アクマレコード 魔法少女ヒットマンDIAVOLO! 作:形のない者
講座内容
【小話:魔法動物とポケモン】
【魔法忍術学:チャクラ・性質変化・時女一族】
【死炎学:死ぬ気の炎のパラメーター】
【魔法学・魔法少女史・魔法界の種類】
【悪魔的相談室:入名クシュ・水樹塁・志伸あきらの問題】
~18:45~
夜空。有幻覚による月光を強め、読み書きに支障をきたさない明かりが空間を照らす。
道場の広大な修練場の真ん中でピクニック。ビニールシートを敷いて、たくさんの寿司と豪勢な料理が並ぶ。それを口に運ぶ魔法少女たちと、ガツガツと貪り食う魔法動物たち。そこで悪魔はゲーム機片手にホワイトボードを持ってきて「食べながらでいいから聞いてくれ」と授業を進める。
【ポケモンの知名度】
Sランク:廃人。ポケモンバトルの達人。
Aランク:大ファン。ほぼ全ての仕様・隠し設定を知る。
Bランク:ファン。キッズに多い。ほとんどの仕様を知る(隠れステータスは知らない事が多い。種族値や努力値など)
Cランク:普通に好き。5割程度の知識。
Dランク:知っている。1~3割程度の偏った知識。よくあるのは「ピカチュウなら知っている」レベル。
Eランク:知らない。タイトルは聞いたことがある。
「まだ半数も冗談だと思っている奴がいるのか……こう見えてオレは真剣だぞ。────さて、もう一度ポケモンの知名度を確認したい。まずEランクに当てはまると思う奴は挙手!」
リリス、竜城明日香、エッダが自信満々に手を挙げる。「モキュ!」「名前すら知りませぬ!」「壮月が小さい頃めちゃくちゃハマっていた」「ね、姉ちゃん!!」
「よし。ではDランク! Eランクと迷って挙手が遅れた奴もここで挙げとけ」
環いろは、七海やちよ、二葉さな、鹿目まどか、暁美ほむら、鼓星かずみ、秋野かえで、八雲みたま。
矢宵かのこ、胡桃まなか、若菜つむぎ、眞尾ひみか、純美雨、常盤ななか、加賀見まさら、江利あいみ、都ひなの、美凪ささら、阿見莉愛、梢麻友、静海このは、遊佐葉月、桐野紗枝────など。
「……思ったより結構いるな。ただ既プレイでは……ある奴はそれなりにいるのか。なるほど、ゲームはしたことあるけど昔のことすぎてうろ覚え……か。たしかにそれはDランクだな。ではCランク!」
悪魔、黒江、由比鶴乃、美樹さやか、綾野梨花、夏目かこ、千秋理子、入名クシュ、十咎ももこ、水波レナ、八雲みかげ、御園かりん、空穂夏希、志伸あきら、水樹塁、五十鈴れん、粟根こころ、木崎衣美里、三栗あやめ、由貴真里愛────など。
「やはり小学生に多いか。……いや、中高生だからって恥ずかしがることはないだろう。好きなことがあるのはいいことだ。ではBランク!」
深月フェリシア、アシュリー・テイラー、和泉壮月、毬子あやか────など。
「なるほど。ではAランク!」
挙手する者が居ない。
「一応聞いておこう。Sランク!」
反応はない。誰も廃人ではないようだ。
「三輪みつねが居れば挙手したろうに。調査報告書ではオタクのようだからな。オレの付け焼き刃の知識を修正してくれる奴が欲しかったんだが……仕方ない。というのも、オレは知識の上ではAランクだ。なぜなら
「大丈夫です十代目! オレはむくに勧められてゲームをした程度ですが、裏設定の正誤といった裏取りはバッチリです!」
「いやー。あれは大変だったよなー! ははっ!」
「極限に珍道中だったぞ!」
「あのねー! ランボさんカビゴンの上でお昼寝したんだよー! それでウンチしたー! がははー!」
「私も……雷の子に教えられて、一緒に勉強した……」
いったいこれから何が始まるのか。悪魔は魔法動物の魔法特徴について説明する。
「ではここで問題。魔法動物は、どういう固有魔法を持つことが多い?」
『…………』
「なるほど。だが、さすが
「だけどその固有魔法のせいで、ある日、事件が起きた」
恭弥アーデルハイトはそれだけ言って立ち去る。人が多いため、群れている状況に耐え切れなかったようだ。
「どこから話したものか。まず凪は風紀動物園に通って匣兵器の整備を定期的に行っているんだが、そこにランボがポケモンのゲームを持って遊びに来た」
「ランボさんはー、この、くらぁ~~い女にポケモンの面白さを教えようと思ったんだもんね!」
「だがランボはバカだから凪と別の遊びをはじめて、起動中のゲームを動物園の中に置きっぱなしにして帰ってしまった」
「そうなの!? ランボさん失くしたと思った! かえせー! ランボさんのポケモンかえせー!」
