ヒナが泣いている……。空気が重たい。
俺は数秒前の俺を恨んだ。弾みとはいえ何てこと言ったんだ……。
「お兄ちゃん……。ヒナ、お兄ちゃんのために尽くしてきたつもりだよ?お兄ちゃんの性欲を満たすために、どんな変態プレイにも耐えてきた……。お兄ちゃんのプレイ後、涙で枕を濡らす日々だった。でも、ヒナだけじゃ満足できないの?ユキちゃんとも変態プレイしたいの?ヒナ、ユキちゃんにあんな事させたくないよ?」
「ヒナ……俺は……」
(いうほど変態プレイしたか?)
「それ以上は言わなくていいわ!ヒナちゃん、安心して。私はカオル君のお嫁さんなんかになるつもりは無いわ!ヒナちゃんを泣かせるような人のお嫁さんになるなんて、こっちから願い下げよ!」
ユキが泣きじゃくるヒナを抱きしめる。
ヒナはユキに抱きついて泣いていた。
(なん……だと……?)
だが、もう言ってしまったことはしょうがない。
吐いた唾は吞めない。
ここからは交渉するしかない。
俺は交渉を開始する。
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◇ヒナ 好感度:限界突破
俺の妹で俺の妻。
俺とユキならさすがに俺を優先する……と思う。
だが、ユキの事も俺の次くらいには大切に想っているだろう。
◇ユキ 好感度:?
俺とヒナの幼馴染。彼氏持ち。俺の想い人。
俺よりもヒナへの好感度が高い気がする。
そしてユキは元の世界の彼氏を愛している。
俺は彼氏の代わりユキの性欲処理しているだけだ。
ヒナとユキが両方幸せになるなら……。2人は認めてくれるはずだ。
「ユキ、いつだったかヒナの事を妹のようなものと言ってただろ?あの気持ち、今でも変わらないか?」
「ええ。今でもそう思っているわ」
「ヒナを本当の妹にする気はないか?」
「……えっ!?」
「俺の妻になってヒナのお姉ちゃんになってくれないか?もちろん、この世界にいる間だけでいい。ユキが彼氏の事を愛しているのはわかっているから、俺の事を愛してほしいとは言わない。そのまま彼氏を愛し続けていい……」
「……」
「ヒナは……ユキの妹になるのは嫌か?」
「嫌なわけないよ。ヒナはユキちゃんの事、本当のお姉ちゃんだと昔から思ってたんだから」
「ヒナちゃん……」
「ユキ、俺達……本物の家族にならないか?俺は不安なんだ。ヒナを守れるか……。もしも俺の身に何かあった時は、姉としてヒナの事を守ってほしい……。俺の……妻になってほしい」
「カオル君……。…………わかった。私は……あなたの妻になるわ」
(よし!交渉成功だ!)
「ユキ、ありがとう……幸せにする」
「ええ、幸せにして……」
「お兄ちゃん!お姉ちゃん!お幸せにね!」
暗い迷宮の中3人で抱き合っていた。
俺には妻が、ヒナには姉が、ユキには妹が……新しく増えた瞬間だった。
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相変わらず、お兄ちゃんはチョロいな……。
ユキちゃんもだけど……。
私は2人を見ながらそんな事を考えていた。
ユキちゃんに、お兄ちゃんのお嫁さんにならないか提案したのは昨日の事だった。
……
「ユキちゃん、一足先にお兄ちゃんのお嫁さんになる気はある?」
「!!……ええ、なれるものなら、なりたいわ」
「ヒナが協力するからなってみない?ヒナ、ユキちゃんに本当にお姉ちゃんになってほしいの」
ユキちゃんは少し考え込んでいるようだ。
「……ヒナちゃん……カオル君は本当に私と結婚したいのかしら?」
今更何を言っているんだろう?
お兄ちゃんは私よりユキちゃんに魅力を感じている。これは間違いない。
悔しいけれど、私はユキちゃんには勝てない。
これは本能なのか理性なのかわからない。
お兄ちゃんの身体自身がユキちゃんを求めているのだから、私にはどうしようもない。
実の妹より血の繋がっていない
ユキちゃんはユキちゃんの空想の彼氏の役を、お兄ちゃんが演じていると思い込んでいる。
私には言ってくれない言葉……“愛している”。
私も一度くらい言われただろうか?
