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あの時、シイナお姉ちゃんの頭の中では、一体何が起きていたのか……?
FANBOXでは、本編の裏側を描く【シイナ視点】を限定公開中です!
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【※ネタバレに関する重要なお知らせ※】
本作(本記事)には、最近放送されたTVアニメ最新作『魔法少女リリカルなのは EXCEEDS Gun Blaze Vengeance』の第一話に関する重大なネタバレが含まれています。
未視聴の方、およびこれからご視聴予定の方は、物語の楽しみを損なってしまう可能性がございますので、閲覧には十分にご注意ください。
(※ネタバレを気にされない方、すでに第一話をご視聴済みの方はそのままお進みください)
むせ返るような湿気と、カビと鉄錆の匂いが混ざり合う空間。
ここは、かつて人々が暮らしていた街の成れの果て――『観東水没廃墟』と呼ばれる、一般人の立ち入りが厳しく制限された危険地帯の奥深く。
「ひっ……ぁ……っ」
冷たい泥水に腰まで浸かりながら、僕は情けなく尻餅をついて後ずさった。
ぬかるみに足を取られ、もう逃げ場はない。目の前には、ドロドロの粘液を滴らせながら僕を見下ろす、巨大で異形な『害獣』が迫っていた。
鋭い爪が振り上げられる。死の恐怖に僕はぎゅっと目を閉じ、ガタガタと震える腕で頭を庇うことしかできなかった。
――ズドォォォンッ!!
轟音が廃墟に響き渡ったのは、まさに僕が噛み砕かれようとしたその瞬間だった。
吹き荒れる熱風とともに、赤黒い炎が弾ける。
恐る恐る目を開けると、さっきまで僕の命を奪おうとしていた巨大な害獣が、頭部を完全に吹き飛ばされ、ドサリと崩れ落ちるところだった。
「……ふぅ。一丁上がりっと」
飛び散る害獣の血飛沫と土煙の中から現れたのは、身の丈に合わない無骨な得物を肩に担いだ、一人の少女だった。
年の頃は、高校生くらいだろうか。引き締まった肢体を包む機能的な装束に、毛先がオレンジ色がかった髪。
彼女は、害獣の返り血を頭から浴びてへたり込んでいる僕に気づくと、不思議そうに首を傾げて近づいてきた。
「怪我はない? あたしは久瀬シイナ。ここで害獣駆除の仕事をしてるハンターなんだけど……キミ、名前は? こんな危ないところで何してるの? 一般人が立ち入るような場所じゃないよ?」
死の淵から引き上げられた安堵と、頭から被った生温かい害獣の血の気持ち悪さで、僕の感情はぐちゃぐちゃになっていた。
「ぼ、僕は……っ、うぅっ……」
ポロポロと涙をこぼしながら、僕は自分の名前を答え、しゃくりあげる声で、自分がなぜこんな場所にいるのかをぽつりぽつりと打ち明けた。
学校で、酷いいじめに遭っているクラスメイトを庇ったこと。
そのせいで目をつけられ、身代わりとして罰ゲームを受けさせられたこと。
度胸試しとして『害獣の体の一部』を持ち帰るように命令されたこと。
いつもなら入り口付近に他のハンターが倒した害獣の痕跡が転がっているのに、今日に限って何一つ見つからず、焦ってこんな奥深くまで踏み込んでしまったこと……。
僕の情けない告白を聞き終えると、シイナさんはなぜか「あちゃー……」と呟き、ひどく気まずそうに頬を掻いた。
『今日に限って痕跡が何一つ見つからなかった』という僕の言葉に、どういうわけか強烈な心当たりがあるらしい。「あはは……」と引きつった笑いをこぼし、すっと不自然に視線を泳がせている。
もしかして、今日入り口付近にあったはずの痕跡を綺麗さっぱり片付けたのは、目の前にいる彼女なのだろうか。
そんな分かりやすい態度に僕が戸惑っていると、彼女はコホンとわざとらしく一つ咳払いをして、強引にその場を誤魔化した。
そして、すぐに空気を張り詰めさせると、ドンと無骨な武器を地面に降ろし、僕の目の前にしゃがみ込む。
先ほどの気まずそうな態度は消え失せ、真剣で厳しい『ハンターの瞳』が、僕を真っ直ぐに射抜いた。
「いい?」
低く、大人びた声が響く。
「キミがやったのは勇気でもなんでもない、ただの『無謀』。……そんなくだらない連中の言いなりになって死んじゃうくらいなら、次は逃げるか、そいつらに噛みつきなさい。わかった?」
正論だった。僕のやったことは、ただ言いなりになって命を投げ出しただけの、愚かで情けない行為だ。
厳しい言葉に打ちのめされ、僕は自分の愚かさを恥じて、わっと声を上げて泣き出してしまった。
「ごめんなさぁいっ……! ぼ、僕っ、死ぬかと……ほんとに、怖くて……っ!」
泥と血にまみれた顔を両手で覆って泣きじゃくる僕。
すると、ふっと張り詰めていた空気が緩んだ。
