Lily ~白百合の女騎士と呪われた淫欲と背徳の都~ 作:YU-GO
ディレクの号令によって舞い降りた魔竜『ラドミラ』。その正体はディレクが王となる前に奉仕国家の女帝として君臨したティーフリング。
ラドミラ(魔竜)「グルルルルルゥゥゥゥ…」
ディレク「ラドミラよ。今目の前に映る雑魚共は貴様が喰らう獲物だ。ティーフリングの力を宿したお前なら、そいつらを容易に葬るのだ。俺の……闇の力でな!!!」
ラドミラ「グガアアアァァァァァァァァ!!!!!」
ディレクが闇を使用すると、ラドミラは咆哮を放った。その咆哮を聴いたリリィ達はその咆哮を防いだ。
ジャック「バイザーでの戦闘力を測ってみたら、コイツはかなりヤバい相手だぜ!!」
バルト「弱点部位は前脚に後脚、両翼など…弱点部位が多くあるな…」
ガレオン「とっとと良いからあの淫魔竜を倒しに行くで!!」
リリィ「待って!ガレオン!!徹底的に倒すのは分かるけど、彼女の心の声をよく聴いて!」
リリィはラドミラの心声を掴み取っていた。魔竜と化したラドミラが放っている声は…。
ラドミラ(苦シイ……妾ヲ……魔竜ヘト変エラレタ醜イ妾ヲ…ソノ手デ葬ッテクレ…)
ラドミラが放った言葉は余りにも痛々しかった。彼女もきっと闇に喰われた被害者の一人かも知れない…。
ガレオン「ディレク…なんちゅう事をするんや…アイツはホンマに人である事を捨てて、更なる悪を染めようとする極悪非道の大悪徳やで…」
ディレク「その言葉は褒め言葉だよ。俺はこの闇の力を使って、更なる野望の為に、更なる上へ上がり続けるのだ!!」
団長「アイツらを仕留めれるのはジャック達しかいねぇ…俺達はアイツに太刀打ち出来る力は無い…だが、出来る事だけならやるしかねぇなぁ…おい!!お前ら!!」
団員達『はい!!』
団長「俺達はクラリスとルカを連れてこの戦闘フィールドから離れるぞ!!安全な場所へ避難するんだ!!」
団員達『サー!!イエッサー!!』
ルカ「リリィ…イリス…」
クラリス「お姉ちゃん…」
ジャック「お嬢の二人は団長らと隠れていろ。」
ルカ、クラリス「………うん!」
団長達、ルカとクラリスは安全な場所へと避難し、広場には三機の機械人形と、戦霊を宿したリリィ、そして魔竜が残った。
じりじりと間合いを取る者達。嵐の静けさの中で刹那が走った時、直ぐに先に出た方はバルトだった。
バルトは得意の俊敏力を見せつけ、ラドミラの前脚に攻撃がヒットした。それに対しラドミラは、前脚を使った攻撃を行い、バルトはその攻撃を受けて、建物の壁面に吹っ飛ばされた。ジャックとガレオンは連携攻撃し、前脚、後脚、そして両翼に尻尾へと順に攻撃を繰り出した。リリィに憑依したイリスはリリィに力を与え、ラドミラの攻撃を避けながらヒットアンドアウェイの攻撃でラドミラへ攻撃を与え続けた。
リリィ、ジャック、バルト、ガレオン、そしてラドミラ、それぞれの攻撃を行っていたその時、ラドミラの口から黒い炎が漏れ始めた。
ラドミラ『グガアアア………!』
リリィ「口から黒炎が漏れているわ!」
バルト「バイザーによれば…広範囲のブレス攻撃か…!!」
ラドミラ(皆の者!!黒炎から離れ…!!)
ガレオン「これはマジでヤバい奴やで!!」
ジャック「回避ィィィ!!!」
ジャックの号令により、リリィ達はラドミラから離れ、そして………!!
ゴガアアアアアァァァァッッ!!!!!
