たっぷり母乳を飲んだお兄ちゃんは、ようやく寝た。
「明日のオネショが心配だよ……ユキちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だと思うわ……たぶん」
ベッドの上でユキちゃんに抱かれ、お兄ちゃんはスヤスヤと寝息を立てている。
今夜はエッチ出来ないけど、ユキちゃんはお兄ちゃんに暗示をかけた。
幼児化したお兄ちゃんはおっぱいが飲みたいと駄々をこね、遂には泣き出した。
ユキちゃんの負担になるため、あまりオシッコをしてほしくなかったけど、私とユキちゃんは結局お兄ちゃんに折れてしまい、たっぷり母乳を飲ませてしまった。
「ユキちゃん、お兄ちゃんと手を繋いでいないけど、大丈夫? 変なカンジはしない?」
「大丈夫よ? ヒナちゃん、前から気になってたんだけど、カオルと手を繋ぐ事を気にしているのはどうしてなの?」
ユキちゃんはお兄ちゃんを抱きながら私を見つめる。お兄ちゃんの右手は握られていない……。
お兄ちゃんのオチンチンは、相変わらずユキちゃんの子宮おチンポに咥えられている。
(ユキちゃんはもう家族だし、いいよね?)
私は、この世界に来る直前の事をユキちゃんに話した。
お兄ちゃんとエッチな事をしていたこと……。
お兄ちゃんにオマンコをペロペロされて、途中でおかしくなってしまったこと……。
お兄ちゃんの子供を孕むため、穴あきコンドームを付けて処女を捧げようとしていたこと……。
ユキちゃんは私の話を真剣に聞いていた。
「お兄ちゃんのお口とオチンチンは気持ちよすぎて危険なの……。ヒナは右手を握っていれば平気だった……」
「でも、今のヒナはカオルの手を握っていないよね? それは?」
「お兄ちゃんには内緒だよ? ヒナ、実はね……」
私は自分の秘密をユキちゃんに話した。
それを聞いたユキちゃんは目を丸くした。
「ヒナ……」
ユキちゃんは心配そうな顔で私を見つめている。
「ユキちゃん、そんな顔しないで? ヒナは今、すごく幸せなの。だからユキちゃんが心配でしょうがないの……。お願い! お兄ちゃんとエッチな事をする時は手を繋いで!」
「…………わかった」
ユキちゃんは真剣な顔で頷き、お兄ちゃんの右手をぎゅっと握る。
私はお兄ちゃんのせいでおかしくなったと思われるもう一人の事は伏せておいた。
それを口に出すのも嫌だった……。
「ユキちゃん、そろそろ試してみていい?」
私の言葉にユキちゃんは少し驚いた後、優しく微笑む。
「ええ、お願い」
お兄ちゃんに暗示をかけた理由……お兄ちゃんには知られたくない私たちの秘密……。
そんな期待があった。それに……。
(ユキちゃんの子宮おチンポは信じられないくらい気持ちいいんだよね……)
じわぁぁぁぁ
お尻の穴にユキちゃんの子宮おチンポを挿れた記憶が蘇り、私のオマンコからお汁が溢れ出た。
ゆっくり、ユキちゃんの子宮おチンポの先にお尻の穴を近づける……。
……
ユキちゃんのおチンポをお尻の穴で擦ったり、オマンコで擦ったりしたけど、無反応だった。
「ダメみたい……ユキちゃん、ごめん」
「ヒナちゃんのせいじゃないわ! 私のおチンポが悪いのよ……だから、気にしないで」
