舞台は初音島、施設は両方から
【2】
翌日
翼「こんな美味しいご飯が食べられるなんて〜!!」
夏姫「どうも……」///
智恵「本当に料理上手なんですね」
夏姫「河北さんこそ、料理の腕前は俺と同じか少し上くらいですよね?」
智恵「これくらいしかできないから…」
「よかったら、明日からの家事は任せてください」
夏姫「助かります」
さくら「智恵ちゃんの料理も楽しみだな〜」
翼「夏姫さん」
「よければ、今日島内を案内してくれませんか?」
夏姫「それはかまいませんが、荷物の片付けとかは?」
翼「私もともっちもほぼ身一つで来ましたから」
夏姫「……………」
「お互い身支度を済ませたら、出掛けましょうか」
翼「よろしくお願いします」にこっ
夏姫(くそっ!俺たちでなんとかできていたら)
木ノ下通り
夏姫「ここが島一番の大通り、『木ノ下通り』で。女子高生に必要な物だったらここで揃えるのが一番ですね」
「奥には『メガモール』なんかもあり、映画館にゲーセン、クラスメイトでの遊び場はだいたいここになると思います」
翼「えぇ〜っ!?離島に『メガモール』!!!」
智恵「ちょっと、翼。驚きすぎだし失礼」
翼「あっ……」えへっ
夏姫「まぁ、普通島にはないですから」
「観光の需要もあり、来てくれたみたいです」
翼「スゴいよ!私の実家からも山を降りて街に出ないと行けないのに」
「スポーツ用品店は〜っと」
夏姫「野球道具だったら、ミドリスポーツって選択肢もあります」
「俺の行きつけなので紹介できますし」
翼「ほんとに!?いいの!!」
夏姫「もちろん」
翼「やった……。ううん!!私は立派な『魔法使い』になる為に初音島に来たんだから」
夏姫「あっ」
翼「気にしないで!野球道具を見るだけでも楽しいから」
智恵「選手にはなれなくても、たまにの趣味でならいいと思うよ」
翼「そうだね!ありがとう、ともっち〜」抱きっ
夏姫(有原さん、本当に野球が大好きな女の子なんだな……)
翼「失礼しました。やっぱり不真面目に見えますよね」
夏姫「別に気にしません。俺も魔法は基礎ができるだけで、野球一筋だったので」
翼「だよね、だよね!!」
「魔法の勉強をする場に夏姫さんが居て良かった〜」
夏姫「大げさですよ」///
智恵「おやおや。翼が勉強にやる気を見せるなんて〜」にやっ
(それに夏姫さんも顔赤いし、翼にとっての王子様ならいいのに)
夏姫「商店街の『柴田屋』の前に、あそこに寄ってからにしようか」
『枯れない桜の木』
翼「ここがあの……」
夏姫「有名な『枯れない桜』です」
智恵「……っうぅ」
夏姫「大丈夫ですか?」
「今は、念の為に無意識に行きたくなくなる程度の人払いがあるので」
智恵「なるほどね~」
翼「私はなんともないけど……?」
夏姫「元々の作成者の『芳乃リッカ』さんの考えには沿えるように。『魔法使い』や、緊急性のある『強い願いや思いの持ち主』以外には効果がないようにしています」
翼「必要な人が来れなかったら意味ないもんね」
夏姫「そういう事です」
智恵(なんだか寂しいな~)
翼「この桜のレプリカが『お姉ちゃん』を守ってくれているんだよね」
夏姫「はい。お父さんや立夏さん、清隆さん曰く、わざわざ桜を移すより現地に植えた方が早いと」
ぴとっ
翼「ありがとう。よろしくね」
さああぁ!!
夏姫「こんな言い方もアレですが、だいたいのトラブルの原因でもあるので」
「魔法関係で問題が起きたら、まずは『枯れない桜の木』を疑ってください」
翼「分かりました」
夏姫(また来るよ。柚)
桜公園
杉並「よっ!同志葛木」
杉田「おう」
夏姫「杉並に、杉田か。こんな時間に何やってんだ?」
杉田「朝っぱらから杉並に付き合わされてんだ。夏姫、お前も手伝えよ……」
「おっと連れがいたのか?」
翼「はじめまして!」
智恵(夏姫さんの友達?)
