※この作品はR-18です。

レックスの軌跡   作:浪太朗

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pixiv様でリクエストを受けて書かせていただいたものでhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15586798にも投稿しています。


エマ編

「――さん。レックスさん」

 

 心地よく体をゆすられながら名前を呼ばれている。

 ゆっくりと目を開くと、そこには見覚えのある美人がいた。

 《旧Ⅶ組》の一人であるエマ・ミルスティンだ。

 

「エマ……サンサンちゃんとベネットさんは……あ、夢かぁ?」

「ふふ、ずいぶんと幸せそうな顔で眠っていましたけど、もう終点ですから起きたほうがいいですよ」

 

 言われて思い出したが、自分は列車に乗っていたのだ。

 だが朝方まで二人と楽しんでいたので疲れて眠ってしまったらしい。

 

「もう終点か……ありがとうエマ。というか何でエマがいるんだ?」

「それも後にしましょう。とにかく降りませんと」

 

 もっともなので寝起きの身体に鞭を打って立ち上がる。

 歩きながら話したが、エマも自分と同じ列車に乗って目的地も同じだったらしい。

 そして降りる時に寝ているレックスに気が付き起こしてくれたようだ。

 士官学院で特別親しいというわけではなかったがそれでも同窓生。エマならば声をかけないという選択肢は有りえないのだろう。

 とはいえ、そんなことよりも。

 先ほど起こされた時も、こうして歩いている時も揺れている彼女の豊かな胸がレックスは気になってしまった。

 その後レックスは仕事で風景写真を撮りに行くことになったのだが、魔獣が出るためエマが同行してくれることになった。

 学生時代の思い出を語りながら仕事をするうちに二人はすっかり打ち解け……仕事が終わって最寄りの街につく直前にいきなり天気が大雨になってしまったのだ。

 風邪をひくとまずいとレックスはエマの手を引いて走る。

 男に手を引かれてドキッとしながらエマも走り、二人で宿屋に飛び込んだ。

 けれど、部屋は一部屋しか空いておらず。

 仕方なくエマだけを泊まらせてレックスは別の宿を探そうとしたが、彼女がそれを引き留めた。

 外は大雨なのでレックスを行かせるのは気が引けたのだ。

 そして部屋に入り、エマだけ先にシャワーを浴びる。

 身体を洗っている最中にやっぱりまずかったかと思っていたが、今更レックスを追い出せるはずがない。

 手早くシャワーを終えて、替えの服をしっかりと着て部屋に戻る。

 タオルで体をふき終えていたレックスが今度はシャワーを浴びに行った。

 ちょこんとベッドに腰かけていると、雨音とは別にシャワーの音が聞こえてくる。

 

「こ、これじゃまるで……そういうことをするような感じが……」 

 

 冷静に考えてありえない状況に陥っていることに気が付いた。

 ただただ時間が過ぎていき、シャワーの音が止まる。

 浴室へのドアが開くとビクッと身体を震わせ、おそるおそるそちらを見た。

 

「エマ、お待たせ」

 

 レックスは腰にタオルを巻いただけの姿だった。

 

「きゃあっ!? れ、レックスさん……な、なんて格好をしてるんですかっ!?」

「だってさぁ……ぶっちゃけエマも期待してただろ? 別の宿を探すって言ったオレを引き留めた時も、シャワーを浴び終えた時も、期待している表情だったぜ?」

「ち、ちが……」

 

 なぜか違うと否定できない。

 心のどこかではそう思っていたのではないか?

 自分でもそう思ってしまうのだ。

 

「特別仲がいいわけじゃなかった同窓生とホテルの同じ部屋に入るなんて、普通に考えてありえねーって。もしかして真面目な委員長は悪いことがしたかったのか? それとも男に興味があった? まぁオレとしてはどっちでもいいんだけどな」

「わ、悪い事……」

 

 ドクンと心臓が大きく鼓動する。

 レックスの言う通りエマは真面目な委員長だった。

 そんな彼女は実は、学生の時にあるうわさを聞いたのだ。

 レックスは付き合っているわけでもないのに、様々な女子生徒に手を出しているという噂を。

 そんな悪いことに、当時のエマは大きく惹かれてしまっていた。

 そして今、あの頃よりも少しだけ大人になり、目の前には噂の張本人のレックスがいる。

 

「早く脱げよ」

「……は……はい……♡」

 

 低い声で命令されて自覚を持てた。

 成績優秀で品行方正な《Ⅶ組》の委員長は、こういう悪いことがしてみたかったのだと。

 学生時代にできなかったことを、今からでもやってみたいからレックスと同じ部屋に入ったのだと。

 一枚ずつ服を脱いでいき、下着なども全て脱いで生まれたままの姿になった。

 あまりの恥ずかしさに顔を俯ける。腕で大切な場所を隠そうとしたが「隠すな」と言われたので両手を後ろに組んだ。

 どうぞ触ってくださいという意思を込めて目を閉じる。

 学生でもトップクラスを誇っていた豊かな胸が目の前にある事実にレックスは興奮を隠せない。

 

「あっ♡」

 

 男子生徒ならだれもが触れたかったであろうそれを、レックスは無造作に鷲掴みにした。

 雑に扱うように揉みしだかれるたびにエマの口から甘い声が漏れる。

 触れられている箇所がじっとりと汗をかいていき、生まれて初めて異性に触れられた衝撃よりも快感が上回り始めた。

 

