※この作品はR-18です。

アクマレコード 魔法少女ヒットマンDIAVOLO!   作:形のない者

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【君たちの言葉で言い換えれば……“赤い糸”ってやつかな?】Dキュゥべえ

 

 大東区の住宅街。放課後の児童は通学路を使って帰路に就く。銀髪青目で紺色の制服を着ている小学生・八雲みかげも早く家に帰るため急いでおり、そのため近道の路地裏に駆け込んだ。路地裏を使うことは学校で禁止されているが、八雲みかげは魔法少女なので問題なし。

 

「……?」

 

 そこで八雲みかげは異常なものを見つけた。路地裏の薄暗がりで泥だらけの人が倒れている。男の人だ。中学生くらいだろうか。

 

「大変!」

 

 駆け寄って呼吸を確認。その瞬間、倒れている人から多くの魔力パターンを感じた。おそらく六つ程度か。まさか魔法少女なのかと疑うが、しかしどこからどう見てもその人は気絶している男性である。だが魔力を感じた以上、これが魔法少女関連であることに間違いはない。近くに魔女反応もないことだし、すぐの危険はなさそうだ。八雲みかげはどうしようと首をかしげ、そうだと閃く。

 

「姉(ねえ)ちゃに見てもらおう!」

 

 とりあえず調整屋をやっている姉に見せれば治してくれると思って、魔法少女の筋力で青年をおんぶし、とっとこ走り出した。

 

          †

 

 八雲家。両親は仕事で不在。姉も調整屋の仕事が一段落して帰宅しているはずだ。

 

「ただいまー!」

 

 いつもと変わらぬ快活な声で帰宅した八雲みかげは、ふと思う。最初はリビングのソファに寝させようと思ったが、泥だらけのためソファが汚れてしまう。かといって洗面所に下ろすのは床が固いし寒そうだし可哀想だ。

 

「おかえり~」

 姉の声が聞こえた。みかげは助けを呼ぶ。

「姉ちゃ! たすけて~!」

「……!」

 

 妹の助けを呼ぶ声に驚いた姉は、急いで玄関口に走った。するとそこには一回りもふた回りも大きな人間をおんぶする妹の姿があり、いったい何事かと驚く。

 

「ちょ……みかげ。その人、どうしたの!?」

「路地裏で倒れてたの! 助けてあげて!」

「た、助けてあげてって言われても……お姉ちゃん、治癒なんて使えないわよ……?」

「じゃあケガがないか確認して! 風呂場に下ろすから、泥も落としてあげようよ!」

 

 その瞬間、姉は勘付いた。どこかで見覚えのある姿だと思っていたら、妹が連れてきた青年はとんだ客人だった。

 

「────ちょ、ちょっと待って! それなら庭でいいんじゃない? 水道のホースを浴びせれば起きるかもよ?」

「え~? なんかそれはひどくない? 水道の水は冷たいよぉ!」

「いいのよ。一日に二回も倒れるなんて……無茶しすぎなんだから。これは罰みたいなものよ」

「? 姉ちゃ……この人のこと、知ってるの?」

「えぇ。まぁね……」

 

 ともあれ八雲みかげは方向転換。外に出て庭に回り、地面に下ろして水道の蛇口を回す。

 その間、姉は青年の体を確認。全身、特に顔面がアザだらけだったりするが、水で洗っても問題なさそうだったので、妹にゴーサインを出し、青年の体に容赦なく冷水を浴びせる。

 

「────…………ブッ!? ちょ……冷たっ! やめ、やめろっ!」

「お~起きたぁ!」

「あらあら~……おはよう、悪魔さん?」

 

 ホースから噴出する水が勢いを失う。

 そうして目を覚ました青年────もとい悪魔は、目の前に立つ銀髪青目の美人を見上げて呆然とした。

 

「……お前は、たしか……今朝、調整屋で会った……」

「八雲みたまよ。まさかまた会うなんて……これも運命かしら?」

 

