※この作品はR-18です。

アクマレコード 魔法少女ヒットマンDIAVOLO!   作:形のない者

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【《水波レナと秋野かえでを生き返らせてほしい》】十咎ももこ(※)

 

「っ、ぁ……!」

 

 初めての快感に痺れ、溺れながら────走馬灯のように去来するメモリア。

 

 想定以上の気持ちよさに面食らって、嫌がり欲しがる意識が明滅する。

 

          †

 

 魔法少女になってからの思い出。

 七海やちよとの出会い。

 梓みふゆとの出会い。

 安名メルとの出会い。

 安名メルの死。

 梓みふゆの失踪。

 七海やちよから突然チーム解散を告げられたこと。

 それから期間が空いて……

 水波レナとの出会い。

 秋野かえでとの出会い。

 三人でチームを組んで愉快な毎日。

 さらに時を経て……年を跨いで……。

 

 つい先日のこと。

 レナとかえでが魔女と戦ってるのに、そうとは知らず教室の掃除当番をやっていた。売られた喧嘩を買うため男友達と箒で打ち合って遊んで、一緒に女子に怒られたり。掃除当番が終わって魔力パターンを探ってみたら反応が見つからない。慌てて一番近い魔女反応の所に向かったら、突然レナとかえで(そしていろはちゃん)の魔力パターンが現れた。急いで駆けつけると三人はてんやわんやで、落ち着かせて話を聞くと倒れている男の人が助けてくれたという。

 

 バッドタイミングももこだ。後輩のピンチに完全に出遅れた。男の人が助けてくれたのは本当に幸運だった。彼は悪魔と名乗ったようで、最初は変な奴だと思った。でも命の恩人である事に変わりはない。魔法少女でもないのに魔女と戦える男子は初めてでびっくりしたけど、とりあえず何か事情がありそうなので普通の病院ではなく調整屋に連れて行くことにした。

 

 よいしょと悪魔を背負って調整屋に急ぐ。女の子なのに力仕事が担当というのは妙に複雑だが、これが十咎ももこのキ(・)ャ(・)ラ(・)なので仕方がない。調整屋に着いてみたまに事情を話し、白いベッドに寝かせる。そのとき────ドキリとした。まじまじと悪魔の顔を覗き込んでしまい、その無意識の行動をレナに指摘された時は心底焦った。

 

 ────自分が面食いだとは思わなかった。結構中身で好きになるタイプだと思っていたから驚いた。最初は何かの間違いだろうと心臓病を疑った。跳ねるような鼓動は混乱を招いた。体の奥から熱くなる。風邪を引いたかなと笑ってみた。

 

 一目惚れだった。

 

 そのことを必死に押し隠すたび、そのことを必死に伝えたくなった。

 

 だからだろうか。あんな馬鹿な真似をしたのは。

 みたまが席を外し、いろはちゃんがタオルを替えに行って、レナとかえでがジュースを買いに行った時。

 その隙を突いて、どうして膝(・)枕(・)なんてしてしまったんだろう。親にバレないようイタズラした時のドキドキと全く同じだった。でもそれだけじゃないドキドキもあった。まぁ、いわゆる……魔(・)が(・)差(・)し(・)た(・)ってやつだ。

 

 いつものアタシらしくない行動だ。恋は盲目とは言うが、ここまで人をおかしくさせるものなのかと後で苦笑した。目の前でスヤスヤと眠っている悪魔の寝顔を見ていると、なんだか居た堪れなくなって即撤退。証拠隠滅。悪魔の頭の下に枕を戻してシーツのシワを直して、自分の額に滲む冷や汗を拭い取る。

 

 その時、急に悪魔が飛び起きた。もう心臓が爆発するかと思った。そのくらいドキドキはバクバクに変わってしどろもどろだった。目が合った瞬間、額から三本指を弾くようなチャラい挨拶をしてしまったのも、そのしどろもどろなせいだ。きっとそうだ。必死に焦る自分を押し隠して努めて冷静に普通の会話を心がけた。我ながら上手く行ったと思う。最初は「あー……」なんてどもってしまったけど、それ以外は完璧だ。いや本当にうまくやったと思う。絶対にバレてない。賭けてもいい!

