Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~ 作:YU-GO
白い鳥が鳴きながら飛び立つ共和国。そこはジョエル達がいた世界を滅ぼした教団組織『白の国』の拠点。創世神と呼ばれるあらゆる世界を生み出した神々の加護を受けており、それを思わせる様に神聖さを持つ物が多く飾られている。
そんな白の国にて、大聖堂で信徒達は教団長の元へ集っていた。教団長からへの伝言により、緊張のあまりにざわざわと騒ぐ信徒達。
すると信徒達の前に、上位衣装を纏った白の国のリーダーと、最上位衣装を纏った老人が現れ、この老人こそが白の国の教団長である。
『創世神の御加護を受けし者達よ。この度、寄生菌どもが蔓延る世界の浄化、誠にご苦労であった!!』
リーダーの発言と共に、信徒達はその言葉を改めて受け入れ、膝をついてお辞儀した。
『近年、闇の神ゼノンの加護を受ける邪教組織『黒の国』による被害が各地で相次いている。彼らは絶望に呑まれた者達を信徒や戦士へと変え、自らの理想郷の為に、あらゆる所で侵攻、侵略を受け、そして侵食されている!!』
かつてセレヌス大陸にある奉仕国家を地獄へと変え、デュランの根城へと変えた事も、黒の国の仕業である事を、白の国による調査で判明した。それだけではなく、一部でクリッカーやブローダーなど、寄生菌に侵された者達と同じタイプのゾンビも発見した事も判明したと言う。
『本来、掟により我々を含め、創世神達はありとあらゆる世界への介入や干渉は固く禁じられている。しかし!!創世神様も黙って見過ごす訳には行かないのだ!!!』
リーダーは力強く、台をドンッと叩いた。
『闇の神を打ち倒すのであれば、我々も創世神も常識を捨て、必要最低限の犠牲を払い、奴らを打ち倒さなければならんのだッ!!!!全ては、創世神様や我々が望む完全なる理想郷の実現のためにッ!!!戦わなければならんのだッ!!!!』
リーダーはそう言うと、拳を天へ突き出し、信徒達に向かってこう告げた。
『全ては、完全なる世界の為にッッ!!!!!!!』
大剣を背負った男『おいおいおい。俺たち白の国も神さんも本気で黒の国と全面戦争する気だなぁ。』
暗殺者の様な男『黒の国共が他の世界を悪用している事がきっかけで、さっきの世界は跡形も無く滅んだがな…』
女騎士『寄生菌(悪玉菌)が跋扈した世界の事か…』
通路では白の国の幹部ともが会話しながら通路を渡っていた。
大剣を背負う男の名は『ガーランド』。幹部の中では圧倒的な力を持ち、白の国に刃向かう者達をその大剣で葬る。
暗殺者の様な男は『クラーク』。幹部の中では素早く、俊敏な攻撃を得意としているが、ガーランドとは犬猿の仲である。
そして女騎士は『リエル』剣の攻撃だけでは無く、魔法をも得意としている。
三人は白の国の中では最も上位に立ち、侮れない程の戦闘力を持つ。
ガーランド『で、次ぶっ壊す所はどこだ?』
クラーク「殺戮女神フリアエが沢山いる世界だ。教団長が『黒の国に悪用される前に、全て根絶やしにしろ』とな。」
ガーランド「けっ!女神フリアエって、女神の癖に神の皮を被ったバケモンの事かよ。黒の国共がアイツらを兵器へと変えたり、乗り物へと改造するイメージが思い浮かぶなぁ。」
リエル「数は多くいるからな。そのフリアエと言う魔物の対抗策として、白の国への兵器や決戦兵器すらも備えている。」
ガーランド「白の国のお偉いさんも中々やるじゃねえか。さて、とっととおっ始めるかぁ!!」
ガーランドは腕や首を鳴らし、クラークは顔をフードで隠し、そしてリエルはそのまま凛とした顔で前を向いた。
ガーランド「その世界の空を埋め尽くしたフリアエさんよぉ。俺たち白の国が、てめぇらを粛清してやるから、覚悟しやがれよ………!!!」
その頃………
『お、お願いだ………辞めてくれ……!!』
『……………』
『ズブシュッ!』
『あぎゃああああああああっ!!!』
『おいおいおい、新入りさん処刑者を問答無用でやってんじゃねえか。』
陰湿とした処刑場では、黒の国に入ったばかりの新入りが、屈強な男の腕を切断し、切断された男の腕はそのままドチャリと地面に落ちた。
『それにしてもよ。ここに入ってきた奴らって、色んな意味で憎悪に呑まれまくりじゃねえかあ?』
『ゼノン様に魅入られたのか、或いは黒の国の噂を聞いて、ここに来た者も色々いる。特に、アビーっていう奴はな…』
『アビー?』
『この黒の国へ新しく入ってきた屈強な身体を持つ女だ。どんな奴なのか、お前も見に行くか?』
『っ………まともな奴だったらな。』
アビー「うがああああああッ!!!」
アビーというその女は、黒の国による戦闘訓練により、かつての存在とは異なる姿へと変貌しており、彼女が元いた世界を滅ぼした白の国に対しての復讐心が強くなっていた。
『あんな筋肉のある女が黒の国特製の戦闘術やゼノン様の御加護の影響で更にゴリッゴリになっちまうとはな…(汗)』
『白の国による大虐殺で、全てを奪われたのだからな…それにより、復讐心が強すぎた故に、化け物へと変貌してしまった事だ。』
『今後、彼女は前線として配置する予定だ。』
『マジかよ…つぅか、あれを増強剤として使って良いのかよ…サイヤンエキスを…(汗)』
アビーの戦闘訓練を評価する彼らは、そのままアビーの様子を見守っていた。
アビー「白の国…全員…殺すッ!!」
彼女が変わり果てたのは身体だけでは無く、瞳も怪物の瞳へと変わり果てていた…。
topics
ガーランド
白の国所属の戦士。圧倒的な力で白の国に刃向かう者はその力を用いて捩じ伏せる。常に強者との激闘に飢えており、強者との激闘を最高の美徳と感じている。
クラーク
白の国所属の戦士。俊敏なるスピード攻撃を得意とし、そのスピードで相手を翻弄し、暗殺者の如く敵を一撃で仕留める。ガーランドとは大きく異なり、冷静かつ冷酷。力こそが正義と主張するガーランドとは仲が悪い。
リエル
白の国所属の女騎士。気高く、威厳のある性格で、教団長や白の国のリーダーに対しては忠実に誓っている。華麗な剣裁きだけでは無く、魔法をも得意としている為、オールラウンダーに攻める。
アビー
黒の国に所属した女戦士。元いた世界が白の国による大虐殺によって全てが奪われ、瀕死の果てに黒の国へと流れ着く。白の国に対しての激しく、強すぎる復讐心と、黒の国が開発した禁薬『サイヤンエキス』によって、身体は更に力強く発達し、戦闘力も以前の彼女よりも上昇している。圧倒的な力で全てを蹂躙する。
その正体はラストオブアス2より登場したアビゲイル・アビー・アンダーソン。モデルとなったのは、ドラゴンボール超に登場するケール(暴走状態)を元に。
サイヤンエキス
黒の国が開発した薬品。黒の国がサイヤ人の遺伝子細胞と狂戦士の血を調合して作られた物で、この薬品を使用した者は戦闘力が異常なほどまで上昇するが、余りにも力が強すぎる為、それに耐えきれず自滅するリスクが高い。