Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~ 作:YU-GO
ジャック「これで最後…だな。」
バルト「あぁ、幸い、まだ未完全な相手で良かったな。」
ジャック達は無数に襲って来たボタリカモンスター達を殲滅していた。その周りは無数のボタリカモンスター達の死体が多く転がっている。
ガレオン「ホンマに何回も言うが、ホンマにデュランって、あのクソ犬よりもタチ悪い奴ってわかるわ。」
ルカ「これで彼女らは…もう苦しまなくて済むのね…。」
クラリス「みんな…どうか安らかに…!!」
クラリスは無数のボタリカモンスターの死体の前に瞑目した。
メノウ「さて、後はあの扉の奥だな。」
ジャック、バルト、ガレオン、ルカ、クラリス、メノウ、ドリータ、そして戦霊のイリスとセラフィーナが目の前に立ち塞がる扉が遂に開き出した。この奥にデュラン、レイア、そしてリリィがいる…。
扉が開き終わると、ジャック達は最初に目にしたのは…。
デュラン「良くここまで来てくれたね。白百合を助けに来た勇敢なる勇者達。」
レイア「お姉ちゃんは渡さないわ。お姉ちゃんは私の物。」
リリィ「…………」
ジャック達の目の前には、玉座に座るデュランと、両手に鎖が縛られ、全裸のままで吊るされているリリィ、そしてリリィの妹であるレイアが立ちはだかっていた。
クラリス「リ、リリィお姉ちゃん…!!」
メノウ「こいつはデュランに色々とやられた様だぜ…!」
レイア「違うわ。お姉ちゃんを真っ白に染めたのは私の方なの。」
ガレオン「レズビアンっちゅう奴やな…(汗)」
ジャック達は武器を構え、戦闘態勢を取る。彼らが戦闘態勢を取った後、デュランとレイアも戦闘態勢を取った。
デュラン「………そう言えば、ジャック君…?」
ジャック「なんだ?なんか文句でもあるのか?」
デュラン「いや、単に似ているんだよね…ムカつくほどに。」
ジャック「何を言ってやがる!!」
デュラン「リリィを救う事を気になって、早く怒るなよ。どうしても似ているんだよ。アイツに」
バルト「アイツ?まさかヴォルトかディレクの様な奴か?」
デュラン「まぁ、簡潔に言えば、ディレクと瓜二つのアイツに似ているんだよね。かつてボクに刃向かった真面目で無愛想な傭兵さんに。」
ガレオン「ディレクと瓜二つの傭兵やって!?ソイツはナニモンやぁ!?」
メノウ「ガルム…!!」
ルカ「ガルム…?確か、あの傭兵!!」
ドリータ「ガルム!?ソイツはどう言う奴なんじゃ!?」
デュラン「あぁ!色々と知ってるよ!!しかもアイツはディレクに似ていて、瓜二つで、真面目で、戦闘馬鹿で、陵辱嫌いのクソ真面目な傭兵の事なんだよぉ!!!」
デュランはイライラとしながら説明をしていた。そのガルムという名の男は、ディレクとは瓜二つの傭兵で、奉仕国家の者達よりもまともかつ真面目で、娼館や娼婦には興味を持たず、ただ己を鍛えていた男なのである。そのガルムという男は、たった一人で奉仕国家を地獄へと変えた元凶であるデュランを倒し、後にディレクを倒し、奉仕国家が撒き散らす負の連鎖を断ち切ろうとしていたという。
デュラン「ジャック、てめえは何となくガルムに似ているなぁ…リリィを助けに必死にこの城の中で好き放題暴れ回るその様、ガルムに何となく似ているんだよぉ………」
バルト「そのガルムっていう奴が、アンタに刃向かって、最終的には死んだって事か?」
デュラン「あぁ、アイツは思う存分ぶち殺してやったよ!!だけどね、何度も何度も何度も何度も何度も何度もぶち殺されても、アイツの心は鋼鉄の様に堅くて、ボロボロになってもボクに刃向かい続けて来たんだよ!!クソ犬のヴォルトやディレク、そいつに関わったクソの様な連中よりもしぶとくて、心は折れねえし、ボクに刃向かったクソの中では最もしぶとかったんだよぉ!!!」
デュランは怒りに満ちながら気を高めていく。デュランが気を高めている事に気づいたジャックは更に気を高める。
ジャック「ぐだぐだと話すのはお嫌いでな。さっさと来い!!」
デュラン「ッッ!!!!!(ブチィ!!!)」
ジャックの挑発を受けたデュランの怒りは頂点に達した。
デュラン「短期的に終わらせてやるところが、ガルムに似ているんだよぉ!!!!このガラクタ野郎があああぁぁぁ!!!!!(激怒)」
デュランが強力な魔法弾を放った時、ジャック達は直ぐにそれを回避した。
ガレオン「ホンマに最初から本気を出しやがったで…」
イリス「ジャック、これが最後の戦いだ。ケリをつけるぞ。」
ジャック「わかってるって。」
ジャックは魔法弾を放ったデュランに向かって大剣でデュランに斬り掛かり、デュランは魔法剣でジャックの攻撃を防ぐ。
バルト「ジャック、俺たちも加勢するぞ!!」
レイア「そうはさせないわ!!!」
レイアが火炎魔法を唱え、地獄の業火が炎の壁となり、バルトは間一髪で立ち止まった。
レイア「貴方達の相手は私よ!!分身を含んでね!!」
レイアの後ろには、彼女の分身が現れる。そして分身は魔女の様な被り物を被っている。
セラフィーナ「あれは、アストリットの弟子達を類似しています…!」