シトピ隼人は苛立ちながらランボの首を絞め上げる。「ぐぴゃ!」ランボにゲームを返すことで、再び同じ事件が起きることを危惧して返せないのだ。だが今ここで事件にまつわる問題を解決できれば返すと、シトピ隼人はランボに耳打ちする。
「魔法動物は契約した段階で知力が人間の子供以上に向上する個体も多い。その中でランボのゲームに興味を持って
数人の魔法少女は、まさかと瞠目する。
「次の日。風紀動物園を管理する風紀委員が様子を見に行ったら、そこには────
『────!?』
「その騒動を鎮圧したあと調査して分かったことだが、結論から言えば魔法動物は進化系の魔法を使って
『っ!!?』
「だが今までランボが動物園に持ち込んだゲームは数知れず。なぜポケモンというゲームになってこんなことが起きたのか分からない。そこで精密な調査を進めた結果────
そのとき和泉壮月が「あっ」と呟く。
「そう。この中では、あまり知らない奴らも多いだろうが────ゲーム中に記述されている“ポケモン図鑑”の図鑑説明は、意外と怖いことが書かれている。たとえば────“ポニータは一回のジャンプで東京タワーを飛び越える”だとか、“ライチュウの十万ボルトはインド象を気絶させる”だとか、“パルシェンの殻はナパーム弾でも壊せない”だとか、“マグカルゴの体温は約一万度つまり太陽の表面温度より四千度も高い”だとか────生物として規格外の性能を備えている図鑑説明が多いんだ」
その図鑑説明を見た魔法生物はどう思ったか。
「何度も言うが、動物は人間を含め、常に最適な進化を志す。つまり魔法という無限の可能性を手に入れた魔法動物が、
『────っ!!!?』
「というわけで、今ここにいる全ての魔法動物は“
悪魔は、今の話が本当かどうか試してみろと言う。
そこで二葉さなは、最初に仲良くなった木属性の仔猫に問いかけた。「あなたはどんなポケモンになれるの?」すると仔猫は形態変化。なんとニャオハとそっくりの姿に変身した。
『────っ!!!』
「何やら感動を多く直感しているが……まぁ気持ちは分かる。理想的な空想の産物が現実として現れているわけだからな。しかし気を引き締めろ。ポケモンは見た目こそ可愛いが、本当は怖い生物として設定されており、きちんとゲーム内でも怖い存在として描かれている。気を抜けば悪気なく大惨事が起きるぞ。飼い主のリスクヘッジ能力が問われる。元は魔法動物とはいえ、進化系の魔法でポケモンに変身した以上、それと同様の能力を獲得していると見ていい。再三言うが、
そこで悪魔は、もうひとつ。この地球の未来に関わる重大なことを言うべきかどうか迷う。
実はポケモンは、その惑星の動物と入れ替わるようにして誕生しているのでは? という仮設が存在する。
つまり惑星の動物は続々と消えており、その代わりとしてポケモンが続々と増えている。というのが小説版ポケモンの設定である。
そこでもし、魔法動物たちが進化系の魔法で、
近い未来、この惑星・地球は、フィクションであるポケモンという世界と、寸分たがわぬ姿に変貌している可能性がある。
(
悪魔は言っても詮無いことだとして口を開かない。将来的に地球とそこに住む生物がそういう進化を辿るなら、それはそれで仕方のないことだ。そして、もしそのことで戦いが起きるなら、それはそれでどうしようもない。なんにせよ、これは善悪の問題ではない。シンプルな自然淘汰の話である。仮にこの話の中に悪があるとするなら、それはインキュベーターと人類の業でしかない。悪魔は今のところ、なるようになることを望んでいる。
そして悪魔は思い返す。旅の途中、どこか見覚えがあり且つ
「危険だからって魔法動物を殺したところで、どうせ遅かれ早かれの問題だからなぁ……」
これからも魔法動物が世界中で増え続ける以上、野生の魔法動物がポケモンに進化する可能性は決して低いことではない。
そして今の悪魔のつぶやきをどう受け取ったのか、魔法少女たちはギョッとしてポケモンたちを守ろうと抱き締める。
「それでは十一限目終了。続けて座学を二、三回行ない、意識分解睡眠法で休息を取ったら最終試練を行なう。というわけで十二限目開始。魔法忍術学について授業する」
†
~19:01~
十二時限目。座学【魔法忍術学:チャクラ・性質変化・時女一族】
「まぁそう長くはならない。十二限目は歴史にも近い。飯を食いながら気軽に聞いてくれ」
悪魔は簡潔に説明する。