ふと、今日出会ったルアーニャの事を思い出した。
(ルアーニャは旦那さんと1日3回もお尻の穴でエッチしてた……すごく痛いのに……)
私はお兄ちゃんの事を愛しているし、この愛する気持ちは誰にも負けないと自負していた……でも……。
(お兄ちゃんとお尻の穴でエッチ出来るかな? 全く気持ちよくなくて、すごく痛いだけなのに……)
目の前のユキちゃんを見る。ユキちゃんは献身的にお兄ちゃんを支えていた。
お兄ちゃんのオシッコを嫌な顔一つせず、赤ちゃんを育てる大切な場所……子宮で受け止めていた。自分なら……。
(いくらお兄ちゃんでも、オマンコの中でオシッコをされるのはイヤだよ……)
2人と自分を比べてしまう。
私がお兄ちゃんを愛する気持ちって、実は大した事が無いんじゃないかと思い、悲しくなった……。
お兄ちゃんと抱き合っているユキちゃんの背中に抱きつく。
ユキちゃんの背中におっぱいをぐりぐり押し付けて、ユキちゃんのおっぱいを鷲掴みした。
「ヒナちゃん、今日はエッチできないからダメよ!?」
「エッチしないよ……。ねぇ、ユキちゃん、お兄ちゃんにオシッコされるの、嫌じゃないの?」
「…………嫌に決まってるじゃない。でも……」
「でも?」
「私はカオルを悲しませるのはもっと嫌なの。だから、耐えられるわ」
意外だった。ユキちゃんの事だから、お兄ちゃんのために喜んでオシッコを受け入れていると思っていた。
「ユキちゃん、すごいね。ヒナは耐えられるかどうかわからないよ……」
「そう? ヒナちゃんなら余裕でしょ?」
「ねぇ、ユキちゃん、お兄ちゃんにお尻の穴でエッチしたいって言われたらどうする? 全然気持ちよくなくて、ものすごく痛いの」
「えっ!? ヒナちゃん、カオルにそんな事をされたの!?」
ユキちゃんの全身が硬直する。
背中から抱きついているので、ユキちゃんの表情はわからないけど、もしかしたら怒っているのかもしれない……。
「いや、されてないよ? 言われてもいないし、もしもの話だよ?」
「驚かさないでよ……。もしそう言われたら、喜んでお尻を差し出すわ。でも、あまりにも痛くて嫌だったら泣いちゃうかもしれないわね」
「え? そしたらお兄ちゃんが悲しまない?」
「悲しまないわ。カオルが私やヒナちゃんの嫌がる事、するわけないでしょ? 私たちが泣いたらすぐやめてくれるはずよ」
「……」
確かに、お兄ちゃんがユキちゃんの嫌がる事をするハズがない。
いや、ユキちゃんが死んだと勘違いしてお兄ちゃんがおかしくなった時や、お兄ちゃんのもう一つの人格がユキちゃんをレイプしてた事はあったか……。
でも、まとも(?)な時のお兄ちゃんがユキちゃんを泣かせるはずはない。モチロン、私も泣かせないだろう。
「ユキちゃん、ありがとう。ヒナ、お兄ちゃんを悲しませないように頑張るよ」
「そうよ。今日はヒナちゃんがいなくなって、カオルはものすごく心配してたんだからね。今度あんな事したら……カオルが許しても私が許さないわ」
「う、うん……ごめんなさい」
ユキちゃんの言葉に背筋が寒くなる。
(ユキちゃん、本当にお兄ちゃんの事を愛しているんだな……。でも、ヒナだって負けない!)