「……でも」
優しく、ひどく柔らかな声が降ってきた。
次の瞬間、僕の小さな体は、力強い腕によってぎゅっと抱きしめられていた。
「生きててよかった。無事で、よかった……っ」
耳元で紡がれるその声は、微かに震えていた。
抱きしめられたシイナお姉ちゃんの瞳の奥に、彼女が何よりも大切にしている『妹』の面影がよぎったことを、僕は知らない。けれど、僕の背中に回された腕の痛いほどの強さが、彼女がどれほど本気で僕の命を安堵してくれているのかを物語っていた。
「今度は、ちゃんと守れたから……」
泥と、鉄錆と、害獣の血の匂い。
そんな過酷な死の匂いが充満する世界の中で、シイナお姉ちゃんの胸の温かさと、そこから微かに香る甘い匂いだけが、僕の心を縛り付けていた恐怖をゆっくりと溶かしていった。
シイナお姉ちゃんの腕の中で落ち着きを取り戻し、ふと崩れた天井の隙間から空を見上げると、いつの間にか世界は赤黒く染まり始めていた。
「あーあ、もうこんな時間か」
僕につられて空を見上げたシイナお姉ちゃんが、少し困ったように息を吐く。
「夜の廃墟は、凶暴な害獣の動きが活発になるからね。今からキミを街に帰すのは無理だね」
そう言うと、彼女は手元の携帯端末を取り出し、手慣れた様子でどこかへと連絡を入れ始めた。どうやら警察や僕の学校、そして両親へ直接電話をしてくれているようだった。
「あ、はい。遭難してた男の子、あたしが保護しました。ええ、怪我はないです。……はい、でも日が暮れるので今から移送するのは危険です。今日はあたしのキャンプで預かるので、明日の朝一番で引き渡します。はい、それじゃあ」
大人の対応で事務的な通話を終えたシイナお姉ちゃんは、振り返って僕にパチンとウインクをした。
「というわけで、キミは今日一日、シイナお姉ちゃんがお預かりすることになりました。よろしくね」
それはつまり、隔離されたこの水没廃墟の奥深くで、今夜はシイナお姉ちゃんと二人きりで過ごさなければならないという決定だった。
親元に帰れない不安よりも、自分を助けてくれたこの綺麗でかっこいいお姉ちゃんと一緒にいられるという事実に、僕の胸は少しだけドキリと鳴った。
「さてと。それじゃあ先に、その体どうにかしよっか」
シイナお姉ちゃんは、僕の服にべっとりとこびりついた赤黒い害獣の血を見て、ふっと表情を引き締めた。
「ただの血じゃないの。害獣の体液には未知の菌がいっぱいいるんだから、そのままにしておくのは危険だよ。ちょっとの擦り傷からでも感染症になっちゃうからね」
そう言って、シイナお姉ちゃんは僕の手を引き、廃墟のさらに奥へと進んでいく。
辿り着いたのは、崩れたコンクリートの窪みに、透き通るような水がたっぷりと溜まった場所だった。
「ここのエリア、他と比べて水が綺麗なんだよね。ちょっと待ってて」
シイナお姉ちゃんが水面に向かって手をかざす。
すると、彼女の手から陽炎のような赤い光が放たれる。すると、冷たかった水がしゅわしゅわと細かな泡を立て始めた。
あっという間に湯気が立ち上り、ただの水溜まりが、ポカポカと温かい『即席の温泉』へと変わっていく。
シイナお姉ちゃんはお湯にそっと手を入れて温度を確かめると、満足そうにこくりと頷いた。
「よし、いい感じ!温度調節も慣れたもんだ」
そして――驚く僕の前で、シイナお姉ちゃんは着ていたハンターの装束に手をかけ、躊躇うことなく服を脱ぎ始めたのだ。
「えっ……あ、あの、シイナお姉ちゃん……っ!?」
さらにバサリ、と濡れた制服が床に落ちる。
露わになったのは、過酷なハンター生活で引き締まったであろう、無駄のない美しいウエスト。
しかし、それとは全く似合わないほど……彼女の胸には、暴力的なまでに巨大で、重力に従ってプルンッとたわわに揺れる、真っ白なおっぱいが実っていた。
隠すことなど一切しない、あまりにも無防備で健康的な体つき。
そんな刺激の強すぎるものを目の当たりにして、僕の顔は一瞬で茹でダコのように真っ赤に沸騰した。
「ほら、キミも脱いだ脱いだ」
「い、一日くらいっ、お風呂に入らなくても……大丈夫だよ……っ!」
僕は慌てて目を逸らし、ズリズリと後ずさった。女の子の裸なんて見たこともない僕にとって、シイナお姉ちゃんの体はあまりにも眩しすぎたのだ。
しかし、シイナお姉ちゃんは逃げようとする僕を見て、くびれた腰に手を当てて「ふふっ」と笑った。
「ダメだよ。さっきも言ったでしょ、害獣の血を洗わずに寝たら感染症になっちゃうよ? こう見えても、小さい子をお風呂に入れるのは得意なんだから」
シイナお姉ちゃんは一歩近づき、僕の目の前でしゃがみ込む。その拍子に、巨大な二つの膨らみがブルンッと豊かに揺れ、僕の視線を強烈に釘付けにした。
