「やはり、あなた達でしたか♪」
女は隣の席からシルクハットとステッキを手に取り、小脇に抱えると、笑みを浮かべながら俺たちに向かってきた。その瞳は全く笑っていなかった……。
俺は両手でユキの身体を抑える。
ユキが全力を出せば、俺は簡単に跳ねのけられてしまうだろう。
だが、ここでやりあっても俺たちの敗北は必至……その先にあるのは死だ。
こんなところで俺は、愛するユキとヒナを失いたくなかった……。
ヒナはどうしていいのかわからず、オロオロしている。
「見た目がだいぶ変わっていたので、もしかしたら人違いかもしれないと心配したのですよ♪」
女は言葉を続けながら静かに歩みを進める。
「ふぅん……これが“貧乳”と“失禁”の本当の姿ですか~って、あれ? “失禁”、なぜあなたは生きているの!? 呪いをかけたハズなのに♪」
女の言葉を聞いたヒナがビクッと身体を震わせる……。ようやく、女の正体に気付いたようだった。
「“勃起”はずいぶん可愛らしい姿になりましたね♪ お姉さんと一緒に、隣の宿でイイコトしましょうか~♪」
女は俺たちの目の前に立ち、挑発するように仰々しくシルクハットを被ると、俺たちを見下ろす。
この顔に、この声……忘れもしない……。
ユキをステッキで打ちつけ、ヒナに呪いをかけ、俺たちの子供を攫った女……。
オコメが目の前に居た……。
「ユキ! 頼む! 落ち着いてくれ!」
ユキの身体に力が入るのがわかり、俺は必死に押さえつける!
「ヒ、ヒナたちに何の用!?」
怯えた声でヒナが女に問い掛けた。
「用? ……特に用はありませんよ? 見知った顔があったので、ご挨拶に来ただけです♪」
オコメは俺たちを挑発するように満面の笑みを浮かべている。
「さて、挨拶は済んだので、私はこれで♪」
女は踵を返し、俺たちに背を向けると、酒場の入り口に向かい歩き出す。
「待って……」
ユキの怒りに満ちた、それでいて静かな声にオコメは立ち止まると、振り返る。
「ミユキを……私たちの子供はどうしたの? どこに居るの……?」
ユキの言葉にオコメは鼻で笑う。
「そんな事、聞かれて、私がハイハイと教えるとでも? 知りたかったら、力ずくで聞いてみたらどうです? 自分の子供も守れないクソ雑魚ママ♪」
「ッ!!」
オコメに飛びかかろうとするユキを、ヒナと一緒に必死に押さえつけた。
オコメはその様子を見て満足そうに口元に笑みを浮かべると、そのまま入り口の方を向く。
「そうそう……あなた達のテーブルの代金は私が払っておきました♪ 礼にはおよびませんよ♪」
そう言い残し、手をひらひら振りながら、酒場を出て行った……。
「がぁっ!」
ユキは俺とヒナを跳ねのけ、酒場の入り口へと突進した!
「ユキッ!!」
「ユキちゃん!!」
俺とヒナは急いでユキの後を追う……。
「ッ!!」
酒場の入り口からすぐの所で、地面にユキがへたり込んでいる。
とりあえず、ユキの身が無事なようで安心した……。
「ユキ……」
俺の声にユキは顔をあげる。
「私が出た時にはもう……いなかった……何処にも……」
「ユキ……?」
ユキは肩を震わせ、涙を流していた。
「ミユキ……ごめんなさい……。あなたを守ってあげられなかったママを許して……」
「ユキちゃん……」
ヒナがユキを抱きしめる。2人は抱擁しあって、涙を流していた……。
つい数分前までの平和な雰囲気は吹き飛び、一気に暗く後悔と悲痛な空気が俺たちを支配していた……。
───
酒場からの帰り道は誰も口を開こうともせず、重苦しい空気の中、俺たち3人は塔にたどり着いた。
塔の入り口から階段を登り、俺たちの部屋があるフロアに入ると騒がしい。
昨日のようにウタマロたちが宴会をしているようだ。
マリーGが俺たちの姿に気付く。
「よう! 遅かったな! デカ乳たちもコッチ来いよ!」
マリーGを無視して、ヒナとユキは無言のまま、俺たちの部屋の入り口を目指し、歩みを進めた。
ヒナの様子を見たマリーGも異常に気付いたようだ。
「おい、ボウズ! 何があった!?」
先を進む2人を見守りつつ、マリーGと向き合う。
いつもの酔っぱらっている時とは打って変わって、マリーGの表情は真剣そのものだ。
「ちょっとな……。今日はそっとしておいてあげてくれ」
「そ、そうか……。わかった。デカ乳にあまり落ち込んでクヨクヨしてんじゃねぇぞと伝えておいてくれ……」