私は起きると、お兄ちゃんの方に移動し、お兄ちゃんとユキちゃんに抱き着いて、目を閉じた……。
───
「これで、ユキちゃんに抱っこされているように見えるかな?」
ユキちゃんはマントに包まれたお兄ちゃんを前に抱きかかえている。
相変わらずお兄ちゃんとユキちゃんは繋がったままだ。
何とか抱っこしているように見せるため、ユキちゃんはふんどし無し、マントの下のお兄ちゃんはすっぽんぽんだ。
「ユキ、大丈夫か?」
「え、ええ、大丈夫よ」
お兄ちゃんは今朝もたっぷりオネショをして、ユキちゃんのお腹ははたから見てもわかるくらい膨らんでいた。
ユキちゃんはきっと苦しいだろう……でも、お兄ちゃんを心配させないため、無理やり笑顔を作っていた。
「でも……」
「お兄ちゃん、ユキちゃんは大丈夫って言ってるんだから、もういいでしょ? ユキちゃんも困ってるよ?」
「……そうだな。ユキ、すまない」
「いいのよ」
お兄ちゃんとユキちゃんの準備に手間取り、もう昼になっていた。
昨日、カントン寺院で会ったルアーニャの件はお兄ちゃんとユキちゃんに伝えてあったので、アクエリアンさんの所に行く前に、カントン寺院に私たちは転移した。
……
ベンチにユキちゃんを座らせて、私はルアーニャを探す。まだ来ていないようだ。
しばらくしてルアーニャがあらわれた。歩き方が少しぎこちなく、頬も少し赤い……無事、処女を捧げられたようだ。
「ヒナ、待たせてごめんね!」
「大丈夫だよ。ルアーニャ、この2人がお兄ちゃんとお姉ちゃんだよ」
お兄ちゃんの姿を見てルアーニャは面食らったようだけど、詮索はしてこなかった。
「初めまして。ルアーニャです」
「カオルです」
「ユキです」
「で、ルアーニャ、どうだった?」
「えっとね、お父様から聞いた話はこれに書いておいたからあとで読んで。私、急いで戻らなきゃいけないの」
「そうなんだ? ルアーニャ、忙しいのにありがとう」
ルアーニャは紙の束を私に渡すと、私の手を引き、お兄ちゃんたちから少し離れた場所にきた。
「ヒナ、本当にありがとう。エッチがあんなに気持ち良いなんて知らなかったわ」
「ルアーニャ、よかったね。痛くなかった?」
「最初だけね。私たち、昨日の夜から8回もエッチしたの! この後も帰ってすぐエッチするわ。ゆっくり話せなくてごめんね」
「ううん、いいよいいよ。さぁ、早く帰って。旦那さんも待ってるよ?」
「うん、じゃあヒナ、またね!」
「無事、赤ちゃんができるのを願ってるよ」
ルアーニャは手を振りながら、ぎこちない歩みで去っていった……。
───
寺院を後にした私たちがアクエリアンさんの元に転移すると、アクエリアンさんが出迎えてくれた。
アクエリアンさんはフクロウみたいな鳥のマスクの下で、スンスンと鼻を鳴らす。
「同志よ! また厄介な目に合っているのかね? 少しメスとオスの匂いが濃い……君たちは下着をつけていないね?」
お兄ちゃんとユキちゃんに向いてそう言うと、お兄ちゃんもユキちゃんも顔を真っ赤にしていた。
「さて、私が診てあげよう……と言いたいところだが、キミの奥方の裸を他の男に見せたくはないだろう」
そう言って、手をパンパンと鳴らす。しばらくしておばあさんが部屋に入って来た。
確か、アクエリアンさんの奥さんだ。
「はつゑはこう見えて医療の心得があるんだ。はつゑ、この2人を診てあげなさい」
「はい、お兄様。さぁ、こちらへ……」
はつゑさんにお兄ちゃんたちが着いていくので、私もその後を追った。
……
案内された部屋は、真ん中にベッドがあるだけの簡素な部屋だった。
「裸になってそこに寝てください」
2人は全裸になってベッドに横たわった。
お兄ちゃんとユキちゃんの股間を見て、はつゑさんは目を細めた。
「いつからこの状態?」
「昨日のお昼ごろからです」
「そうですか。アナタはお腹が膨らんでいるけどこれは?」
「か、彼のオシッコです」
「まぁ! かわいそうに……苦しいでしょう。少し触るわ。痛かったら言って」
そう言ってはつゑさんはユキちゃんの子宮おチンポを触ったり、大きく膨れたお腹を触ったり、お兄ちゃんのオチンチンの部分を観察したりしていた。
