滓──性、あるいは欲望のそれを擦り落とそうとでもいう様に、スポンジでゴシゴシと強くこする。
だが内心、信也は自身の薄暗い想いに気付いていた。
──俺は、多分……ばあちゃんを
直視したくない自身の"それ"を見まいとして、ぐっと目を瞑る。
しかし瞼の裏の小さく暗い部屋に映り込むのは、雪絵の白い肌だった。
◆
風呂の後は食事だ。
雪絵が作ってくれた夕食を美味しく食べおわった頃、ぽつりぽつりと昼間の事を話す。
気を付けてはいるのにどうしても小さいミスをしてしまう事、それを上司に手酷く叱責され、そんな日々が続いている事。
それを聞いた雪絵は、「だったら辞めちゃいなさいな」とあっさり言った。
「しんちゃんは優しい子だから。きっと私を悲しませまいとしているのかなって、なんとなく分かっちゃうのよ。うちにお金があることはしんちゃんだって知っていることだし、生活の為に仕事を軽々にやめる事が出来ない……ってことはないんだろうしね」
雪絵はそういって台所に立ち、グラスと瓶ビールを持ってきた。
そして栓を開け、二つのグラスに注ぐ。
一つを信也の前に置き、もう一つは自分の手元に置いた。
トクトクと音を立てて注がれていく黄金色の液体からは芳醇な香りが漂ってくる。
注ぎ終わると雪絵はそれをぐいっと一口で飲み干した。
ごくっごきゅっという嚥下の度に動く喉の動きがなんとも色っぽい。
やがて空になったグラスをテーブルに置くと、雪絵は再び口を開いた。
その瞳はどこか潤んでいるように見える。
酒のせいだろうか?
雪絵はふぅっと一息つくと、こう続けた。
「なんでも言って欲しいのよね……ため込まずに。私たち、二人きりの家族じゃないの。少しくらいの無理だって、おばあちゃん聞いてあげちゃうんだから」
そんな事を言う雪絵の笑みの美しさに、信也は暫し見惚れてしまった。
──なん、でも
ずくん、と胸の奥──そして下半身の一部が疼きだす。
◆
夜が更け。
信也は自室のベッドに横たわり、天井を見ていた。
自身がなぜ"こんな欲求" を家族に、ましてや祖母の雪絵に抱いてしまっているのかが良く分からなかった──という事はない。
信也にはよくよく理解できていたのだ。
雪絵が自分の事をとてもとても大切に想ってくれている事を。
信也には知人はいても、友人は勿論のこと恋人もいない。
あえて作ろうとはしてこなかった。
なぜならば、家族でさえも"ああいう風に"簡単に去っていくというのに、究極的には他人である友人や恋人などどれだけ容易く去っていってしまうのだろうか、という想いがあったからだ。
しかし雪絵は違う。
なにせ、信也が幼い頃から側にいてくれたという"実績"がある。
──ばあちゃんはずっと側にいてくれる
そんな根拠のない想いが信也の中にはある。
「なのに、俺は……」
手が自然と股間へ向かった。
これまでろくに女と縁がなかったこと、そして疲れが影響していたとはいえ、雪絵に女を意識してしまったこと、そもそもの雪絵に対しての親愛の想い。
そういった諸々が混ざりあい、溶けあい──複雑な色合いの性欲に結実してしまっていた。
布団の中でパジャマのズボンを半分下ろし、手でペニスを擦りあげる。
目を瞑り、そして雪絵の事を考える。
「──ばあ、ちゃん」
達する直前、口に出して言うと──
「あら、バレちゃったかしら?」
暗闇の向こうから、雪絵の声がした。
◆
「昔からしんちゃんは嫌な事があると寝つきが悪かったわよねぇ」
そんな事をいいながら、雪絵は信也の部屋に入ってきた。
信也は無言だ。
勝手に部屋に入られたから怒っている──というわけではなく、薄暗がりの向こうに透けてみえる雪絵の姿、パジャマのシャツを盛り上げる二つの膨らみに目を奪われていた。