        †

 

 八雲宅にて、悪魔はシャワーを借りて全身の泥を落とした。温水を浴びることで全身の傷口が痛む。それを我慢して体を洗った後は、衣服の手洗い。それが終われば死ぬ気の炎の熱で乾かして服を着る。十分と掛からず風呂場から出てきた悪魔は、お礼を言うためリビングに向かう。

 

「上がった。みたま、礼を言う」

「いいのよ~。あなたを見つけてきたのは、うちの妹なんだから。お礼はそっちにお願いねぇ~」

「あぁ」

 

 悪魔は小学生くらいの女の子を見つめる。

 

「それで……君は?」

「ミィは八雲みかげ!」

「みかげか。オレは悪魔だ。助けてくれてありがとう。気付いたら意識を失っていたみたいでな……もしあのままだったらヤバかった。だからみかげは命の恩人だな」

「え~? そうかな~?」

 

 お礼を言われたみかげは嬉しそうに腰をひねる。

 

「さて、それじゃあオレはこれで。ただ何か依頼があるなら恩返しに引き受けるが……」

「特にないわ~」

「えーっとね、ミィはもう少し休んでいってもいいと思うな! だって全身ボロボロだし、目の下にクマができてるよ?」

「……そうか。だが見苦しいだろう。包帯は巻いて手当も済んでるし、休むなら公園でもできる」

 

 悪魔は最後に礼を言って廊下を渡り、玄関口に向かう。

 その時、ピンポーンと呼び鈴が鳴った。

 

「はーい!」

「あぁ待ってみかげ。この魔力パターンは十七夜(かなぎ)ね。わたしが出るわ~」

 

 八雲みかげが元気よく応接に出る。悪魔は邪魔してはいけないと廊下の隅に立つ。

 

「どちら様ですかー?」

「だからみかげ~! 待ってって言ったでしょ~」

 

 みかげによって開かれる扉。

 その先には、悪魔にとって見覚えのある純白の魔法少女が立っていた。

 

「おお……姉妹揃って出迎えか。少しみたまに報告があってな。みかげも聞いた方がいい」

「なになに? とりあえず上がって!」

「いらっしゃ~い」

「上がるぞ。……というのもな。実は先ほど魔法少女の集団同士が戦闘するという異常事態が発生してな。それに悪魔と名乗る疫病神が関係しているというのだ、が────」

 

 靴を脱いで上がり框を踏み越えて廊下の先を見た途端、十七夜と呼ばれた純白の魔法少女は我が目を疑うように硬直した。

 

「…………」

「…………」

「あら~? これはもしかして、普通に物騒な修羅場というやつかしら~?」

「?」

 

 悪魔は冷や汗を流して会釈する。が、相手の反応は辛辣だった。

 

「なるほど。貴様は私の友人をも巻き込もうというのだな。この疫病神め」

「散々な言い分だな。まぁ何も言い返せないが……」

 

 毒を吐かれた悪魔は肩身狭く縮こまった。

 

          †

 

 八雲家のリビングにて。悪魔と八雲みかげに対するは、テーブルを挟んで八雲みたまと純白の魔法少女。

 

「和泉(いずみ)十七夜(かなぎ)だ。よろしく疫病神」

「悪魔だ。改めてよろしく。和泉かがみ」

「十七夜だ」

「おっと。人の名前を間違えるという失礼を働いてしまった。お互いに許そうか」

 

 バチバチと視線に火花が散る。互いに超直感と読心で相手の心を読めるため、ここでは記述しきれないほどの心理攻防が起きている。その全てが相手の煽り耐性の高低や弱点を調べるための直感と読心であった。

 

「はいはい。ケンカはそこまでー!」

「みかげの言う通りよ~? 話を聞く限り、悪魔さんだって悪気があったわけじゃないんだから……」

 