「一度お兄様に相談してきます。大丈夫? 寒くない?」
「はい、大丈夫です」
「ありがとうございます」
はつゑさんは2人に優しく語りかけながら、シーツを掛けた。
「さて、少し待ってて。あなたも行きましょう」
2人を残して、私とはつゑさんは部屋を出た。
……
「お兄様、子宮が性器外まで伸びて、彼の性器を咥えこんでるわ。あと、子宮内に彼の尿が溜まっているみたいなの」
「そうか……ありがとう。はつゑ。引き剥がせそうかい?」
「無理やり引き剥がすのは難しいわ」
「ふむ……困ったね。キミ、どうして彼女は同志の性器を離さないのか、わかるかい?」
アクエリアンさんが私に聞いてきたので、私も少し考える。
「精子が欲しいんだと思う。それもお兄ちゃんの。……あ、そっか!」
「何か思いついたようだね」
「ちょっとお兄ちゃんたちのところに行ってきます」
……
2人の待つ部屋の扉を開ける。
「カオル、ダメよ!」
「いいだろ? ユキ……俺、前から気になってたんだ……ダメか?」
「ズルいよカオル……そんなふうに言われたら……じゃあ、少しだけよ?」
「これがユキの……真っ黒だな。この穴に指を入れてみていいか?」
「えっ!? いいけど……入る?」
「……キツイ!」
「ちょっと!? カオル! 無茶しないで!! 抜けなくなったら大変よ!!!」
(お前ら! 何してんだよ!!)
シーツを引き剥がした!
全裸のユキちゃんとお兄ちゃん……お兄ちゃんの手には黒い棒状の何かが握られていて、その先端の穴に指を突っ込んでいた……。
「……いちおう、聞いていいかな? 何しているの? お兄ちゃん?」
「ヒナ! 見てくれ! これがユキが使っているクナイだ!」
目をキラキラ輝かせるお兄ちゃんを見て、一気に脱力する……。
「はぁ~~~。まぁいいよ。お兄ちゃん、ユキちゃん、座って。目を閉じて」
私は大きなため息をついた。
2人が私の指示に従いベッドの上で向かい合って正座した。
ユキちゃんのおチンポは相変わらずお兄ちゃんのオチンチンを咥えこんでいる。
私は胸の谷間から取り出したものを、目を閉じるユキちゃんの鼻の先にかざす。
「ッ!? こ、この匂いは!?」
思わず目を開けたユキちゃんの瞳が輝く。
「すごいでしょ? このサイズの精石はなかなか無いと思うよ?」
「ヒナちゃん、この色ってまさか!?」
「さすがユキちゃん、そう、ただの精石じゃないよ? ユキちゃんのだぁ~~~い好きなお兄ちゃんの血混じりだよ♡」
直径3センチくらい、ピンク色の特大お兄ちゃん精石にユキちゃんの目は釘付けだ。
「これを私にくれるの?」
「そうだよ。でもあげるのは下のお口だけどね」
「そんな! せめて舐めさせてよ!」
「しょうがないなぁ~。一舐めだけだよ?」
ユキちゃんはゆっくり舌を伸ばしてべろぉ~っとたっぷり一舐めした。
「はぁぁぁぁぁぁぁん♡」
ユキちゃんはイヤラシイ声を出すと、精石を舐めた舌で上唇と下唇をペロリと舐め回す。
瞳をとろんっとさせた恍惚の表情はとてもエッチだった。
「ユキッ!?」
お兄ちゃんの声が響く。
気づくと、ユキちゃんのおチンポが私の手のすぐ下にあった。
遂に、ユキちゃんの子宮おチンポはお兄ちゃんのオチンチンを解放した。
ぴんっとそそり立つユキちゃんのおチンポ……。
私は胸元にそっと精石をしまい、ユキちゃんのおチンポを優しく握る。
「ユキちゃん……出していいよ」
私の言葉に目を見開くユキちゃん。
「カオル、ヒナちゃん! ……離れて!」
小刻みに震えるユキちゃん……それを見て、お兄ちゃんは後ずさる。
私は動かない。ユキちゃんの言葉を思い出す。ここで逃げたら、きっとお兄ちゃんとユキちゃんを悲しませる。そんなの、嫌だった。
ユキちゃんは私を信じられないような目で見つめる。
「ヒナちゃん! 早く離れて!」
ユキちゃんの言葉に私は微笑んで意思を伝える。
「ユキちゃん……大丈夫。ヒナ、平気だよ」
ユキちゃんはぎゅっと目を瞑り、涙を流した。
よほど我慢していたのだろう。
「……もう、無理……」
ユキちゃんの震えが止まり、下唇をぎゅっと噛む。次の瞬間……!