ラドミラが凄まじい黒炎の息を吐き、黒炎は広場から大通りまで一気に焼き尽くした。
その頃…。
団長「黒炎が来ているな!!!!」
『耐熱性のある所に隠れていて正解だったぜ!!』
『熱ちー!!アチチチ!!!熱が襲ってきてあっちぃーよ!!』
『どれどれ…温度は…』
『測っとる場合かァァァァ!!!』
クラリス「熱い…熱いよぉ…ルカお姉ちゃん…!」
ルカ「ジャック達もこの黒炎にやられているのかも知れないわね…」
クラリス「リリィお姉ちゃん…ジャックのお兄ちゃん…どうか、負けないで…!」
クラリスはジャック達の勝利を強く祈っていたその時だった。
『クラリス、私が貴方の力となりましょう…!』
クラリス「え?誰?」
何者かの声を聴いたクラリスは、突然何かに憑依された。
クラリス「うぐッ…く、苦しい…!」
何かに憑依されたクラリスは、身体中に痛みが走った。
ルカ「クラリス!?どうしたの!?」
『大丈夫よクラリス…そのまま『私』を強く取り込んで…』
クラリスは『何か』の言う通りに憑依したそれを苦しみながらも強く取り込んだ。するとその時、クラリスは神聖な力を手に入れた。
団長「この神聖な気…まさか!」
ルカ「セ、セラフィーナ…!?」
クラリスを憑依したその正体は、古代ハイエルフのセラフィーナだった。彼女も奉仕国家に敗れて陵辱を受けた者の一人で、クラリスの強い祈りが霊界にいた彼女とシンクロし、セラフィーナもイリスと同様、戦霊へと覚醒したのだ。
クラリス「ルカお姉ちゃん、団長さん。」
ルカ「クラリス?」
団長「どうしたんだ?」
クラリス「私、リリィお姉ちゃん達の所に行ってくる!!」
団長「なっ!?や、辞めておけ!!それは無謀な事だ!」
『そうだぜ!!団長の言う通りだ!!』
『ガレオンが今いる場所は激戦区になっているぜ!?』
『クラリスちゃんが今そこに行ったらお陀仏確定だ!!』
クラリス「う、うん…行っちゃダメなのは分かるけど…でも!!それでも!!!!」
団長や団員達に反対されるものの、クラリスは反対を押し切り、広場へと向かっていった。
ルカ「クラリス!!」
団長「………やれやれ、小さいながらも度胸は超一流って奴か……よし!!お前ら!!」
団員達『へいィィ!!?』
団長「クラリスとジャック達の方へ向かうぞ!!」
団員達『!!!!!』
クラリスが広場へ向かっている途中、建物の屋根を見ると、獣人らしき者が屋根から屋根へ飛びながら広場へと向かっていた。その者を見たクラリスはいち早く感じ取った。
クラリス「セラフィーナお姉ちゃん…あの獣人さんは…!」
セラフィーナ『あの獣人は…まさか!!いえ、それよりも早く広場へと向かいましょう!!』
クラリス「うん!!」
広場にて…
ジャック「ちいぃ…!」
バルト「こ、こいつ…!!」
ガレオン「かなりの強敵やで…ダメージが結構デカいで…!」
リリィ「っ!!くうぅ…!」
ラドミラとの激戦で、窮地に立っていたジャック達。目の前にいるのはどれだけダメージを与えようとも、闇によって徐々に傷が癒えてゆく魔竜が立ちはだかっていた。
ディレク「ぐあっはっはっはっはっは!!!どうした!!リリィ!!貴様の力はその程度なのかぁ?戦霊イリスを宿したとしても、その力が発揮出来ていないじゃねえかぁ!!」
イリス『リリィ…ごめんなさい…まだここに降り立つのが早くて…!』
リリィ「大丈夫よ…こっちも戦霊の力に慣れなくて…!!」
ラドミラ(痛イ…痛イ…モウコレ以上ハヤメテクレヌカ…?妾ハ早ク楽ニナリタイ…)
ディレク「何を言っている?へばったアイツらにそろそろトドメを刺してやろうと思ってたのに、俺に逆らうのか?」
ラドミラ(貴様…アノ時ノ事ヲ覚エテオランノカ…屈辱ハ忘レテはオランゾ…妾ヲ服従サセタ事ヲ…!!)
ディレク「チッ…くだらねえ事を…あんなモンは勝ちゃ良いんだよぉ!!!」
ラドミラ「ウガアアア!!?」
ディレクは闇を利用し、魔竜と化したラドミラを強制的に動かし、瀕死状態のリリィ達に目かけてトドメの黒炎の息を放とうとしようとした。
ディレク「じゃあな。リリィさんヨォ。」
「間に合え…間にあえ…まにあえ…マニあエ…!!!」
「マニアエェェェェェェェェェェェェェェェェェェッッ!!!!!!!!!!」
突如として襲った一閃が、ラドミラの攻撃を打ち止めた。
リリィ達「!!!!?」
ディレク「チィィ!!また新たな邪魔者がいたか!!!今度は誰ダァ!!?」
リリィ「今の攻撃は…!?」
クラリス「お姉ちゃん!!」
その丁度にクラリスが現れ、クラリスはセラフィーナと共に癒しの力で瀕死状態のリリィ達を回復させた。
ジャック「ダメージが回復していくぞ…!」
ガレオン「おっしゃあ!!!これでまだ戦えるでって、ゴハァ!?」
バルト「回復したばかりの身体を急で動くんじゃないぞ!!」
リリィ「クラリス!?貴方、団長さんと一緒に避難してたんじゃ…?」
クラリス「うん!団長さんとみんなと避難してた!けど、セラフィーナのお姉ちゃんが、私に憑依して来て…」
イリス『セラフィーナ様が!?まさか、セラフィーナも戦霊に…!』
セラフィーナ『イリス…』
ディレク「さっきの攻撃は誰からだ…!?」
ラドミラ『グルルルルル…!?(攻撃ヲ打チ止メタ者は…アヤツハ…!!)
ラドミラの攻撃を打ち止めた邪魔者の正体は……
メノウ「ラドミラァァ…ディレク…ぶっ潰してやる…!!!」
九尾のオーラを惑った狐人族の少年のメノウだった。
topics
魔竜ラドミラ
かつて奉仕国家の女帝であった女ティーフリングであるラドミラが、闇の影響で魔竜と化した存在。ディレクに操られ、ディレクの思うがままに洗脳されている。
戦霊セラフィーナ
クラリスの強い思いにシンクロし、戦霊へと覚醒したセラフィーナ。イリスとは大きく異なり、サポートに特化している。
尾獣メノウ
コハクの弟であるメノウが闇に喰われたものの、その闇を自分の物へと取り込んで覚醒した姿。圧倒的なスピードとパワーにより、敵を翻弄するが、暴走を起こす可能性もある。
性格は以前よりも荒々しくなっている。
戦闘スタイルは九尾の力が暴走したナルトと同じ戦闘スタイル。