俺はマリーGに背を向け、歩き出そうとすると……
「ボウズ……何でも抱え込むなよ? 困った時は何でも相談してくれ。俺たちに協力できる事があれば言ってくれ。……俺たちゃ仲間なんだからな……」
背後からウタマロの声が聞こえた。
俺は振り向き、ウタマロの目を見て、無言で頷いた。
「ああ。その時はよろしく頼むよ……親方。楽しんでいたところ、水を差してすまなかった。今日はもう休むよ。おやすみ」
「おう。また明日な」
俺は部屋に向かって歩き出した…………。
……
部屋の扉を静かに閉めて部屋を見渡す。
ユキはベッドの端に腰を下ろし、うなだれている。ヒナはその隣に座り、心配そうにユキの手を握り締めていた……。
あまりにも重苦しい雰囲気に、俺は何と声を掛けていいのかわからなかった……。
「私……何も出来なかった……」
ユキがポツリと呟く。
俺とヒナは黙ってユキの次の言葉を待った……。
「怖かったの……。今の私じゃアイツに勝てないのがわかっていたから……。あの時、シミュレーションは何度もした……命のやり取り……」
ユキは両手で顔を覆った……。
「何度やっても勝てなかった!! 私が死ぬだけならまだいい! でも、あの女は……私だけじゃなくカオルやヒナを殺したの!! 私……どうすればいいのっ!!」
ユキは声を上げて泣き始めた。隣のヒナがユキの背中をさする。
「ミユキ……、あなたじゃなくて……2人と自分の命を選んだ私を許してちょうだい!」
部屋にユキの泣き声が響く……。
「ユキちゃん、そんなに自分を責めないで! ミユキちゃんはきっと無事だよ。アスカも…………アスカ……アスカぁ……」
ヒナも泣き出す。
ヒナはアスカを産んだとき、意識が無かったため、自身が産んだアスカを一目も見る事ができなかった。
俺たちは、オコメにミユキとアスカの事をあまり考えないようにしていた。
それは誰が言いだした訳でもなく、きっと自身の傷ついた心を守るためだったのだろう。
そして今日、打ちのめされた。圧倒的な力の差と、自身の子を取り戻せない己の無力さに……。
悔しさに拳を強く握り締める……。
あの女が全て奪った。
ユキの笑顔……ヒナの安らぎ……そして俺たちの子……。
「……許さない」
声に出た。ユキとヒナが驚き、俺を見つめる。
「ユキ……ヒナ……」
傍に行き、2人を抱きしめた。
「必ず、ミユキとアスカを取り戻す。絶対に! ……約束する……俺の命に代えても。だから、2人とも自分を責めないでくれ! 責めるなら、あの時も今日も何も出来なかった俺を責めてくれ。……俺はもう、泣いている2人を見たくない!」
「カオルぅ……」
「おにいちゃぁぁん!」
「だから、もう少し時間をくれ! 呪いを解き、強力な武具を手に入れて、2人を取り戻しにいこう!」
2人は涙を流しながら、俺の言葉に無言で何度も頷いていた……。
───
「お兄ちゃん、起きて……」
目を開けて上体を起こす。
股間は……濡れていなかった。
「おはよう、ヒナ」
「お兄ちゃん、おはよう」
部屋を見渡す……ユキの姿は無い……。
ベッドを降り、入り口の扉を開ける。
扉の傍らにある箱を開けると、封がされた瓶が入っていた。
(ユキ……)
俺は瓶を手に取る。
中には乳白色の液体が詰まっている。
封を破り、右手を腰にあて、瓶の中の液体を一口、口に含む。
口の中でとろけるような甘さが広がり、食道を通り、胃に収まる。
(うまい……)
「お兄ちゃん、ズルいよ! ヒナも飲みたい!」
もう一口飲もうとする俺をヒナが止める。
「ああ、悪かったな」
飲みかけの瓶をヒナに渡す。
ヒナは俺から瓶を受け取ると、腰に手をあて、中の液体を一気に飲み干した。
「おい! ヒナ!?」
「うまぁ! 最高だね!」
「俺、一口しか飲んでないぞ?」
「ヒナも一口しか飲んでないよ?」
ヒナは悪びれる様子もなく、空になった瓶を俺に渡す。
(ユキ…………)
俺たちがオコメと酒場で遭遇した、その翌日…………。
『しばらく1人になりたいの……。親方から個室を借りたから、今日から私はその部屋で寝泊まりするわ……』
俺とヒナは大慌てでユキを止めたが、ユキの決意は変わらず……ユキは部屋を出て行った……。
俺は手の中にある空瓶をしばし眺め、そっと箱に戻した。
「コンソール」
半ば日課となりつつある、コンソールでユキの状態を確認する。
状態:発情LV?