すべてが解き放たれた!
……
ユキちゃんの肩が震え、涙が静かに流れる。私はそっと手を伸ばし、ユキちゃんの背を優しく撫でた。
「頑張ったね、ユキちゃん」
ユキちゃんは、はじめて安堵の表情を浮かべた。
昨夜、ユキちゃんが言っていた事……やっと私にも判った。
「ヒナちゃん、汚しちゃってごめんなさい……」
「全然平気。ユキちゃんが楽になれたなら、それでいいよ」
私は微笑みながら、そっとユキちゃんの手を握った。
「!?」
不意に背中に温かい感触……。お兄ちゃんだ。
ずぶ濡れになったお兄ちゃんが私とユキちゃんの背中に手を添えていた。
「ユキ、すまなかったな……。ヒナ、ありがとう……」
お兄ちゃんの手の温もりが、私の背中に優しく伝わる。ユキちゃんも、安心した表情を浮かべた。
私はそっと目を閉じ、深呼吸をする。
「じゃあ、綺麗にするよ……清掃!」
私はユキちゃんにスキルをかける。
「……ありがとう、ヒナちゃん」
ユキちゃんの声は、どこかすっきりしていた……。
───
「部屋を汚してしまったうえに、お風呂まで借りてしまってすみません」
「水くさいな、よしてくれ。キミと私の仲じゃないか」
頭を下げるお兄ちゃんにアクエリアンさんが穏やかな声で返す。
あの後、徹底的に部屋を清掃したあと、ユキちゃんのおチンポに特大精石をあげると、精石を飲み込んで満足したのかおチンポはユキちゃんの体内に戻っていった。
その後、アクエリアンさんの好意でお風呂を貸してもらい、私たち3人は身も心もスッキリしていた。
久々にお兄ちゃんの精子と血液を貰ったユキちゃんは、満足そうに瞳を潤ませてお腹をさすっている。
「同志よ、そろそろ行こうか。2人とも、ちょっと行ってくる。あとは任せたよ、用事が済んだらすぐ帰ってくるからね」
アクエリアンさんが赤ん坊を抱く2人のお婆さんに優しく声をかける。2人とも彼のお嫁さんだ。
「お兄ちゃん、早く帰ってきてね」
「お兄様、お気を付けて」
「何かあれば例の方法で連絡するように」
「では、はつゑさん、トメさん、少しの間アクエリアンさんをお借りします」
お兄ちゃんが2人に挨拶すると、2人とも穏やかに微笑んでいた。
私たちとアクエリアンさんは街の入口に転移した……。
───
「街から出るのは久しぶりだよ。……いや、迷宮から出たのが久しぶりと言うべきかな?」
太陽の光を眩しそうに手で遮りながら、アクエリアンが言う。
「アクエリアンさん、パーティー申請しました。承認をお願いします」
「うむ。承認したよ」
俺はコンソールからパーティー申請する。無事、アクエリアンがパーティーに加入した。
コンソールでパーティータブを確認する。
名前:アクエリアン LV340 性格:中立 状態:普通
職業:興行主
特技:年齢把握、熟成眼、老女特効
(レベル340!?)