「しーちゃん特製の『あわあわゴシゴシ洗い』、味わわせてあげるね。ほら、キミも脱ぐ脱ぐ」
有無を言わさぬ姉御肌の笑顔で、シイナお姉ちゃんの手が、僕の泥だらけのズボンへと伸びてきた。
「ちょっ、待っ……! シイナお姉ちゃん、自分で脱げるからっ、その、自分で……っ!」
耳の先まで真っ赤にしてブンブンと首を横に振る僕をよそに、シイナお姉ちゃんは「はいはい、遠慮しなくていいの」と、まったく悪びれる様子もなく僕に近づいた。
そして、泥だらけになってズシリと重くなったズボンと下着のゴムに同時に指を引っ掛けると、有無を言わさぬ手つきで、スルスルと足首まで一気に引き下ろしてしまった。
――ぽろんっ。
廃墟の冷たい空気の中に、隠していたはずの『それ』が突然放り出された。
その瞬間、それまで楽しげに笑っていたシイナお姉ちゃんの動きが、ピタリと、まるで映像のフリーズボタンを押されたように完全に停止した。
僕の股間にぶら下がっていたのは、自分でも持て余すくらい、ずっしりと重たくて分厚い皮を被った『大きすぎるおちんちん』だった。
学校の着替えで見る他の子たちと比べても明らかに大きくて、変な形をしている。しかも、目の前で全裸になっているシイナお姉ちゃんの白くて巨大なおっぱいを直視してしまったせいで、そいつはみるみるうちに熱を持ち、僕の言うことも聞かずに、カチカチに硬くなって上を向き始めていたのだ。
「えっ……あ、えええっ……!?」
シイナお姉ちゃんは、パッチリと開いた目をさらに限界まで見開き、顔を首筋まで真っ赤に染め上げた。
ハンターとして数々の凶悪な害獣と渡り合ってきた歴戦の彼女が、人生で一度も見たことがないような野生のバケモノを目撃したかのように、完全に言葉を失って固まっている。
一方の僕は、そんなシイナお姉ちゃんの驚愕の反応を見て、恥ずかしさと得体の知れない恐怖で頭がどうにかなりそうだった。
どんどん熱を持って固くなり、ビクンッ、ビクンッと脈打つように自己主張を強めていく自分のおちんちん。そのあまりにも淫らで異様な変化の理由なんて、僕には1ミリも理解できなかったのだ。
「ご、ごめんなさい……っ! シイナお姉ちゃん、ごめんなさい……っ!」
僕は小さな両手で、必死に自分の股間を隠そうとした。けれど、大きくなり始めたデカチンポは僕の小さな手には到底収まりきらず、指の隙間からはみ出して、元気よく天を仰いでいる。
僕はボロボロと大粒の涙をこぼし、パニックになりながら半べそをかいた。
「ぼ、僕、なんにもしてないのに……っ! なんかここ、熱くて……勝手にカチカチになっちゃって、全然ちっちゃくならなくて……っ! シイナお姉ちゃん、どうしよう……っ、僕のこれ、どうやったら直るの……っ!?」
僕の体が勝手にこんな風におかしくなってしまう理由なんて、全く分からない。ただ熱を持って、自分の意思とは無関係にパンパンに膨らんでいくのが、病気か何かのようで怖くてたまらなかった。
その切羽詰まった、泣き出しそうな僕の声を聞いた瞬間。
驚きで固まっていたシイナお姉ちゃんの表情が、ふっと柔らかくほどけた。
「あはは……そっか、そうだよねぇ」
シイナお姉ちゃんは、まだ少し赤い頬を片手でポリポリと掻きながら、小さく、けれどひどく優しげな息を吐いた。
先ほどまで見せていたハンターとしての警戒心や、未知のものに戸惑うような空気は、もうどこにもない。代わりに彼女の全身から溢れ出していたのは、怯える僕をとことん安心させてくれようとするような、どうしようもなく甘くて深い、お姉ちゃんとしての温もりだった。
凛としていた瞳は、いつの間にかとろけるような慈愛の色に変わっている。僕の情けない姿を笑ったり怖がったりするでもなく、ただ優しく受け入れようとしてくれているのが分かった。
シイナお姉ちゃんはふっと柔らかな笑みを浮かべると、豊かな胸を揺らしながら、僕に向かって両手を広げた。
「ん、こっちにおいで」
促されるまま、僕は恐る恐る温かいお湯が張られた即席の温泉へと足を踏み入れた。
シイナお姉ちゃんは、自分からお湯の中にちゃぷんと腰を下ろすと、湯船の縁に背中を預けるようにして浅く仰向けになった。
「ほら、こっち」
シイナお姉ちゃんの腕が僕の腰に巻き付き、そっと手前に引き寄せられる。
そして、彼女の柔らかいお腹の上に、僕が背中を預けるようにして乗っかる形になった。いわゆる「ラッコの親子スタイル」での密着入浴だ。
「あっ……」
背中から後頭部にかけて、シイナお姉ちゃんの温かく、そして規格外に巨大なおっぱいが、ムニュゥッ……と形を変えて押し付けられる。
薄い皮膚を隔てただけの、直接的な肌の触れ合い。全身を包み込むようなお湯の温かさと、背中から伝わる極上の柔らかさに、僕の身体はこれ以上ないほど正直に反応してしまった。
――ビクンッ!