 仲裁に入る八雲姉妹。だが十七夜は警戒心を隠さず悪魔を弾劾する。

 

「だがな。なぜかは分からなかったが、彼を狙って活動する魔法少女が外から現れたのだ。それで大東区の魔法少女が被害を受けた。この落とし前は付けねばならん」

「落とし前……それはつまり、実力で排除すると?」

「そうだと言ったら?」

「平行線だな。互いに殺す気はない。無駄な戦闘になる」

「挑発には乗らんか。確かに根本的な解決にはならない」

「ならばどうするか……オレが大東区を離れれば良いだけの話だ」

「その通りだ。話が早くて助かるよ」

 

 意外とこの二人、息が合うのでは? と思うレベルでスムーズに話の決着がつき、八雲姉妹は困惑する。

 

「みかげ。みたま。ほんの少しの間だが世話になったな」

 

 悪魔は立ち上がり、さっさと八雲家から立ち去る。

 すると和泉十七夜も立ち上がり、悪魔が大東区を出るまで監視するためか追随する。

 

「やけに警戒するんだな」

「厄介の種だからな。本来なら気に入らない者はぶちのめすのだが……八雲姉妹の手前、荒事は避けている」

「つまりあの二人がいないと灸を吸えられていたわけか……意外と過激派なのか?」

「守るものがあるだけだ」

 

 言い合いながら玄関口に向かう悪魔と和泉十七夜を見て、みかげが立ち上がる。

 

「うーん……ミィも付いていこうかな!」

「あ、みかげ!」

 

 みかげは何を思ったのか悪魔に同行。三人は八雲家を出て西へ歩く。

 そこで悪魔の腰から突然キュゥべえの声が響いた。匣が話したいとアピールしたいのか震えている。

 

「やぁ。八雲みかげ。久しぶりだね」

「────!? あれ、キュゥべえの声?」

「どこからだ?」

 

 悪魔は匣兵器を腰のベルトから取り外して二人に見せる。

 

「僕はここだよ。なぜか神浜市では活動できないから、この匣の中で過ごしているんだ」

「えぇー! こんな小さな箱にー?」

「驚いたな。そういえば最近キュゥべえを街で見かけなくなったが……活動不可というのと何か関係があるのか?」

「さぁ。それはまだ分からない。ただ僕が声を掛けたのは、それとは別の話だよ。八雲みかげ、君に用があるんだ」

「ミィに?」

 

 キュゥべえは八雲みかげに言いたい事があるのか語りだす。

 

「八雲みかげ。君の願い事は、たしか“姉の願いを打ち消す”ものだったね?」

「うん……」

「それでね。悪魔が大東区に近付いた時から気になっていたんだけど……急に悪魔の因果の糸が強く絡まりだしたんだ。どうしてだろうと様子を見守っていたら、八雲みかげが悪魔に触れた段階で確信した」

「……?」

「八雲みかげ。悪魔が神浜市に来たのは、少なくとも八雲みかげの願いの影響だろう。悪魔と八雲みかげの間には、とても強力な因果の糸が絡まっている」

 

(────なん、だと……?)

 

 悪魔は突然の情報に驚くほかない。まさかの出来事。意外な繋がり。思わぬ運命。八雲みかげの願い事の目的は何か。気になることは盛り沢山だが、八雲みかげが先に問い掛けた。

 

「えっと……因果の糸って、なに?」

「そうだね……君たちの言葉で言い換えれば……“赤い糸”ってやつかな?」

「!」

 

 ほんの少し赤らんだ八雲みかげは、悪魔の顔をちらりと見上げる。

 

「……その、キュゥべえ。もし、それが本当なら……つまり、どうなるの?」

「簡単なことさ。君の願いを悪魔が叶える可能性が高い。ただし因果の糸というのは、意外なことであっさり断ち切れたりするものだ。因果は常に変動し、他の因果から容易く影響を受ける以上、何事も絶対という事はない。ただひとつだけ確定しているのは、悪魔が神浜市に訪れた運命は、八雲みかげの願いがもたらした結果だと断言できる。なぜなら結果論だからね。現に二人の間で渦巻く因果の糸は膨大だ」