「んっ♡ ふあぁっ♡ れ、レックスさん……んっ♡」

「エマがこんなにチョロいドスケベ委員長だったとは予想外だぜ。学生のころから手を出しておけば良かったな」

「ふあっ♡ ほ、他の女子生徒と、あっ♡ 同じようにですか? ひあっ♡」

「なんだ、知ってたのかよ。昼休みや放課後とかだけじゃなくて授業中の合間とかも楽しめたかもしれないぜ。バレたらヤバかったけど、エマって絶対にそう言うの興奮するだろ?」

「は、はい♡ 興奮してしまいます♡ 今もレックスさんに触れられて、すごく興奮しています♡ ひあっ♡ んああああっ♡」

 

 両手で乳房を揉まれてエマがさらに声をあげた。

 自分からもレックスの掌に胸を押し付けるようにしているので、大きな乳房の形が変わってしまいそうなほど潰れている。

 

「こういう経験はないよな?」

「はい……初めてです」

「マジでありえねー……《Ⅶ組》の男は何やってるんだよ……」

「み、皆さんは紳士ですから……ふわぁっ♡ あっ♡」

「そのおかげでこんなにエロい身体を持て余してたわけか。エマには紳士よりオレみたいな奴のほうがぴったりだと思うぜ」

 

 レックスがエマの胸から手を離してベッドあがる。

 タオルを外すと勃起したモノが姿を現した。

 

「………っ…………」

 

 そのあまりの大きさに思わずエマが息をのむ。

 小説などでそれの描写は何度も見たことがあるのだが、実物は想像をはるかに超えるものだった。

 雄々しいさと恐怖を感じて、見ているだけで体が熱くなる。

 これからあれで自分の純潔を散らされるのだと思うと怖くてたまらないのに、目が離せずに触れて見たくもなる。

 レックスが仰向けに寝転がる。

 

「いろいろと教えてやるからまずは好きに触ってみろよ」

「は……はい……」

 

 エマもベッドにあがり、まずは肉棒を指で軽く突いてみた。

 硬くて熱い。一瞬だけ触れた指にも熱が移ってしまったかのようだ。

 匂いでクラクラしてきて息が荒くなる。

 今度は勇気を出して握ると、ピクンと跳ねて思わず離してしまいそうになる。

 

「くっ……」

「す、すみません! 痛かったでしょうか?」

「もうちっと優しく握って……そのくらいだ。そのまま上下に扱いてくれよ」

「はい……んっ……んっ……お、男の人のって、こんなに熱くて硬いんですね……はぁ……♡」

 

 上手く働かない頭でエマがレックスのモノを扱き始めた。

 美しく成長し、処女で何も知らない彼女に奉仕をさせているという優越感にレックスは興奮していく。

 メガネの奥にある瞳は自分の肉棒に釘付けになっており、一生懸命手を動かすたびに豊かな胸も揺れる。

 きっと彼女は奉仕するほうが好きなのではないだろうかと考えていたが、もしかすると正解かもしれない。

 シャワーを浴びたばかりのすべすべの手が肉棒に吸い付き、扱かれているだけでも気持ちがいい。

 やがてエマが不安そうにレックスを見つめてくる。

 

「どうでしょう……上手くできていますか?」

「いい感じだぜ……今度はオレの乳首を舐めながら頼む」

「えぇっ!? れ、レックスさんのを……」

 

 男性の乳首も立派な性感帯であることも、それを舐めながら手でする行為も知っている。

 エマは書物の描写を頼りにレックスに寄りそうように体を密着させた。

 豊かな胸が潰れ、乳首がこすれるたびに快感が走る。

 先ほどよりもレックスの顔が近くなり恥ずかしくなってしまったので、それを隠す様に彼の乳首に舌を這わせた。

 

「ちゅっ♡ ちゅうう……っ♡ ちゅるるうううっ♡」

「く……いいぞ……手も忘れるなよ」

「かしこまりました……れりゅう♡ じゅるるううっ♡」

 

 二つの作業を同時に行うのは最初こそ上手く行かなかったが、すぐになれることができた。

 乳首がだんだんと硬くなり肉棒が硬さを増していくのを感じると、なんだかエマ自身も楽しくなってきてしまう。

 セックスは男性主体で行うのが基本だと考えていたエマだったが、自分はこうして奉仕して気持ちよくなってもらうのが好きなのだろうか?

 いつの間にかレックスに抱き寄せられ尻を撫でられるが、それも全く嫌だと感じない。

 生まれて初めての性的奉仕にエマはどんどん夢中になっていく。

 

「んちゅっ♡ ちゅるううっ♡ ふふ、レックスさん、気持ちよさそうです♡ なんだか嬉しくなってきます♡」

「エマがエロすぎるんだよ。処女なのにこんなエロい奉仕して悦ぶとか、正真正銘のドスケベ委員長じゃねえか」

「もう、そんな奉仕を指せているのは誰ですか♡ ちゅうううっ♡」

 

 乳首に吸い付きながら手を激しく動かされ、思わずレックスの腰が動いた。

 学生時代よりもさらに女性らしく育った身体をくっつけられての奉仕なので、そもそも限界が近かったのだ。

 

「エマ……そろそろ出そうだ」

「ちゅっ♡ ちゅうっ♡ はい♡ 手で受け止めますね♡ れりゅう♡ じゅるるううっ♡」

 

 肉棒が一回り大きくなって震えはじめる。

 射精の前兆を感じてエマが手コキの速度を上げた。

 

「レックスさんっ♡ ちゅるううっ♡ 沢山出してくださいっ♡ 私の手で気持ちよくなってくださいっ♡ ちゅっ♡ ちゅうううううっ♡」

 

 ――びゅるるううううううううううううっ!!