表示内容が昨日と変わらない事に安堵すると共に不安になる。
ユキの状態は発情LV9を超えてからLV? と表示され続けていた。
発情LVが下がる事は性欲発散を意味し、オナニー禁止であるこの街で性欲発散するという事は、誰かと性行為をするしかない。
ユキが俺以外の誰かに抱かれるなんて想像もしたくない。
そして、性欲発散をずっとしていないユキがおかしくならないか、それがとても心配だった…………。
……
「それじゃ、くれぐれもケガだけはしないように気を付けてくれ! 今日も1日、よろしくお願いします!」
「「「よろしくお願いします!!」」」
朝の体操とウタマロによる朝礼が終わった。
「カオルさん、今日は99~100階まで施工予定です。資材は98階にあるのでよろしくお願いします」
「はい、わかりました」
「では、上で、また……」
今日の段取りを話し終わり、シフは去っていく。
彼女もすっかり慣れたようだ……それもそのハズだ。
ユキが部屋を出ていって、もう3カ月経つ……。
階段に向かうユキの姿が見え、駆けよる。
「ユキ!」
声を掛けると、ユキはビクッと身体を震わせ、歩みを止めた。
ゆっくりと俺に振り返る。
「カオル……私に何か用?」
明らかに動揺が見て取れる。視線は、俺に合わせない。
「用……は特に無いよ。元気かなと思って……」
「ええ、変わりはないわ」
「そうか、よかっ……」
俺がユキに一歩踏み出すと、ユキは一歩下がる……。
「それだけ? それじゃ、私は行くわ」
ユキの口元はマスクで隠れて見えないが、悲しげだ。
「……ああ……」
去っていくユキの背中を見送る。
部屋を出ていってから、ユキの態度は妙に余所余所しい……。
「毎日ミルクをありがとう」
ユキの背中に向かって小さく呟いた。
……
「デカ乳ちゃん、ウチの子たちをよろしくね!」
「うん! 2人とも、ケガだけはしないようにね! カイちゃんたちが悲しむよ? 特にアールは気を付けてね」
「ええ、ありがとう……」
「ああ、デカ乳、気を付ける……」
ヒナと言葉を交わすとキュウとその妻のアールが階段に向かう。
キュウはもう、2児の父だ。
そして、アールは今、3人目の子を宿している。
あと5日もせずに生まれるようだ……。
嬉しそうに大きなお腹をさすりながら進むアールを見て、ヒナは一瞬悲しそうな表情をする。
アスカの事を思い出したのだろう。
ヒナは育児スキルを活かし、俺たちが働いている間はキュウたちの子供の面倒を見ている。
あとは……。
「デカ乳! 今日の昼メシは何だ?」
「まだ決めてないよ? アル中、リクエストある?」
「パンは飽きたから、違うものがいいな」
「パン以外ね! 考えとくよ。アル中も気を付けて!」
「あいよ!」
マリーGは口元に笑みを浮かべながら、階段に向かう。
ヒナも漸く普通に会話できるようになるまで回復していた。
ユキが出て行った当初の塞ぎ込みようは見ているこちらが辛くなるほど痛々しかった。
『アス……カ……アスカぁ……ユキちゃん!!』
うなされ、泣き叫んで起き、そのまま号泣し、俺が慰める。
それが毎晩繰り返された。
それと不思議な事に、ユキが出て行ってから、俺のオネショがピタリと止んだ。
もしかしたら、この幼児の身体も少しは成長したのかもしれない……。
───
「ヒナ、ごめんな。やはり、無理みたいだ」
股間に埋めるヒナの頭を撫でる。
ヒナは俺の性器から口を離し、少し残念そうな表情で俺を見つめる。
「ううん、お兄ちゃんには指とお口で気持ちよくしてもらったから大丈夫だよ」
ヒナが俺に覆いかぶさり、乳首を口元に近づける。