 

 でもそのあとちょっと罪悪感に苛まれた。確かに好きな人に告白する勇気がほしいとは願ったが、この勇気はちと違うだろうと自己嫌悪した。いやはや、いわゆる黒(・)歴(・)史(・)というやつだ。消したくても消せない所業。自分の悪行を見ているのは自分自身。全くその通りだ。

 

 しかしアタシは彼のどこに惚れたのだろう? ろくに話してもいないのに。自分は面食いなのかと驚いたが、よくよく見れば顔もそこまで美形というわけでもない。ならばなぜ? うんうんと唸るように考えた末、気付きたくないことに気付いてしまった。

 

 似てたんだ。初恋の人と。

 

 悶絶した。そりゃあもう風呂場で冷水を浴びて、布団の上でジタバタする程度には致命傷だった。もうとっくに諦めが付いているものと思い込んでいた。まさかこんなに未練タラタラだったとは。もう笑うしかない。おかしすぎて抱腹絶倒。お腹をかかえて笑いすぎて、うるさいと兄弟に怒られた。

 

 しゅんとなって落ち着くと、脳裏によぎる膝枕事件。更新された黒歴史は再びアタシを悶絶にいざなう。もんどり打ってあっはっはっ。もはや家族は呆れ果て、逆に怖がらせてしまった。

 

 そして決めた。どうせアタシはバッドタイミングももこだ。

 願いを叶えた直後のように……勇気を出して告白しようとしたら、ほかの女子に先を越されて告白されて、それにOKを出す想い人を見てしまった時のように……そんなオチに決まってる。あるいは今度は、既に想い人がいたというオチもあるのかな? いずれにせよアタシは間が悪い。最初から諦めてどうすんだって怒るアタシもいるけど、それでも────

 

 ────とことんグッドタイミングに恵まれない限り、アタシの想いが実ることはないから、それでいい。

 それでいいんだ。

 

 それに、似てるからってだけで、特に中身も知らずに好きになるっていうのも、なんか失礼だし。

 ドキドキしてたのは、悪魔の向こうに初恋の人(アイツ)を投影していたから。

 だから、この恋かも分からないドキドキは、ここで終わらせていいんだよ。

 それでいいんだ。この話は、それで終わりなんだから。

 

          †

 

「────はっ!」

 

 十咎ももこは目を覚ます。両手を確認。銀の指輪が無い。服装も魔法衣装ではなく元の制服に戻っている。ソウルジェムがどこにもない。変身できない。魔力も感じない。

 

「……本当に……魔法少女じゃなくなった……?」

 

 十咎ももこはハッとして悪魔の姿を探す。机の上に座っていた悪魔は澄ました顔で目を合わせた。

 思わず目を逸らす。そういえば夢の中で走馬灯のように今までの事を思い出していた。まさかアレは記憶を覗かれるというものでは? そんな懸念が頭から離れない。

 

「…………。オレには心に決めた人がいる」

「────」

 

 一瞬、グサリと心臓が刺された気がした。

 まるで初恋の人(アイツ)に振られたような……告白してないんだからフラれてもいないのに、なぜか。そんな気がした。

 

「……──この状況で振るか、フツー? お前の心は悪魔かよ」

「そうだな」

「……って、しかもまた告白する前に失恋したし……ほんっと、出来過ぎなくらいタイミングが悪いね、アタシは……」

 

 膝が点々と熱い。なぜだろうと思って下を見ると、両目から、どばぁっと頬に熱い線が滴り流れ落ちる。

 

「うわっ……ちょっ、はは……っ……」

「……だ(・)が(・)」

 