 

「きゃあっ♡ こ、これが……男の人の……はぁぁ♡」

 

 精液を掌で受け止め、ドロッとした熱いモノが何度もエマの手を叩く。

 べっとりとまとわりついたそれは流れ落ちることなく、思わずまじまじと見てしまった。

 肉棒以上にクラクラする匂いを放つそれを、エマが自然と口に含んだ。

 

「ふふ、美味しいです♡」

 

 一般的には精液はまずいという認識なのだが、今のエマには美味しいと感じてしまう。

 自分の手にまとわりつくそれを、まるではちみつでも舐めるかのように、うっとりとした表情で全て舐めとっていった。

 全て舐め終えたころ、それを見ていたレックスが突然動き出す。

 

「きゃっ♡」

 

 エマを仰向けに押し倒してさらに覆いかぶさる。

 野獣のような目を向けられ、犯されるとエマが期待に震えた。

 

「あ、あの……レックスさん……んっ♡」

 

 しかしエマの期待を裏切るように、レックスは彼女の胸で自分の肉棒を挟む。

 

「あ……そちらですか?」

「へへ、入れる前にこのデカパイは堪能しておきたくてな。学生のころからずっとこうしたかったんだぜ」

「そんな言い方……んっ♡ んぅっ♡ ひあっ♡」

 

 胸でセックスをするように腰を動かし始める。

 エマは全く動けないので、せめて自分の胸を押さえつけているレックスの手に自分の手を重ねた。

 二人分の力で肉棒が強く挟まれ、エマにも形がはっきりと伝わる。

 

「んあっ♡ んぅっ♡ レックスさんのペニス……一度出したのにすごく熱いです♡ んっ♡ 胸が火傷してしまいそう……あっ♡ ひあっ♡」

 

 精液でぬめりは十分であり、肉棒がこすれるたびにそこから快感が生まれる。

 奉仕というよりは自分の身体を使われている感覚だったが、自分に夢中になっているレックスを見るのがエマは嬉しい。

 女として初めての感情を感じているのだが、下半身は逆にうずうずしてくるのだった。

 行為が始まってから手コキにパイズリと、エマはまともに愛撫を受けていない。

 元々性欲を持て余していた身体であり、ようやく訪れた初体験のチャンスだというのに、ずっと焦らされている気分だ。

 もじもじと股をこすり合わせていると、なぜかそれがレックスに気が付かれてしまう。

 

「後でちゃんと可愛がってやるから安心しろよ。エマは自分の身体で奉仕するのが大好きにしてやるぜ」

「はぁ……はぁ……あっ♡ 私……れ、レックスさんに調教されてしまうのですか?」

「当たり前だ。一回だけの関係で終われると思うなよ。これからもオレとセックスしたいって思わせてやるよ」

 

 その言葉を聞いて、自分はもう絶対にレックスから離れられないだろうと予感してしまった。

 腰の速度が上がりレックスのモノが大きさを増す。

 ふわふわの巨乳に包まれてのパイズリ。学生時代から狙いを定めていたその二つのふくらみを犯すということは、想像以上の快楽をレックスに与えていた。

 

「はぁ……はぁ……処女のくせにこんなエロいことしやがって……二発目はドスケベ委員長の顔にぶっかけてやるぜ」

「……酷いです♡」

 

 口とは裏腹にエマは煽情的な笑みを見せ、背筋にゾクゾクとしたものが走っていた。

 あの熱いモノを顔にかけられたらどうなってしまうのか。

 考えただけで興奮し、はやく出してほしくなりさらに手に力を籠める。

 

「くぅ……このデカパイを犯すのはマジでたまらないぜ。これからは毎回するからな。谷間がオレのチンポにぴったりになるまで使ってやるよ」

「はいっ♡ 使ってくださいっ♡ んあっ♡ あぁっ♡ 私も気持ちよくなってきましたっ♡ レックスさんのペニスがこすれて――」

「おいおい、文芸部なんだから、もっとそそる言い方してくれよ」

「そ、そそる……んっ♡ えっと……んあっ♡ ひあっ♡ れ、レックスさんの……逞しいオチンポが、私のおっぱいを擦ってくれて気持ちいいですっ♡」

 

 思わずレックスの肉棒がビクンと跳ねる。

 品行方正な委員長がこんなことを言うなど誰が想像できただろうか。

 自分だけが知っているエマを汚すべく腰を振り続けた。

 

「ふあぁっ♡ またオチンポが震えてきました♡ いいですよっ♡ そのまま出してくださいっ♡ また沢山っ♡ んううううっ♡」

 

 ――びゅるるううううううううううううっ!!

