※この作品はR-18です。

【R18】 このすばらしからぬ展開にも祝福を!   作:レイトカマー

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暁 なつめ 大先生様 著
この素晴らしい世界に祝福を! 第9巻
紅の宿命 終章 この宿命の邪神に爆焔を!


 魔王軍は半壊し‥‥‥

 ここから分岐して行く、カズめぐの性春語り

【弁明というか言いわけ】
 物語は設定が肝であり、登場人物の言動が命を吹き込みます。
 故に本編分岐でお話を始めるにあたり、第一話の前半の展開と登場人物の重要なせりふは、そのまま引用させていただいております。
 つまりは、「この盗作じみた文章にご容赦を!」ということでお目溢しをいただければ幸いでございます。

 なお、カズマの思考力とめぐみんの幼児体形につきましては、若干のプラス補正とさせていただきました。
 駄文ではございますが、皆様の暇潰しの一助となりますれば幸甚に存じます。



第1話 この枝分かれした物語に祝福を!

 王国の防衛拠点の砦に攻め寄せた魔王軍は、彼らの戦術を逆手に取った俺たちたった三人の遊撃によって壊滅的な打撃を被り、率いていた幹部の魔族までもを討ち取られて散り散りに敗走した。

 

 本来なら大殊勲を上げた俺たちは、戦勝祝いの主役として讃えられて派手に騒ぐところなのだが、どうにもめぐみんの様子がおかしかったので、宴席すらも辞退して帰ることに決めた。

 

 魔王軍幹部ウォルバクの爆裂魔法で破壊された砦の城壁の修復と強化で大活躍したアクアは、補修隊長と煽て上げられた挙句に自分で持ってきた酒を大盤振る舞いして毎晩盛り上がっていたから、特に帰ることに文句は言わなかった。

 

 共に戦った連中への挨拶もそこそこに翌日には早々に帰路に就き、砦までの中継地点にあるウォルバクと出会った宿で、俺はベッドの上に仰向けに寝転がって、足元に蹴飛ばした布団に行儀悪く足を載せたまま天井を見上げていた。

 

 ゆっくりと戦いの疲れを癒すこともなく移動してきたので、さっさと風呂に入って寝たかったのだが、この宿の売りでもある温泉は、今現在女性陣によって占拠されている。

 

 ここの温泉は混浴なんだから、一緒に入ることは全くの合法であると主張して強引に入ろうとしたところ、何やら物騒な呪文を唱えながらお目々を紅く輝かせ始めた人達がいたので、勝機に非ずと判断して転進してきた次第だ。

 

 ‥‥‥今回の戦いはヤバかった。

 温泉の脱衣所での攻防の話ではない。

 あれが戦いであるならば、盗賊職のスキルの潜伏を使い詳細に亘って敵情を偵察することこそが最善手であるから、単に早く風呂に入りたかっただけなのだ。

 

 そう、魔王軍との戦いだ。

 過去に幾度か戦った魔王軍幹部の魔族たちの攻撃は、もう少し何というか、回避するにしても色々と対処のしようも考えられたものだが、さすがに爆裂魔法だけは使われる側になってみて初めて恐怖を覚えた。

 

 帰りの道中もずっとくっついて離れなかったちょむすけを、胸に乗せて撫でながら、今後はめぐみんを本気で怒らせる様な事だけは控えておこうと、何度も自分に言い聞かせた。

 

 ‥‥‥しかし、こいつは一体全体何なんだろう。

 結局あの時ウォルバクは、何も言わずに消滅した。

 いくら爆裂魔法を喰らったとはいえ、魔王軍幹部の魔族なら多少なりとも何らかの痕跡くらい残っても良さそうなものだと思うのだが。

 

 現にダクネスに取り憑いたバニルはひび割れた仮面を残したし、幾ら頑丈だとはいえ人間に過ぎないダクネスだって、なんとか原型を留めていたじゃないか。

 まあ、アークプリーストのアクアがいなきゃ、相当に酷い状態だったのは言うまでもないが。

 

 それがクレーターの底にさえ何の痕跡も残さず、綺麗さっぱり消え失せていた。

 だからといって、言葉を交わしたお姉さんが死にかけてるところなんて見たくもないから、あれはあれで良かったのかもしれない。

 

 それにしても爆裂魔法を放つ瞬間、ありがとうと言っためぐみんの言葉を聞いたウォルバクが、ほんの一瞬だけ微笑んだ様に見えたのは気のせいだろうか?