「アクエリアンさん……すごいですね……」
「フフフ。同志よ、遂に私の秘密がバレてしまったね」
アクエリアンが満足そうに笑う。
彼が居れば、ユキや俺が手も足も出なかったあのオコメを圧倒する事が出来るかもしれない……。
「年齢把握と熟成眼により、理想の熟成度合いの老女を収穫できる。そして老女特効により、収穫した老女はイチコロさ!」
(あ、そっち?)
「戦闘能力はどうなんですか?」
「……戦闘能力? そんなものは無いよ?」
「えっ!? で、でもレベル340ですよね? 戦闘に役立つ強烈な攻撃スキルとか……」
「無いよ?」
「無いんですか!?」
「私に戦闘能力なんて無いよ? 老女を愛でるのに戦闘能力や攻撃スキルが何の役に立つんだい?」
「……いや、むしろ何でレベル340まで上がったんですか!?」
「キミ、私を誰だと思っているんだい? 私は興行主……今まで何度祭りを開催してきたと思う? そりゃレベルも上がるさ」
「…………そうですか」
「そんな事より、時間が惜しい。早く行かないか? 私は愛する2人の妻の元に早く帰りたい」
さすが老女愛好会の会長……全くブレない。
「そうですね。では、行きましょうか」
俺たちはビチクアルの街に転移した……。
───
無事、ビチクアルの街に入れた俺たちは塔へ向かい大通りを進んでいる。
「転移で移動できないのは残念だが、なかなか素晴らしい街だね」
アクエリアンは興味深そうにキョロキョロと街の様子を眺めている。
「あの塔に俺たちの雇い主が居ます。あとサイクロプスのオスも……」
「ふむ。確かキュウ君とか言ったっけ? 彼女の夫に相応しいサイクロプスか、会うのが楽しみだよ」
嬉しそうなアクエリアンの声を聞き、俺はキュウの部屋での出来事を思い出し不安しかなかった。
いきなりキュウにぶっかけられて、ガチギレするアクエリアンの姿が脳裏に浮かぶ……。
……
塔に着き、ウタマロの部屋の扉をノックする。
「誰だ!」
「親方! カオルです」
「ボウズか!? 入ってくれ」
ユキがドアを開け、俺たちは部屋に入った。
ウタマロの姿は見えない。書類がうず高く積まれた机で仕事中なのだろう。
「もう少しで片付くから、ソファーに掛けててくれ」
アクエリアン、ユキ、ヒナの順でソファーに座る。俺はユキの膝の上だ。
「親方、実は客人を連れてきているんだ。例の祭りの主催者だよ。サイクロプスのメスとツガイになるにあたり、条件があるんだ」
「お、そうか? わりぃわりぃ。すぐ行くよ」
ウタマロは立ち上がり、俺たちの真正面のソファーに座った。
「親方、こちらの方が祭りの主催者、アクエリアンさん。アクエリアンさん、この方はウタマロさんで俺たちの上司です」
ウタマロとアクエリアンさんは軽く挨拶を交わす。
「で、条件ってのは?」
「それについては私から説明させていただこう」
アクエリアンの口から3つの条件が伝えられる。
・1000万Gのお金
・サイクロプスのメスに相応しい相手かキュウと面接すること
・俺たちの雇い主であるシップーとの面会
ウタマロは腕を組みながら黙って聞いていた。
「金については問題ねぇ。キュウとの面接は……アイツ次第だな……。だが、姫さんとの面会は……」
ウタマロがジロリと俺を見る。色の濃いサングラスのせいでどんな目をしているかはわからなかった。
俺は無言で頷く。
「親方が警戒するのはわかる。だけど、アクエリアンさんなら大丈夫だ」
「その通り。私はキミたちともその上に立つ人とも争う気はないんだ。これは……同志の雇い主に対するちょっとした興味? だね」