「でも、本当はお兄ちゃんのオチンチンで気持ちよくなりたかったよ。さ、おっぱい飲んで……」
妊娠して黒くなったヒナの乳首は、妊娠前とほぼ同じ色に戻っていた。乳輪の大きさもすっかり元に戻っている。
綺麗なピンク色の乳首を口に含むとふわぁとヒナの母乳の匂いが口いっぱい広がった。
「あぁん……お兄ちゃん……」
ヒナの母乳を飲みながら、先ほどのヒナの言葉について考えていた。
ボットンベリーでユキを抱いてから、俺の性器が勃起する事は無かった。
あの時に勃起したのが奇跡だったのかもしれない。
ヒナからどんなに愛撫をされても、この幼児化した身体が性的快楽を得られる事はない。
そんな俺に一生懸命奉仕してくれるヒナには申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「お兄ちゃん……いっぱい飲んでね……あぅ……舌で突かないでぇ。またシタくなっちゃうよぉ……」
心の中で謝りながら、俺はヒナの乳首から溢れる母乳を飲み続けた……。
───
コンコンッ!
ヒナの性欲処理が済み、そろそろ寝ようとしていた時、部屋の扉がノックされた。
ベッドからヒナが降り、扉に向かう。
「ユキちゃん!?」
ヒナの声に俺も飛び起きた。
扉を開けるヒナの目の前に、ユキが立っていた。
「ユキ……」
「ヒナちゃん……理由は聞かずに今夜は……カオルと2人きりにしてほしいの。おねがい!」
「え? でも……ヒナだってユキちゃんと一緒に居たいよ?」
「お願い! 今夜だけでいいから!」
ユキは両手でヒナの手を取り、自分の部屋の鍵を握らせた。
ヒナは渋々といった様子で鍵を受け取り、部屋を出て行く。
部屋へ入ったユキは後ろ手で扉を閉め、鍵を掛ける。
「カオル……」
俺の目の前には忍び装束姿のユキが立っていた。
塔内では作業服姿だったため、この姿を見るのは実に3か月ぶりだった。
ユキの潤んだ瞳から涙がこぼれた。
「カオル……今までごめんなさい……ずっと会いたかったよ」
「ユキ……俺も会いたかったよ」
跪いて手を広げるユキの胸元に飛び込み、背中にそっと手を回す。
ユキもしっかりと俺を抱きしめる。
「寂しかった! カオルの温もりが恋しくて、冷たいベッドの中で毎晩泣いていたの……」
「ユキ……何でもっと早く戻ってこなかった? 心配したぞ……」
「ごめんなさい……でも、それも今日でおしまい……」
抱擁を解くと、ユキは俺をまっすぐ見つめ、ゆっくりマスクを外した……。
「カオル、お願い。私を抱いて…………」
ユキは目を閉じ、俺の唇に自らの唇を重ねた……。
……
抱擁し、口づけをしながらユキはベッドに倒れ込む。
俺の身体の下に、ユキの身体があった。
頬を紅潮させ、瞳を赤く染め上げ、潤ませている。
俺は無我夢中でユキの舌を……唾液を貪る。
ユキの舌がそれに応えるかのように俺の小さな舌に絡みつく。
背中に添えられた手が離れ、俺の服をゆっくり脱がし始める。
俺は服の上から形のよいユキの胸を揉む。
乳房の先端にある乳首はもう既に固くなっていた。
「んっ……んんっ!!」
ユキは身体を硬直させ、腰を震わす。
唇を離し、ユキを見つめる。
「ユキ?」
「…………イッちゃった。ずっと、ずっとカオルとエッチしたかったから……」
俺の服を脱がす手を止め、恥ずかしそうに自分の顔を覆った。
俺はその手を退かす。
「よく顔を見せてくれ、ユキ……」
「やだ! 恥ずかしいよ……」
「こんなんで恥ずかしがってどうする? これからもっと恥ずかしい事をするんだぞ?」
「やだぁ……カオル……」
どちらからともなく再び唇を重ね、お互い、1枚1枚、服を脱がしていく。