 

「んっ♡ ふああああっ♡ 胸の中でっ♡ んううううっ♡」

 

 肉棒の先端を乳房で包みレックスが二度目の精を放つ。

 谷間で精液が出ている感触をはっきり感じ取ることができ、隙間から大量の精液が溢れてきた。

 ビクン、ビクンと肉棒が脈打ち、射精が止まってもレックスは乳房で肉棒を扱き続ける。

 

「うっ!」

 

 ――びゅるるるっ!!

 

「きゃっ♡ か、顔に……すごい匂いです♡」

 

 最後に少しだけ精液が飛び出てエマの顔にかかってしまう。

 髪などは無事だが眼鏡にも精液がかかってしまい、エマは前が見えなくなってしまった。

 カシャっと音がしたが、どうやらレックスが今の自分の顔を写真に撮ったようだ。

 

「レックスさん……何をしているんですか?」

「いや、つい……眼鏡にかかってるのがエロすぎて……」

「もう……一度顔を洗ってきますからどいてください。すぐに戻りますから」

「あ、ああ……」

 

 精液のかかった眼鏡を外して裸のまま浴室の手前の洗面所へと向かう。

 タオルで顔を拭き、ついでに胸についていた精液も綺麗にふき取った。

 鏡に映る自分の裸を見ると、なんだかいつもよりもはるかに大人っぽく見えてしまう。

 

「すごい……」

 

 あれだけの事をして二回も出してもらったのに、自分はまだ処女のままだ。

 これでセックスを経験してしまったら、いったいどうなってしまうのか。

 ベッドではレックスが待っているが、戻る前に少しだけ心を落ち着けて――

 

「エマ」

 

 落ち着ける間もなくレックスが入って来た。

 反射的に乳房を秘所を隠すが、彼は勢い良く詰め寄って来てエマを壁に押し付けた。

 

「れ、レックスさん? いったいどうしたんですか? いまさら抵抗なんてしませんから……」

「すげえ……眼鏡をとるとこんなに美人だとは思わなかったぜ」

「え?」

 

 確かに今の自分は眼鏡をしていない。

 学生時代にも隠すのがもったいないと言われたことがあるが、眼鏡をとっただけでレックスはここまで欲情しているのだろうか?

 レックスは片手で胸を、もう片方の手で秘所をかき混ぜてくる。

 クチュクチュと音がしてエマの羞恥心が高まっていった。

 

「んっ♡ ひあっ♡ レックスさんっ♡ せ、せめてベッドで……ひうぅっ♡」

「エマの事はろくに触ってないのにこれかよ。もう準備できてるよな……壁に手を付けよ」

「も、もしかしてここでするつもりですか?」

「もう我慢できない。エマだってそうだろ?」

 

 ベッドですらない洗面所で初体験なんて非常識にもほどがある。

 なのにどうして自分はレックスの言う通り我慢できないのか。

 普通ではないことに心惹かれて、エマはレックスに言われた通り立ったまま壁に手を突いた。

 背後に野獣がいるのが伝わってくる。

 肉棒が秘所に当てられ、壁についている自分の手にレックスの手が重ねられた。

 

「入れるぜ……」

「はい……優しく、お願いします♡」

 

 メリッと鈍い音がして、レックスの巨根が一気にエマを貫いた。

 

「んぐっ♡ んうううううううううううううううううっ♡」

 

 生涯唯一の激痛を感じた次の瞬間、コツンと一番奥を叩かれた感触が来る。

 破瓜の証が自分の足を伝って床を汚すのを見て、エマは大切に守っていたものを失ってしまったのだと思い知らされた。

 けれど、胸の内にあるのは悲しみではなく悦びだった。

 

「ふあああああっ♡ んあっ♡ ひああああっ♡ レックスさんのが、奥までっ♡ ふわああああっ♡」

 

 処女だった女に行うとは思えないほどの激しいピストンでも、エマは痛みよりも快楽が勝っている。

 今まで女として成長した身体を持て余し、ようやく初体験のチャンスを経て、にもかかわらず満足に愛撫もしてもらえずに散々焦らされてきたようなものなのだ。

 ようやく待ち望んだものが入ってきてくれたことへの悦びにエマは支配されている。

 閉じられていた場所を雑に踏み荒らしながら快楽を貪るレックスも、もはや止まることなどできない。

 後ろから彼女の乳房をつぶす勢いで乱暴に揉みしだき、肉のぶつかる音でエマの喘ぎ声を消すほど強く腰を打ち付ける。

 彼女の素顔に欲情したというのもあるが、なぜかうまく頭が働かない。

 エマの身体を貪ることしか考えられなくなり必死に腰を振り続ける。

 

「く……エマのマンコ、ヤバいくらいに絡みついてきやがる。処女だったのにどれだけセックスに適してるマンコしてるんだよ」

「そんな言い方っ♡ ふあぁっ♡ レックスさんが沢山焦らしたからですっ♡ んううううっ♡ あっ♡ 浅いところかき回されるの、すごくいいですっ♡」

 

 肉棒が抜けるぎりぎりまで引いて腰をグラインドさせると、硬い壁がこなれて膣の締まりも程よいものに変わっていく。

 一突きごとに自分の肉棒の馴染んでいくエマの膣内。甘い声と合わさってレックスの興奮は最高潮だ。

 

「んあっ♡ ふあぁっ♡ オチンチンの形がだんだんとわかってきましたっ♡ あのカサの部分で、私の中を削って――んううううっ♡」

「もともとオレの形にぴったりだったんじゃねーのかよ。はぁ……はぁ……マジで腰が止まらねぇ! このまま最後まで行くぞ」

 

 最後までという言葉にドキッとする。

 あの熱い精液を膣内に出されてしまったらどうなるのか。

 手や胸で受け止めただけでもおかしくなりそうだったあれが、本来注がれるべき場所に入ってきたら?

