※この作品はR-18です。

Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~   作:YU-GO

32 / 47
epilogue ~終わりとこれから、そして…~

黒の城、オリガによる衰退と共に起きたヴォルトら黒犬傭兵団の侵攻、そしてヴォルトよる同盟軍への裏切り、宣戦布告。セレヌス大陸史上最大の悲劇、奉仕国家ニグラム・スティアの建国。その悲劇から数百年後、欲望と背徳が渦巻く狂気の国の中で起きた大戦争。ディレク率いる黒犬騎士団の暗躍により、大戦争は奉仕国家の勝利で幕を下ろし、奉仕国家は全てを支配し、悪徳の光でセレヌス大陸全体を照らした。

 

だが、奉仕国家が全てを支配してから数ヶ月後、デュランによる策略により、奉仕国家は阿鼻叫喚の地獄と化し、奉仕国家は闇の中へと消えていった。そしてその翌年に再びセレヌス大陸に姿を現し、白百合の白騎士が因縁を立つべく、仲間と共に奉仕国家が存在する世界へ舞い降りる。

 

そして白百合は数々の苦難や逆境に追われながらも、これを打破し、デュランを打ち倒す。デュランの死と共に、奉仕国家は完全に闇の中へと消滅していった。悪徳の栄光とその都は、終焉を迎えた…。

 

 

 

 

リリィが今いるこの世界。そこはありとあらゆる世界の記録が保管する大図書館『アカシック』。そのアカシックの中庭では、バルトとガレオンが雑談をしていた。

 

ガレオン「デュランや奉仕国家をぶっ飛ばしたとはいえ、あのセレヌスっちゅう所は人が住めへんほどの環境になってまったんやな…」

 

バルト「デュランの影響というより、セレヌス全体の憎しみが原因で、あの大陸は死の大陸へと化してしまったからな…」

 

バルトが言う通り、セレヌス大陸は人が住めないほどの環境が出来てしまい、草木も実らない死の大陸へと変わり果てていた。この出来事は、このアカシックが記録してしまうだろう…

 

ガレオン「この戦いで何を得て、何を失ったのかはわからへんけど、新しい仲間が来て、アカシックも賑やかになって来たなぁ…」

 

バルト「それと同時に余計な事までも増えてしまったんだがな。」

 

リリィ達がアカシックに帰還した時、アカシックは更に賑やかになって来た。ドリータ達ハーフリングはまるで遠足して来た子供達の如くアカシックの中で歩き回り、クラリスがメノウに強く告白し、メノウはそれに戸惑いながらもそれを受け入れたという。ルカはアカシックで色々な事を学び、己自身を更に磨き上げていった。

 

ガレオン「俺らはちーちゃんやらにお小言されたんやけどな。後から心配したのか、号泣したで…『ちーちゃんず』は…」

 

バルト「ちーちゃん?ちーちゃんってどっちのちーちゃんだ?(汗)」

 

ガレオン「両方や。椎名のちーちゃんと、真白のちーちゃん。そん中に姫宮の真琴が二人を静止したんやけどな…」

 

バルト「ややこしいんだよ…。」

 

ガレオン「だっはっはっ!!」

 

ガレオンは豪快に笑い、バルトは呆れるかの様にため息を着いた。

 

 

バルト「………ガレオン………」

 

ガレオン「な、なんや?」

 

バルト「奉仕国家の件にて、色々と突っかかる所がある…」

 

ガレオン「色々と突っかかる所ってどこ………って、あっ!!!」

 

ガレオンは何かに気付いた。

 

ガレオン「確か、一部のゾンビには、頭がキノコ頭のゾンビがおったんや!キーキー鳴くゾンビに、カカカカカって鳴きながら歩き回るキノコ頭ゾンビやら、ブツブツでゴッツゴツなゾンビもおったな!!」

 

バルト「そ、それだ!!ってか、俺よりも先に勢い良く思い出すんじゃないッ!!」

 

バルトはガレオンに勢い良くツッコミを入れた。

 

ガレオン「んで、そのゾンビって、確か………寄生菌が蔓延した世界にいたキノコ頭ゾンビの事やろ?そのゾンビがどないしたんや?」

 

バルト「奉仕国家にて、そいつと同じタイプのゾンビが確認された。しかもそのゾンビは、その世界にいる個体そのものと同じ物だった。」

 

ガレオン「んなぁ!?」

 

バルトが発した言葉により、ガレオンは衝撃を受ける。確かに、あの時、奉仕国家全域で彷徨い歩くゾンビの中には、頭がキノコの様に生えたゾンビも確認できた。

 