「実は死ぬ気の炎と魔力は混ぜることができる。ただし同じ性質同士で混ぜる必要がある。それ以外は失敗するとされる。配分は極めて難しいが、大雑把に言えば
悪魔はホワイトボードに図を貼り付ける。
:死ぬ気の炎:魔力属性:チャクラ属性:性質変化:
大空の炎 :魔属性 : 陽遁 : 生命
嵐の炎 :火属性 : 火遁 : 燃焼
雨の炎 :水属性 : 水遁 : 水分
雷の炎 :木属性 : 雷遁 : 貫通
晴の炎 :光属性 : 土遁 : 変形
雲の炎 :闇属性 : 風遁 : 切断
霧の炎 :無属性 : 隠遁 : 創造
「チャクラ属性は、
そこで常盤ななかが目を見開いた。
「ちょっとお待ちを。我が常盤宗家の華道は、江戸期においては表の顔に過ぎず、裏の顔は忍者集団だったという秘伝書がありました。戦国期においては水名氏の御庭番と敵対していた、仏門に化けた三郷忍者の総本山であったと……そして最強の忍者集団として時女一族の名があり、我が先祖はその一族をとても恐れていた、というような文献を解読しました」
「なるほど。なかなかの家柄だな。しかし今はただの華道なんだろう? おそらく江戸期後期に忍者としては没落したんだ。しかし時女一族は現代でも残っている。本家は南にあるが、分家は日本中いたるところの山奥に隠れ潜んでいる。オレも数回、遭遇した際、悪魔と名乗ったことで敵と誤解されて戦闘したことはあるが、なかなか面白い戦い方をする連中だった」
「というと?」
「死ぬ気の炎と魔力を練り合わせてチャクラを生み出し、遁術から忍術を駆使する。まぁただの超絶技巧版の魔力操作なわけだが。しかし時女一族は、
『────……』
「よくわからないか? たとえばオレが実際に戦って面食らったのは氷遁だ。それは水遁と風遁、二つの性質を組み合わせた魔係限界。魔力係数の才能的限界を超えるために編み出された創意工夫の奥義・初段。と言いつつ、有り余る才能がなければ不可能な技術ではあるがな」
悪魔は滑稽な皮肉だと言って笑う。
「氷遁を作り出すためには、まず雨の炎と水属性の魔力を融合し、さらに雲の炎と闇属性の魔力を融合し、そうして生まれた水遁と風遁を融合する必要がある。雨と雲・水と闇の才能が必須で、且つどの融合も完璧な配分でこなさなければ失敗する。そんな針の糸を通すようなことを
だが、見たこともない
魔法少女たちは誰に言われずとも死ぬ気の炎と魔力の混合を試してみる。だがなかなかうまくいかない。かなり高度な魔力コントロールができなければ不可能と知る。それは七海やちよ、エッダ、都ひなの、暁美ほむら等も同様だった。
「ま、チャクラの練習は個々人に任せる。三年修行すれば遁術ひとつが使えるようになる難易度だ。今ここで根をつめるべき代物ではない。最近時女一族の動きが活発化しているようだから、遭遇したら気を付けろ、というつもりで話した。頭の片隅に入れてもらえると助かる。じゃ、次に行くぞ」
†
十三時限目。座学。死ぬ気の炎のパラメーター。
「まさか全員、死ぬ気の炎が使えるようになるとは思わなかったから突貫工事で行く」
悪魔はホワイトボードに図を貼る。
「先刻、魔力の鋭鈍性質や、ソウルジェムのステータスとパラメーターについて説明したな? 死ぬ気の炎にもエネルギーとしての特性や、属性ごとに細かい特性がある。まず死ぬ気の炎というエネルギーは、純度・
純度とは、死ぬ気の炎の純粋さを指す。品質の良し悪しだな。純度が高ければ炎が透き通って見えて、性能が高くなる。
炎力とは、死ぬ気の炎のパワーを指す。パワーとスタミナを包括した概念だ。
炎圧とは、死ぬ気の炎による圧力を指す。魔力圧と同様、戦闘の場合は単純な攻撃力の指標として捉えて構わない」
大空の炎:推進力A 破壊力C 透明度C 硬度C 照射力C 密閉度C 幻術適合度C 合計値23
嵐の炎:推進力C 破壊力A 透明度E 硬度B 照射力D 密閉度C 幻術適合度D 合計値20
雨の炎:推進力E 破壊力D 透明度A 硬度D 照射力C 密閉度B 幻術適合度C 合計値20
雷の炎:推進力B 破壊力B 透明度E 硬度A 照射力B 密閉度E 幻術適合度E 合計値20
晴の炎:推進力B 破壊力C 透明度B 硬度D 照射力A 密閉度E 幻術適合度E 合計値20
雲の炎:推進力D 破壊力C 透明度E 硬度C 照射力D 密閉度A 幻術適合度B 合計値20
霧の炎:推進力C 破壊力E 透明度D 硬度E 照射力E 密閉度D 幻術適合度A 合計値15
