ノア×コード 叛逆のジェラルド 星舟や海兵どもが夢の跡 作:形のない者
第十四話/会議
《第二章》
地形と天候。
海面地形とは、主に浅瀬、大波、渦潮、岩礁、暗礁などが存在する地帯のことを言う。地形効果はバトルアークの性能によって影響がある場合とない場合があるため、中堅者にもなれば愛機のバトルアークと地形の相性関係を考える必要が出てくる。
海域天候とは、主に曇り、雨、霧、強風、嵐などが発生する領域のことを言う。これもまた海面地形と同様、バトルアークと天候には相性関係があるため、中堅者は自身の得意天候に適したバトルアークを選ぶ傾向にある。
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第十二回継承戦・二番目。燦々と照りつける早朝の日輪。入道雲が膨れ上がる蒼穹の空の下に波立つは紺碧波濤の大海原にて。そこはエリア23・セクター21・最北東部の海岸沿いに建設された御船艦隊専用
まずは海域のマップを確認。次いで敵艦隊の名と数を把握する。
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《補足》
◎御船艦隊専用ドック ①ステラ副艦隊専用ドック
②海月艦隊 ③シャーロット艦隊 ④本多艦隊 ⑤ジュリオ艦隊 ⑥ミハイル艦隊 ⑦青桐艦隊
《詳細》著名なアドミラルのみ記述。
全人派・海月艦隊。“総提督”海月結衣、“参謀”ヘレナ・シャノン。
全人派・シャーロット艦隊。“総提督”シャーロット・ソールズベリー。
選民派・本多艦隊。“総提督”本多正信。“参謀”クリス・ベーレンドルフ。
終末派・ジュリオ艦隊。“総提督”ジュリオ・フェーデ、“副官”クロエ・カルディナーレ、“切込隊長”ペネロペ・ブルローネ。
終末派・ミハイル艦隊。“総提督”ミハイル・スルコフ、“副隊長”槐新。
全人派・青桐艦隊。“総提督”青桐ガイル。
……セクター21に集うは全部で八艦隊。
そこで御船真瀬は分かる限りの詳細を述べる。全人派の数は多いが、おそらく海月艦隊との共闘は不可能である。なぜなら継承戦直前に海月結衣は総提督としてやるべきことがあると言っていた。その目的のためには御船艦隊と協力することは難しいと話していた。そのため海月艦隊と同盟を組むことは難しい。一方シャーロット艦隊の総提督とは面識はあるが、ライバル視されているため、これもまた共闘の線は薄いと見ていい。最後に全人派の青桐艦隊は聞いたこともない。“諜報員”藤本さちには彼に関する情報を調べてもらうよう指示する。そして選民派の本多艦隊は本海域で最も強力なアドミラルである。前回のビビアナ艦隊と同様に初手で当たるのは避けたい所だ。ほかの艦隊を吸収した上で最終決戦に持ち込むのがベストである。だが選民派は本多艦隊しか居ないので状況によっては古謝艦隊の時と同じように一時同盟を組むことは戦略上、可能かもしれない。最後に終末派のジュリオ艦隊は未知の存在だ。これもまた諜報員の調査に任せたい。だが名前が知られていないということは今回の継承戦が初参戦、あるいは総提督として艦隊を持ったのが初めてなのかもしれない。いずれにせよ敵の力が未知数である以上、油断はできない。ミハイル艦隊は終末派の中でも実力者で、特徴的なのはアドミラルの中でも珍しい大型艦乗りであること。かつ狙撃手でもあるため
そして現在の御船艦隊は、開始前からかなりの危機的状態に陥っていた。それは副艦隊のドックが御船艦隊のドックと対極の位置に存在することである。今回の配置運も前回と比べて最悪のようだ。そこで継承戦初参戦の茅森漣が質問した。なぜ同じ御船艦隊であるステラ副艦隊が、別のドックに配置されたのか。
継承戦の規約上、副提督には特殊な吸収ルールがあることは知っての通り。それに加えて副提督が率いる艦隊は別セクターへの移動時、本部の艦隊とは別種の艦隊として扱われるため、ランダムで決まる配置運によっては本部と距離が離れてしまう場合がある。だが御船真瀬はそれを承知の上で、副提督の権限を与えたまま継承戦・二番目を迎えていた。
このままステラ副艦隊が近場の二艦隊……②海月艦隊あるいは④本多艦隊の旗艦を討ち取った場合、それを吸収して御船艦隊に合流することができる。しかし今のステラ副艦隊の戦力では到底、本多艦隊に勝つことはできず、海月艦隊を相手にした場合でも苦しい戦いとなるだろう。かといって御船艦隊が応援に駆けつけるにはあまりにも遠すぎる。
そして御船艦隊の近辺には二艦隊……⑦青桐艦隊と⑤ジュリオ艦隊がいる。どれも未知数の相手である。これを踏まえた上で御船真瀬は作戦を告げた。まず御船艦隊は南方に出撃し、ジュリオ艦隊と激突する。できれば倒して吸収したいが、それに時間が掛かるようなら突破を選ぶ。つまり御船艦隊は勝利にせよ突破にせよ南方海域を横断し、②海月艦隊との激突も見越した上で、ステラ副艦隊との合流を先決とする。そのためにはステラ副艦隊にも②海月艦隊のいる方へ出撃してほしい。
そこで茅森漣が指摘する。仮にジュリオ艦隊を突破することになったとして、前の桃原艦隊のように漁夫の利狙いで青桐艦隊がジュリオ艦隊を倒して吸収したらどうするつもりなのか。それに御船真瀬は、同じ全人派が勢力を増すならそれは必ずしも悪いことではないと返した。
話を戻す。御船艦隊とステラ副艦隊は挟撃する形で海月艦隊を討ち取る。無論、海月艦隊もそれを予測して北方に逃げるだろう。しかし北方には⑥ミハイル艦隊がいる。ミハイル艦隊が北上して③シャーロット艦隊を討ち取りに行くなら横槍を避けられるが、おそらくミハイル艦隊は不動を選ぶ。なぜならミハイル艦隊は狙撃能力を有しているため、自ら動かずとも敵を倒す術を持っている。それを海月艦隊が知っている場合、層の薄いステラ副艦隊を先に狙う可能性がある。
そこで茅森漣が指摘する。もし②海月艦隊が①ステラ副艦隊のいる方角に向かう場合、そこには④本多艦隊がいる可能性もある。それに御船真瀬は「もしそうなら海月艦隊との共闘を提案してみる」とだけ返した。
そして最後に御船真瀬は
かくして作戦会議は終了。戦闘禁止期間も終わりをお告げ、全艦隊は発艦、第十二回継承戦・二番目が開始された。