恐怖で半べそをかいていたはずの僕のおちんちんは、それまで以上に熱くなって、パンパンに限界まで膨れ上がってしまった。
はち切れそうなくらい硬くなった先っぽが、お湯の表面をバシャッと突き破り、天に向かって真っ直ぐにそそり立ってしまったのだ。
「ひっ、あぁ……っ、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!」
自分の意志とは無関係に暴走する体に、僕はパニックになりながら必死にお湯を手ですくって隠そうとする。しかし、そんな僕の耳元に、背中越しにシイナお姉ちゃんのクスリと笑う吐息が降ってきた。
「ふふっ。それにしても……すごく元気だねぇ。立派でかっこいいよ」
からかうような、けれどどこまでも優しい声。
シイナお姉ちゃんは、僕の肩にちょこんと顎を乗せ、僕のお腹の前で両手をギュッと回して抱きしめてくれた。
「でも、こうなったのはあたしのせいだからね。いきなり裸なんか見せちゃって、ごめんね」
「ち、ちがっ、シイナお姉ちゃんは悪くないよ……っ! 僕の体が、勝手におかしくなっちゃっただけで……っ」
「うん、わかってる。でもね、おっきくなるのは病気とか、全然怖いことじゃないんだよ。しーちゃんが、ちゃんと教えてあげるからね。……まぁ、あたしも男の子を洗ってあげるのは、初めてなんだけどね」
シイナお姉ちゃんはそう言うと、近くにあった石鹸を手に取り、手のひらでモコモコとたっぷりの泡を作り始めた。
「でも、おちんちんの前に、まずは泥んこになった体を綺麗に洗っちゃおうね。しーちゃん特製のあわあわゴシゴシ洗い、いくよー」
シイナお姉ちゃんの白く細い指先が、僕の髪の毛に触れる。
優しい手つきで頭皮をマッサージするように洗われると、頭の芯がとろけそうなくらい気持ちよかった。続いて首筋、肩、背中と、たっぷりの泡で包み込まれるように洗われていく。
「くすぐったくない? 大丈夫?」
「あ、はい……っ。なんか、すごく……きもちいい、です……っ」
ラッコのような体勢で密着しているため、僕の背中にはシイナお姉ちゃんの豊満で柔らかいおっぱいがムニュッ、ムニュッと押し付けられている。全身を温かい泡と優しい手つきで撫で回される、今まで経験したことのない謎の心地よさ。それに、僕の未熟な体は正直すぎる反応を示してしまった。
――ビクンッ、ビクゥンッ!
「ひゃっ……!?」
シイナお姉ちゃんの手が僕の体を擦るたび、湯面から突き出た極太のデカチンポが、その謎の快感に呼応してビクビクと激しく上下に跳ね上がってしまうのだ。
また勝手に変な動きをし始めた自分の体に焦る僕を見て、シイナお姉ちゃんは耳元でクスリといたずらっぽく笑った。
「あはは、ほんとに元気だねぇ。しーちゃんが洗ってあげるの、そんなに気持ちよかった? おちんちん、すっごく嬉しそうにピクピクしてお返事してるよ」
「うぅ……っ、からかわないでください……っ、僕、なんにもしてないのに……っ!」
恥ずかしくて俯く僕の腕や、お腹、太ももを、シイナお姉ちゃんはさらに優しくゴシゴシと洗っていく。そのたびに、やっぱり僕のおちんちんはビクンッ、ビクンッと大きく頷くように跳ねてしまい、シイナお姉ちゃんはクスクスと楽しそうに笑っていた。
こうして、廃墟特有の澱んだカビと鉄錆の空気が、フローラルな石鹸の甘く清潔な香りで上書きされていく。僕の体はあっという間にピカピカになり、こびりついていた害獣の血も、恐怖でまみれた泥汚れもすっかり落ちて、生まれたてのように綺麗になった。
「よし、体はピッカピカになったね」
全身を洗い終えたシイナお姉ちゃんは、満足そうにふうっと息を吐いた。
フローラルな石鹸の甘い香りが、湯気とともにふわりと立ち上り、僕たちを優しく包み込んでいる。
「あとは……このおっきくなったおちんちんも、綺麗に洗ってあげなきゃね」
シイナお姉ちゃんの白く細い指先が、湯船から天に向かって真っ直ぐに突き出た僕の大きくなったおちんちんへと伸びた。
彼女は何の疑いもなく、その熱を持った根本を優しく握り込む。そして、もう片方の手で、僕の先端に重たく被さっている『皮』を摘んだ。
「あっ……シ、シイナお姉ちゃん……っ?」
ちゅるん、と石鹸の滑りを利用して、彼女の指が僕の皮をゆっくりと下に向かって引き下げていく。
今まで一度も外の空気に触れたことのない、ひどく敏感な内側の皮膚が擦れる。ゾクゾクとするような未知の感覚に、僕は「ひゃっ……あ、ダメっ……!」と短い悲鳴を上げ、お湯の中でビクッと腰が引けそうになった。
「動かないでー。ここもしっかり洗わないと、ダメだからね」
逃げ出そうとお尻を引く僕の腰を、シイナお姉ちゃんは腕を回して逃がさないようにホールドする。
ズル……ズルリ。
シイナお姉ちゃんの手によって、さらに奥深くへと皮が押し下げられていく。
その途中からだった。石鹸のフローラルな香りの中に、何やらツンとした変な匂いが混ざり始めたのは。
最初は気のせいかと思う程度の微かな匂いだった。けれど、皮がめくられていくにつれて、モワッ、モワッと、その嫌な匂いは徐々に濃さを増していく。
そして。
一番奥のキツい部分を越え、被さっていた皮が完全にズルンッと剥け切った瞬間。
――プゥンッ……!!