「ちなみに死ぬ気の炎のレア度は、大空が一番レアで、次点で霧がレアだ。合計値だけで見ると霧が飛び抜けて弱く見えるが、合計値で勝敗が決まるなら誰も術士を苦手としない。霧の炎と幻術の組み合わせは脅威的だ。超直感を持つオレや、あの恭弥でも苦戦する。つまり、どんな属性のエネルギーでも、
故にこそ、こうやってエネルギーの特性や性質、長所や短所を把握することで、そのエネルギーの使い手としての熟練度を上げる必要がある。そう言って悪魔は話を締めた。
†
十四時限目。座学【魔法学・魔法少女史・魔法界の種類】
「さぁここから長いぞ。歴史の授業だ。同時に休憩時間でもある。特に興味ない奴は魔法動物と親睦を深めるなり、意識分解睡眠法で眠るなりしていい。ただ魔法動物と遊ぶなら、あまりうるさくならないよう遠くで遊んでくれ。チームを組んでいる奴は、誰か一人が聞いていれば記憶定着で覚えられる情報量だから、あとで仲間に聞くのも手だろう」
そう言って悪魔は授業を始めた。
「さて、この世界は広い。一般常識では大航海時代から世界地図が作成されて現代に至る。だが魔法の存在を知る少女たちは、この世界は教科書に記されているものが全てではないことを知っただろう。……なに? 能書きは要らないから結論から話せと? ポケモンと戯れるのに忙しい奴から急かされる謂れはないな」
悪魔はホワイトボードに図を貼りつける。
魔法界
┗QB魔法界:インキュベーターと魔法生物(少女・動物etc)の世界。
┗HP魔法界:魔法族(マギカ人を含むマギカ生物)の世界。
┗TP魔法界or魔術界:ソウルジェムのカケラを使って繁栄した魔術師の世界。
死炎界:ソウルジェムのカケラを使って繁栄した裏マフィアの世界。
「用語から解説しよう。QBはキュゥべえの略称だ。HPは伝説の魔法使いハリー・ポッターから取っている。TPは原初の一、月のアルテミット・ワンたるタイプ・ムーンから取っている。
まず、QB魔法界における歴史の始まりは、約300万年前まで遡る。人類の祖先たる猿人と原人の過渡期より以前に宇宙からインキュベーターという知的生命体が飛来。感情相転移テクノロジーを駆使して宇宙延命のサイクルを続け、その恩恵に預かった人類は“あくなき願望”により飛躍的な進化を遂げて
次に、HP魔法界における歴史の始まりは、紀元前1000年以上前まで遡る。とある少女の“願望”により、この世界に“呪文”の概念が生まれた。そのソウルジェムは今も星のどこかで廻っており、QBやTPとは異なる魔法文化を築き上げている。
三に、TP魔法界における歴史の始まりは、過去も未来もない“現在という観測点”にある。その観測点から遡れば、歴史は神代から続いているが不意に途切れており、ソロモンの時代から再び本格的に開闢する。また、魔法界の三分類という側面から見れば、この界隈を“TP魔法界”と呼ぶこともできるが、当人たちはこの呼び方を嫌う傾向にある。彼らは総じて“魔術界”という呼び名を好み、これに誇りを持つ。理由は後述する。
そしてマギカ人・マギカ生物とは、魔法少女や魔法動物の子供。のちに語る純血魔法族とは、マギカ人の中でマギカ人以外と子を成していない純血主義と思え」
悪魔は話を進める。
「今度は界隈の関係性について語ろう。そこで言い含めておきたいのは、
歴史の授業の趣旨を了解した魔法少女たちは、耳を澄ませて話を聞く。
「まず
というのもHP魔法界の呪文は、元は“まろびでるもの”と呼ばれる少女の祈りによって誕生し、その血族たる子供たちによって脈々と継承され普及した、立派な固有魔法《呪文》なんだ。“まろびでるもの”はHP魔法界の創造神・神祖とも呼ばれて尊ばれ敬われ、今も彼女のソウルジェムは誰も知らない場所に浮かんで世界から守られているという。
この呪文魔法の恩恵を受けてHP魔法界を発展させてきた魔法族は、魔法少女を非常に神聖視している。ただしその崇拝は神祖に対してのみ。現代の魔法少女に対しては、むしろ“魔女化すら知らず契約した、神祖が積み上げし世界を穢す、恥知らずの糞餓鬼”と認識している。特にその思いが強い純血魔法族は、有史以降の魔法少女を忌み嫌っている。そんな彼らが現代の魔法少女に対して吐き出す最上級の暴言は“人間産業廃棄物”だ。要するに“魔女化した搾りかす”という意味だな。
このことから同じ魔法界でも、魔法少女と魔法族の関係はよろしくない。ただしソウルジェムを道具扱いする文化への忌避感は共通であるため、死炎界や魔術界よりは結託しやすい間柄と言える」