 

「っ♡ んううううっ♡」

 

 想像しただけで子宮が疼いて肉棒を締め付ける。

 それがきっかけになったからか、レックスの肉棒が震えだして一回り大きくなった。

 

「ぐ……もう出そうだ……エマ、もちろん中でいいよな?」

「はいっ♡ 中で出してくださいっ♡ 一番奥でっ♡ レックスさんの精液を全部出してくださいっ♡ あっ♡ ダメですっ♡ 私も何か来てしまいますっ♡ あっ♡ ふあああああっ♡」

 

 ――びゅるるるっ!! びゅるるううううううううううううっ!!

 

「ひあああああああああっ♡ 中に出てますっ♡ んっ♡ ふあああああああああああああああっ♡」

 

 三回目だというのに最も熱い精液がエマの膣内にぶちまけられた。

 生まれて初めての精液に子宮が歓喜をあげてそれを飲みこんでいき、注がれるたびにエマはメスの悦びを感じ取る。

 つぶれてしまいそうなほどエマを抱きしめての射精。膣内だけではなく彼女の柔らかさや温かさ、匂いまでも堪能しながらの中出しに、レックスも情けない声を漏らしてしまった。

 二人の力が抜けてずるずると床に倒れ込んでも肉棒は抜かずに繋がったまま。

 エマが振り返ると自分と同じように呼吸を乱したレックスと目が合い、二人の顔がゆっくりと近づいていく。

 

「レックスさん――ちゅ♡」

 

 その時二人は初めてキスをしたのだった。

 

◇

 

「にゃんっ♡」

 

 エマから何かを感じて眠っていたセリーヌが飛び起きる。

 リィンの力の制御のための特訓でリーヴスにいる彼女だったが、エマとは繋がっているので何かがあればわかるのだ。

 しかし……何があったのかがわからない。

 

「なによこれ……こんな感覚初めて……少なくとも悪い事じゃなさそうだけど……」

 

 危険なことがあればすぐにそう言う事だと伝わる。万が一命を落とすようなことがあればセリーヌもすぐにわかる。

 だが、今感じたなにかはセリーヌも初めての事だった。

 

「うーん……後でリィンに頼んで連絡してもらおうかしらね」

 

 少なくとも危機ではない。

 そう判断してセリーヌは再び丸くなるのだった。

 

◇

 

「もう……突然倒れるなんて心配したんですよ」

 

 洗面所での初体験のあと、レックスはエマの写真を撮っていたのだが、急に倒れてしまったのだ。

 慌ててエマがベッドに運んで様子を見ると、どうやら疲れがたまっていただけのようだ。

 それで雨に打たれて一気に疲労が現れたのだろう。

 

「マジで助かったぜ……」

「そんなにお仕事が忙しかったんですか?」

「あー……」

 

 仕事というよりも最近はほぼ毎日セックスしていたからかもしれない。

 クロスベルでのリンデとヴィヴィ、そしてティオ。

 エリィとは三日連続でしたし、三日目にはアリサも混ざって三人で行った。

 しかもアリサとの約束通り朝までたっぷりと楽しんでそのまま列車に乗ったのだ。

 どう考えても疲れるに決まっている。

 

「とにかくゆっくり休んでください」

「いや、絶対に無理だぜ。だってほら……」

 

 レックスのモノはまだまだ雄々しく勃起したままである。

 こんなにムラムラしていてはゆっくり休めるはずがない。

 

「エマ、悪いんだけどヌイてくれないか?」

「ぬ、抜くって……しょうがないですね♡ レックスさんにはお世話になりましたし……」

 

 まんざらでもない様子でエマが承諾し何か考え込む。

 その後ベッドに乗るとレックスを膝枕した。彼女の巨乳が目の前にあり、反射的にレックスは乳首にむしゃぶりついた。

 

「んっ♡ もう、エッチなんですから♡ ですが……あっ♡ 疲れた時にはおっぱいが一番と聞きますから……んっ♡ ふあっ♡ あぁっ♡ それに、こちらも……えいっ♡」

 

 肉棒を優しく掴んで扱き始める。いわゆる授乳手コキだ。

 

「うお……これは癒される……」

「んっ♡ ふあっ♡ はい、そのままおっぱいを吸っててくださいね♡ 難しいことは何も考えないで、気持ちいい事だけに集中してください♡」

 

 小説での知識を頼りにこれを行っているエマだったが、レックスの安らいでいる表情を見ると心が温かくなってきていた。

 ゆっくりと肉棒を扱き、優しい手つきでレックスの頭を撫でる。

 赤子のように乳首に吸い付かれると、そこから快感以外の暖かなものが広がっていく。

 