温泉を包み込んでいた爽やかな石鹸の空気が、暴力的なまでに一変した。
「……え?」
僕の口から、間の抜けた声が漏れた。
皮の奥――僕自身も今まで一度も見たことがなかった、先っぽの裏側のくびれた部分。そこには、何年分も手付かずのまま真空パックされていた、黄色いチーズのようなドロドロの汚れがびっしりとこびりついていた。
それが外の空気に触れた途端。
今日の過酷な罰ゲームで死の恐怖に直面した際にかいた極度の冷や汗と、何年分もの正体不明の汚れが混ざり合い、体温とお湯の熱で発酵した、目が潰れそうなほどの強烈な『オスの悪臭』が、狭い空間でドカンと爆発したのだ。
「うわっ……!?」
予想外の猛烈な匂いに、シイナお姉ちゃんが思わず顔をしかめ、ビクッと体を震わせて息を呑んだ。
至近距離でその『強烈な嫌悪の反応』を見てしまった僕は、自分の股間から信じられないほどの悪臭と、黄色く濁ったドロドロの汚れが露出した現実に、頭の中が真っ白になった。
(シイナお姉ちゃんに、汚いって思われた……。くさいって、嫌われてしまった……!)
極度の恥ずかしさと、見捨てられるかもしれないという恐怖。
カッと顔を真っ赤にした僕は、両手で自分の顔を覆い隠し、ボロボロと大粒の涙をこぼして大号泣してしまった。
「ご、ごめんなさいっ……! 僕、こんなに汚くて……臭くて……! うわぁぁんっ!」
廃墟に響き渡る僕の情けない泣き声。
しかし――泣きじゃくる僕を見た瞬間、シイナお姉ちゃんの中で一瞬だけ顔を出した『本能的な嫌悪感』は、跡形もなく宇宙の果てまで吹き飛んだ。
代わりに限界突破して決壊したのは、彼女の底なしの「母性」と「姉御肌スイッチ」だった。
「あっ、ご、ごめんっ! 違うの、嫌だったわけじゃなくて……!」
シイナお姉ちゃんは、自分に纏わりつく極悪な悪臭など全く意に介さず、僕の小さな体を正面から力強く抱きしめた。
豊かな二つのおっぱいが僕の顔をムニュッと包み込み、優しい温もりが全身を満たしていく。シイナお姉ちゃんは僕の背中に腕を回し、トントン、トントンと、まるで赤子をあやすように優しく叩き始めた。
「泣かないで、大丈夫、大丈夫だからね」
「うぅっ、ぐすっ、だ、だって、僕……すごく、くさいし……汚いからぁっ……」
「洗い方、今まで誰も教えてくれなかったんだもん。仕方ないよ」
シイナお姉ちゃんは、僕の濡れた髪を撫でながら、耳元でひどく甘く、優しい声で囁いた。
「……それにこの匂い、キミが今日、怖い思いをしていっぱい冷や汗をかいて、それでも生き延びた『頑張りの証拠』だもん。キミの生きてる匂いだよ」
ちゅっ、と。
シイナお姉ちゃんの柔らかい唇が、僕のおでこに優しく落とされる。
「お姉ちゃん、全然嫌じゃないよ。……むしろ、キミがいっぱい頑張ったのが伝わってきて、愛おしいくらい」
コンプレックスと恥ずかしさの塊だった僕の悪臭と汚れを、シイナお姉ちゃんは一切の否定を交えず、ただひたすらに、ありったけの母性で全肯定してくれたのだ。
その底なしの優しさに触れ、僕はしゃくりあげながら、シイナお姉ちゃんの首元にしがみついた。
「……ぐすっ、ひっく……」
シイナお姉ちゃんの温かい胸の中で、僕はしゃくりあげながら少しずつ落ち着きを取り戻していった。
そんな僕の背中を優しく撫でながら、シイナお姉ちゃんは「よしよし」と微笑み、ゆっくりと体を離した。
「洗いやすいように、ちょっと立ってごらん」
促されるまま、僕は湯船の中で立ち上がった。
シイナお姉ちゃんは、湯船の底にぺたりと座ったままだ。
つまり――立ち上がった僕の赤黒くはち切れんばかりのデカチンポは、ちょうどシイナお姉ちゃんの顔の真正面、鼻先わずか数センチの至近距離に突きつけられる形になったのだ。
下から立ち上る、発酵したチーズのような極濃の悪臭。
それを逃げ場なく顔面で受け止めることになったシイナお姉ちゃんは、ふと、その目をトロンと細めた。
「ほら、見てごらん。亀頭の裏のところに、黄色いチーズみたいなのがいーっぱい溜まってるでしょ」
シイナお姉ちゃんは、細く柔らかい指先を僕の股間へと伸ばした。
そして、カリ首にびっしりとこびりついたドロドロの恥垢(チンカス)を、指の腹で優しくすくい取ってみせた。
「ひゃっ……!」
「ふふっ。これがね、今まで洗えてなかった汚れの正体。……どれどれ」
シイナお姉ちゃんは、黄色い汚れがべっとりとついた自分の指先を、僕の目の前で……あろうことか、自身の鼻先にピタリと近づけたのだ。
「スンスンッ……ズズッ……♡」
鼻腔を鳴らして、シイナお姉ちゃんが深く、深くその匂いを吸い込む。
その瞬間だった。シイナお姉ちゃんの瞳から、今まで見せていたキリッとした頼もしい光が、ふっと消え去ったのは。
「はぁっ……♡ ほんっとに、目眩がするくらい……すごくて、濃い匂い……っ♡」
(え……?)
