まず攻撃を仕掛けたのは楓だった。楓は氷龍の剣を取り出してそれをロウドに向かって振り下ろす。ロウドはそれを避ける。だが楓は攻撃の手を緩めず更に剣を振り続ける。それを血飛沫を飛び散らし、避けながらロウドは笑みを浮かべながら口を開く。
「貴様が例の堕天使の使いの小娘か。大した剣撃だ(この余が完全に避けきれんとはな)。」
「フン、そう言っていられるのも今のうちだ(致命的な攻撃は全て避けてる)。」
そう鼻で笑った楓は突然横っ飛びをしてロウドの正面から離れる。楓の背後には青い光を両手に溜めて放とうとするユニの姿があった。
「慈愛『リキデイター』!!」
そのままユニはロウドに向かって攻撃を放った。それに反応したロウドは上に飛んで彼女の攻撃を避ける。そのまま宙に浮かび上がったロウドに魔理沙が箒に跨って宙に飛んだままスペルカードを発動した。
「魔符『ミルキーウェイ』!!」
彼女の攻撃を見たロウドは目を細めて口を開く。
「大したコンビネーションだ。だがその程度で余を倒すのは夢物語よ。」
そう言うとロウドは翼を広げて魔理沙の攻撃を防ぐ。そのまま左手に赤い光を溜めるとそれをユニに向けて放った。
「くっ!」
咄嗟にユニが避けようとする。だがそんな彼女を見てロウドが口を開く。
「良いのか?貴様が避ければその男の命はないぞ。」
その言葉を聞いたユニははっと後ろを見る。彼女の背後には先程奇襲を受けて気絶している悠岐の姿があった。
「なっ!?」
咄嗟にユニが彼の元へ行こうとした時だった。彼女よりも早く楓が悠岐の前に立ち、ロウドの攻撃を弾こうと刀を振り下ろす。だがあまりの力に楓は弾くことが出来ず、勢いよく吹っ飛ばされてしまう。
「ぐあっ!!」
そのまま勢いよく岩に叩きつけられる。そんな彼女にロウドが瞬時に移動してきたかと思うと追撃の蹴りを彼女の腹に叩き込んだ。
「ゴフッ・・・。」
その場で楓は吐血してしまう。そのまま彼女は地面に崩れ落ちる。それを見て魔理沙は無言でスペルカードを発動しようとしていた。
「これでもくらっとけ!」
それを見たロウドはフッと鼻で笑い、口を開く。
「いいだろう、やってみるがいい。」
「挑発のつもりか?後悔しても知らないぜ!!恋符『マスタースパーク』!!」
そのまま魔理沙は渾身の一撃をロウドに向けて放った。マスタースパークを見たロウドはなんと避けようとせずに左手の指を前に出した。その瞬間、マスタースパークの軌道が上にずれてそのまま上空に飛んでいったのだ。
「なっ、マスタースパークを指で!?」
「なるほど、中々の威力だ。全て受け止めて弾いてやろうと思っていたが余の指が焦げたか。」
そう言うロウドの左手の人差し指の先端が音を立てて黒く焦げていた。だがそれを気にせずロウドは一瞬で飛び上がって魔理沙の目の前にやってくる。
「なっ!?(早い!?)」
「力の差というものを教えてやろう。」
そのままロウドは魔理沙の顔を掴むとそのまま勢いよく地面に叩きつけた。
「ガハッ!」
地面に叩きつけられた衝撃で魔理沙は吐血する。だが魔理沙はすぐに起きあがろうとする。それを見たロウドは翼を広げるとその翼に生えている棘を一本取り出して彼女の四肢に刺した。
「ぐあぁぁぁ!!」
あまりの痛みに声をあげる魔理沙。そんな彼女にロウドが口を開いた。
「四肢を貫き、地面に刺した。無理に動こうものならば貴様の四肢が取れるぞ。」
そう言うとロウドはユニの方を見る。ユニは戦闘態勢を崩さずにロウドを睨む。と次の瞬間、ロウドがユニの正面に瞬時に移動してきたかと思うとそのまま彼女の腹に強烈なパンチを入れる。
「ゲホッ!!(な、何今の!?速すぎて全く反応できなかった・・・)」
反応できずに攻撃を喰らったユニはその場で膝をつき、吐血してしまう。そんな彼女にロウドが手を出しながら口を開いた。
「これが余の力よ。貴様ら人間とは次元が違う。貴様らはあの凶神を倒したそうだが、世界の力を借りねば越えられなかった。貴様らだけの力では到底及ばないことよ。」
「がっ!!?」
そのままロウドはユニの首を掴むと軽々と彼女の体を空中に持ち上げた。
「ぐぅ、がぁっ・・・。」
ロウドの束縛から逃れようとユニは足をバタつかせながら抵抗するがロウドの体はピクリともしない。苦しむユニを見てロウドは笑い声を上げながら口を開いた。
「ハハハハハ!!無様な姿よ、幻想郷の守護者!!これで兄上や凶神を倒したと誇れぬな。」
ロウドの笑い声が辺りに響く中、楓と魔理沙がなんとか起きあがろうとする。だが楓はロウドの蹴りの一撃により動けず、魔理沙は四肢に針を刺されているため身動きが取れなかった。
「がぁ、ゲホッ・・・。」
だらしなく涎を垂らしながらユニは抵抗を試みる。そんな彼女にロウドが口を開く。
「心配するな、殺しはしない。余の計画に協力してもらう。」
そう言ってロウドはユニの首を絞める力を更に強くする。
「おい、何ユニに手出してんだクソ野郎。」
その言葉が聞こえた瞬間、ロウドは背後を見る。そこにはなんと左腕に棘を刺され、岩に打ちつけられて全身血だらけの悠岐が右手に刀を持って今まさにロウドに振り下ろそうとしていた。
「何ッ!?」
すぐさまロウドはユニを解放して逃れようとするが悠岐の斬撃の方が早く、ロウドはそのまま腰に1発斬撃を喰らう。
「ぐぅ!!(バカな!!?あの小僧、あの傷で立っていられるというのか!!?)」
腰から血を流しながらロウドは悠岐から距離を取る。
「ゲホッ、ゲホッ。ゆう、き君!!」
「わりぃなユニ。少し寝ちまってた。あとは任せな。」
そう言うと悠岐は漆黒の刃を構えてロウドと対峙する。そして口を開いた。
「ユニだけじゃねぇ、楓と魔理沙もこんな目に遭わせたんだ。ただで済むと思うなよ?」
「面白い小僧、ならば二度と動けぬよう全身の骨という骨を砕いてくれるわ。」
ユニのピンチに起き上がった悠岐はロウドと対峙する。2人の戦いの結末は!?
次作もお楽しみに!