 気のせいじゃなければ良いなあと思いながら、俺の胸の上で丸くなっている黒い毛玉に目を遣ると、いつもの様にだらけ切った顔でゴロゴロと喉を鳴らしている。

 

 コイツは自分の半身が消滅してしまったというのに、消えてしまったり、どこかへ行ってしまったりはしないのだろうか?

 そんな埒も開かないことが頭を巡るのは、急な展開に気持ちが付いていけなかったり、良く分からない事が多過ぎて頭が混乱しているせいもあるんだろう。

 

 色々と考え込んでいた俺に、ちょむすけが鼻先を寄せてくる。

 だらけ切った見た目はともかく、なんだか可愛くてほっこりさせてくれる。

 もう邪神だろうが何でもいいか。

 俺を癒してくれるのはお前だけだよ‥‥‥

 

 胸の上で丸くなっているちょむすけを撫でながら、ゴロゴロと甘えた声を出させていると‥‥‥

 

 ドアがノックされて、めぐみんの声が聞こえた。

 

 

 

「カズマ、まだ起きてますか? 皆、お風呂から上がりましたよ」

 

「おう、ありがと。もうちょっとしたら入るよ」

 

 目を細めて喉を鳴らしているちょむすけを下ろすのが忍びなくて、かいぐりながら返事をすると、ドアがそっと開けられた。

 

「‥‥‥こんなところにいましたか。姿が見えなかったので探しましたよ」

 

 後ろ手に部屋のドアを閉めためぐみんは、寝転がった俺の胸の上に鎮座しているちょむすけを見て嬉しそうに眼を細めると、ベッドの端に腰掛けた。

 

「今は俺の癒しタイム中なんだ。コイツを持ってくのはもうちょっと待ってくれ」

 

「別にその子を連れ戻しにきたわけじゃないですよ。宿の外に出のかと心配しましたが、カズマの下にいるのなら安心ですから」

 

 俺の上に乗っかっていた黒い毛玉に手を伸ばして撫で始めためぐみんは、ゴロゴロと喉を鳴らすちょむすけに、良かったですねえと意味不明な言葉をかけている。

 そして、ちょむすけを撫でながら、仰向けに寝転がった俺の左側で横になると、そのままごそごそと身を寄せて来て、足元にどけていた布団を引っ張り上げた。

 

 唐突に波の様に押し寄せた布団に驚いたってわけではなかろうが、俺の胸で寛いでいたちょむすけは、迷惑そうにベッドから飛び降りて、一つ伸びをしてから絨毯の上で丸くなった。

 

「おい、どうしたんだよいきなり?」

 

 そんな俺の戸惑いをよそに、顔を見られない様にするためなのか、頭まで布団を被っためぐみんが小さな声で囁く様に言った。

 

「今日はここで一緒に寝てもいいですか?」

 

 こいつは昨日の事があってからというもの、砦ではずっと部屋でふさぎ込んでいたのだが、今度は一体どうしたんだ?

 まあ、知り合いだったみたいだし、そんな相手に爆裂魔法を撃ち込んだのだ。

 その気持ちは分からないでもないが‥‥‥

 

「いいわけないだろ、お前、何を口走っているのかわかってんのか? 何を考えているのか知らないけど、俺を今までのヘタレだと思うなよ? 俺はもう紳士を辞めるって誓ったんだ。今度めぐみんやダクネスが中途半端な色目を使ってきやがったら、その時は躊躇なんかしないで押し倒してやるってな」

 

 暗い雰囲気にならない様に、わざと明るい声で冗談めかして言ってやった。

 それを聞いためぐみんは、布団の中で一瞬だけ紅い瞳を輝かせた様に見えた。

 

「いいですよ、むしろ今日はそのつもりで来たのですから‥‥‥」

 

 そんなことを言いながらクスクスと笑っている。

 

 ‥‥‥本当にどうしたんだこいつは。

 というか、こんなに密着した状態で布団の中で息を吐かれると、熱がこもって胸の左の辺りが暖かいんですけど。

 

 何これヤバい、本気で興奮するんですけど。

 というかホントにヤバい、シャレにならない。

 このままだと俺の下半身がエクスプロージョンを唱えることになる。

 

「おい、俺だって思春期の健康な男子なんだからな。こういう状況でそんな悪い冗談はやめてくれよ。男ってのはな、こういう事されると勘違いするんだよ。女の子に縁のない奴なんてな、手を握られただけで、好かれているんじゃなかろうかって誤解しちまう単純な生き物なんだからな。マジで気をつけろ」

 

 布団を被っているめぐみんと向き合う様に体勢を変えて、緊張で上ずった声で埒も無い説教をしていると、布団の中から伸びた手が背中に回されて、そのまま抱きつかれた。

 