そのゾンビは、とある世界では冬虫夏草の一種の真菌で、人間の脳に寄生して思考を乗っ取るといった凶悪極まりない寄生菌であった。その寄生菌が、何故奉仕国家へ流れ着いたのか、次元を超えて来たのか、それともデュランがそれを採取して、奉仕国家でそれをウイルス兵器へと開発したのか、全ては闇のままへとなってしまった。

 

ガレオン「デュランの奴がその世界でその寄生菌を採取して、黒犬どもの根城で陰でそいつをウイルス兵器へと改造…ポタラだけではなく、それも兵器へと改造して…ホンマにサイコパスやな……」

 

バルト「本来ならその世界の物を別世界で使用する事は固く禁じられている…だが、何故闇の化身どもはそれらを容易く行うんだ…」

 

 

アナウンス『臨時ニュース!!臨時ニュースです!!』

 

バルト達がその寄生菌について考察している時、アナウンスの声がアナウンス全体に鳴り響いた。何か慌てたかの様にアナウンスは放送した。

 

アナウンス『先ほど、ジョエルとアビー達がいた世界が……………』

 

ガレオン「ジョエルとアビー達がいた世界が…?」

 

バルト「まさか………」

 

アナウンス『滅亡した事ですッ!!!!!』

 

ガレオン「ッ!!!!!!?」

 

アナウンス『滅亡した原因は、寄生菌によるパンデミックではありません!!神を信仰する教団組織『白の国』による世界破壊ですッ!!!!!』

 

バルト「やはりな………」

 

 

 

その頃………

『これで悪玉菌及び、人間どもの根絶やしを完了いたしました。』

 

『ご苦労であった。』

 

『ケッ!流石の悪玉菌も猿以下の下等生物どもでも、俺らの前では無力って事かよ!!話にならねぇ!!』

 

『人間文明を滅ぼした悪玉菌どもは、浄化の炎で完全燃焼させた。それに伴い、人間どももその炎の中で焼かれて逝った。』

 

『この世界は最早我々にとっては不要な存在で、何より闇どもが余計な事を目につく所であってな。破壊して得したな。』

 

『全ては来るべき戦いに備え、そして完全なる理想郷の実現の為に。』

 

白い衣装を纏った謎の集団達は、彼らによって破壊された世界を後にした。

 

 

???『カッカカ…カカカカカ…』

 

『あっ?また生きてたんかよ?この上半身だけのキノコ頭。』

 

上半身だけのキノコ頭のゾンビは大剣を持った男の脚を噛みつこうとするがそのまま男に頭を思う存分踏み潰され、男の靴が赤黒い血にこびりついた。

 

『チッ!せっかくのお気に入りの靴が台無しになっちまったじゃねえかぁ!!』

 

男は苛立ちながら頭の無いゾンビを蹴飛ばし、謎の集団達の元へ戻った。

 

その世界は、何も無い世界へと変わり果てていた…。

 

 

 

そしてその頃…

『デュランの奴…しくじった様だな。』

 

『アイツは僕らの中では最弱だったよね♪僕の方が上だったって事を証明したって事だね♪』

 

『奉仕国家って、草生える程のゲキヨワ国家って、マジで草なんですけどーーwww』

 

黒い衣装を纏った謎の集団達は、セレヌス大陸だった所にいた。

 

『ねえねえ、白の国たちがね、寄生菌が蔓延した世界を壊したんだって〜。』

 

『これじゃ、ストーカーちゃんやクリッカーちゃんやら、ブローダーちゃんやらを改造する事は出来ないようだね。』

 

『………』

 

『リーダー、次は何を。』

 

『この世界はもう用済みだ。次はアレの起動を行うぞ。』

 

『アレって…あぁ、アレの事ね。』

 

『海賊王国ね。残忍塗れのクソ海賊、ヴァンクラッドが立てた弱肉強食のクソ王国の事だね。』

 

『だが、今では海賊嫌いの魔海竜が支配する海底神殿となっているんだろ?』

 

『そうそう!今ではその魔海竜がね、他の世界の海賊達を襲っているんだよ。』

 

彼らがワイワイと茶話している中、リーダーらしき者が合図を上げた。

 

『無駄口はそこまでだ。行くぞ。』

 

『『『『『サー!イエッサー!!』』』』』

 

彼らはリーダーの号令と共にセレヌス大陸だった所を後にした。

 

『我々黒の国は、たとえ血に塗れようとも、我々が信じる道へ進み続ける…』

 

その世界は不毛の大地へと化していた…。




topics
白の国
ジョエル、及びエリー達がいた世界を滅ぼした謎の集団組織。神を信仰する教団組織と名乗っているが、その目的は謎に包まれている。

黒の国
白の国とは対となる集団組織。その殆どの衣装が黒と赤で、白の国と同様、謎に包まれている。白の国とは対立関係。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。