【R18】 このすばらしからぬ展開にも祝福を! 作:レイトカマー
昨夜のアレは、単に負けず嫌いが出たのかと思ったのだが、再開するとそれはもう嬉しそうに喘ぎ始めて、俺の愛撫と聖剣エクスカリバーの抽送に乱れて、最後にはどっくんどくっどくっと注ぎ込む俺の熱い滾りを受け止めて歓喜に震えてくれたけど、終わった後に抱き寄せたら、満足したのかそのまま眠りに落ちてしまった。
お疲れ様と軽くキスして俺も眠ってしまったのだが、翌朝目覚めるとめぐみんの姿はなかった。
まあしかし、テント代わりの携帯用謎ハウスとは言え王家のだからな。
その客用の寝室で、よくもまあヤッちまったもんだよ。
いや、ひょっとしたらそれが本来の用途とか?
王宮で事に及ぶと、どんだけ証拠隠滅しても全部メイドのお姉さんには筒抜けだろうから、最終的には王様まで報告が上がっちまうだろうし。
昨日までは、一応自粛して我慢してたんだけどな。
エルロードの王城の客室では、ダクネスに襲われたときに助けてくれためぐみんに感謝を捧げたけどさ、ほら、『捧げ~、筒っ!』って感じで。
まあ、あそこには今回の件が終わったら二度と行くことなんてないだろうから、恥は掻き捨てってことでバレても構わないやって思ったんだが、さすがにコッチはアイリスん家の持ち物だからさ、やっぱ何かこう、知り合いになったメイドのお姉さんも何人もいらっしゃるわけだしねえ。
うん、返した後で部屋を掃除なんかされて、バレたら恥ずかしいじゃん?
あの人たち、お盛んだったみたいよって噂されんのもね。
アイリスの耳にも届くかもしんないしさ。
一体どんな魔法が仕込まれてんのか全然わからんのだが、ダクネスがポンと展開すると、どうやら仕舞ったときのまんまで時間が止まってんじゃないかと思った。
大鍋で沸かして置いていたお湯が、一日経っても熱かったんだよ。
脳筋のダクネスは、王家秘蔵の魔道具ってことで無条件に受け入れてんだが、どうにも釈然としないとこがあったんで、幾つか検証用の仕掛けを施したんだよ。
もしも俺の推測が当たってたら、その技術の一部でも拝借できないかなって思ってさ。
んで、元引きこもりニートなのに早起きな俺が、皆の朝ご飯を作るために厨房に立ってたら、いつの間にか姿を消した愛しい恋人がやってきた。
俺の目を見詰めて照れた様に微笑むから、おはようの軽いキスで挨拶を交わしたんだけど、やっぱほら昨夜の余韻も引き摺ってるわけよ。
辺りの気配を探って誰もいないことを確かめてから、引き寄せて抱き締めて、朝っぱらから濃厚な口づけでもう一回ご挨拶しちゃったらさ、頬なんか染めてモジモジしだすあたりが可愛いくて、ついムラムラしちゃったので更に色々とご挨拶して差し上げたのよ。
そしたら『んもう、カズマのばか! えっち、すけべ』と半分嬉しそうに罵詈雑言を並べて、一旦部屋にお戻りになられましたね。
何でも緊急におパンツ様の交代が必要になったとかで、はて、何があったのでありましょうや?