「私は以前、あなたにちゃんと言いましたよ」

 

 俺の胸に顔を埋めるようにしがみついためぐみんの表情が見えないまま、下の方から熱い吐息と同時にくぐもった声が聞こえた。

 

「私はカズマのこと、好きですよって」

 

 

 

 どうしてこんな事になったのだろう。

 この唐突な急展開はなんなのだろう。

 いや落ち着け、やっぱ普段のめぐみんじゃない、絶対様子がおかしい。

 だけど、この状況に流されたい気持ちも抑えられない。

 

 というか、いきなりの自分語りで恐縮だが、俺は漫画がとても好きだ。

 ライトノベルが好きでゲームも好きだしアニメも好物だ。

 そして、それらの物を楽しみながら、常々こうも考えていた。

 なんでそんな美少女に迫られて手を出さないんだよ。

 お前お年頃の男だろうがこのヘタレが、俺なら絶対押し倒すぜと。

 

 俺は今まさに、ラブコメ漫画の主人公の様な展開に翻弄されている。

 そして、主人公たちの苦悩を心底思い知ったのだ。

 ごめんなさい、今までそんな事考えていてごめんなさい。

 俺は今、ベッドの上で美少女に抱きつかれて、好きと言われてしまいました。

 誰かこんな時の対処法を教えてください。

 

 ふと、めぐみんが俺の背中に回している手に力を込めた。

 言葉に出来ない心の中の何かを俺に伝えたいのか、必死にしがみついている。

 それと同時に、伝わってくるめぐみんの体温に頭がクラクラしそうだ。

 

 ‥‥‥何これヤバい。

 今の状況は、ちょっと勇気を出せば本当に一線を越えられる状態だ。

 いや、越えられるじゃない、越えちゃダメだろ!

 

 考えろ佐藤和真、考えるんだ。

 これは以前の様に、ダクネスと一線を越えそうになった時とはわけが違う。

 あの時のダクネスは、嫁に行く覚悟の上での事だった。

 

 だが今は、二人が合意の上で一線を越えそうになっている。

 パーティーメンバー皆で一緒に生活している今の状況で、俺とめぐみんが一線を越えてしまえばどうなるか考えろ!

 

 おかしいおかしい、やっぱりおかしい。

 こいつ絶対に様子がおかしい!

 というか、俺、まだだ、まだ絶対に早まるな。

 考えろ、俺、考えるんだ。

 

 そう、まだしがみつかれて、好きですよと言われただけじゃないか。

 紅魔の里のめぐみんの実家に泊まったときだって、そうなったいきさつはともかくも、魔王軍幹部のシルビアの襲撃の直前には、一緒の布団の中でめぐみんは俺に抱きついてたじゃないか。

 

 魔王軍を撃退した後にも、ちゃんと一緒の布団で寝たし、なんにもなかったし。

 あの時との違いは、めぐみんの方から来たことと、めぐみんが何かを思い詰めていることか?

 

 あの時は、めぐみんのお母さんが無理矢理お膳立てしようとして、めぐみんがそれに反発してたけど、今回はめぐみん自身が自分の意思でそうしてる。

 つまりは、めぐみんが望んでいるのだ。

 

 だがしかし、俺はそんなにちょろくはないぞ。

 俺は顔が熱くなっていくのを感じながらも、ちょ~っと上擦った声になってしまったけど、ど、ど、動揺してることを悟られない様に、こう言い放ってやった。

 

「お、お前は大人になったら絶対に悪女になると思う。こういう事はな、シャレにならない。お前、アレだよ。こういった事されるとだ、男の人達はもう色々とアレがああなって我慢できなくなるんだよ。今さえ良ければもう後はどうなってもいいや~、みたいな。俺が鋼の精神を持つ真の漢で良かったな。でなきゃお前‥‥‥」

 

 そうやってごまかす様に早口で捲し立てていたところで、めぐみんのクスリと笑う声を聞いてしまった。

 相変わらず布団から顔も出さない状態で、俺の胸に熱い息を吐きかけながら。

 

「‥‥‥大人になったら? 何を言っているんですか?」

 

 そして俺にしがみつく手に力を込めて、ちょっとだけ小さな声で呟いた。

 まるで自分自身に言い聞かせている様に。

 

「私はもうすぐ15歳、すでに立派な大人ですよ」

 

 そ、そうきたかあ。

 次の瞬間、俺は考えることを放棄した。

 もう何も考えないことにした。

 