服を剝ぎ取られるごとにユキは顔を羞恥に歪ませる。
普段はキャストオフでいきなり全裸になっていたので、そのユキの表情がたまらなく新鮮だった。
俺たちは遂に、下着1枚だけの姿になる。
ユキは恥ずかしそうに右手で胸を覆い隠している。
ユキの手を掴むと軽く抵抗するが、そのまま諦めたように力が抜け、ゆっくりと退かすと乳房があらわになる。
乳首は妊娠前の淡いピンク色に戻っていた。
「ユキ……綺麗だよ……」
ユキはそっと俺の右手を握ると涙を一粒零す。
「カオル……私の事、メチャクチャにして……」
その言葉に俺の理性は吹き飛び、ユキに襲い掛かった……。
───
「カオルゥ! また……イッ! イクッ!」
俺の身体の下でユキの身体が跳ねる。
もう、何度目なのかもわからない絶頂。
ずっと高発情LVを維持していたためか、ユキの身体は全身性感帯といった様子で、どこを触り、何をしても、喘ぎ、悶え、達していた。
俺は3か月ぶりのユキの身体をひたすら貪っていた。
ユキは涙を流しながら歓喜の声を上げ続ける。
「カオル……もう……だめぇぇぇぇ!」
口に含んだ乳首から、母乳が勢いよく噴き出す。
母乳を嚥下し、乳首から口を離し上体を起こした。
涙でぐちゃぐちゃになったユキと目が合う。
「カオル……私、もう我慢できない……」
ユキはゆっくり、股を開く。
愛液を含んだふんどしはもう下着としては機能しておらず、ユキのお尻の下のシーツに大きなシミを作っていた。
「欲しいの! カオルが欲しいの……」
その言葉に下半身が熱くなり、股間にパンツの感触が伝わる……。
……俺は勃起していた。
俺はユキの手を離し、ゆっくりふんどしを取り去る。
綺麗なピンク色のユキの秘所が俺の前にあらわになる。
それは十分過ぎるほど湿潤しており、前戯の必要は無さそうだった。
ユキが俺のパンツに手をかけ、脱がす。
小さいながらも勃起した性器を見て、ユキは嬉しそうに目を細めた。
「やっと、カオルと1つになれるね……」
ユキは脱がされた自分の服を探り、白い玉を取り出した。
「初めて貰った、カオルの精石……カオル、この精石をオチンチンで私の奥まで届けてほしいの! 特殊なコーティングをしてあるから、すぐには精子に戻らないわ」
「いいけど、妊娠の心配は無いのか?」
「えぇ。リース先生も言っていた通り、私はもう排卵しないわ……ミユキを妊娠したのは奇跡だったのよ……本当はカオルの子供を妊娠したいけど、私はもうカオルの赤ちゃんを産めないわ」
ユキは寂しそうに笑うと、精石を俺に渡す。
俺は受け取った精石をほんの少し、ユキの秘所に沈めた。
ユキは身体をビクンッと震わせる。
ユキが俺の右手を握る。
「カオル……きて……」
俺はユキの秘所にゆっくり腰を重ねた……。
にちゅぅぅぅぅぅ……
ひんやりと冷たいユキの秘所は蜜で潤っている。
性器の先端には、固い精石の感触がある。
「あ……あぁ……あっ!?」
そのまま、ぐっと腰をつき出す。
ユキの秘所が俺の性器を根元まで咥えこむ。
ユキは涙で頬を濡らす。
腰の後ろで脚をロックし、空いている方の手で俺にしがみつくと……
「あったかい! カオル……私、もうおかしくなっちゃう! ……カオルッ!!」
背中をのけ反らせ、これまでで一番激しい絶頂を迎えた……。
ユキの膣壁が激しく俺を締め付ける。
「ユキ、大丈夫か?」
「だ、大丈夫……だけど、しばらく動かないで……おかしくなりそう……」
ユキの乳首から漏れ出た母乳を舌で舐め取り、乳首を口に含んでユキが落ち着くまで母乳を飲み続けた……。
……