その話を聞いた魔法少女たちは、産業廃棄物よばわりに眉をひそめる。だが、そうやって馬鹿にされることをあらかじめ知っておけば、もしHP魔法界の悪党と遭遇して罵倒されても、その挑発にやすやすと乗ることはなくなるだろう。
「さて、死炎界の方は、なるべく魔法界・魔術界と関わらないようにしている。加えて死炎界はそもそもが表社会と密接な関係にある極裏社会の世界であるため、完全に表社会と隔絶している魔法魔術界隈とは世界観の距離感が異なり、滅多なことでは遭遇しないし、互いに干渉する分野もほとんどない。仮に極めて稀な確率で遭遇しても、互いに波風を立てないように──主に魔法魔術界隈が──距離を置いて姿を消す」
悪魔は語る。
「一方、魔術界の方は、合理的な思考の魔術師が多いため、必要であれば死炎界や魔法界に当然のごとく足を踏み入れるし、両界隈を非常に見下している者が多い。死炎界は死ぬ気の炎というエネルギーに着目しているが、ただそれだけで進歩や発展が少ないことを馬鹿にしている。最近は匣兵器という発明品が現れたことを感じ取っているが、魔術界にとってその程度の発明品は紀元前の時点で済ませているため“やはり猿の戯れだ”と鼻で笑って肩をすくめている。
そしてHP魔法界についても、呪文魔法にこだわるあまり魔法魔術の発展性が低めなことに不満を持っており、それについて“頭の固い先進国人だ”と呆れて小馬鹿にしている。特にハナクソ味については“お前らユーモアばかり極めてんじゃねぇ”と魔術協会の純血派のお偉いさんが文句を言ったことがあるらしい。だが魔術協会の中立派や庶民派の若い魔術師からは評判がよく、自分たちもユーモアあふれるモノを作ろうと魔法族と発明品で競ったりして一部地域で交流があるそうだ」
界隈の関わりはこの程度にして、悪魔は魔法遺伝子について説明する。
†
「さて、ここからは魔法的な生物学の授業でもある。────魔法遺伝子。魔法少女が人間と子を成すと、その子は魔法遺伝子なるものが発現する。魔法遺伝子を持つ人間は、QB魔法界ではマギカ人、HP魔法界では魔法族と呼ばれる。魔法遺伝子を持つ動物は、同様に、マギカ生物・魔法族と呼ばれる」
悪魔はホワイトボードに図を貼る。
「最初のマギカ人は、魔法少女と人間のハーフであるため、基本的に50%前後の魔法遺伝子を有する。では────」
パターンA:その“最初のマギカ人”が、魔法少女と子を成すと、その子は(平均50%+100%=)約150%の確率で(確実に)マギカ人となる。そして150%前後の魔法遺伝子を発現する。
パターンB:その“最初のマギカ人”が、同じマギカ人と子を成すと、その子は(平均50%+平均50%=)約100%の確率で(ほぼ確実に)マギカ人となる。そして100%前後の魔法遺伝子を有する。
パターンC:その“最初のマギカ人”が、ただの人間と子を成すと、その子は(平均50%+0%=)約50%の確率でマギカ人となる。そして50%
「魔法遺伝子のパーセントの高さは“才能”と思えばいい。一般社会やQB魔法界からしたら“超人類・新人類としての個性・才能”であり、HP魔法界からすれば“純血魔法族としての才能”だ。このような交配が300万年前から連綿と繰り返されてきたことにより、現在の人類は
そして魔法遺伝子を有する一般人の両親が子を成す時、ごくまれにTP魔法界にとって“どうでもいいが無視できない現象”が発生する。たとえば父親が0.4%、母親が0.6%を有していたことで、産まれてくる子の魔法遺伝子が
魔術回路とは、魔力を通す神経のようなものだ。一般的な人間の体にそのような神経はないが、魔術界の人間はその魔術回路を用いて魔術を行使する。それは魔法族も同様であるが、彼らは魔術回路という呼び方をせず、魔力回路という呼び方を好む。あえて(そこまで変わらないくせに)違う名を使う理由は、その仲の悪さが起因しているのだろうか。もちろんそれ以外の理由もあるのだが。
「めったにない確率だが、一般人の中で突然、魔術回路を有した者が生まれてくる理屈は、大抵このような要因が考えられる。これはHP魔法界における“マグル生まれの魔法族”も同様だ。ちなみにマグルとは、“魔法を持たない普通の人間”を指している。これはHP魔法界の中でも
話を戻す。つまるところ純血の魔法族は、常に高い魔法遺伝子を有する者、または魔法少女と交配することで、マギカ人の血脈を保ってきた。それはTP魔法界の魔術師も同様である」
次に悪魔は“魔術回路”について説明する。