無事?に、おパンツ様交代の儀をお済ませになられためぐみんが、二度目のご登場となったので、おはよう代わりの軽いキスで挨拶を交わしたら、スカートの裾をチラリと持ち上げて、急遽リリーフなさったおパンツ様をご紹介いただきました。
皆で朝食を摂って、携帯用のお屋敷を片付けて出発の準備をしてたら、鉱山局の局長が王都の政府高官と魔法使い数人を引き連れてやってきた。
王女殿下を称える祝宴を王城で執り行いますので、このままテレポートでお出でくださいと、連れてきた魔法使いたちが魔法陣を敷設し始めたが、ベルゼルグ王家の竜車も運んでくれるのかと尋ねたら、魔法使いたちが固まった。
どうせこんなこったろうと思ったよと、項垂れる彼らを残して出発した俺たちは夕方にはエルロードの街の城門に着いた。
リザードランナーが曳く竜車の威力には本当に恐れ入るね。
ドライブスルーで城門を通過した先には盛装した騎士団が待ち構えていて、白馬四頭が曳く絢爛豪華な白い屋根無しの馬車まで用意されていた。
キンキラキンの騎士団は、屋根無し馬車と竜車を先導して英雄の凱旋に華を添え、沿道に集まった観衆は紙吹雪や花を投げて迎えてくれた。
屋根無し馬車に乗ったアイリスは、正面に立てたベルゼルグ王家秘伝のなんとかカリバーを片手で支えて、笑顔で沿道の観衆に手を振っている。
如何に勇者の血を引く王女様だといっても、あんな可憐な美少女が竜を倒すなんてとても信じられないはずだが、アイリスの背後に立つダスティネス家のご息女様が逆さに立てている一本の、巨大な黄金色の牙がその事実を証明している。
役に立てなかったからと、アイリス様のお側に立つことが心苦しいなどと初めの内は殊勝な事を言ってたが、王族を身近で守らずして何が王家の盾だと煽ってやったら渋々乗ったくせしやがって、今じゃすっかり英雄気取りで手を振ってやがる。
そして我らがアークプリースト様は、ポンコツクルセイダーの隣で渾身の花鳥風月を披露して沿道の観衆から拍手喝采を浴びているが、頼むから討伐証明の牙を消したりなんかしないでくれよ。
続く竜車の御者台には、俺とめぐみんが並んで座っている。
お前もあっちに乗って良いぞと言ってやったのだが、ワイバーン討伐組はこっちでいいでしょうと、手綱を握る俺の隣で観衆に手を振ったりなんかしてる。
どうせ俺たちを知ってる人なんかいるわけもないから、調子に乗って俺と腕を組んだり、キスを強請ったりとめぐみんも結構大胆だよな。
前を行く屋根無しの馬車は、背後からの狙撃に備えるために後方には豪華に飾り立てられた衝立が付いているから、角を曲がるときじゃなきゃコッチは見えない。
だから、俺も堂々とめぐみんのキスに応えてたら、黄色い歓声に混じって『もげろ!』とか『爆ぜろ!』とかの呪いの言葉が聞こえた。
どうやらこれは、洋の東西どころか異世界の更に異国でさえも共通らしい。
しかしまあ、どうにも手の平返しが過ぎると思っていたが案の定だった。
王城までパレードして市民に讃えさせて、謁見の間でドラゴンスレイヤーの称号を授与して、黄金竜討伐の報奨金に色を付けてを寄越して、はいお終い。
そうか、そこまで舐め腐った真似をしやがるかとはらわたが煮えくり返ったが、ちょいと思い付いたので、めぐみんにポーズだけ取らせて‥‥‥
脳内で『プロジェクション』と呪文を唱えると、昨日見たばっかりの空を埋め尽くす大小の魔法陣が、エルロードの空を覆った。映像オンリーだけどな。
「不夜城と謳われたエルロードも、これで見納めとなるのは少し切ないですね」
杖の玉を光らせながら紅魔の先生がこれ見よがしに呟くと、謁見の間は上へ下への大騒ぎ。
ソバカス小僧が止めさせてくれと叫ぶから、俺が宥めるフリでめぐみんを胸に抱き締めると、杖の玉の光は消えて空を埋め尽くした魔法陣のお花畑も消失した。
ソバカス小僧は王子として思うところはあるみたいだが、宰相のラグクラフトの差配を覆すまでは至らない様子だ。
何か事情がありそうだが、そこんとこが良くわからない。
アイリスもしゅんとしているが、ここで引き下がったら頼れるお兄ちゃんの株もダダ下がりだ。
これ以上は埒が明きそうもないから、別の手で揺さぶりを掛けることにした。