「ふふ、これ好きかもしれません。レックスさん、本当に気持ちよさそうです♡」

「マジで最高……膝枕とかやり慣れてるのか?」

「内戦の時にリィンさんにしたことがありますね。ですが、これはもちろんレックスさんが初めてですよ♡ レックスさんだけの特別なご奉仕♡ 気に入っていただけて嬉しいです♡」

 

 竿を扱くだけではなくタマも揉みしだかれるたびに全身の疲れもほぐされていくようだった。

 母親に甘えているようで少し恥ずかしいが、エマが正真正銘の聖母のように微笑みながらしてくれるのでどうでもよくなる。

 ちゅぱちゅぱと乳首に甘えていると、だんだんと肉棒がむずむずして射精したくなってきた。

 エマもそれを感じ取ったのか、少しだけ肉棒を扱く速さをあげる。

 

「我慢しないでくださいね♡ 沢山出してスッキリしちゃいましょう♡ んっ♡ んっ♡ 熱い精液、沢山……あっ♡」

 

 ――びゅるるううううううううううううっ!!

 

「きゃっ♡ すごい量……んっ♡ ふあああああっ♡」

 

 射精と同時に乳首も吸われてエマが甘い声を漏らす。

 四回目だというのに天井近くまで発射された精液がベッドと二人の身体に降り注いだ。

 

「くっ……ふぅぅぅぅ……」

「お疲れさまでした♡ こんなに熱いモノが沢山詰まっているのなら苦しいですよね♡ オチンポスッキリできましたか?」

「あぁ……でもエマにもう一回……」

「ダメです♡ 今日はもう休みましょうね♡ それに……その……ま、また抱いてもらえばいいだけですから♡」

 

 顔を真っ赤にしてエマがレックスから離れ、精液で汚れた二人の身体をタオルで拭いて綺麗にする。

 この部屋は二人部屋なので、セックスで使っていないほう片方のベッドは綺麗なままだ。

 そちらに二人で横になる。シングルなので二人だと狭いが、エマがレックスに寄りそうように肌をくっつけているので何とか眠れそうだ。

 

「はぁ……すごかったです♡ とうとうしちゃいました♡」

「なさけねー……ほんとはもっとエマを感じさせたかったんだけどなぁ。手コキとパイズリはやめておけばよかったか」

「いいえ。本当に夢のような体験でした」

 

 うっとりとしながらつぶやくエマに、レックスはまたムラムラしてしまいそうだった。

 

「えっと、レックスさん……?」

「エマの素顔って心臓に悪すぎるな……」

「そんなにまじまじと見つめられると、その……♡」

「いや、でも本当にすごいぜ。歩いてるだけでナンパされまくりそう」

「ええっ、困ります」

 

 レックスはしばらく考え込む。

 

「むしろ外してもいいんじゃないか? オレの女はこんなに美人なんだって見せびらかしたい。それに男がうらやむ女をオレだけが好きにできるってのもいい」

「……そ、それって…………♡」

 

 これから先何度も可愛がってもらえるという事だろう。

 それに他の男に見せたくないから外すなと言われるよりもエマは嬉しく感じた。

 本当に、レックスと同じ列車に乗れたのは運が良かったと思う。

 

「レックスさん。学生時代に沢山の人としてたって噂は本当ですか?」

「え? 知ってたのか」

「私、レックスさんなら抱いてくれるって心のどこかで期待していたのかもしれません。大雨が降っているからなんてかこつけて、同じ部屋にまで連れ込んで……ふふ、委員長としてはちょっとズルかったですね」

「ほんとに学生のころからエマに声をかけるべきだったって後悔してるぜ……その分これからたっぷりドスケベ魔女を可愛がってやるからな」

「はい、楽しみにしてますね……♡」

 

 その後、二人は並んで寝ているところを写真に撮ってから眠ったのだった。

 

◇

 

 それからしばらくたって6月11日。

 セリーヌによるリィンの修行は順調であり、エマの渡したペンダントを使って鬼の力の制御もできるようになったらしい。

 エマも手掛かりを見つけたので、セリーヌと合流することになった。

 第Ⅱ分校の者達とセリーヌがエリゼの歓迎会に出された豪華なメニューを味わっている時。

 

「んっ♡ んむっ♡ じゅりゅりゅうううっ♡ ふふ、レックスさんの、やっぱり大きいですね♡」

「エマのデカパイにはかなわねぇけどなぁ。ほら、最後まで頼むぜ」

「お任せください♡」

 

 エマはレックスの肉棒を味わっている最中だった。

 服を着たまま乳房だけ露出させ、レックスの大きなものに胸と口で奉仕している。

 初めて抱かれた日から二人の関係は続いており、何度か肌を重ねている。

 だが、セリーヌと合流することになり今まで通りに会うことは難しいかもしれない。

 ゆえにエマは今日は絶対にレックスに会いたかったのだ。

 いわゆるヤり納めをするためだ。

 待ち合わせの宿屋の部屋に入ったエマだったが、すでにいたレックスにいきなり抱きしめられた。

 帽子と眼鏡を外されて、服の上から胸を揉まれながらのディープキス。

 そしてパイズリフェラに至る。

 

「あー……やっぱりエマのパイズリフェラは最高だぜ。けどしばらく味わえなくなるのか……うっ」

「もう、私だって残念なんですからね♡ 今日はお詫びにたっぷりご奉仕しますから♡ んむっ♡ ちゅるるるうううっ♡」

 

 胸で挟み先端を咥えこむだけでなく、舌先で鈴口を刺激してくる。

 思わず腰が震えるほどの快楽を与えるそれは、当然レックスに仕込まれたものだ。

 胸の柔らかさによる心地よい刺激と口による強い刺激を同時に楽しんでいると、限界はすぐに訪れた

 

「うっ……」

 

 ――びゅるるううううううううううううっ!!