「さて、先ほどの魔術回路の件で“魔力は人体に毒”という話はどうなったのかと気になっている者もいるだろう。そもそも魔力が人体に毒だと知らない奴らも、これだけは聞いておけ。
基本的に
悪魔は咳払いする。
「いいか。お前たちは、これから過酷な魔法少女の生存競争を生き残り、やがて大人になって、もしかしたら素敵な人と結婚して、子を成すかもしれない。その時に“必然の悲劇”が起こらないよう、将来家庭を持つことを考えている魔法少女は特に、よく聞いていてほしい」
前提知識の説明を終了した悪魔は本題に入る。
「魔法少女が子を孕んだ時、胎児は魔力が飽和した胎内で育つことになる。魔法少女の魔力は人体に有害であるため、普通、胎児は即死する。が、
そして魔術界では、この生体的な魔術回路と呼べる魔力血管を改良することで、現在の工学的な魔術回路を完成させて、その質を高めていった。また、HP魔法界の魔法族は、魔術回路を持たず、原始的と言える魔力血管をそのまま用いて呪文を使っている」
悪魔は余談を話す。
「ちなみに魔力血管や魔術回路を持たない人間は、他人のソウルジェムを手に取って魔力を生成したり、固有魔法を発動したりすることはできない。
これはオレにも当てはまる。オレはとある理由で叛逆魔法を有しているため、そのルールに逆らって使用できるが、実はそれだけじゃない。
ソウルジェムは魂だ。魂には秘めた意志が輝いている。そのソウルジェムがなんらかの要因で外界を認識することができれば、担い手に応えて力を貸してくれる場合がある。オレは笹川京子という魔法少女のソウルジェムを
ソウルジェムを奪っている。その言葉に反応した魔法少女たちは、いったいどういうことかと目を見張る。
しかし悪魔は深く己を語らない。なにより今の余談で与えたかった影響は、
「ちなみに黒江の場合。彼女は錬金術で“外付け魔力回路”を作製し、それを杖や剣に装着しているため、死ぬ気の炎で魔力生成装置を起動させて魔力を駆使することができる。このように抜け道はいくらでもある。たとえ一般人でも魔法界に首を突っ込んでいる奴は、そういう例外を駆使して意想外の奇襲を仕掛けてくる場合があるから気をつけろ」
戦闘への忠告。続いて悪魔は怖かい注意事項を話す。
「一度この目で見たことがあるから教えるが、魔法少女の子供をレントゲン写真で撮影した際に、その子供の魔力血管がレントゲンに写っていた事があった。そのときはオレがなんとか隠したが、これには重々注意することだ。一般社会に魔法少女やマギカ人の存在がバレるとマズイのは言うまでもないことだが、一番危険なのは魔法界や魔術界に子供を狙われることだ。先ほど言ったように、魔法族や魔術師はマギカ人と子を成すことで魔力血管・魔術回路の研鑽を重ねることを目的とする。それを目的とする奴らは、大抵の病院に根を張っており、“才能”を持つ奴を見つけたら誘拐・強姦なんて当たり前。最悪、TP魔法界は神秘の秘匿のため、その子供を殺害することもある。
そうならないためにも、子を儲けた魔法少女は、世の魔法界から搾取されないために、隠れ潜む覚悟を持つ必要がある。生半可な生き方じゃあ、元の日常には戻れないと思え。なぜならお前らは“化物一歩手前の怪物”になってしまったんだからな。そのことを自覚した上で、強かに生きることを願う」
悪魔の容赦ない言葉が、少なくない魔法少女たちの心を突き刺す。
「まぁこんなところか。授業終了。意識分解睡眠法で休息を取れ。以降、二時間ほど自由時間とする。その間に魔法動物を相棒として親睦を深め、戦闘コンビネーションを組み立てろ。そして九時になったら入名クシュ・水樹塁・志伸あきらはオレの下に来い。その後、最終試練を行なう。実力順序を上げる最後の機会だ。抜かるなよ」
†
~20:55~ 悪魔的相談室【入名クシュ・水樹塁・志伸あきらの問題】
魔法少女と
一方の悪魔は縁側に座り、その様子を腕を組んで見守っていた。そこに入名クシュ、水樹塁、志伸あきらがやってくる。
「五分前行動とは殊勝だな」
「死活問題だから」
「み、右に同じく……」
「えっと……ボクはどうして呼ばれたのかな……?」
悪魔は二つのメガネを取り出しつつ、志伸あきらの
「志伸あきら。お前は自分の武器について早くなんとかした方がいい」
「……!」
「言われなくても分かっているだろうが、魔法少女はソウルジェムが本体だ。そしてソウルジェムの位置は魔法少女の本心にも関わってくる。その理屈に則るなら──もしかしたら違うかもしれないが──自分の命を拳に乗せて戦うタイプは、端的に言って“変態”だぞ。七瀬ゆきかと同類じゃないか。お前、そんなに命懸けの戦いに興味があるのか?」
