1 お兄ちゃんの子供が欲しい妹とそうでもない兄
「
「はーい!」
30分前から起きていたのでぴょんとベッドから立ち上がり、お兄ちゃんの部屋に向かう。
一応ノックをして、返事がない事を確認してからお兄ちゃんの部屋に入る。
早速お兄ちゃんを起こす……なんて無粋な事はしない。まずは寝てるお兄ちゃんの寝顔観察だ。
(お兄ちゃんの寝顔かわいい。最高だな)
今の私はイヤラしい顔をしているだろう。いつもの顔を作らなければ!
ここまで慎重に進めてきたのだ。ここでコノ顔を見られてしくじる訳にはいかない……。
私はいつものお兄ちゃん大好き(ニコニコ)顔を作り、日課のお兄ちゃんのお兄ちゃん観測を開始した。
(え? お兄チョモランマ!?)
昔は定規を使わないと判別できなかったが今は目測で判別できる。
今日は10cm超え! つまりお兄チョモランマ!
私は頭の中のMtお兄ちゃん観測日誌に記す。
『〇月×日(金)天気:快晴 お兄チョモランマ』
あれ? 昨日はどうだったかな? 昨日の記録を確認する。
『〇月×日(木)天気:晴れ お兄チョモランマ』
2日連続お兄チョモランマ!?
人類(私)観測史上2日連続のお兄チョモランマは2例しかない。
私は予感を感じながら今日の記録に追記する。
『〇月×日(金)天気:快晴 お兄チョモランマ 危険日♡』
日誌を閉じた。
お兄ちゃん、頑張ったね……辛かったね……苦しかったね。
私が感動に打ち震えていると寝返りをうったお兄ちゃんの右手が布団の上に見えた。
右手の甲に残る2cmほどの長さの三本の傷。
あの時の傷だ。
(お兄ちゃん、あの時はありがとう。あと、ごめんなさい)
傷に手を添えて心の中で感謝と謝罪をし、お兄ちゃんを起こした。
───
……金曜の夕方
俺はベッドに横になっている。ヘトヘトだ。
「お兄ちゃ~ん、ご飯できたよ~~!」
「今行く~~」
ベッドにスマホを置いてリビングに向かう。
リビングのドアを開けるとカレーのいい匂いがする。
「今日はカレーか」
「そうだよ。ささ、早く食べて感想聞かせてよ」
「お前、自分が作ったかのように言ってるが、このカレー作ったの母さんだろ?」
「バレた?」
「バレバレだ。ところでこの真っ黒なのは何だ?」
真っ黒な平べったいモノを見ながら妹に問う
「これ? カレーに乗せて食べたら美味しいかな~と思ってね。半熟の目玉焼き作ったんだけどちょっと失敗しちゃった」
……これで“ちょっと”なのか?
名状しがたい、食べ物とは思えない見た目の物体Xなのだが……。
「お兄ちゃんは食べなくていいよ。私が責任を持って食べるからさ」
妹は少し悲しそうに微笑む。
「ひながせっかく作ってくれたんだから食べるよ」
「嬉しい! お兄ちゃん大好き!!」
こうして夕食が始まった。
カレーの上に乗せた物体Xの感想はニガイしかない。
カレーをこれでもかとからませて何とか食べ切った。
「どうだった?」
「(カレーは)美味しかったよ」
「本当? どれどれ、私も食べてみるね。……!!! オエ──!!! 何これ!? にが~い! 私ニガイの嫌いだから食べられないよ~」
(責任とは???)
「これを美味しいというお兄ちゃんの舌はおかしいんじゃない? でも、お兄ちゃんコーヒーとかニガイの好きだから正常なのかな?」
(俺の舌はひなと同じく、正常だと思うぞ……)
───
「洗い物手伝うぞ」
「ありがとう。でも大丈夫。お兄ちゃんはお風呂先に入ってくれば? あ! お兄ちゃん出たら私もすぐ入りたいから早めに上がってくれると嬉しいな。久々にレオの散歩と料理したから汗でドロドロだよ」
「おう。今日は帰り遅くなって悪かったな」
「いいよ、いいよ。普段はお兄ちゃんがレオの散歩してくれて助かってるんだから。ちなみに、随分遅かったけど何してたの?」
「ユキとちょっとな……」
「ユキちゃん? お兄ちゃんとユキちゃん? 珍しい組み合わせだね? デート?」
「そんなんじゃねーよ」
「ふーん。そういや、お母さんたち無事着いたって。帰りは日曜の夜遅くになるみたい」
「そっか、無事着いてよかったよ。じゃあ風呂ってくるわ」
「は~い」
───
今日は本当に疲れた。もう眠りたいが……。
だが、困っている事がある。今の俺は非常にムラムラしていて勃起が収まらない。
この3日間オナ禁中でだいぶ溜まっている。
風呂で抜こうと思ったが、ひなが入れ違いで入るというので我慢。
風呂上りにトイレで抜こうとも思ったが、ひなが思いのほか早く風呂から出たためチャンスは無かった。
もう少し遅い時間、ひなが寝たらトイレ行って抜くか……。
そんなことを考えていると部屋のドアがノックされる。
「お兄ちゃん、今いいかな?」
よくない……非常によくないから寝たふりするか……。
返事をしないでいると妹の日向(ひなた)が俺の部屋に入ってきた。
朝起こされる時はともかく、この時間に妹が俺の部屋に入ってくるなんて、
しかもベッドに入ってきた。珍しい事もあるもんだ。
「お兄ちゃん?」
俺は今睡眠を中断されたかのように声を出す。
「……ん? 悪い。寝かかってた……」
右腕に柔らかい妹の胸があたる……。
「……ひな……どした?」
「私、今日告白されて付きあう事にしたの。彼氏ができたの……」
「……そう、か。ひな、おめでとう」
妹のいきなり交際宣言か。まぁ、妹も年頃だしな。
びっくりしたが兄として素直に祝福しておいた。
「……お兄ちゃん、ありがとう」
なんか嬉しそうじゃないな。どうしたんだ?