「そ、それじゃあ……悪魔はミィの願いを叶えてくれる……姉ちゃのヒーロー……! ってことぉ!?」

 

 次の瞬間、八雲みかげは興奮したようにピョンピョン飛び跳ねて悪魔の腕を引っ張った。

 

「ねぇねぇ悪魔さん! ミィの姉ちゃを助けてくれる!?」

「えっ!? いや、困っているなら助けてやりたいが……」

「八雲みかげ。運命とはなるべくしてなるものだ。あまり強引に物事を動かそうとしたら、想定の正反対の出来事が起きるかもしれない。僕が打ち明けたことで因果の糸が変動する可能性だってある。そこを念頭に置いた上で行動してくれよ」

「えー! じゃあなんでキュゥべえはそんなこと言ったのー? キュゥべえが話したせいで運命の赤い糸が切れちゃったらどうするつもりだったのー!」

「……それはそうだ。キュゥべえ。お前……何かを狙っているな?」

「否定はしないよ。僕は八雲みたまの願いさえ巧く使えば、全てがハッピーになると思っているからね」

 

 悪魔は直感するまでもなく、キュゥべえが何かを企んでいることを察する。

 

「なぁみかげ。みたまの願いってなんだ?」

「えっ……」

 

 ふと八雲みかげは、キュゥべえの匣を見つめる。

 

「……下手にいじくりまわすと、因果の糸が切れると言ったばかりだよ。自然な流れで知るのが一番だと思うな」

「っ……! …………」

 

 それきり八雲みかげは口をつぐんでしまった。

 そこで悪魔は直感する。

 

「────和泉十七夜。お前、八雲みたまの願い事を知っているな?」

「だからなんだ。友人のプライバシーを疫病神に明かすわけあるまい」

「……そうか。分かった」

 

 なんだかキナ臭い雰囲気(ハナシ)になってきた。

 ここは無理に聞くべきか。だがそれで関係が悪化すればキュゥべえの思うツボか。

 

(クソッ……こういう時にインキュベーターは優位に立てる……オレも因果の糸が見えれば……)

 

 なんとも言えない気持ち悪さを残して、悪魔は今回の件を保留にすることにした。

 下手に動けば何かが最悪な方向に向かうかも知れない。だが動かなかったことで何かが最悪な方向に向かうかも知れない。

 人は未来を知ることはできない。運命とはなるべくしてそうなるものだから。

 故に悪魔は臨戦態勢の状態を維持することにした。これから何が起ころうとも、すぐに三人の下に駆け付けられるように。

 

          †

 

 大東区から出るため歩く中、ふと悪魔は八雲みかげに聞いてみた。和泉十七夜も会話に参加する。

 

「なぁ。小さなキュゥべえって知ってるか?」

「小さなキュゥべえ? ううん。知らない」

「そんなものがいるのか?」

「探している奴がいるんだ。大切な奴なんだと」

「へぇ……わかった! ミィも探してみる!」

「しかし相手は小さいとは言えキュゥべえだ。みかげ、あまり関わらない方がいいぞ」

 

 魔法少女に関するうわさは流さない。今回それで失敗したばかりだし、和泉十七夜との対立が深まる話題だ。それに聞くまでもない。八雲みかげは願い事で姉を救いたいらしいことは先の話で理解した。和泉十七夜も魔法少女としては心配ないレベルで心身ともに強い。その強さゆえ、もしかしたら元の人間に戻る必要は皆無だと断言することだってあるかもしれない。

 

 故に悪魔は大東区の散歩も終えたことだしと別の区へ向かう。

 その時、聞き覚えのある声が三人の耳にこだました。

 