 悪魔の短くも、どこか力強く訴えるような声色に、十咎ももこの涙が止められる。

 

「好いてくれる奴を嫌うほど、薄情ではないつもりだ」

 

 それは卑怯だと思った。慰めのつもりなら五十点だ。

 膝枕の件を許すというのか。別の男を投影していた件を許すというのか。なんだイイ奴か。

 嗚呼慙死此処に極まる所存だと、十咎ももこは泣き咽(むせ)ぶ。

 

「……まぁ、この手の慰めは、誰がなんと言おうと、最善を尽くしても、五十点を超えることは滅多にないんだろうな……」

「…………っ…………ほんとだよ、まったくもう……」

 

 乙女の心恋(うらごい)を暴いてしまった罪は宇宙より重い。

 

「胸を貸そうか」

 

 十咎ももこは良いのだろうかと逡巡する。

 

「気にするな。頭突きするつもりで来い」

 

 十咎ももこは遠慮なく、悪魔の胸に頭突きした。

 

「……しかし、そんなに似ているのか?」

「……聞くなよ。全然だよ……」

「……そうか。わかった」

 

 かくて全てを見透かし、全てを包み込むような大空のごとし男の胸を借りた十咎ももこは、大いに安心して思いの丈を吐き出した。

 

「もう絶対恋なんてしない!」

「……」

「結婚だってしてやるものか!」

 

 それは本心からの言葉なのか。

 悪魔は直感しないよう努めた。どうせその場限りの悪態なのだから。黙って受け止めるのが人情というものだ。

 

          †

 

 数分後。

 

「ハァ……もう身も心もボロボロだよ……」

「前の奴は意外と割り切ってたぞ」

「え、マジ?」

「まぁ初体験じゃ無かったというのもあったようだが」

「あぁ……最近の子は早いねぇ……」

「ちゃんと避妊はしているのだろうかと思わなくもない」

「まぁ……してるんじゃない?」

 

 頭を使わない適当な会話が続く。

 

「さて、準備はいいか?」

「あぁ……キュゥべえとの再契約だろ? ちょっと待って。服が乱れてないか確認する……」

 

 十咎ももこは衣服を整えを確認しつつ、不意に訊いた。

 

「あのさ。アタシ、願い事が無かったことになったってことは……告白する勇気を無くしたってことか?」

「当面の勇気は無くしただろうな。だが勇気とは作れるものだ。欲しいなら作り方を教えてやる」

「……告白する勇気を?」

「あぁ。それ限定の出し方を教えてやる。知りたいか?」

「…………ちょっとだけ」

 

 悪魔は突如として十咎ももこに接近する。

 

「今回の出来事を思い返すことだ」

「────へ?」

「勇気とは自信。自信とは成功体験で身につく。オレとこんな会話をしたんだ。脳死で告れば存外うまくいくものさ」

「…………いや、だから。それが出来ないから難しいんだろ!? それに脳死の告白とか自信要素どこにもないし! 何も考えず信じないで告っちゃってるじゃんそれ! どうせなら勇気要素のない告白の仕方を教えてくれよ~!」

「先手必勝だ。あれこれ悩むから出遅れる。バッドタイミングは自分で作り出していると知れ」

「うわぁー! ここで正論はムカつくー! その通りなんだけどしゃくに障るー! くそぉ!!」

 

 笑い声が響く。最後に悪魔は呟いた。希(・)望(・)を(・)持(・)て(・)と。

 

「ん? 今なんか言ったか?」

「いや」

「……はぁ~……でも、そうだね。なんだか一皮剥けた気がするよ」

「ヤケクソの間違いじゃないか?」

「そうだよ! 気付かせるなよ! 必死にごまかしていたのに!!」

「悪い悪い。それじゃあ────そろそろ始めるか」

 

 悪魔は匣を取り出す。

 

