Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~ 作:YU-GO
ここは漂流ビーチ。かつては名前の無い浜辺だったが、人が流れ着く事がある為、もっぱら漂流ビーチと名付けている。そんな漂流ビーチにて、一体の機械人形と3人の少女がこのビーチで散歩していた。
千鶴「ガレオン…良くここへ訪れるね…」
真琴「何かメッセージボトル的な物でも流れ着いてるのかな?」
ちひろ「宝石とか…あったりして?」
ガレオン「…まあな。」
千鶴、真琴、ちひろの3人はガレオンという屈強な身体を持つ機械人形の後ろに付いて行っている。
ガレオン「本来ここはバレーやらビーチフラッグやらをやってみたいんやけど、人が流れ着くのは余りにも縁が悪いんやがら、やり難いんやな…これが…(汗)」
千鶴、真琴、ちひろ(よくわかんないけど、同感)
ガレオンが言った言葉を聞いた千鶴達は、心の中で同感し、納得した。なにせこの浜辺は人が流れ着く事がある為、遊んでる最中に漂流して来たら、遊んでる場合じゃない状態になりうるのだから…。
ちひろ「周りは綺麗で汚れもひとつない…たまに他の世界の瓦礫が流れ着く事も………?」
ちひろは向こうに何かがあるのかを見つけ、じっくりと見た。
ちひろ「…………あれは………?」
真琴「近くの山積みになっていた瓦礫の中に、何かあったよ。」
真琴は近くの瓦礫の山の中で何かを見つけた。
千鶴「何を見つけたの?」
真琴「こんなの。」
真琴が瓦礫の山で見つけたのは、とある世界のどこかの国のマークなのか、どこかの組織のマークなのかは分からないマークがついた装飾品だった。そのマークは、犬と思わせる物で、黒が目立つモノだった。
ガレオン「見るからに悪役の臭いがするで。とんでもなくズルくてケチで意地悪で、オマケに女を犯す事しか頭のあらへん変態集団のタチ悪い奴らだと思うで。」
ガレオンはグチグチと言いながらもその装飾品をポイっと投げ捨てた。
真琴「え?捨てて良かったの?」
ガレオン「殆どボロッボロやったから、使いもんにはならへんって。あの瓦礫の山もアカシックの職員らが処分するんやと思うで…」
千鶴「…………(汗)」
真琴「…………(キョロキョロ)」
真琴は何かを探しているか、キョロキョロと辺りを見回し始めた。
千鶴「真琴、何を探しているの?」
真琴「ちひろちゃんを探しているんだ。さっきここにいたんだけど…?」
ちひろ「キャアアアアアアアッ!!!!?」
ガレオン「む、向こうでちーちゃんの悲鳴が聞こえたでぇ!?」
千鶴「ちひろちゃん!?今行くわ!!」
真琴「千鶴!!待って!!」
千鶴と真琴はちひろの悲鳴が聞こえた方角へ向かって走って行き、ガレオンも彼女らの後を追って行った。
千鶴「ちひろちゃん!!どうしたの!?」
ちひろ「あ、ああ…千鶴ちゃん…」
ガレオン「どないしたんや!?まさかなんらかの死体か?」
真琴「いや、違う…漂流者だよ…」
真琴が言う通り、ちひろが目にしたのは、銀髪の奴隷の少女がここへ漂着して来たのだ。
ガレオン「奴隷の子か…」
ちひろ「ど、どうする?」
千鶴「館長さんに知らせましょう。」
千鶴が言う通り、ガレオンは漂流者を担ぎ、千鶴達は急いでアカシックに戻って館長を知らせに行った。
そしてその数日後…
「彼女の調子は?」
「漂流者である事は確定しましたが、特に男性に関する恐怖症が目立っていますね。」
館長「男性恐怖症に陥っているのか…」
館長らは最近流れ着いた漂流者について色々と調べていた。彼女が元々いた世界に関してはこのアカシックには載っておらず、未知なる世界からの漂流者である事だと確信した。
館長「おそらく僕の予想だと…セレヌス大陸から来たのではないかと思う。」
「セレヌス大陸?」
副館長「なんちゅう大陸なんだ?」
館長「流石の僕もあまり知らないが、悪徳の光が照らす大陸である事は聞いた事がある。」
「悪徳の光が照らす大陸って、無法地帯な大陸じゃねえか…(汗)」
その頃、銀髪の少女は、ドロシーの部屋にて、ドロシーに保護されていた。
ドロシー「髪の毛は銀髪で、ちょっと白い所があるわね…」
少女「………?」
ドロシーは少女の髪を見て、銀髪の中に白い部分がある事に気づく。
ドロシー「名前は?」
ドロシーはそう言うと、少女は首を横振る。
ドロシー「名前すらも失っているのね…じゃあ、私が名前をつけてあげるわね❤️そうね…白い所がある銀髪だから…イリスで良いかしら?」
少女「………」
ドロシーからイリスと名付けられた少女は、イヤと言わんばかりに首を振った。
ドロシー「それは嫌なのね…それなら………リリィならどう?」
少女「………!!」
少女はリリィという名を付けられると、彼女の目が輝いた。どうやら気に入ったのかも知れない。
ドロシー「リリィって名前だけど、良いかしら?」
リリィ「うんっ!!」
こうして、リリィと名付けられた少女は、アカシックの住民となり、あらゆる世界の記憶が記録する巨大な図書館の中で育ち、己を鍛え、そして強く育っていき、彼女はイリスに類似する姿へと成長していったという。
そしてここから、リリィの物語が始まったのである。
ガレオン「こうして見ると、ホンマにイリスはんに似て来たな…」
バルト「髪を除いてな…」