「あっ! 姉ちゃん! と、みかげちゃん! と……悪魔じゃねぇか!」

「……壮月? なぜここに……それに悪魔とはいったい……」

「あ、壮月お兄ちゃんだ!」

「…………」

 

 三人の前に現れたのは和泉壮月。彼は悪魔の後ろ首に腕を回して陽気に挨拶する。

 

「また会ったな! 相変わらず生傷が絶えないみたいだが、また誰かを助ける為に戦ったのか?」

「……まぁそんなところだ。それより……そうか。お前たちは姉弟だったのか……」

 

 和泉十七夜は目をぱちくりとさせている。

 

「おい、壮月。なぜコイツのことを知っている。自分のことを悪魔と名乗る変人だぞ」

「いや、姉ちゃん! こいつさ。俺が不良にボコられてる時に助けてくれたんだよ!」

「……なに?」

「それがめちゃくちゃ強くてさ! いやー俺も合気道習おうかなぁ。姉ちゃんも護身術やってるだろ? 教えてくんない?」

 

 ────微妙な沈黙が流れる。

 

「……あれ? 姉ちゃん?」

 

 和泉十七夜は思う。今までの態度と、弟が世話になった感謝。それとこれとは話が別だと確信し、素直に発言する。

 

「悪魔。今までの発言は訂正しよう。お前は良い疫病神だな」

「それ訂正になってんのか?」

 

 悪魔は皮肉を返す。

 

「身内が助けられると手のひらを返すのか。チンピラの習性と似ているな。狭い範囲(コミュニティ)でしかイイ顔をしないわけか」

「恩義には感謝で返す。当然のことを皮肉られる謂れはないな」

「まったくだ」

 

 悪魔にしては珍しく、相手を気遣うことのない口調で軽口を叩く。それは相手が読心術を持っており、本気で言っているわけではないことを理解してくれているからだろう。故に誤解を恐れず暴言を吐ける。

 しかし傍から見れば口喧嘩にしか聞こえないのはご愛嬌。悪魔と和泉十七夜の関係は一触即発のように見えてしまう。

 

「えっと……姉ちゃんと悪魔、喧嘩してんのか?」

「ケンカはだめだよー!」

「? 何を言う。喧嘩などしてないぞ」

「あぁ。互いに口さがないだけの、ただの軽口さ」悪魔が言う。

 

 そこで和泉十七夜が弟の壮月に訊く。

 

「それで壮月。なぜお前まで同行している」

「いや、ちょっと西に用があって……姉ちゃんこそ珍しいじゃん。男連れなんてさ」

「からかうな、面白くない」

「ごめんって! みかげちゃんもいるもんな。三人はどこに向かってんだ?」

「私は見送りをしているだけだ」

 

 壮月の疑問に悪魔とみかげが答える。

 

「これから中央区に向かう予定だ」

「そうなんだ! それならミィも中央区に行くー!」

「おぉマジか。オレも中央区に用事があるんだよ! なら途中まで一緒だな!」

「…………」

 

 和泉十七夜は苦虫を噛み潰すような顔で壮月を見守り、ふと悪魔を見やる。

 

「心配するな」

「……そうか」

 

 悪魔と和泉十七夜の、主語のない会話。

 それを単なる独り言として処理した壮月は、ずっと気になっていることを悪魔に質問した。

 

「なぁ悪魔。お前の両手ってさ。めっちゃ指輪がジャラジャラしてんのな」

「うん? あぁ……どれも貰い物だから外せないんだ」

「貰い物?」

「護身用でな。これでいつでも不良相手にメリケンサックをお見舞いできるらしい」

「ははは! なんだそりゃ! 物騒すぎるプレゼントだな!」

 

 悪魔の冗談に笑う壮月。

 やがて駅に辿り着き、和泉十七夜と別れて三人は電車に乗る。

 向かうは中央区の神浜市駅。三人は他愛ない話をしつつ、工匠区を越えていった。

 

          †

 

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