雪絵は口元に優しい笑みを浮かべつつ、信也のベッドに腰かける。
「たまには一緒に寝ましょうか、しんちゃん。今夜は少し冷えるし──」
そういって、信也の返事を待たずに傍らに転がり込む。
この時雪絵には、何ら後ろめたい気持ちはなかった。
愛する孫が酷く落ち込んでいるのだ。
独りぼっちにしてはならないし、言葉だけでも済ませてはならない──行動で想いを、『しんちゃんは独りきりじゃないんだからね』と寄り添ってやらねばならないと思っていた。
だからこその添い寝である。
幼い頃、信也はそんな雪絵に幾度となく癒されてきたものだ──しかし。
・
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今夜ばかりは雪絵のぬくもりは、信也の心を慰撫してはくれなかった。
大きなお世話だとか、そういうわけではない。
昂ってしまったのだ。
雪絵の体温が、肌の手触りが、女体の柔さが、信也の血液を沸騰させる。
熱くなった血は股間に集い、そして──
信也は我知らず、雪絵の胸に顔を埋(うず)めた。
きゃ、と小さく悲鳴をあげた雪絵はしかし、信也が単に甘えているだけだと勘違いしてぎゅうと抱きしめる。
だが信也は、雪絵に甘えたいわけではない。
いや、甘えたいには甘えたいのだが──
◆
「どうしたの? しんちゃん」
雪絵が尋ねる。
信也の様子がおかしかった。
息荒く、そしてしきりに体を動かしている。
そして、気付いた。
硬いものが自身の下半身に押し付けられている事に。
「し、しんちゃん……」
雪絵は狼狽したような声をあげるが、信也はもう収まらない。
雪絵の下半身に手を回し、尻を揉みしだく。
ここまでされれば流石の雪絵も、信也が自分に何を求めているかが分かった。
「だ、だめ。だめよしんちゃん。落ち着いて……? ね?」
そういって信也の体を押し返そうとするものの、力では敵わない。
もとより男女の力の差はある上に、今の信也は正気ではないようだ。
──ど、どうしよう……このままじゃ私……
そんな考えが頭をよぎり、しかしふ、と力を抜く。
信也が震えている事に気付いたのだ。
加えて、小さい声で「ごめん、ばあちゃん、ごめん……」と呟いている。
それを聞いたらもうどうでもよくなってしまった。
ネガティブな意味ではない。
家族だからとか、なぜこんなおばあちゃんをだとか、そんな事がどうでもよくなってしまったのだ。
「もっと若い人がいるでしょうに……」
そう言いながら、雪絵は信也が自身の尻を好きに撫でまわすままにさせてやる。
それどころか、手で信也のペニスにパジャマに触れてやりさえもした。
硬く熱い感触に驚きつつも、優しくさすってやる。
するとそれが嬉しかったのか、さらに強く尻を掴む手に力がこもり、腰を押し付けてくる。
もうこうなってしまっては仕方ないだろう──そう考えた雪絵は、そっと息をついた。
◆
「こんなお婆ちゃんのハダカが見たいの……?」
年甲斐もなく赤面した雪絵を前に、信也は大きく頷いた。
信也は求め、そして雪絵はそれを受け入れた──そんな二人の秘めやかな合意が結ばれた以上、"こういう展開"になるのは当然の事だ。
雪絵は、はらりはらりと一枚ずつ服を脱いでいく。
その緩慢さはまるで焦らしているかのようだ。
だがやがて下着姿になり、それも脱いでしまう。
最後に残ったショーツに手をかけると、そこで一瞬躊躇った後に一気に下ろして脱ぎ捨て──恥ずかしそうに内腿を擦り合わせる。
そんな雪絵の姿に、信也はもう我慢が出来なくなってしまった。
まるで襲い掛かるように雪絵を抱きしめ、その唇を奪う。
突然のキスに驚いた様子の雪絵だったが、すぐに目を閉じて受け入れてくれた。
そのまま二人は舌を絡め合い、互いの唾液を交換する。