 右手でめぐみんの頭を抱く様にして、まだ乾ききっていないひんやりと冷たい髪に指先を差し込むと、そのまま手櫛を入れる様に綺麗な黒髪を手で梳いてやる。

 するとしがみついていためぐみんが、俺の胸に顔を埋めたそのままで、俺の背中を撫で始めた。

 

 俺は行き場も無く体の下に敷き込んでいた左腕を、腕枕をする様にめぐみんの首の下を通して背中に回し、両腕でめぐみんを抱き締めた。

 左腕を通すとき、めぐみんはそれに協力する様に頭を持ち上げてくれたから、俺の左手はすんなりとめぐみんの背中に辿り着くことができた。

 

 二人の間に挟まれて窮屈そうにしていためぐみんの右手は、しばらくごそごそと行き場を探していたみたいだが、俺の胸に手の平を当てることでなんとか折り合いをつけた様だ。

 お互いの体勢が落ち着いたところで、両腕に少しだけ力を込めてめぐみんの華奢な体を抱き締めると、安心した様に俺の胸にほうっと深く熱い息を吐きかけた。

 

 その状態でも、俺は少しだけ腰を引いていた。

 なぜかと言うと、聖剣エクスカリバーがつっかえそうだから。

 けっしてちゅんちゅん丸じゃないからな。

 

 一日一爆裂の日課に付き合って、魔力切れしためぐみんをおんぶして帰る時にも感じていたんだが、こうして今、初めて抱き締めてみて改めて思った。

 サイズ感といい柔らかさといい、めぐみんはとても抱き心地が良い。

 もちろん引きこもりニートだった俺に、比較対象なんてあるわけもないが。

 

 紅魔族は魔力と智力に秀でていて身体能力も高いが、その分おつむの感覚がぶっ飛んでいて、言動といいお名前といい、俺たち一般人からするととても理解に苦しむところがあるのだが、おっさんたちはともかく女の子は皆美少女だった。

 

 めぐみんだっておかしな事を口走らずに黙っていれば、間違いなくとびっきりの美少女だし、明るい笑顔もドキッとさせられるくらい可愛い女の子なのだ。

 そんな綺麗で可愛くて華奢な女の子とベッドの上で抱き合っている現実は、童貞の俺にとっては一介の冒険者が魔王軍の幹部と対峙しているのと同じ様な状況だ。

 

 だって、この先一体どうしたらいいんだ?

 知識はともかく、経験もスキルも丸っきりゼロのDTランク冒険者だぞ。

 キスか? キスってどうやりゃいいんだ? 唇押し付けりゃそれでOKなのか?

 

 途方に暮れながらめぐみんの背中を撫で続けていると、ダクネスがパーティーを抜けると寄越した手紙の真意を確かめるために、屋敷に侵入してダクネスとベッドの上で一線を越えそうになった時の事が頭をよぎった。

 

 あの時はそんな空気に耐え切れずに、ダクネスの腹筋に関する感想をつい素直に述べてしまって、マジギレあそばしたララティーナお嬢様に『ぶっころ!』と追い回されるという締まらない結末になってしまった。

 

 その反省もあって、俺はアクセルの街の冒険者たちが、こよなく愛してやまないあのお店の、サービスの利用の仕方ってものを考えたんだ。

 あのお店のサービスは、お客の要望に沿った夢を見せてくれるっていう、童貞の独りモンの男には願ったりかなったりのものなので、かく言う俺も、願望と欲望をてんこ盛りに設定して、なかなかにぐへへで結構な夢を見せてもらっていた。

 

 しかしだ、予め成功することが約束された願望は、それが全て叶ったところで真の悦びは得られるだろうか? んなわけねだろ?

 テーブルいっぱいの御馳走をたらふく食べる夢を見たって、目覚めた時にすきっ腹を抱えていたんじゃ、現実の絶望感がより堪えるってもんだ。

 

 何が言いたいのかというと、そこには達成感がねえんだよ。

 何の苦労も無くお手軽に望みが叶えられて、快楽に浸れるだけなんだから。

 だからといって別に俺が努力家なはずもねえし、もしそうだったら引きこもりのニートなんかやってないわけで。

 

 だけど引きこもりのニートつったって、全く努力しないわけでもないんだよ。

 考えてもみてくれよ、何の努力もしねえやつがゲームで無双できると思うか?

 寝食を忘れて一心不乱に打ち込む方向が、普通の人と違うだけなんだから。

 

 前世で恋愛もののシュミレーションゲームにもハマった事がある俺は、その経験をもとに店長のお姉さんと真剣にかつトコトン話し合って、新たなサービスを開発してもらったんだ。

 

 アレだよ、カスタマーとサプライヤーのコラボレーションとかいうヤツだ。

 顧客の要望に応えられるサービスを適正な価格で提供できりゃ、お互いがウインウインのハッピーになれるだろ?