夏姫(まあな)こくっ
杉並「これはこれはご丁寧に。有原嬢」ぺこっ
「わたくし、『非公式新聞部』の部員にして葛木夏姫の心の親友『杉並』と申します。以後、お見知り置きを」
翼「有原翼です!」
智恵(この人なんで名字を知ってるんだろ)
夏姫「杉並、お前そんなキャラじゃないだろ」
杉並「まあな」
「だが、噂は流れてきてるぞ。芳乃学園長のもとに居候増えたと」
夏姫「そうかよ」
「適当に騒ぎにならないようにできるか?」
杉並「無論」
「だが、それなりの対価が必要だな」
夏姫「学校が始まってから1日付き合うよ」 「犯罪じゃなければな」
杉並「いいだろう!!」
翼「もしかして、私たちの噂だったりしますか?」
「それなら私も」
夏姫「別に。気にしないでください」
杉田「こんな事言いつつ、帰ってきた夏姫と遊びたいだけだろうしな」
「俺は……。そうだな、『杉田』だ」すっ
翼「よろしくお願いします。杉田さん」握手
!!
翼(この人も魔法使いなのかな?)
杉田「邪魔して悪いな。夏姫」
「杉並、着ぐるみ宇宙人を捜索に行くんだろ?」
杉並「おっと。お前と合流した目的を忘れるところだったな」
「では、風見学園で」
夏姫「達者でな」ノシ
智恵(なんだったんだろう……)
商店街
夏姫「この近くにある中華料理屋が『鉄人』で。美味しいですし放課後腹ぺこ学生の行きつけだったりもします」
「問題点、注意点を挙げるなら、大食いイベントの鉄人全席はやめておけというくらいですかね」
翼「いいにおい」じゅる
夏姫「今夜は中華か……。さくらさんの終わる時間しだいで鉄人でもいいな」
翼「いいの?」
夏姫「さくらさんに様子を聞いてからですが」
んひと通りはあると思うんで、何にするか考えておいてください」
翼「酢豚に、炒飯、ラーメン。麻婆豆腐なんかも食べたいけど、店の味によるし」
智恵「辛さによってはダメだもんね」
夏姫「なるほど。今度教えてください」
智恵「うん!」
柴田屋
夏姫「こんにちは!」
??「あっ!夏姫くん」
夏姫「諳子さんでしたか?」
諳子「杉田くんだったら、今日は杉並くんに誘われ……。今日は違ったね」
夏姫「新しく引っ越してきた有原さんたちを案内していて」
諳子「さくらさんが言っていた娘かな?」
夏姫「そうです」
翼「はじめまして!私は有原翼って言います」ぺこっ
智恵「河北智恵です」
諳子「はじめまして。私は逢見諳子(おうみそらね)です」ぺこり
「普段はこの柴田屋さんでアルバイトをしています」
夏姫「あと、さっきの杉田の親戚で」
翼(さっきさくらさんの名前も出たし、『魔法』の関係者なのかな?)
諳子「はい!コレが柴田屋名物のぴょん太焼きだよ」
翼「いただきます!!」パクっ
智恵「受け取ってすぐ食べるなんて行儀悪いよ」
翼「ごべん……」
諳子「確かに、お行儀は良くないかもね」
「でも、こんな笑顔を見せられると、作り手としては嬉しいな〜」
翼「おいひいですよ」ごくん
諳子「もう一ついる?」
翼「ふぁい」こくっ
夏姫「あっ、お金お金……」
諳子「これからも柴田屋をよろしくね、翼ちゃん」
翼「こちらこそ、よろしくお願いします」
諳子「そうだ!風見学園に入学するなら、杉田くんのこともよろしくね」
「男の子だから抵抗はあるかもしれないけど、ちゃんといい人だから」
翼&智恵「はい!」
ゲーセン
夏姫「さすがに、グループ限定のフェア商品とかは並びづらいですが、離島では設備は悪くないと思います」
「店内で言うことでもないけど、一定の金額以上で強くなるタイプですね」
翼「ベイマックスだ……」じいぃ
智恵「夏姫さんも言ってたでしょ。学生には厳しい仕様だよ」
夏姫「まあ、500円やってみようか」
翼「えっ、やるの?」
チャリン!!
夏姫(まずは機体の状態を見て)ウィンウィン
翼「あぁ……」
夏姫(見えてるから、一か八かでタグを狙うか)
ぐいっ!!
智恵「もしかして、引っ掛かった?」
ボトン!!
夏姫「どうぞ。有原さん」
翼「へっ……」///
「ありがとうございます!夏姫さん」
夏姫「どういたしまして」