「カオル、ごめんね。少し落ち着いたわ。私のオマンコの具合はどうかな?」
ユキの声に目を開けると、ユキは顔を紅潮させ、潤んだ瞳で俺を見つめていた。
「ユキのオマンコはいい具合だよ」
「ほんとう? 3か月ぶりだけど気持ちいい?」
「ああ、とても気持ちいいよ」
「もう、動いていいよ。でも、優しくしてね。気持ちよすぎて、私、おかしくなりそうなの……」
俺はユキを初めて抱いた時のように、ゆっくり優しく抽挿を開始した。
身体の下ではユキが身悶えしながら、悦び声をあげていた……。
……
「カオル……カオル! カオルゥゥゥゥゥ!!」
俺の名を叫びながら、ユキは身体を痙攣させる。
もう、何度目かもわからない絶頂。
20回以上……下手すると30回以上オーガズムを迎えたのかもしれない……。
ふと、性器の先端の感触が、柔らかくなっている事に気が付いた。
「ユキ! 精石が……」
「もうそろそろ……精子になりそうね。カオル、もっと……もっと突いてぇ!」
その声を聞き、俺はもう一度抽挿を始めた……。
───
涙で歪む視界いっぱいに私が愛するカオルが映る。
拙いながらも、懸命に私の上で腰を振る、その姿が愛おしい。
彼が動くたびに、彼の先端で柔らかくなった精石がふよふよと揺れる感覚を膣奥で感じる。
もう少し……もう少しだ……。
今の私は……カオルの子供を孕む事はできない。
カオルの子供は……。
彼のひと突きで、遂に精石が破れた…………。
彼の生命のエキス……遺伝子情報を含む種が私の子宮内に広がる。
「カオル……精子が……カオルの精子が子宮に入って来たよぅ……愛しているわ! カオル!!」
今日一番の絶頂を迎えながら、胎内に新たな生命が宿る瞬間をハッキリと感じた……。
───
ユキちゃんの部屋で目を覚ました私は急いで部屋を出た。
目指すは、お兄ちゃんとユキちゃんが居る部屋だ。
部屋の扉をノックすると、鍵が開き、扉が開くと、全裸のユキちゃんがそこに立っていた。
「ユキちゃん。お兄ちゃんは?」
ユキちゃんは無言で扉を大きく開け、私を部屋に招き入れる。
ふと、ユキちゃんに違和感を感じたが、部屋の中の光景を見た瞬間、そんな事は吹き飛んでしまった。
ベッドで眠るお兄ちゃん……これはまだいい。問題は……。
(誰!?)
お兄ちゃんに抱き着くよう眠る女の人の裸の背中。
背を向けていて顔は見えない。
おそらく、シーツに隠れて見えない下半身も裸だろう……。
この光景を見た瞬間、私の心は嫉妬の炎で燃え上がる。
シフさんのパーティーの誰かだろうか? それとも、昨日親方たちが呼んでいた娼婦の誰か?
どちらにせよ、私のお兄ちゃんにちょっかいを出すなんて許せなかった。
「このぉ! 泥棒猫!!」
私はその女の人の背中に向かってダッシュして、思いっきりドロップキックを放った!
「きゃあっ!?」
見事に背中の真芯をとらえ、女の人はシーツに絡まりながらベッドの向こうに吹っ飛んだ。
(ッシャアッ!!)
心の中でガッツポーズする。
「なっ! なんだ!?」
衝撃でお兄ちゃんが起きて上体を起こす。
「お兄ちゃん! 最低だよ! どうしてヒナとユキちゃん以外の女の人とエッチしちゃったの? ヒナ、お兄ちゃんの事、信じていたのに……。ユキちゃんもどうして止めてくれなかったの!?」
私は涙で視界が歪む中、お兄ちゃんとユキちゃんを非難した。
お兄ちゃんが別の女の人に取られてしまった気がして、ものすごく悲しかった……。
「いったぁ……! よくもやってくれたわね…………」
(え!?)
ベッドの向こうから聞き覚えがある声が聞こえた。
私は自分の背すじが凍っていくような感覚に包まれた…………。