アクエリアンの言葉を聞き、ウタマロは渋々了承する。
「わかった。じゃあさっそく姫さんの元に行くぞ! ボウズ、狂犬、デカ乳! 着替えてこい!」
「あ~その事なんだが、親方、俺たちは先に病院に行きたいんだ。その間にキュウとの面接を済ませておいてくれないか? 俺たちが病院から戻ってから姫様に会ってもらおうと思う」
「俺は構わねぇが……」
ウタマロがチラリとアクエリアンを見る。
「私も構わないよ。同志、また後で会おう」
キュウとの面接がうまくいく事を願いながら、俺とヒナとユキはウタマロの部屋を後にした。
───
幼児化の薬を処方してもらい、ヒナとユキの検診が終わり、病院を出て塔に帰還した頃にはもう日も暮れかかっていた。
「思ったより時間が掛かっちゃったね。面接は無事終わったかな?」
ヒナは暢気な事を言っているが、それはキュウに会った事がないからだろう。
あの部屋の凄まじい臭気、そそり立つ巨大な性器、キュウの覇気の無いうつろな目……。
うまくいかない確率の方が高いが、キュウとウタマロが上手くやってくれた事を願うしかなかった……。
ウタマロの部屋の扉の前まで来ると、張り紙がしてある。
張り紙には着替えたら塔の上階に来るようにと記されていた。
……
俺たち3人が着替えて上階に向かうと、そこには談笑しているウタマロとアクエリアンの姿があった。
ヤダマン、マリーG、そしてキュウの姿もある。
(どうやら、面接は無事に済んだようだな……)
俺はウタマロの元に向かおうとすると、ウタマロが俺に気付いた。
「ボウズ! 遅かったな」
「親方、すみません。面接は無事に何とかなったようですね」
「おうよ! キュウの奴が自分のモノをしごき始めた時はどうなる事かと思ったが、何とかなったぜ!」
親方は苦笑いしながらアクエリアンを見ている。
「キュウ君には少し面食らったけど、あの元気の良さ! すぐに子どもが授かるだろう。彼女に会わせるのが楽しみだよ!」
アクエリアンは上機嫌だ。本当に、良かった……。
「ボウズ! 狂犬! 元気だったか? デカ乳、相変わらずデケーな!」
「その呼び方やめてよ! アル中、アンタ、ヒナたちが片付けた部屋、綺麗なままでしょうね?」
「えっ!? いや~あはは……」
「信じられない! なんでこんな短期間で汚くできるのよ!?」
マリーGとヒナが軽口を叩きあう。
キュウもヤダマンと楽しそうに話していた。
パンパン!
ウタマロが手を鳴らし、会話が止んだ。
「さて、全員揃った事だし、姫さんを呼ぶぞ」
場が一気に緊張感に包まれる。
全員がその場で跪くと、ウタマロが懐から何かを取り出し、語りかけていた。
シップーを呼び出したのだろう。
……
薄暗い足元に光がさす……シップーが降りてきたようだ。
「面を上げよ」
顔をあげると、光の玉を無数に纏ったシップーの姿があった。
「それで、我を呼んだ理由は?」
「へ、へい。……こちらの御仁が姫さんに面会を希望してやして……」
緊張した面持ちでウタマロがシップーに答える。
『初めまして、
ウタマロの紹介が終わると、アクエリアンが立ち上がり、胸に手を置いて、恭しくお辞儀をする……という段取りだった。
しかし、アクエリアンは動かない……。
(?)
全員がアクエリアンに注目する……顔をあげたはずのアクエリアンは今は俯き、肩を震わせている……。
シップーは怪訝そうな目でアクエリアンを見ていた。
口元は扇で隠されていて、わからない……。
気まずい沈黙がいつまでも続く…………。