僕は思わず目を丸くした。
シイナお姉ちゃんの頬は限界まで赤く染まり、パッチリしていたはずの目は潤んで、トロンと熱っぽくとろけている。
僕の股間から漂う、鼻が曲がりそうなほどの強烈な悪臭を真正面から嗅いだはずなのに、彼女はなぜかそれを嫌がるどころか、うっとりとした吐息を漏らしていたのだ。
「シ、シイナお姉ちゃん……っ? あの、くさくないの……? 僕、あんな変なのがついてて、汚いのに……」
僕が恐る恐る尋ねると、シイナお姉ちゃんはふにゃりとだらしない笑顔を浮かべて、僕の太ももにそっと手を添えた。
「ううん、すっごくくさいよ? ……でもね、なんだろう、これ。くさいんだけど……嗅げば嗅ぐほど頭の奥がビリビリ痺れて、なんだかすっごく、クセになる匂いかも……っ♡」
そう言って、シイナお姉ちゃんは僕の股間に顔を限界まで近づけてきた。
かっこよくて優しいお姉ちゃんの顔が、熱に浮かされたみたいに蕩けて、なんだか見てはいけないような、すごく甘くて艶っぽい表情に変わっている。
「スゥーッ……スンスンッ♡ はぁっ、だめだこれ、どんどん頭おかしくなりそう……っ♡」
シイナお姉ちゃんは、僕のおちんちんから直接立ち上るむせ返るような悪臭を、まるで極上の香水でも嗅ぐように、肺の底まで貪るように吸い込み始めた。
「スンスンッ……はぁっ、ズズッ……♡ キミの、一生懸命で情けない匂い……すっごく、すっごくイイ匂いだよ……っ♡ じゅるっ……」
僕の心を傷つけないように、最初は「濃い匂い」と言い換えてくれた優しいお姉ちゃん。けれど今の彼女は、僕の悪臭にすっかりあてられてしまったようだった。
無意識にペロリと赤い舌で唇を舐めるその姿は、まるで美味しいご馳走を目の前にした、お腹を空かせた動物みたいに見えた。
そして、シイナお姉ちゃんはたっぷりの石鹸の泡を両手に取った。
フローラルな甘い香りのする真っ白な泡で、強烈な悪臭を放つ僕の股間を、下から両手で優しく、そしてねっとりと包み込む。
「あっ……!」
温かい手と、たっぷりの泡の感触。
一度も剥かれたことのなかった敏感な亀頭が、シイナお姉ちゃんの柔らかい手のひらでヌルリと刺激され、僕はビクッと肩を震わせた。
「キミが今日かいた怖い汗とか、溜まってた汚れとか……そういう『悪いもの』が、おちんちんをおっきくしてるの」
シイナお姉ちゃんは、潤んだ瞳で僕を見上げながら、とんでもないデタラメの『治療法』を教え込み始めた。
「だからね、こういう悪いものを全部ここから出したら、元通りのふにゃっとしたおちんちんに戻るからね。しーちゃんが、お掃除のお手伝いしてあげる」
それは、無知な僕を安心させるための、お姉ちゃんとしての優しい建前だった。
「んっ……あ、あっ……!」
シイナお姉ちゃんの手が、ゆっくりと上下に動き始める。
純白のフローラルな泡が、黄色い正体不明の汚れと僕の放つ強烈な悪臭を巻き込みながら、みるみるうちにドロドロに濁っていく。
石鹸が極上のローションのようになり、今まで皮に守られて一度も触れられたことのなかった敏感な先端を、容赦なくヌルリと擦り上げた。
「ひゃっ……ぁっ!? ま、まって……っ」
僕の未熟な肉体に、今まで経験したことのない圧倒的な快感が電流のように叩き込まれる。ビクンッと腰が跳ねて逃げようとすると、シイナお姉ちゃんは空いた方の手で僕のお尻を優しく支え、逃げられないようにしっかりとホールドした。
「あはは、敏感だねぇ。いいよ、その調子。……スンスンッ、ズズッ……♡ はぁっ……♡」
シイナお姉ちゃんは、泡にまみれてドクドクと脈打つ僕の股間に顔を擦り付けるように近づけ、熱に浮かされたように鼻をヒクヒクと動かした。
「くっさぁ……♡ 石鹸のいい匂いに全然負けてないよ。キミの男の子の匂い、ほんっとに臭くて……最高に可愛い……っ♡」
「あぁっ、シイナお姉ちゃんっ、ダメっ、なんか、変っ……! そこ、こすられると、頭がっ……!」
「変じゃないよ、お掃除してるだけ。怖くないから、お姉ちゃんに全部お任せして?」
ちゅちゅっ、ぐちゅっ……。
狭い廃墟の空間に、石鹸の泡が弾けるいやらしい水音が響き渡る。シイナお姉ちゃんの白くて細い指が、僕の太いくびれの裏側を、たっぷりの泡ごとねっとりと念入りに撫で回す。
そのたびに、奥に閉じ込められていた強烈な悪臭がモワッ、モワッと新たに立ち上り、彼女の顔を直撃した。