 

「んむっ♡ んうううううううううううううううううっ♡」

 

 大量の精液がエマの口に注がれたが、彼女は嫌な顔一つしないでそれを飲みこんでいく。

 口元から精液がこぼれて胸に落ち、その煽情的な姿を当然のようにレックスは写真に収めていた。

 

「ん……ちゅうううううっ……ちゅぽんっ♡ はぁ……ごちそうさまでした♡」

「第Ⅱ分校ではごちそうを食ってるのにエマはオレのザーメンでいいのか?」

「こちらのほうが嬉しいですから♡」

「じゃあ今度は中にごちそうしてやるよ」

「はい♡」

 

 エマがスカートをたくし上げると、すでに愛液で濡れているタイツとパンツが姿を現す。

 ビリッとタイツを破ると、レックスがベッドに仰向けになったのでエマは服も脱がずに彼にまたがった。

 先ほどレックスがタイツを破いてくれたので、パンツをずらして肉棒を秘所に当てる。

 

「んっ♡ ふわああああっ♡ ひあああああああああっ♡」

 

 騎乗位で一気に一番奥まで入れて、ぐりぐりと肉棒の先端で子宮口を刺激した。

 もう数えきれないほどそこを突かれて子宮口はレックスの肉棒の先端にぴったりフィットするようになってしまっている。

 このまま続けるだけでエマはイキそうだったが、それではレックスの奉仕にならないので腰を動かし始めた。

 

「んっ♡ ひあっ♡ あぁっ♡ 逞しいオチンポが、私の中で暴れていますっ♡ 今日も沢山ご奉仕させてくださいね♡」

「当たり前だぜ。しばらく会えないんなら今日はヤリまくりだっての。オラッ、腰を振るだけじゃダメだって言っただろ!」

「す、すみません♡ ん――ちゅっ♡ れりゅううっ♡」

 

 エマが上体を倒してレックスの乳首を舐める。

 反対側の乳首は指でつまむように刺激し、膣以外でもレックスに楽しんでもらえるように心がけた。

 自分の望む通りの奉仕を教え込んで、それを実行するエマ。彼女を自分の色に染め上げた気がしてレックスにゾクゾクとしたものが走った。

 

「ちゅっ♡ ちゅうううううっ♡ ふふ、レックスさんのだんだん大きくなってますよ♡ 気持ちいいんですか?」

「ああ、悪くないぜ」

「次は――ちゅっ♡ れりゅううっ♡」

 

 今度はレックスに甘いキスをしかけ、彼の胸板で自分の大きな胸を押しつぶす。

 乳房の柔らかさを堪能しつつキスで頭がボーっとしてくるのが最高に幸せな気分だった。

 もっと続けてほしくてエマを抱きしめると、彼女もレックスの首に腕を回してくる。

 

「んむっ♡ ちゅるるるうううっ♡ レックスさんっ♡ ちゅっ♡ じゅるるううっ♡ レックスさぁんっ♡」

 

 キスを交わしながらセックスを続け、やがてレックスに射精の前兆が訪れた。

 エマが上体を起こしてレックスと恋人つなぎになり、射精に向けてラストスパートに入る。

 

「ひあっ♡ あぁっ♡ んううううっ♡ もう……イキそうです……あっ♡」

「イッちまえよ。エマはエロいんだから何も問題ないだろ。ほら、お前は何なんだっけか?」

「うぅ……わ、私はレックスさんのセフレのドスケベ魔女ですっ♡ レックスさんに抱いてほしいといつでも思ってますっ♡」

「そうだ! エマはドスケベ魔女だ! オレと久しぶりに会った日に、抱かれることを期待して部屋に連れ込むようなエロ女だ♡」

「ふあああああっ♡ ごめんなさいっ♡ エッチな魔女でごめんなさいっ♡ でも無理なんですっ♡ レックスさんに抱かれちゃったら、もうあなたから離れられないんですっ♡」

 

 少し前の彼女ならば絶対に言わなかったであろう言葉を聞いて、レックスに我慢の限界が訪れた。

 エマの腰使いに合わせて自分も突き上げて二人で絶頂へと駆け上る。

 

「んああああっ♡ 出してくださいっ♡ ドスケベ魔女の赤ちゃんのお部屋を、レックスさんの精液でいっぱいにして下さいっ♡」

 

 ――びゅるるるっ!! びゅるるううううううううううううっ!!