これで終わりかと思った。
全く終わっていなかったのだが……
「ひな、どした?」
交際宣言して部屋から退出すると思っていたのだが妹は一向に出ていく気配がない。
気まずい……
「……お兄ちゃん、お願いがあるの」
「?」
「私、お兄ちゃんに13個の貸しがあるでしょ?」
「……3個しか覚えてないぞ。そんなにあったか?」
「あるよ。3個はユキちゃん関係。10個はお姉ちゃん関係」
「……今、思い出したよ……」
「その貸し、清算させてくれない……?」
「わかった。ひな、俺は何をすればいい?」
「私、彼氏が出来たしそのうちエッチとかすると思うんだ」
「……うん」
「私、そういう経験ないから上手にできないかもしれない」
妹は俺と違って器用で何でもできる。料理以外は……。だから、心配は不要だ。
「ひな、俺はひななら大丈夫だと信じてる。でも避妊だけはしてくれ」
「お兄ちゃん、練習させてもらえないかな? 私、恥かきたくないんだよね」
「……うん?」
なんかとんでもない話になってきたぞ?
「恥かくの?」
「かくよ!」
「練習って、セックスの!?」
「……うん……」
意味不明だ。セックス? 練習? 不要だろう。そもそも、なんで俺なんだ?
「ひな、彼氏さんと練習するのはどう?」
「お兄ちゃん、それじゃ練習じゃなくて本番になっちゃうでしょ?」
「そうだが……練習相手は俺じゃないとダメ?」
「ダメ! お兄ちゃんがいい!」
「俺、童貞だし練習にならんぞ?」
「私も処女だしちょうどいいじゃん!」
「近親相姦ダメ! 絶対! ってお兄ちゃんは思ってるんだけど……」
「なんで近親相姦はダメなの?」
俺はWEBから得た知識を妹に説明した。
妹は納得してくれたようだ。
「つまり、赤ちゃんを作らなければ良いって事だよね? 大丈夫だよ。ゴムあるし」
「いや、あのな……」
「お兄ちゃん、ひなを抱くの、イヤ?」
「正直……イヤ」
「ヒドくない!? ひな傷ついた! 泣いちゃうよ?」
泣くと言って瞳をウルウルし始めた。これはダメだ。
お兄ちゃん法第3条『妹を泣かさない』に抵触してしまう。
お兄ちゃん法には妹とのセックスを禁止するものは無い。
新しく第34条『妹と赤ちゃんを作らない』を追加するか……。
俺は覚悟を決めた。
「わかった。練習だし今回が最初で最後だぞ! ゴムくれ」
「はい! りょーのかい! でも、ゴム付けるのも練習だから私が付けるよ!」
ウソ泣きかよ。まぁいいか。……いいのかなぁ?
俺はお兄ちゃん法に従って妹のお願いを聞く事にした。
──お兄ちゃん法第1条『妹最優先』
可愛い妹のためだ。
ちなみに今の俺はフル勃起中である。
───
よし、言質とった!!
今のところ全て計画通り進んでいる。順調すぎて怖いくらいだ。
私、日向(ひなた)には夢がある。
物心ついた時からお兄ちゃんの事が大好き……いや、愛している。
お兄ちゃんのお嫁さんになって3人の子供たちと幸せに暮らすんだ!
そのためならどんな障害も乗り越えてみせる!
そして今日、私のバージンをお兄ちゃんに捧げて、お兄ちゃんからのお返しでお兄ちゃんの子を孕む……。
1危険日
2お兄チョモランマ(2日連続!)
3一粒万倍日
お兄ちゃんの子供を孕むには絶好日だ。
あとは部屋の電気を消してこの穴あきコンドームをお兄ちゃんのお兄ちゃんに被せて、私のオマンコにお兄ちゃんのお兄ちゃんを入れるだけ……。
それで全て上手くいく……この時まではそう思っていました……。