せめて帰る前にカジノで気晴らしでもしたらどうだと、ソバカス小僧が水を向けてきたから、そいつは渡りに舟とピンときて、それなら国営カジノのフリーパスをと要求したんだ。
すんなり認められたのは、馬鹿王子も内心忸怩たるところがあったからだろう。
国営のカジノだと潰れる心配もないから、思う存分遊ばせてもらったのは言うまでもない。
魔王軍に攻勢を掛けるための予算を、コッチで稼がせてもらわなきゃな。
初めの内は、金が必要な時にギャンブルで増やそうって発想は一番駄目なヤツだろと呆れていたダクネスも、俺の勝ちっぷりに更に呆れて、最後は青ざめた支配人に同情してやがった。
そして、勝ち続ける俺は、予定通りソバカス小僧に呼び出された。
「なあ、頼むからもう帰ってくれないか?」
目標額まではまだまだだけどな、それでも毟れるだけ毟ってやったら、それが支援金と受け取られると困るのだと、宰相のラグクラフトが白状しやがった。
エルロードは魔王軍と和平交渉をしてるんだってさ。
支援が得られなくても魔王軍には負けませんから、そんなに辛そうな顔をしないでくださいとアイリスが掛けた言葉に、何かが吹っ切れたソバカス小僧は、最後にギャンブル大国の王子らしくベルゼルグへの軍事支援金を賭けて、俺と勝負すると言い出した。
もちろん結果は、この俺が賭けで負けるなんて有り得ない。
ソバカス小僧も取り巻きたちも満足そうな表情を浮かべていたが、一人宰相だけが騒いでいた。
その夜、圧倒的な成果に『惚れ直しました』と俺の部屋を訪ねて来ためぐみんを、いらっしゃいませと優しく丁寧に解して溶かして足腰立たなくして、十分にご満足いただいて、柔らかいおっぱいをさわさわ揉み揉みしながらピロートークしてたら、誰かがドアをノックしたんだ。
どうしましょうと悩む生まれたままのすっぽんぽんのめぐみんを、シーツと毛布で包んで枕と一緒にクローゼットに仕舞った俺は、声を掛けるまで出て来るなよと言い含めてから、ドアに向かって大きな声で、今パンツ穿いてるからちょっと待ってと返し、僅か七秒で身繕いしてドアを開けると、そこにはパジャマ姿のめぐみんが立っていた。
ほほう、そうきましたか?
そっくりさんじゃねえな、つまり化けてらっしゃるってわけか?
「あの‥‥‥、今夜は私と一緒に寝て欲しいんです」
乙女みたいに思い詰めた顔で、おずおずとまあ‥‥‥、はい、偽物確定。
今や本物のめぐみんは、きゅっと抱きついて無言で微笑みながら、上目遣いにキスを強請るくらいの芸は身に着けていらっしゃる『おとなのおんな』なんだぞ。
第一ここは王城だ、他の部屋を訪ねるのにパジャマで出歩くか?
何か、お前は? 街中をパジャマで闊歩する特殊な性癖でもお持ちなのか?
「縄打ていっ、超・バインド!」
クリスから習ったバインドは、単純にぐるぐる巻きに縛るだけだから、縄抜けの心得のある隠密なんかには、スルリと逃げられてしまう。
そこでラファエル先生(仮)と相談して、新たな魔法のスキルとして編み出したのが、日本の伝統的な緊縛技術『亀甲縛り』だ。
Wikiさんによると元々は米俵なんかの縛り方で、単に縦横に縄を交差させるだけでは重心が偏りやすくて安定しないのと、内部に細かい粒を詰めた藁包みでは藁がバラけてくると内容物が漏れやすいために、網目の様に多角形を張り巡らせる実用的な縛り方なんだそうだ。中学生のときにネットで調べた。
そしてシンメトリーな菱縄で美しく装飾されてエビ反った、パジャマ姿の偽めぐみんが廊下に転がって藻掻いている様は、なかなかにイタいな。
これに興奮できたら新しい扉が開くらしいが、俺には十年は早いようだ。
と、そこへ、お怒りぷんぷん丸のララティーナお嬢様が駆けてきた。
「おいっ、カズマ! 私をその気にさせておいて、姿を眩ますとは良い度胸だ!」
「ダクネスの頭が沸いてるのはいつもの事だが、一体何の話をしてるんだ?」
「何だ、これは⁉ め、めぐみんではないか、カズマ‥‥‥、お前、夜更けに私を口説いておきながら、廊下でこんな破廉恥なプレイを‥‥‥、それもうら若き娘を縛り上げて転がすなど‥‥‥、なんてうらや‥‥‥、もとい、鬼畜な行いを!」
おい、今、羨ましいと言おうとしたな?