「スゥーッ……スンスンッ♡ はぁっ、はぁっ……♡ すごい、奥の方からもっと濃い匂いがする……っ♡ じゅるっ……」
シイナお姉ちゃんの熱く荒い吐息が、僕の太ももにかかる。
悪臭を嗅げば嗅ぐほどとろけた顔になっていくお姉ちゃんと、ただ「悪いものを出す治療」だと信じ込んで快感に翻弄される無知な僕。
「はぁっ……っ、あっ、あぁっ……! おねえちゃっ、もう、むりっ、おかしくなっちゃうぅっ……!」
「いい子だねぇ。ほら、悪いもの全部出しちゃおうね。頑張れ。頑張れっ♡」
僕が泣きじゃくりながら首を振っても、シイナお姉ちゃんの手は止まらない。むしろ、僕のビクビクと跳ねる反応を楽しむように、手のひらで全体を包み込んだり、時々わざと意地悪に先端だけを親指でキュッと擦ったりして、僕の体を限界まで追い詰めていく。
シイナお姉ちゃんの甘い応援と、「スンスンッ♡」と匂いを貪る熱い息遣い。そして、永遠に続くかと思われるような泡まみれの手の動きがもたらす圧倒的な快感によって、僕の小さな体はいよいよ本当の限界を迎えようとしていた。
お腹の下の方に、今までに経験したことのない、熱くておしっことは違う何かがドクン、ドクンとこみ上げてくる。
それがまるで風船みたいに膨らんで、僕のおちんちんの先っぽから、無理やり外に飛び出そうとせり上がってきた。
「シ、シイナお姉ちゃん……っ! 僕、なんか……なんか、お腹の底から、変なのが……出そう、ですっ……!」
何が起きるのか分からない未知の快感と恐怖。おしっことは違う、何かドロドロしたものが無理やり押し出されそうな感覚に、僕はボロボロと涙を浮かべながら訴えた。
そんな僕を、シイナお姉ちゃんは下から見上げ、どこまでも深く、全てを許容する女神のような慈愛の笑顔で微笑みかけた。
「うん、怖くないよ。それが、おちんちんをおっきくしてた『悪いもの』だから」
シイナお姉ちゃんの手の動きが、さらに優しく、とろけるようにねっとりとしたものに変わる。僕の先端の、一番敏感で熱くなっている部分を、指の腹でじっくりと円を描くように擦り上げた。
「ひゃんっ!? あ、あぁっ……!」
「……いいよ。全部お姉ちゃんが受け止めてあげる。お姉ちゃんの手の中に、いーっぱい出して?」
「あっ、あぁっ……で、でるぅっ……!」
――ビクンッ、ビクゥンッ!!
次の瞬間。僕の大きく膨れ上がっていたおちんちんは、バシャッと派手な水音を立てて跳ね上がり、先っぽから、おしっことは全然違う、真っ白でドロドロとした熱い液体を勢いよく吐き出した。
「あっ……あぁぁっ……!」
ピュッ、ドクンッ、ドクドクッ……!
まるで何日も我慢していたみたいに、僕の体の中から果てしなく湧き出してくるその白い熱い液体は、シイナお姉ちゃんの石鹸まみれの手の中へと、何度も何度も叩きつけられるように放出された。
白濁した濃い液体がフローラルな泡とドロドロに混ざり合い、シイナお姉ちゃんの指の隙間からトロリとこぼれ落ちていく。
「あはっ……♡ すごぉい……キミの小さな体のどこに、こんなのが隠れてたの……? いーっぱい出たねぇ……♡」
シイナお姉ちゃんは、僕の体から絞り出されたその白いドロドロを両手で受け止めながら、また熱っぽく鼻をヒクヒクと動かした。
「スンスンッ……はぁっ♡ さっきまでの匂いとは少し違う、キミの奥の、もっと濃くて甘い匂いがする……っ♡ じゅるっ……」
僕の体から出た得体の知れないそれからは、おしっことは全然違う、なんだか頭がクラクラするような、むせ返るような変な匂いが漂っていた。
けれど、今の僕にはそんなことを気にする余裕なんて全くなかった。
体の中から『何か』を全部出し切ってしまったような圧倒的な快感と脱力感に襲われ、頭の中が真っ白になってしまったのだ。
「はぁ……っ、あ……ぅ……っ」
ガクガクと膝が震え、もう立っていることすらできない。
全身の力がすっかり抜け落ち、そのまま湯船の中にバシャッとへたり込みそうになる僕を、シイナお姉ちゃんは「おっと」と優しく両腕で受け止めてくれた。
「ふふっ、お疲れ様。よく頑張りました。えらい、えらいねぇ」
そして、シイナお姉ちゃんは自分からお湯の中に仰向けになり、ペタンと力が抜けた僕をそのお腹の上に乗せる、元の『ラッコスタイル』へと戻った。
「はぁ……はぁ……シイナ、おねえ、ちゃん……っ」
「ん、どうしたの? びっくりしちゃった?」
「ぼく、なんか、変なの、いっぱい出ちゃった……っ」