 

 ルウド・ドリーム・シュミレーションと名付けたそのサービスは、簡単に言うと駆け引きありの選択肢ありで、もちろん選択を誤ると失敗もするが、失敗の分析をレクチャーされてから選択肢のところまで戻って再開することができる。

 つまり、夢なのにゲームの様にやり直すことができるんだ。

 

 もちろん夢を見させる側もそれなりのテクニックを駆使しなきゃいけないから、お姉さんたちもベテランクラスでなきゃ対応できない。

 それに、お客の側も上達してリアルで成功したら、彼女さんやお嫁さんをゲットして、もうお店には来てくれないんじゃないのかと懸念する声も上がった。

 

 だけどその懸念は、俺が言うのも何だけど、実に明快な理屈で払拭したんだ。

 

 だって、そうだろ? 駆け出しの冒険者の街アクセルにいるのは、実力もなく稼ぎも大したことないやつらばかり、実績を積んで稼げるようになったら、そいつらはもっと稼げる余所の街に移るんだからと。

 女と付き合う度胸もなく、女を養う金も稼げない男たちだからこそ、なけなしの金を払ってまで夢を見たいんだからと。

 

 もちろん俺だって、その内の一人だってことは自覚してるさ。

 失敗を恐れて一歩を踏み出せないからヘタレなのであって、失敗を怖がるのは傷つくのが嫌だから、そんなことはヘタレの第一人者の俺が一番良く分かってる。

 そして失敗する原因は、自分自身の中に掃いて捨てるほどあるってことも。

 

 だからこそ、本当に勝負したくなったときのために、いくらでも失敗できるし、失敗しても傷つかずにやり直せる夢で、修行するのもアリなんじゃないかって説得して、お店のお姉さんたちと俺とで極秘の開発プロジェクトを立ち上げたんだ。

 

 そして今では、ぐへへな夢だけでは満足できなくなった上級者の男どもに大ウケして、料金が三倍なのに予約待ちしなきゃいけないくらい盛況なんだ。

 だから俺は、あのお店の店長さんを始めお姉さん方から、バニルの次に感謝されて尊敬されてるんだ。

 

 とは言っても、もちろん俺だっていまだにヘタレの童貞だから、自分が考案したサービスで修行しながら、来るべき試練の日に備えていたんだった。

 

 あまりに唐突なめぐみんの夜這いに動揺して、すっからかんと忘れてたぜ。

 

 前言撤回、俺は考えることを放棄しない。

 仮初とはいえ、俺は既にスキルを手にしているはずだ。

 そう、今まさに選択の場面、修行の成果を見せる時だ。

 

 という事で、各種シュミレーションで学習した内容を思い出してみると、不思議なほど落ち着きを取り戻して、抱き締めている華奢なめぐみんの体温に感動しながらも、パジャマの布地越しとはいえ柔肌の感触を楽しむくらいには余裕ができた。

 

 聖剣エクスカリバーは限界が近いけどな。

 




 皆様、初めまして。
 アニメ第三期から見始めて第二期初期へ上流へと遡り、ついには原作へと沼ったレイトカマーであります。

 この世界には著作権なるそれはそれは恐ろしい掟がございますが‥‥‥
 そうですか、黙認して頂ける?
 そんな嬉しい異世界が未だに存続していたことに感動しました。
 そんなわけで、一筆献上したく参った次第でございます。

 こんなの、「このすば」らしくねえ。
 お怒りの皆様、ごもっともでございます。

 でもねえ、童貞ヒキニートの根性無しが「しょうがねえなあ」と、最後の最後でちょろっと活躍するギャグとちょい甘だけでご満足頂けるなら、R18指定なんぞいらんのでありまして、かと言って、アダルトな愛を語り合う年齢層のキャラクターでもありませんし、ましてやいきなりズコズコバッコン果ては放尿スカトロSMプレイなんぞをお求めのHENTAI諸氏も、あのキャラクターを脳内変換してお楽しみいただけるとは、ちょ~っと思えんのですよ。

 であるならばと、隙間を狙ってえっちいお話を上程した次第であります。
 お話が進むにつれ、漢字が増えますことはご容赦願いたい‥‥‥とは言え、ここはR18、漢字も読めん18歳が訪れるはずもありませんから、ルビも振りません。
 アレもコレもすっ飛ばして唐突にヤルお話でもありませんので、お気に召さない方は、回れ右して検索ページにお戻りください。
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