それから、よだれを拭け! ハアハアするんじゃない!
取り敢えず俺は、この変態クルセイダーを放置して、縄目がパジャマの股間に食い込んでいる偽めぐみんの前にしゃがみ込むと、髪を掴んで顔を上げさせた。
「さて、お前が偽物なのはお見通しだ。見事な化け方だと思うが、俺の目は節穴じゃないぞ」
髪の毛を引っ張ってみるとカツラではないが、少なくともこれが本物のめぐみんなら、胸の菱縄から零れる膨らみはもう少し慎ましいはずだ。
それに何だか苦悶の表情に悦びの色が浮かんでいる様にも見えるし、ひょっとしてお前も変態なのか?
「このめぐみんは偽物なのか?」
「よく見てみろ、微妙に体形も違うし、ほら、こんな状況でも瞳はこの通りだ」
「そ、そうか、だがどうして‥‥‥?」
「それを今からコイツの体に聞くところサ」
で、アッサリと白状しやがった。
凄いよね、さすが日本伝統の緊縛技術と言ったところか。
拷問にも使われたらしいが、どっちかというと気持ち良さそうにペラペラ喋ってくれたな。
本名はドッペルゲンガーで魔王軍の諜報部隊長なんだと。
宰相のラグクラフトはコイツが化けた仮の姿で、長年エルロードに潜伏して、破綻寸前だった国の財政を苦労の末に立て直して、宰相にまで上り詰めたと白状しやがったが、実はコイツ馬鹿なんじゃね?
しかしまあ、見た目はめぐみん中身はおっさんて、相当にキツいもんがあるな。
と、そこへ、いつもやらかしてくれるアークプリーストが現れた。
「やっと見つけたわよ、セクハラニート! 畏れ多くも、この水の女神である私を口説いておきながら、バックレるとは良い度胸じゃありませんことクーズマさん? あら、あなたたち、めぐみんに何て事してるのよ。今助けてあげるわ、この慈愛溢れるアクア様が」
「て、おいっ、待てっ!」
この駄女神、聞きゃあしない。
「セイクリッド・ブレイクスペル!」
「何てことしやがんだ、この駄女神っ!」
「あ~っ、また駄女神って言った!」
「もうっ、何度でも言ってやる、この全知能全滅のポンコツ駄女神っ!」
アクアに亀甲縛りを解かれた偽めぐみんは、突然笑い声を上げて姿を変えた。
それは、顔なし全身黒タイツの、はっきり言って危ないおっさん。
おそらくこれが魔王軍諜報隊長ドッペルゲンガーの本来の姿なのだろう。
「なかなか来るものがあったぞ、せめてもの礼に同じ縛り方をしてやろう」
全身黒タイツが指を一振りすると、俺たち三人は亀甲縛りのエビ反りで廊下に転がされた。
「俺の苦労を水泡に帰してくれたお前たちは許さん。そんなお前たちにどうやって復讐してやろうかと考えたが、そこで一つの答が浮かんだ。お前たちが最も嫌がりそうな事‥‥‥、あのアイリス姫を害される事」
「ハハハハ、そうだ、その顔が見たかった。さて、アイリス姫の部屋に向かうとするか。精々お前たちは、ここで絶望に苛まれながら足掻いていろ」
ドッペルゲンガーはそれだけ言うと、俺の姿に化けて愉悦愉悦と高笑いしながら去った。
何とか抜け出そうと藻掻けば藻掻くほど、股間の縄目が食い込んでくる。
さすがは日本の伝統、亀甲縛りだ。いや、関心してる場合じゃないっ。
不味い、このままでは俺に化けたドッペルゲンガーを、アイリスが部屋に迎え入れてしまう。