「うん、それがキミを苦しめてた『悪いもの』だからね。もう全部出たから、大丈夫だよ」
シイナお姉ちゃんの温かいお腹や、規格外に柔らかい胸の谷間に全身をすっぽりと包み込まれる。トクトクというお姉ちゃんの心音と、鼻先をくすぐる石鹸のいい香りに、少しずつ僕の荒い呼吸も落ち着いていった。
「ほら、見てごらん。もう怖くないよ」
シイナお姉ちゃんの手が、僕の股間を綺麗なお湯で優しくちゃぷちゃぷと洗い流してくれた。
不思議な匂いのする白い液体も、何年分も溜まっていたあの黄色い汚れもすっかり落ちて、生まれたてのようにピカピカになった僕のおちんちん。
あんなに熱を持って凶悪にそそり立っていたはずのそれは、シイナお姉ちゃんの言う通り、すっかり熱を失ってふにゃふにゃになり、元のサイズへと戻りつつあったのだ。
極上の安心感が、疲労しきった僕の小さな体を芯から包み込んでいく。
シイナお姉ちゃんの柔らかいお腹に背中を預け、プカプカと湯船に浮かぶ。すぐ後ろからは、トクトクという彼女の穏やかな心音が聞こえてきた。
「よしよし……もう、何にも怖いことないからね」
シイナお姉ちゃんは、濡れた僕の頭をたっぷりの愛を込めて、何度も何度も撫でてくれた。
フローラルな石鹸の香りと、さっき僕の体から出た不思議な匂いが、まだほんのりと湯気の中に混ざっている。その心地よい温もりと匂いに身を委ねてウトウトしかけていると、シイナお姉ちゃんは、ふと撫でる手を止め、ひときわ真剣な声で僕の耳元に語りかけた。
「ねえ……キミ。今日みたいに、誰かの代わりに犠牲になったり、無理やり嫌なことに従ったりしちゃダメだよ」
「……え?」
「これからは、嫌なことにはちゃんと『嫌』って言って、自分のために立ち向かう勇気を持つこと。言いなりになるのは、もうおしまい。……お姉ちゃんとの、約束ね?」
それは、今日、僕が命を落としかけた一番の原因に対する、お姉ちゃんからの大切な教えだった。
理不尽な暴力や命令に、ただ怯えて従うだけじゃいけない。自分を守るために、勇気を出さなくちゃいけないんだ。
シイナお姉ちゃんの優しい、けれど力強い言葉が、お湯の温かさとともに胸の奥の一番冷たかった場所までじんわりと染み渡っていく。
僕は小さく鼻をすすると、振り返ってシイナお姉ちゃんの豊かな胸に顔をすり寄せるように埋めながら、「……うん、がんばる」と素直に頷いた。
――その瞬間だった。
「……ん?」
シイナお姉ちゃんのお腹にピタリとくっついていた、僕のおちんちん。
さっき『悪いもの』を全部出し切って、熱を失いすっかりふにゃふにゃの小さなサイズに戻っていたはずのそれが、僕の前向きな決意に合わせるように、ぴくっ、ぴくぅんっ……と、微かに跳ねて上を向いたのだ。
「うん」と答えた僕の心に同調したのか、それともシイナお姉ちゃんの柔らかい肌の感触に敏感な先端が擦れたせいなのか。僕自身にも分からない、若い肉体が発した素直すぎる反応。
それに気づいたシイナお姉ちゃんは一瞬目を丸くし、それから、たまらなく愛おしそうにくすっと目を細めた。
「もぉ〜……。お利口さんにお返事できたのは偉いけど、こっちのおちんちんまで一緒にお返事しちゃって。キミの体、ほんと正直で元気すぎっ」
「あ……っ、ちが、僕、わざとじゃなくて……っ!」
「ふふっ、分かってるよ。可愛いなぁ……」
シイナお姉ちゃんは呆れたような、けれど先ほど僕の匂いを嗅いでいた時のように、蕩けるような甘い笑みを浮かべた。
そして、お腹の上でピクピクと動き、再び微かに硬さと余熱を取り戻し始めた僕の先端を、彼女の細い指先が優しく、ゆっくりと包み込んだ。さっきの『お掃除』の時とは違う、ただ大事なものを撫でるような、ひどく甘くて優しい手つきだった。
「ひゃんっ……」
「……スンスンッ♡ はぁっ……やっぱりまだ、すっごくイイ匂いがする……♡」
ちゃぷん、ちゃぷん……と。
狭い廃墟の温泉で、水面の下の小さな熱をそっと愛でる微かな水音と、お姉ちゃんの甘い吐息だけが響く。
外の世界……夜の廃墟は、害獣がうごめく深く冷たい場所だ。
けれど、今この空間だけは違う。二人の温かな夜の温泉と、シイナお姉ちゃんの底なしの優しさ、そして少しだけ大人になったような甘い余韻だけが、僕の体と心を朝まで優しく包み込んでくれたのだった。
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