「キュゥべえ。この状態でも契約は可能か?」

「もちろん」

「通常の契約と違う所はあるか?」

「うーん……なにしろ前例がないからね……」

 

 悪魔は開匣する。直後、飛び出したキュゥべえは機能停止。その首根っこを掴むと、不思議とキュゥべえは息を吹き返した。

 

「おや……叛逆魔法を使ったのか。これで魔法行使は何回目だろうね?」

「ももこ。願え」

「……うん」

 

 十咎ももこは深呼吸を二回した後、祈るように手を結び、目つきをキッと鋭く尖らせた。

 

「────《水波レナと秋野かえでを生き返らせてほしい》────」

 

 同時に二人の人間を蘇生させる。それは大きな魔力係数がないと不可能な願い。だが悪魔契約を結んだ十咎ももこの魂は“契約”に引き続き“解約”の履(・)歴(・)が刻まれた。履歴の数が多いほど運命は質を増し、因果は量を増やす。魔力係数は充分だ。

 

 一瞬の閃光のあと、十咎ももこの体内から廻るように朱色のソウルジェムが浮遊する。魔法少女になった事と引き換えに果たされた願いは、光が消えたあと────背後で困惑する二人の気配で叶えられたと悟る。

 

「────レナ、かえで…………」

 

 呆然とする水波レナと秋野かえでに飛びつき、その体を抱き締める十咎ももこは号泣する。

 

「うえ!? も、ももこ!? いきなりなによ!? なんだってのよ!!」

「も、ももこちゃん……いきなりどうしたの? 苦しいよぉ……ふゆぅ……」

 

 そこで悪魔が問いかける。

 

「レナ、かえで。今すぐ覚えていることを話してくれ」

「え? 悪魔? 覚えていることって……」

「…………、────」

 

 みるみる二人の表情が深刻さを増す。絶交ルールのウワサに囚われたこと。そこでバケモノに襲われ、スタンドと戦ったこと。それまでは覚えている。だが冬樹ヒュウガが半魔女化したこと。絶交南京錠に囚われた秋野かえでが水波レナを殺そうとしたこと。ペルソナカードを拾った水波レナは意識を失い、秋野かえでも同時に意識を失ったこと。そこから先が思い出せない。思い出すのが怖くなるくらい真っ黒に塗り潰された記憶が恐くて恐くて仕方がない。

 

「簡潔に説明する。オレは魔法少女を元の人間に戻す魔法を持っている。それで十咎ももこは魔法少女をやめて元の人間に戻った。そしてキュゥべえと再契約した。願い事は《水波レナと秋野かえでを生き返らせること》だ」

「……! い、生き返らせたって、じゃあ、つまり……レナたちは……!?」

「……死んだの?」

「あぁ。詳しい説明は省く。あとで十咎ももこから聞くといい」

 

 知らぬが仏という言葉がある。

 例えば、いま目の前にいる水波レナと秋野かえでは、本当にあ(・)の(・)水(・)波(・)レ(・)ナ(・)と(・)秋(・)野(・)か(・)え(・)で(・)と(・)同(・)一(・)人(・)物(・)な(・)の(・)か(・)は(・)不(・)明(・)だという点だ。

 

 魔女化とは、魂の中身と肉体が滅び、精神が魂の外骨格に張り付いた事を言う。

 その状態から蘇生の願いを叶えたらどうなるのか。

 

 もし魔女が残っている場合、少なくとも精神と魂の外骨格は複(・)製(・)さ(・)れ(・)た(・)事になる。

 もし魔女が消滅していた場合、理想的な叶い方は、復活した肉体に魂と精神が納まる事だ。

 しかしこれら二つのパターンは、たとえどちらであっても《複製された》あるいは《納まった》ことを証明する手立てがない。魂と精神と肉体の結びつきは、あくまで机上の空論だ。少なくとも地球人の技術力では証明しようがない。

 