ちゅぷ、ぴちゃ、と水音が響く中、ついに耐えきれなくなったらしい雪絵が仰向けに倒れそうになると、信也は腰を抱き寄せて支えてやった。
「ベッドで……」
掠れた様に囁く雪絵の声は淫靡このうえない。
態勢は雪絵が下、信也が上だ。
覆いかぶさるようにして信也が乗りかかり、再びキスをした。今度は先ほどよりも深く激しい口づけだ。
歯茎の裏まで舐めまわし、舌を吸い出し、甘噛みする。
じゅっ、ぢゅっと音を立てて行われるそれは、まさに貪るような接吻だった。
そうしてたっぷりと雪絵の唇を味わった後、ようやく口を離すと、二人の間に銀糸が伸びていくのが見えた。
はぁ……っと大きく息をつく雪絵の顔は紅潮しており、瞳は潤んでいる。
呼吸に合わせて上下する胸の動きすら艶めかしかった。
「私は、しんちゃんの、おばあちゃんなのに……」
喘ぐように言う雪絵の口を、信也は自身の唇で塞ぎ、腰の位置を調整する。
そして──
◆
「ばあちゃん、大好き」
信也の言葉に雪絵は笑みを浮かべ、「私もよ、しんちゃん」と答え。
次の瞬間、信也のペニスが深々と雪絵の膣に突き刺さった。
「ああっ……!」
雪絵は肺中の空気を吐き出すように声をあげる。
年を取れば濡れにくくなるというのが定説ではあるが、この時雪絵の膣はこれ以上ないほど愛液で濡れていた。
"これはセックスではない、愛なのだ"という思いが雪絵の膣を熱く火照らせ、湿らせる。
一方の信也もまた、初めて味わう女の肉の感触に夢中になっていた。
──これが女の人の中……!
これまで自慰行為の経験はあったけれど、それとは全く別物だと感じた。
柔らかく暖かい肉の襞(ひだ)が四方八方から絡みつくようにして包み込んでくる感覚など、体験しなければ想像もできないものだったろう。
しかもそれだけではなく、時折きゅうっと締め付けてきたり、ひくひく痙攣したりして絶えず刺激を与え続けてくるのだから堪らない。
「ばあちゃん、おまんこ、気持ちいいッ……!」
思わずそんな言葉を口にすると、雪絵の顔が一層赤くなった。
そうやって正面から見つめ合いながらも、腰を動かすことは忘れない。
信也が激しく音を立てながら抽挿する。
その度に雪絵の口から甘い吐息のような声があがった。
膣内をかき回される度に雪絵は声をあげた。
「ん、んぅっ……」
「いいわ、しんちゃん……すごく上手……」
そう言って褒めてくれるものだから余計に張り切ってしまい、より激しく動き──
「う、も、もう……」
信也が呻くように言うと、雪絵は自分から信也にキスをしてから囁いた。
「いいのよ、私の中に沢山出して……?」
その言葉を聞いた瞬間、限界が訪れた。
大量の精液を放出しながら、それでもなお射精は止まらない。
あまりの快感に腰が抜けそうになったほどだ。
終わった頃には二人とも汗まみれになっており、荒い息を繰り返していた。
それからしばらくして落ち着いた頃、雪絵が言った。
「……これで少しは元気になったかしら?」
そう言われてみて信也は気付く。
確かに先ほどまでの鬱々とした気持ちは消えているような気がする。
いや、元気一杯といっても良かった。
そうして、二人は目線を合わせ──ややあってから信也が口を開いた。
「ねえ、ばあちゃん。俺、仕事やめる。もう少し自分に合った職場を探すよ」
だから、と信也はその先を言おうとしたが、雪絵は人差し指を信也の口に当てて言わせない。
「最初、しんちゃんの気持ちに気付いてあげられなかったから。恥ずかしかったでしょう? ごめんなさいね。でも"次"は私から言ってあげる。ねぇ、しんちゃん──まだ、足りないでしょう? 今度は後ろから、してみない?」
そう言ってうつ伏せとなり、振り返る様に信也を見る雪絵の顔つきは余りにも淫らで──どこまでも"女"であった。
(了)