婚約破棄したら英雄から家畜にジョブチェンジしました。 作:さくらんぼ
沢山の貴族の前。
平民から成り上がった英雄に、王は告げた。
「この度の竜討伐、見事であった。褒美にローザ姫との結婚を許す!」
「恐れながら、私は生殖器に問題があるので、子供は出来ません。姫に相応しくありませんので、辞退いたしたく思います」
「何……?」
「性器が奇形ゆえセックス出来ません。ご期待に添えず申し訳ありません」
私は溜息をついた。何度も断っている案件だというのに、しつこい。
結局、大勢の前で恥をかく羽目になった。
早めに真実を言わなかった私も悪いのだけど。
謁見の間を出ると、ロイ殿下が追いかけてきた。
「クリス!」
「ロイ殿下」
「別に黙ってりゃ良かったのに」
「後で問題になっても困るだろ……。だからやめてくれって言ってただろ」
「生殖器に問題あるって、どんなのなの」
「言いたくない。既に十分恥を掻いたんだから、これ以上は十分だよ」
「妹との結婚を断るんだから、典医に診てもらうぐらいはしてもらうぞ、治せるかもだし」
「いやだよ、恥ずかしい。あーあ、引退しようかな」
「は?」
「だって、絶対馬鹿にされるだろ」
実際、今までも揶揄ってくる奴はいたのだ。絶対に不愉快な事になる。
「されるだろうけど、お前が自分でバラしたんだろ」
「私の意思を尊重してくれないんだってわかったしね。私は君に好かれていると思っていたよ」
正直、これが一番ショックだ。ロイ殿下とは、身分を超えた友情があると信じていた。
「それは……お前が言わないから」
「誰だって言いたくない事の一つや二つあるよ。私だって男だし、公衆の面前で恥を掻かされるのはね……。こういうのは身分が高い君の方が気持ちがわかるんじゃない?」
「待てって!」
私は殿下を置いて移動した。屋敷に行って、旅支度を整える事とした。
せっかく居心地良かったのに。
隣国で名前隠して冒険者しよ。
準備をしていると、ロイ殿下とローザ殿下が乱入してきた。
「私は、どんなクリス様でも受け入れます! どうか、お考え直しを!」
「私が受け入れられないんだよ」
「とにかく見せろよ。奇形って何だよ」
「なんで王子様にちんこ見せないといけないんだよ。嫌だね。私はこの国を出るよ」
「嫌だ。お前がいないなんて絶対嫌だ」
「手に入らぬなら奪うまでです」
王子王女と付き従う近衛兵は武器を取り出す。正気か。
転生者の私がイレギュラーなだけで、平民は基本魔力を持たず、王侯貴族は基本的に魔力チート教育チートでめちゃくちゃ強い。
気高い彼らを尊敬していたのに、結局傲慢で自分勝手なのかと思うとがっかりだ。
背中合わせで戦っていた時はこの上なく頼り甲斐のあった彼らだが……。
どういう結果になろうと、もう、終わりだね。私達。
拳と拳がぶつかり合った。
多勢に無勢で、私はズボンを脱がされ、足を開かされていた。
屈辱も屈辱、この後の関係修復は絶対に無理。どうするんだよこの後。
「可愛い……」
「悪かったな! もういいだろ!」
子供のような小さな男性器と、その下に隠れるように割れ目がある。
そう、私は両性だった。どっちも未発達で、どっちでもあるというより、どっちでもない存在。
コンプレックスそのもののそれを見られ、咥えられ……はぁ!?
「なっ やぁっ 離せっ」
男の部分を咥え込まれ、女の部分に舌を入れられ、嘘だろ姫と近衛騎士の面前だ。
デリケートな部分をしゃぶられ、扱かれ、指を入れられる。
「や、やめろ、バカ、あ、あ、あああー!」
小さな私はぴゅっと白濁を吐いた。
「ん、何だよ、ちゃんと使えんじゃん。ミルク出てる」
「夫にするのに何ら問題ないですね。ではお兄様、返してください」
「半分こな、半分こ」
「は……? 君たちは何を言ってるんだ」
私は涙を滲ませて、2人を見つめる。
「んんっ クリス。俺達と結婚しよ」
そうして、ロイ殿下は再度私の股に顔を埋めた。
「殿下! 城に持ち帰るまでお待ちください」
そうして、私は縛り上げられて、気絶させられて。城で「説得」を受ける事となるのだった。