 故にこのことを十咎ももこに打ち明けることは憚られた。説明するべきとは思ったが、余計な葛藤を与えて絶望させるのは本意でない。机上の空論が間違っていたら取り越し苦労になる。真に受けて絶望されても困る。もしもの話は、もしもの話として受け取れる人間に対してのみ行うべきだ。いずれにせよ余計な事は避けるべきだ。わざわざ藪をつついて蛇を出す必要はない。故に悪魔は墓場まで持っていく事にした。

 

「……キュゥべえ。下手なことは漏らすなよ」

「なんのことだい?」

「人間は、魂の在り方にこだわる奴もいる」

「あぁ。そのことか。僕としては不思議でならない事の一つだね」

「アイデンティティの喪失とでも言えば分かるか? 例えば、お前らインキュベーターの役割でもある魔女化システムが、ほかの奴らの担当になって、全てのインキュベーターがお役御免になったらどう思う?」

「それはありえないよ」

「例えばの話だ。哲学は嫌いか?」

「時間の浪費だ。ただ強いて答えを挙げるとするなら、それでも構わない。僕らの代理が宇宙の熱的死を回避してくれるなら、それに越した事はないからね」

「感情がない故の回答だな。しかし理解はできるだろう? 思いやることはできないのか?」

「善処するよ」

 

 悪魔は直感する。“善処”の意味に含まれる内容は、およそ人間が望む意味合いが含まれていない事に。だがインキュベーターはそれが正しいと思っている。地球人における善処になると思っている。つまり理解しきれていない。だがそれは理解する頭を持ちながら放棄している側面もある。先は長そうだと悪魔は溜息をついた。三百万年の怠惰を戒めるのは、そう容易いことではない。

 

「……っ」

 

 不意にめまいがした悪魔はふらつく。悪魔契約の魔法を行使した結果、搾りかすのように低下した生命力は限界に近い。しっかりと二歩の足で立っている事を確認した悪魔は、キュゥべえを匣に収納し、隣の教室に戻る。

 

「終わったぞ。感動の再会は最低限で済ませろ。準備が整い次第、七海やちよの援護に向かう」

「クマ吉!」

「悪魔さん……!」

 

 魔法少女たちはドタドタと隣の教室に移動する。

 そこで生き返った二人の姿を見て驚き、環いろはは涙した。

 

「うわっ! ちょっと! いろはまで抱き着いたら……苦しいじゃないのよ!」

「……うぅ……なんか私も、すごく胸がざわざわしてきた……死んだ実感ないけど、考えれば考えるほど怖くなってくるし……」

「そ、それは……か、考えさせるんじゃないわよ! こういうのはね……素直に……喜べばいいのよ……!」

 

 ようやく状況が飲み込めてきたのか、水波レナと秋野かえでの泣き声が響き渡る。

 彼女たちは気付かない。ひっそりとソウルジェムの穢れが吸われていることに。

 

「クマ吉、大丈夫なのですか?」

「あぁ……呪印化して一気にカタを付ける。負債が重くのしかかる前に決着を付けるぞ」

「了解なのです。……そういえば、なぎさの時の“負債”はなんだったのです?」

「────、……“不自由になったこと”……かな」

 

 お前に対して。そう言われた百江なぎさは首をかしげる。

 では今回は? 悪魔は“不蘇生になった”とでも言うのか。

 

「よく分からないのです。分かりやすい敵として出てくるのではないのですか?」

「言っただろ。負債は何が起きるか分からないって。倒せる敵だったら、そりゃ楽だけどな」

 

 そして悪魔は絶交式場へ向かう。悪魔契約後に再契約した例は多い。故に負債の内容はある程度の見当がつく。予想通りなら、彼女たちに見られる前に決着を付けなければならない。ただし既に戦線に出ている七海やちよは強烈な違和感を抱くかもしれない。だが彼女も愚かではない。問い詰めるとしたら、きっと悪魔に対してだけだろう。

 

          †

 

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