ガレオン「イザベルにエイミー…ビビに似ているで…おい!シスコン!!ソイツらをどないしたんやぁ!?」
レイア「これはね、デュランのお兄ちゃんが私の為に生み出したホムンクルスよ!!私達はこのホムンクルスで、お姉ちゃんを取り戻したかったの!!」
レイアの分身の正体。それはかつてアストリットの弟子であるエイミー、イザベル、ビビに似たホムンクルスである。デュランが孤独を嫌っていたレイアの為に生み出した物である。
その頃…霊界では…
「ぎゃああああああ!!?私そっくりのホムンクルスがぁぁぁ!!?」
「お、落ち着いて!!あれは貴方に似てて、非になる存在よ!!」
「イザベルが発狂してるぅ!?」
「先生も大変だね…(汗)」
霊界では、自分そっくりのホムンクルスを見て発狂する魔法使いと、かつてグランドマスター候補だった魔術師とその2人の弟子達が抑えていた…。
一方、ジャックとデュランは、奉仕国家の城から飛び出し、空中戦を行っていた。
デュラン「ここまで互角にやりえるのは、君が初めてだよ!!」
ジャック「ガルムよりもか?それは光栄だが、嬉しくないな!!」
ジャックはデュランが放つ魔法弾を大剣で掻き消しながら、こちらも魔法弾を放ってゆく。デュランはそれを交わし、今度は白兵戦となる。大剣と魔剣がガキィンと鍔迫り合いとなり、刃と刃がぶつかり合う音が、奉仕国家の上空で鳴り響く。
レイア「消えろ!!」
『ドゴゴゴゴゴゴッッ!!!』
バルト達「うわあああッ!!」
レイアが放った複数の魔法弾がバルト達を襲う。
ドリータ「彼奴の魔法は侮れんのう!なんならこの錬金釜の凄さをわからせてやる!!」
ドリータは所持していた錬金釜のスイッチを押すと、なんと錬金釜がハーフリングに相応しいハンマーと化した!!
メノウ「釜がハンマーにぃ!?」
ルカ「あれは、アルケミック!?」
ガレオン「知ってるんかいなぁ!?」
ルカ「多少は…」
アルケミックと呼ばれるその錬金釜は、奉仕国家の奴隷市場で最も高価で、誰もその釜を触れた者や、使ってみた者は誰もいなかったらしく、このアルケミックを使用したのは、ドリータのみだった。
ドリータ「お主の様な魔法ぶっ放しタイプは物理に弱い事をわかっとるんじゃ!!」
ドリータがアルケミックを豪快に振り回すが、レイアはそれを残像で避けた。
レイア「いくら火力が高くても、隙は丸見えなのよ!!」
レイアが電撃魔法でドリータにぶつけようとするが、ドリータは俊敏にそれを避ける。それにガレオン達が加勢するが、ホムンクルス達が妨害して来た。
バルト「アストリットの弟子達を似せて作り物か!」
ホムンクルス達「レイア様、リリィは渡さぬ!!」
ホムンクルス達が魔法を唱え始め、火炎魔法、氷結魔法、突風魔法を放った!!
ルカ「くっ!避けきれない!!
クラリス「そうはさせないわ!!!セラフィーナお姉ちゃん!!」
セラフィーナ「はい!!」
クラリスとセラフィーナが魔法結界を貼り、ホムンクルス達が放った魔法を防いだ。
ガレオン「コイツら、三人いるが、こっちの方が魔力が高いで…!!」
ルカ「何故なら、セラフィーナがいるから!!」
レイア「戦霊…だけど、こっちも戦霊がいるの!!」
ガレオン「な、なんやってぇぇぇぇ!?」
レイアがそういうと、戦霊を呼び出し、その身を宿した。
レイア「我が力となりて、我が身を宿せ………」
『エミリア・ソルヴァ!!!!!』
レイアがそう言うと、槍を持った女性の戦霊を彼女の身を宿した。そしてその戦霊が…。
かつて聖ベルナルド騎士団の団長であり、槍の勇者と呼ばれた女傑『エミリア・ソルヴァ』だった…!!!
バルト「イリスやセラフィーナと同じ戦霊…!!」
ルカ「だか、あのエミリア…!」
エミリアを宿したレイアの瞳は、魔物の瞳へと変わっていた。
レイア「お姉チャンは………指一本モ…………触レサセナイッ!!!!!」
topics
ガルム
かつて奉仕国家に所属していたディレクとは瓜二つの傭兵。孤高の傭兵で、女性と関わる事はあまり無く、更なる脅威に備えて常に己を鍛えて続けていたという。ぶっきらぼうで無愛想の無い性格で、奉仕国家全体の事が嫌悪を抱くほど気にいらなかったらしい。悪徳が蔓延る奉仕国家の中ではまともな傭兵で、たった1人でデュランに立ち向かったという。デュラン曰く『クソ犬やその連中よりも最もしぶとく、ムカつくほどのクソ狼』。
ホムンクルス
デュランがレイアの為に生み出したホムンクルス。かつてアストリットの弟子であるイザベル、エイミー、ビビをベースとして作られている。
エミリア・ソルヴァ
かつて奉仕国家に立ち向かった聖ベルナルド騎士団の団長であり、槍の勇者の異名を持つ純潔の勇者。しかし、デュランの手によって、レイア専用の戦霊へと改造され、目に映る物は徹底的に殲滅する殺戮マシーンと化している。
アルケミック
ドリータがたまたま奴隷市場で見つけた錬金釜。奉仕国家の奴隷市場で売っていたが、触れた者や、それを買った者は誰一人もいなかった。この釜は特異な物で、錬金釜として使える他、形態を変えてハンマーモードへと変えれる。その頑丈さは伊達じゃ無い。