「か~じゅましゃん、食い込んでくるんでしゅけどぉ~、このまんまじゃ大変な事になってしまいしょうなんでしゅけど~」
「アクアっ! もう一度だっ! もう一度ブレイクスペルをっ!」
「しょれがだめにゃの~、じゅもんがとにゃえりゃれにゃい~~~」
「バカヤロ、この非常時に。ええいっダクネスっ、俺に背中を向けろっ! ティンダーで縄を焼くから、お前の馬鹿力で引き千切れっ!」
「わ、わかった。だ、だけど、馬鹿力なんて言ってくれりゅにゃ」
「めんどくせ~なあ、さっさとあっち向けっ!」
菱縄から盛大にはみ出しているふた房をぶるんぶるん揺らしながら、ダクネスが向きを変えようと足掻いているが、一向に進まない。
「急げダクネス、このままじゃアイリスが危ないっ!」
「わ、わかってはいるのだが、食い込んでくるのだ。こ、これは新感覚だ、た、堪らん!」
ハアハア悶えながら何とか向きを変えたダクネスの、手首と足首を縛り上げている縄が見えた。
「ちょっと熱いが我慢しろ、ティンダー!」
ブスブスと縄が黒焦げになっていくところで、ダクネスが引き千切った。
「よしっ、俺のも頼む」
「おう、待ってろ」
俺の背後に回ったダクネスは、ブチブチと縄を引き千切ってゆくが、おいっ、そんなに引っ張ると、く、食い込んでくるっ。
もうちょっとで危なく違う世界の扉が開きそうだったが、何とか耐えた。
「か~じゅましゃ~ん、もう限界なんでしゅけど~」
「うるさいっ、このポンコツ駄女神っ、暫くそのまんま反省していやがれ! おいダクネスも悶えてんじゃねえ、アイリスの部屋はどっちだ?」
「皆の部屋は宰相が指定しているから、アイリス様のお部屋はわからんのだ」
チクショー、どっちだアイリスの部屋は?
俺は敵感知を最大まで高めて、奴の気配を探しながら廊下を駆けた。
『そこかっ!』廊下の突き当りの大きな両開きのドアを蹴破ったところで、いきなり悪寒が走った。
『エクステリオンッッッ!』
背後の両開きのドアが斜めに切り裂かれていた。
もうちょっとで、冬将軍の悪夢が蘇るとこだった。
部屋の中には、なんとかカリバーを構えたアイリスと、床には黒い水溜りの様なものが見えた。
敵感知からも反応が消えている。
良かった、無事だった‥‥‥、俺はへなへなとその場にへたり込んだ。
「‥‥‥え? お‥‥‥、お兄様‥‥‥⁉」
いやもう、ホントに大変だった。
アイリスはダクネスの部屋に移って休むことになった。
深夜になって、なんとか騒ぎが収まったところで、余計なことしてくれたアクアが口を開いた。
「そういえば、めぐみんたらどうしてるのかしら?」
「ま、まあ、あいつのことだから、騒ぎにも気付かないで寝てるんじゃないのか?」
しまった忘れてたと、そんな焦りを欠片も見せずに、明日も大変だから早いとこ寝ちまえよと、駄女神さまにお休みを告げて何食わぬ顔で自室に入った。
急いでドレッサーに駆け寄ってそっと扉を開けてみたら、毛布とシーツに包まって横向きで丸まっているめぐみんが、横顔を枕に埋めてすやすやと眠っていた。
ふう~っと大きく安堵の溜息を吐いてから、しゃがみ込んで枕ごと抱き上げためぐみんをベッドに運んで布団を掛けていたら、瞼半開きの寝ぼけまなこの眠り姫がふあと小さく欠伸して、おかえりなさいと呟いてまた眠ってしまった。
ま、いっかと、俺も横になってめぐみんを抱いて眠りに落ちた。