※この作品はR-18です。

Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~   作:YU-GO

44 / 47
SP 5 ~黒狼は姫騎士の想いを受け入れる~

闇の化身であるデュラン、そしてディレクを打ち倒す為、たった一人で城へと向かった黒狼隊の団長ガルム。彼が進む道中には、ゾンビ化した娼婦や奉仕国家の兵士、そして凶暴化したオーガやオークなどの魔物達が、ガルムの進む道を立ち塞がっていた。

 

ガルムはたとえ目の前にいる敵が元々人間だった事を分かりながらも、彼らを大剣で打ち倒し、倒された彼らを慈悲深く黙祷するガルム。ディレク、いや、ディレクよりもデュランを止めなければならないと感じ取ったガルムは、それでもデュランがいる所は進み続ける。

 

ジェリック「ガルム!!」

 

ガルムの背後にはジェリックがいた。彼はガルムが一人でデュランに立ち向かうのを見ていられなかったのか、ガルムを追って来たという。その近くにはニコラもいる。

 

ガルム「ジェリック…」

 

ジェリック「アイツに刃向かうのは余りにも無茶過ぎる!俺も共にアンタと戦う!」

 

ニコラ「お、俺だって…アンタには敵わないけど、実力はある!!だから、俺達と組んでくれ!!頼む!!」

 

ニコラはガルムの方が上である事をわかっていた。

 

ガルム「チッ………ノーラやあの奴隷の事を頼んでいたが、まぁ良い!!俺について来い!!」

 

ジェリック、ニコラ「ッ!!!」

 

ガルム「ただしニコラ、全力を尽くしてやらなければ即座に殺す。わかったか?」

 

ニコラ「ひっ!!は、はい!!」

 

ガルムの発言により、ニコラは身震いしながらも抑えた。

 

ジェリック「アンタの陰の実力は俺にもわかる。頼りにしてるぜ、我が友よ。」

 

 

 

その頃………

レイア「ふっふふっふ〜ん♪上空からの様子を眺めながらのお散歩ってこんなにも楽しいねぇ〜」

 

レイアは羽を広げながら奉仕国家の上空へ飛んでいた。彼女の下はバイオハザードが発生した貧民街や奴隷市場、大通りに大広場。どこもあそこも悲鳴や呻き声が響き渡っていた。

 

レイア「この大陸全体を支配して、勝利に酔いしれたまま、お兄ちゃんや私の手によって蹂躙されるって、この国って無様過ぎるわ〜❤️って、ん???」

 

レイアは再び屋根の上を座り、恍惚の顔をしながら眺めていく時、何かに気づく。

 

レイア「あの娼館、もうボロボロで崩れてるのに、まだ生存者がいるわなぇ…」

 

レイアは崩れ落ちた近くの娼館の所へ近づくと、下敷きになりそうな娼婦の少女を見つけた。

 

娼婦の少女の目は虚ろで何もかもが諦めかけていた。

 

レイア「可哀想に…何があったの…」

 

カレン「見捨てられた…」

 

レイア「見捨てられた?誰に」

 

カレン「お姉ちゃんに…」

 

レイア「それは可哀想…あ、良い事思いついちゃった❤️」

 

レイアは何かに思いついたのか、不適な笑みを浮かべた笑顔をカレンの顔へ近づけた。

 

レイア「大丈夫よ…痛いのは一瞬だけだから…ね?」

 

 

 

ガルム「ここへ来るのは何度目だ…!」

 

ガルム、ジェリック、ニコラの3人は、奉仕国家の城へと辿り着いた。城の中は、かつて奉仕国家、黒犬傭兵団や黒犬騎士団によって凌辱されたシスターや同盟国の女兵士や弱者や奴隷達が、凶悪な人型魔物へと変わり果てていた。彼らはガルム達を殺意に満ちた瞳でギロリ睨み付けている。

 

ニコラ「俺が作った淫紋につけられた雌達もいるぜ…(震)」

 

ジェリック「雌って言葉、俺的には言い難いなんだがな…」

 

ニコラが言う通り、淫紋につけられても、奉仕国家に対する憎悪に支配され、性欲を捨てた女兵士もいた。

 

ガルム「この数…デュランっていう奴、俺達の侵攻に備えていたんだな…!!」

 

彼らはガルム達に向かって襲い掛かるも、ガルムは咄嗟に大剣で彼らを一掃した。ジェリックはニコラと力を合わせ、魔術で彼らを一掃する。

 

ガルム(ここへ来る前に、アイツに託されたんだよな…)

 

 

遡る事数分前………

ガルム達は城へ向かう途中、大通りの道端で倒れている姫騎士らしき人物を発見した。

 

ガルム「おい、大丈夫か!?」

 

ガルムはその姫騎士を救出し、彼女はもう絶命寸前の状態で、ガルムに向けてこう言った。

 

姫騎士「お、お前は…黒狼隊の…ガルム…か?」

 

ガルム「何故俺達の事を知って…まさか、イリスか!?」

 

ガルムはかつて奉仕国家に刃向かった姫騎士のイリスである事をわかった。

 

イリス「ディレクを………倒して……くれ………この国家の中でまともなお前達の………手で………」

 

イリスは涙を流しながら、ガルムにその想いを託した後、力尽きた。

 

ジェリック「……………」

 

ガルム「イリス…ディレクに敗れた事を余程悔しかったんだろうな…ディレクをぶっ潰す事は俺も思っていた。あんたの残した想い、ありがたく受け取ってやる…どうか、安らかにな…」

 

ガルムはそう言うと力尽きたイリスをそっと建物の壁へ置かせ、彼女を強く黙祷した。

 

ガルム「………………よし、行くぞ。」

 

イリスを黙祷し終えたガルムとジェリックは、そのまま城の方角へ向かって行った。

 

ニコラ「あ、アイツ…」

 

ニコラは今でも崩れそうな娼館を見ると、見覚えのある娼婦が倒れていた。だが次の瞬間、建物は崩れ落ち、倒れていた娼婦はその建物の下敷きとなった。

 

ニコラ「…………」

 

ジェリック「友よ、何している。」

 

ニコラ「あ、あぁ…」

 

ニコラもガルム達が進む方角へ向かって行った。

 

ニコラ「……………(こんな俺を………許してくれ………アストリット………)」

 

 

 

ガルム「(イリスから強い想いを受け入れたんだからな…ここで無惨にも負けて死ぬわけねぇだろ………!!!)」

 

命を落としたあの姫騎士の想いを強く受け入れたガルムの目は決意に満ちた目となっていた。




イリスは原作で快楽中毒になるも、デュランによるバイオハザードによるショックで理性が戻るも、ゾンビ化した娼婦達の攻撃で落命寸前になっていたという…。

※アストリット、メル・メル、コハクなどの女傑はこの時に既に死亡している。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。