「っ!? それは心外だよ! 本当に誤解だッ!! ボクだって……好きでこんな弱点を持ったわけじゃ……」
「ならソウルジェムの位置を別の場所に移動させることだ」
「え?」
「魔法衣装をいじればいい。魔法少女の変身衣装は
「…………」
「盲点だったか? 実は魔法衣装は自由に変えられる。話は終わりだ。あとはどうすればいいかもう分かっているならそれでいい」
志伸あきらは会釈して振り返る。そこで悪魔が言った。
「あぁそれと。魔力の基礎コントロールを身につければ、痛覚遮断と同様、魔力の遮断も可能だ。魔力遮断を使えば、魔法少女になって強化された身体能力を一般人レベルまで戻すことができる。ただし魔力遮断中は奇襲に気をつけろよ」
「……!!」
「
志伸あきらは瞠目する。彼女は魔法少女になって身体能力が向上したことにより、好きな空手で手を抜かなければいけない憂き目に遭っていた。加減しなければ相手をケガさせてしまう上に、最悪殺してしまうほどの力の差があるためだ。故にそれが悩みの種だったのだが、今ここにまさかの光明を得た。志伸あきらは「押忍!」とお辞儀して小走りで立ち去る。さっそく魔力操作の基礎練習に入るようだ。
「で、水樹塁。お前には“魔眼殺しの眼鏡”をやる。丈夫に作ってあるが、もし壊れたりしたら調整屋を仲介しろ」
錬金術師たる黒江に作らせた魔眼殺しの眼鏡。それを掛けた水樹塁は、死にみちあふれた世界が見えなくなったことに感激して目に涙を溜める。
「悪魔。私は?」
「そう焦るな。まずはこの眼鏡を掛けてみろ」
入名クシュは眼鏡を掛ける。すると驚いた。現在時刻は夜の九時前。周囲は夜空の明かりに適した世界が広がっているはず。だというのに眼鏡を掛けた途端、全ての景色が真っ昼間のように明るくなった。星空は青空へ変わり、月光は太陽として目に映る。
「施術系の魔法とアシュリーの転換魔法を組み合わせて作製した昼夜逆転眼鏡だ。そして失敗したようだな。世界が昼間に見えているなら、今頃お前はブッ倒れて眠りに就いているはずだ。どうやら視覚情報の
入名クシュは無表情だが、その心の中では雨が降り始めている。
「……いや、だがその高すぎる魔力係数を逆手に取るか……? クシュ。幾つもある中の一つの案だが、アシュリーから転換魔法を学び取って修得してみろ。アシュリーの魔力係数では、その眼鏡の通り効果がなかったが……お前自身の魔力係数なら、呪いと相殺されていけるかもしれない。ほかの魔法を開発する場合、継続系の魔法はやめておけ。魔力の無駄遣いだ。背に腹はかえられぬと言うのであれば、自分の中できっちり使用制限を設けることだ」
「使用制限?」
「制約と誓約。
「それは限定的すぎる。作成コストが高いのに壊すのはもったいない」
「贅沢を言うな。……お前は強欲だな。たしかに
「†異端審問官†クシュのアトリエ……いいかもしれない」
「ならばそこにいるピュエラケアに聞いてみろ。お前の実力なら錬金術師の世界でも生き残れるだろう。ただし錬金物で商売をするつもりがないならピュエラケアは何も話さないだろう」
「そうなんだ。どうすればいい?」
「お前の才能を前提にアドバイスするなら────創造・改造系の魔法、設定・誓約系の魔法、転換系の魔法の三種類を開発して組み合わせろ。ただし魔法は開発するたび因果が減る。才能が枯れていくんだ。既に因果が少ない奴ならそこまでデメリットにはならないが、お前みたいに才能があるからこそ強いタイプは戦闘がキツくなるぞ」
「構わない」
「ならば、お前が声を掛けるべき・調べるべき相手は……ジュリー凪、ケルト神話の書物、アシュリー・テイラー辺りか。また、由良蛍あたりの魔法を学んで対策を立てるのもアリだろう。たとえば
「……!」
「いや、あるいは、いっそのこと
「────」
「ヒントは出した。知恵をこらせ。この道場はそろそろ終わる予定だが、多くの魔法少女と人脈を築く絶好の機会でもある。さっさと行ってこい」
「ありがとう」
入名クシュはさっそく走り出す。が、不意に立ち止まると振り返った。
「でも……悪魔はいいの?」
「────────」
「生き返らせたい人がいるんじゃなかったっけ?」
悪魔は目を細めて俯く。
「オレが悪魔契約する相手は“二度と魔法少女にならない奴”か“自分の大切な人を生き返らせたい奴”だけだ。お前はそのどちらにも当てはまらない。例外を作るわけにはいかない。これは多くの罪を犯してきたオレが死んでも守るべき、譲れないものなんだ」