 

「ひあああああああああっ♡ ふあっ♡ んあああああああああああああああっ♡」

 

 マグマのように熱い精液が放たれ、エマが背筋を伸ばして絶頂する。

 口をパクパクさせながら天井を仰いで、目の前が真っ白になっても意識を失わないように必死に耐えた。

 

「く……うぅ……くっ!」

 

 気持ちよさそうな声を漏らしてレックスの射精が終わると、エマがもう一度倒れてくる。

 

「はぁ……はぁ……相変わらず凶悪なオチンポなんですから♡」

「エマの凶悪なマンコも搾り取りすぎ……ふぅぅ……」

 

 二人で呼吸を整える。

 もちろんレックスのモノは勃起したままだ。

 

「リィンは特訓が上手く行ったみたいだけど、エマだって特訓したからだいぶうまくなったよなぁ」

「まだまだ修行中です♡」

「へへ、じゃあ今夜は修行の成果を見せてもらうぜ」

「はい。たくさん楽しみましょうね♡」

 

 

◇

 

 翌日の昼。セリーヌとの待ち合わせをしている駅のベンチにエマは座っていた。

 ARCUSⅡに送ってもらった昨日の写真を見ながら、レックスとの行為を思い出しているところだ。

 セックス、フェラチオ、手コキ、パイズリ。様々な写真があるがエマのお気に入りはレックスの腕に抱き着き一緒に撮った写真。

 そしてセックスの疲れで放心状態だった時に、彼の腕に抱かれながら取られた写真だ。

 

「本当に……すごかったです♡」

 

 昨日は遅くまでレックスに可愛がってもらったので、少し疲れがたまっている。

 彼も同じくらい疲れているはずだが大丈夫だろうか。

 別れ際にエマが作っている香り袋をレックスに渡した。

 リラックス効果のある香りのモノなので、少しでもレックスの疲れをとってくれるかもしれないからだ。

 渡した時の彼の嬉しそうな表情は忘れられない。次は別の香り袋も用意しておこうと密かに決意する。

 

「エマ!」

 

 いつの間にか目の前にセリーヌがいた。

 

「セリーヌ。久しぶりね。リィンさんとの特訓はお疲れ様」

「ま、あれで大丈夫でしょ。それよりARCUSⅡを見て笑っていたみたいだけど、いい事でもあったの?」

 

 昨日の事とか香り袋のことは言えないので、何でもないとごまかしておいた。

 

「それとあなたと別れてから、時々変な感じがしたのよね」

「変な感じ?」

「ええ。特に夜とかになると……あ、昨日の夜とかすごかったわ。なにか心当たりはある?」

「うーん……わからないわ」

 

 まさかとは思うがレックスに抱かれていた時の悦びがセリーヌに伝わったのだろうか?

 これではこれから先レックスに抱かれにくく……いっそのことセリーヌも巻き込んでしまうべきかもしれない。

 

「エマ?」

「何でもないわ。さぁ、行きましょう」

 

 エマが立ち上がって歩き始める。

 レックスとは連絡先は交換したが、これから先会える機会は減るかもしれない。

 こうなったら転移魔法でも覚えるべきだろうか?

 最初は練習としてリィンとヴァリマールに手伝ってもらい、最終的には姉や祖母レベルになればいい。

 それに香り袋もレックスが気に入ってくれる香りを作りたい。リラックス効果だけでなくセックスをする時に興奮するような香りもあるだろうか。

 魔女の薬で性力増強のモノがあった気がするが、それをレックスにプレゼントすれば喜んでもらえるのでは?

 もちろん、自分で実験した後に。

 もはやエマの心の中はレックス一色になってしまっている。

 

「エマ、本当にどうしたのよ?」

「どうもしてないわ。これからもがんばらないとって思っただけよ」

 

 頑張ることが増えたことを悦びつつ、エマは駅を後にしたのだった。

 

◇

 

 一方そのころ、レックスは仕事で風景写真を撮っていた。

 女の子を撮るのが好きとは言え仕事は仕事。レックスはカメラも好きなので風景写真だろうと真面目に取り組むのだが、昨日のこともあって煩悩が沸いてしまう。

 

「はぁ……最近は滅茶苦茶コレクションが充実してるなぁ。いつかリィンに見せたらすげえ喜んでもらえそうだ。次はだれを……いや、待てよ。一度初心に帰ってみるのもありか」

 

 アリサと甘々なセックスを楽しんだあと、動けなくなるまで犯したり。

 ティオと様々なプレイのデータ収集を行い、全身にマーキングしたり。

 エリィを正装にして変態と罵られながらも、自分に絶対服従させたり。

 エマの献身的な奉仕で、自分は何もせずに気持ちよくしてもらったり。

 

「やべぇ……想像しただけで勃起しそう……いや待て待て。複数プレイもありか? アリサとエリィは最高だったし、今度は《Ⅶ組》同士でアリサとエマ。特務支援課同士でエリィとティオちゃんとか……」

 

 完全に妄想の世界に行ってしまったレックス。

 だからこそ、自分に近づく魔獣に気が付かなかった。

 士官学院に通い戦闘の心得があると言っても今はカメラマン。

 油断してしまえばこうなるのは当然と言える。

 

「下がるがよい!」

 

 凛とした女性の声がして、レックスが背後を振り返った。

 そこにはすでに魔獣が迫っており逃げられない。

 死を覚悟したその時、蒼い髪をなびかせた女性がその魔獣を一刀のもとに斬り捨てた。

 

「怪我はないか? ん? そなたはレックスではないか」

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