お兄ちゃんはユキちゃんを抱くたびに言う。
ユキちゃんはお兄ちゃんが演じてると思っているが、この言葉はお兄ちゃんの本心だろう。
お兄ちゃんはユキちゃんを愛している。
とっくに2人は両想いなのだ。
「ユキちゃん、そこは心配いらないよ。お兄ちゃんはユキちゃんの事、愛してるから」
「ウソ!?……本当?」
「ヒナはわかるよ。チャンスがあればお兄ちゃんを誘導するから、あとはユキちゃん次第だよ」
「が、頑張るわ!」
ユキちゃんは顔を真っ赤にしている。
ユキちゃん、頑張って私のお姉ちゃんの座を勝ち取ってね……。
心の中でユキちゃんにエールを贈った。
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9階のボスを倒し、俺達は10階への下り階段の前にいる。
「ヒナ、ユキ、行けると思うか?」
「アイテムは問題ないよ?」
「ええ、私も大丈夫。カオルく……カオルの魔法はどう?」
「まだまだ使えるから大丈夫だ。じゃあ行くか」
俺達は階段を下りた。
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10階は見渡す限りの大広間だった。
回廊などは見当たらない。
大広間の真ん中に大きい部屋がある。
今の視界では漢字の“回”のような構造のようだ。
「部屋は嫌な予感がするから後回しだ。
まずは部屋以外を探索しよう」
3人で慎重に進んでいく。
俺の知識が確かならこの階がこの迷宮の最下層のはずだ。
だいぶ前に訓練場で得た知識だが、さすがに最下層の階を間違える事は無いだろう……。
……
「特に罠などは無かったわね」
「モンスターもいなかったね」
「という事はこの部屋の中に入ってからが本番だな」
俺達は部屋の入り口に立っている。
部屋の入り口には “ヴァーギナーの部屋” と書いてある……。
「2人とも準備はいいか?この先にいるのはヤツかもしれない。ヤツを倒せば、俺達は元の世界に帰れるんだ」
「うん、準備はオッケーだよ。お兄ちゃん、ユキちゃん、最後かもしれないから言っておくね。この世界でいろいろありがとう。元の世界でもヒナの事、可愛がってね」
「ヒナちゃん、私もありがとう。カオル、あなたもよ」
「俺も2人には感謝しかない。今まで俺についてきてくれてありがとう。あと……性欲処理も……」
「お兄ちゃん!なんでそんな事言っちゃうかな!?……ヒナ……欲しくなっちゃうじゃない……」
「……」
ヒナは頬を赤らめ、ユキはヒナより更に赤くなっていた。
「今は流石に抱けないぞ?」
「お兄ちゃんのバカ!これで我慢する……」
ヒナが胸の谷間から精石を取り出して口に入れる。
「ヒナ……それ……」
「こないだ作ったお兄ちゃんの精石だから安心してね?ヒナはお兄ちゃんの精子しか受け付けないからね」
「いや、そういう事を聞いてるんじゃないんだ?なぜ精石を口に入れているんだ?」
「お兄ちゃんの精子を口に含むと満たされるの♡」
「……」
「カオル!私も欲しいわ!」
「えっ!?」
「ダメ?ヒナちゃんにはあげたのに私にはくれないの?私が妾だから?」
ユキが暴走している……。
俺はユキを妾なんて思っていない。
ヒナもユキも両方正妻だ。
ユキにも精石をあげるのは構わない。
……構わないが……。
ヒナの手にあるカオリを見る。
精石を作るにはカオリに射精する必要がある。
こんな姿だがカオリは俺の娘だ。
ヒナの口の中にある精石は俺が寝ているときに、俺のチンコをヒナとカオリが襲って出来た結晶だ。
あれは逆レイプと言ってもいいと思う……。
「ユキ、今欲しいのか?」
「カオル、私は今欲しいの!」
「精石じゃないとダメか?その……いつか精石は渡すから今は俺の精子じゃダメか?」
「ッ!?カオル!私を今抱いてくれるの!?」
「ユキが良ければだが……。俺はこんな不潔な場所でユキを抱きたくないんだ。帰るまで我慢できないか?」
「我慢できない!いますぐカオルの精子がほしいの!」
ユキが潤んだ目で懇願する。
俺にはこの状況で断る事はできない。
「……清掃!さぁ、お兄ちゃん、綺麗になったよ?お姉ちゃんを抱くんでしょ?」
ヒナが俺の退路を塞ぐ……。
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「カオル!正常位!正常位で抱いて!カオルの身体の熱を感じたいの!」
「ユキ!俺の妻の背中を傷つけたくないんだ。座位じゃダメか?」
「それだとカオルのお尻が傷付いちゃう!このままでいいわ!」
ユキちゃんは壁に手をつき、後ろからお兄ちゃんに犯されていた。
私はユキちゃんが羨ましかったが、実質これがユキちゃんの初夜なので我慢して見守る事にした。
ユキちゃんの幸せそうな顔が見える。
相変わらずマスクをしているため口元は見えない。
涙を流しているようだ。
お兄ちゃんは……複雑そうな顔だ。
お兄ちゃんはこんな場所でユキちゃんを抱きたくないのだろう。
それくらい……ユキちゃんを大事にしているし、愛しているのだと思う。
私は妊娠して迷宮に連れて行ってもらえない頃の事を思い出していた。
あの時、お兄ちゃんが迷宮でユキちゃんを抱いている妄想をして、勝手に嫉妬していた。
迷宮でユキちゃんを抱いているのでは?とお兄ちゃんに問いただすと、お兄ちゃんはいつも否定していた。
“迷宮なんかでユキを抱くわけないだろ?”
私はお兄ちゃんの言葉を信じられなかったが今はわかる。
ユキちゃんはお兄ちゃんの大切な宝物だ。
そんな宝物をこんな場所で抱くわけがない。
私はユキちゃんに嫉妬していた。
今までは私が正妻だったのでお兄ちゃんは私を優先していた。
でも今の私はユキちゃんに勝てない……。
何故なら、今の私とユキちゃんは同じ正妻の立場にいる。
涙が溢れる……。
お兄ちゃんはもう私のものだけじゃなく、ユキちゃんのものでもある。
私は泣きながらユキちゃんとお兄ちゃんが愛し合う姿を見ていた……。
お兄ちゃんがユキちゃんに深く腰を突きだして……腰を震わせていた。
射精したのだろう。
ユキちゃんもお兄ちゃんの名前を叫んで腰を震わせていた……。