「……そう。わかった」
悪魔の決意が固いと知り、入名クシュは二度と振り返らず立ち去る。
「浮かない顔してるね、小動物」
いつの間にか和服に着替えていた恭弥アーデルハイトが縁側を渡ってくる。まるで我が家のように我が物顔で歩く威風堂々ぶりには呆れを通り越して感心するほどだ。そんな彼女は、不意にデリケートな話題を突っ込んできた。
「ねぇ。前から思ってたんだけど。並中二年の笹川京子。いつ生き返らせるの?」
「────」
「うちのボクシング部主将から“そのことに関しては沢田に言うな”と言われていたけど、それに僕が従う義務はない。ねぇ、小動物。ただ魔力をソウルジェムに注ぐだけで肉体が再生される魔法少女を、どうしていつまでもその目の中に入れているんだい?」
「…………」
「そんなに大事な
「いちいち説明するのは手間だ。それに、お前には関係ないだろ」
「君の非行のせいで笹川京子まで不登校にされている。風紀委員長として、その事実から目をそらすことはできない。笹川了子によれば“君と笹川了子が絶望した事件”があったようだけど……それ、僕に聞かせてくれないかな」
「……近いうちに知ることになるさ。それより今は────あいつらの
†
時は少し遡り。悪魔が用意した二時間の自由時間。生徒たる魔法少女はその時間を使って、多くの魔法動物と交流する。
その中で、チームみかづき荘と言えば────
芝生の上で環ういは正座する。膝の上には一羽の可愛らしい海燕。頭の上には一匹の美しい白
環いろはは冷や汗を流しつつ頭上を仰ぐ。白い
そこでシトピ隼人が豆知識を語り聞かせる。
「言っとくが魔法動物は、何年何十年何百年何千年と生きている個体も少なからず存在する。それは進化の願い事を叶えた時に、人間以上の知能を手に入れたことが最大の要因だろう。結果、賢く長生きした魔法動物は世界各地で目撃されていき“妖精・妖怪”の伝承存在と同一視されるようになった。さすがに伝承の存在と完全に同一な奴は少ないだろうが、中には“本物”もいるかもしれねぇ。ともかく、そいつらは
それを聞いた環姉妹は得心する。どうやら彼ら魔法動物は、自分たち魔法少女より何世紀も年上であることが少なくないようだ。そんな先輩魔法少女(?)を匣兵器として利用して良いものか。「なに案ずるな」「我らは強者に従う」「これは決して逆らえぬ悪魔と恭弥の決め事だ」「ならば黙って後輩の助けとなるのみよ」四体の魔法動物は目を瞑る。運命を受け入れる覚悟。それを表明した彼らは、これ以上、口が過ぎるのをやめた。
七海やちよは微笑する。足元の白うさぎ。鼻と丸いしっぽをピクピクと震わせて臭いを嗅ぎ、薄暗がりの膝の下に屈んで入ってきて靴の先端をツンツンと鼻で突く。その愛らしい動きに思わず笑みがこぼれる。「あなたは喋らないのね。魔法動物でもかなり“若い”方かしら。魔力の練度を見ればなんとなくわかるけど、たぶん契約してから一年も経ってないわよね。さて、そんなあなたはどんな魔法動物に変身して、どんなポケモンになるのかしら?」その言葉を聞いて耳を立たせた白うさぎは、角の生えたうさぎに変身。「なるほど……まるで欧米伝承のジャッカロープね。日本で目撃されても、きっとジャッカロープと呼ばれたでしょう」さらにジャッカロープは形態変化で“のりものポケモン”ラプラスに変身した。「……! か、かなり変わったわね……ジャッカロープとの共通点が“角”しかないわ……もしかして契約したあと海に憧れたの? それとも以前から海を泳いでいたのかしら。なんとも不思議なうさぎさんね。ラプラス」
ほか、由比鶴乃はポカブ、深月フェリシアはケンタロスのブレイズ種、二葉さなはニャオハと友達になる。
黒江は、突として雨燕の大和がポッチャマに変身して腰を抜かす。そして一匹のポチエナが黒江の震える手を舐めた。
一方、暁美ほむらは熟考と厳選の末、逃げ回る四体の魔法動物を捕獲した。笠を被る
ほか、千歳ゆまはチューリップの魔法動物にしてポケモン・チュリネと仲良くなっていた。しかし千歳ゆまは魔法動物を仲間にすることを許されない。自力でグリーフシードを入手できないからだ。
そして鹿目まどかはコアルヒー、美樹さやかはアシマリを仲間にする。
かくして魔法少女たちは着々と、ポケモンをゲットしていった。
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