10話:瞳を閉じて縋る愛(https://syosetu.org/novel/306520/14.html )のえっちシーンです。
裸で、私は和希と向き合う。
常夜灯が私達の身体を照らしている。
私も和希もパンツだけしか履いていない。
……少し滑稽な姿。
心臓が跳ねるように鳴っている。
緊張している。
私だけでもなく、和希も。
和希の視線が私の胸へと落ちて、逸らした。
そんな和希に、私は微笑みかける。
「気になる?和希」
「それは……うん」
「触ってもいいよ、和希」
私は誘うように手を伸ばして、和希の手に触れた。
そのまま胸元に引き寄せる。
「あ……」
和希は少し驚いた表情をしたけれど、胸に触れた瞬間……顔を赤らめた。
「これからエッチするんだから、恥ずかしがらなくてもいいのに」
「……そ、そうかな」
「ほら、もっと触ってみて?」
同年代の中では大きい方ではない。
でも確かにある柔らかな感触を確かめるように、和希が触れた。
指が吸い付いて、触れた感触が伝わってくる。
「んっ……」
思わず、こそばゆくて声を漏らした。
柔らかさを確かめるように胸に触れてくる和希に、思わず微笑む。
和希も男の子なんだな……なんて、当然のことを考えた。
「和希、キスしよっか」
「あ、あぁ……」
和希はいつも通りのキスをしようとしてくる。
だから、悪戯ではないけれど……私は彼の口に舌を入れた。
「んっ……!?」
驚いた和希の舌に、私の舌を絡める。
そうすれば、文句も言わず流されるように和希は舌を絡め直してきた。
「んっ……♡」
性感帯に触れている訳でもないのに、気持ちいい。
和希の背中に腕を回せば、和希も抱き返してきた。
互いに抱きしめ合って、離れないように身体を重ねて……夢中でキスをする。
「んっ♡ん……♡」
思わず、甘い声が漏れる。
最初は興味で、次は打算だった。
だけど今は……間違いなく、彼を愛している。
好きな男とのキスに心が満たされていくのを感じる。
そうして、やめ時を失って唇がふやけてしまうほどキスをして……ようやく、私達は唇を離した。
唾液が胸元に垂れるが、気にはならない。
互いに汗をかいていて、既に少し濡れていたからだ。
それは下着の下の……秘部もそうだ。
「……和希、そろそろ……」
「あ、あぁ……」
下着を脱ぐと、愛液が糸を引いた。
恥ずかしく思いながらも、ベッドの端に脱ぎ捨てる。
そうして、和希の方へ目を向けると……下着の上からも分かっていたけれど、陰茎が勃起してそそり立っていた。
私は寝巻きのポケットを探って、避妊具の箱を取り出した。
和希や希美に隠れて、こっそり買ってきたものだ。
箱を開けて、避妊具(コンドーム)の入った袋を和希に手渡す。
「はい、和希……避妊具(コンドーム)の付け方、わかる?」
「……多分、分かる」
ぎこちない手付きで、和希は避妊具(ゴム)を陰茎に付けた。
そんな和希の前で仰向けになり、股を開く。
「来て……和希」
「……あ、あぁ」
女性器はもう濡れている。
前戯なんて必要がないぐらいに。
和希がゆくっりと私の覆い被さるように……陰茎を挿入しようとする。
しかし、上手く挿入できないようだ。
「あ、あれ……?」
「和希、そんなに焦らなくて良いのに」
私は陰唇に指で触れて、秘部を晒す。
自分でもあまり凝視するような場所でもない、膣口を和希に晒した。
「ここ、だから」
「……わ、わかった」
避妊具(コンドーム)越しに、和希の亀頭が私の膣口に触れた。
ぞくり、と得体の知れない感覚がした。
ほんの少しの不安と恐怖、そして、それらを上回る期待が心に満ちる。
ゆっくりと……和希の陰茎が私の膣内(なか)に挿入(はい)ってくる。
「ん……っ、いった……」
引き裂かれるような痛みを感じながら、私は身を震わせた。
じんわりと血が、秘部から垂れる。
「だ、大丈夫か?稚影……」
心配するような顔で、和希が私を見下ろす。
努めて、笑みを浮かべる。
「いいから……やめ、ないで、和希……」
「っ……」
和希が私の手を握った。
指を絡めて、互いの手を握り合えば……安心する。
破瓜の痛みも、少しは和らぐ気がした。
ゆっくりと、和希が私の中に入ってくる。
膣壁を掻き分けて、陰茎が私を貫いていく。
「あ……♡」
そして……根元まで、私の中に入った。
身体の中に異物があるのに、それを不快には感じなかった。
「稚影……動く、けど。ゆっくり動くから」
「……うん」
ぬっぢ、ぬっぢと愛液が音を立てる。
優しく私を気遣いながら、抽送する。
「んっ……♡ん……♡」
出て、入って、出て、入って。
擦れる感触に痛み以上の、快楽を感じ始める。
「ねぇ、和希……気持ちいい?」
「……すごく。稚影は、その、どうかな?」
身体の相性が良いのか。
それとも愛する人のモノだから気持ちいいのか。
それは分からないけれど。
「気持ちいいよ……♡」
自分でも驚くほど、甘い声が出た。
そんな私の媚びるような目に、和希は息を呑んだ。
「稚影……」
「いいよ、好きに動いても……♡」
「っ……!」
和希が、私の腰を掴んだ。
そして、さっきより少しだけ激しく動き始めた。
「んっ……♡あっ♡」
私の限界を探るように。
不快にさせないように。
痛くならないように。
「あっ……♡すご……♡」
優しく、私を貪る。
性欲に忠実になりながらも、私を尊重する姿に……思わず、胸の奥が締まる。
「和希っ……♡愛してるよ……和希……♡」
犯されながらも、好意を口にする。
すると和希も頷いた。
「僕も……稚影のことが好きだ。愛してる……っ」
そして、私を抱きしめ、キスをした。
身体を密着させて、舌を絡ませ合う。
「んっ♡んぅ……っ♡」
身体を重ねて、愛を確かめ合う。
好意を重ねて、愛を育む。
快楽と共に、多幸感が私を支配する。
「和希……♡和希……っ♡」
名前を呼べば、もっと気持ち良くなる気がした。
「稚影……っ!」
名前を呼ばれれば、もっと気持ち良くなる。
愛して、愛されて。
愛されて、愛して。
互いの情欲をぶつけて、貪り合う。
気付けば和希のピストン運動もかなり速くなっていた。
鍛えているからか、かなり速い。
それでも、痛くはない。
十分に慣らされて、十分に濡れている。
こんなに幸せで良いのだろうか。
そう思えば、ほんの少し涙が溢れる。
この幸せを手放さなければならないという悲しみに。
「稚影……っ、ご、ごめん、やっぱり痛いか……?」
「ううん、いい……いいから、和希……」
私は泣きながらも、和希に重ねた。
こんな顔をさせたい訳ではない。
和希には今、私と……私に、夢中になって貰いたいだけだ。
だから──
「もっと、犯して……♡」
「稚影……っ!」
和希が私を抱きしめた。
貪る。
貪られる。
「あっ♡はっ……♡んっ♡」
ただ、嬌声を漏らす。
愛する人と抱き合って、抱かれて、抱き締めて……気持ちいいのだと声を漏らす。
「あっ♡だめっ……♡」
ギシギシとベッドが軋む音がする。
和希が気持ちよさそうな顔をしてるのが嬉しくて、頬がだらしなく緩む。
「稚影、僕、もう……」
「いいよ……♡射精(だ)して、和希♡」
和希が私に覆い被さった。
強く、深く、私の膣内を何度も突く。
そして──
「っ、稚影……!」
避妊具(コンドーム)越しに和希が射精したのを感じる。
私の奥まで深く挿入したまま、抱きしめながら、射精した。
避妊具(コンドーム)越しに私を孕ませようとしているのが、よく分かる。
「っ……♡ぅあ……ぁっ♡」
それと同時に私も絶頂した。
膣内を締め付けながら、和希を強く抱きしめる。
和希も、私も、痙攣している。
互いに、互いの気持ちよさを感じとっている。
そして、深い快楽から私は帰ってきて……和希の顔を見た。
いつもより近く、いつもより私に夢中になった顔。
その顔がどうしようもなく愛おしくて、唇を近づける。
「かず、き……♡」
か細く呼べば、和希も私に顔を近づけた。
「んっ……♡」
繋がったまま、余韻を感じつつ……私と和希はキスをした。
今はただ、何かも忘れて……この愛の余韻を感じていたかった。