女神転生 Revive Of Deceased 作:ガンダムラザーニャ
活動報告でリクエスト募集していますので、皆様のリクエストをお待ちしております。
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「うっ、うぅ…」
気がつけば、俺はここにいた。
ここは、天井が低いトンネルだ。
そしてトンネルの外に出て、周りを見渡せば辺りは砂、砂、砂。
そして更に遠くを見渡せば、見覚えのあるビルの残骸。
「ここは……」
そう、俺は知っている。
その残骸たちを、俺は知っている。
あれらも、そして、さっきの天井の低いトンネルも。
「もしかしてここは、東京…、なのか?」
そう、ここは東京。
俺が暮らしてた、東京だった場所。
辺り一面は廃虚となって、もう見る影がない。
「そんな、こんなことって」
思わず混乱した。
だって、もしここが東京だとしたら、一体何があったんだと、思うから。
そうだ、まずは思い出さないと。
俺は転生寺タケル、東京にある学校に通う高校生で、学校からの帰りに、見たいアニメの録画をし忘れてたから、近道であの天井の低いトンネルを通ろうとして、それで崩落に巻き込まれた。
巻き込まれて、それでどうなった?
気を失って、気がついたら周りが廃虚に…?
「うわぁぁぁぁ!!!」
「なっ」
どこかで叫び声がして、上を見上げると、俺と同じく生き残ったであろう人が、天使のようなやつに見えない力で持ち上げられていた。
「う、うぅ…!」
「まさかここに人間が迷い込むとはな。
ここは悪魔が住まう世界、人間が来ていい場所ではない」
「悪魔……?」
どうやらこの世界には、悪魔がいるらしい。
「しかしお前は運が良い。
天使である我と遭遇したのだから。
すぐに安全な場所まで連れて行ってやる」
「あっ、待っ」
俺が駆け寄るよりも先に、天使は生き残りの人をどこかへ連れ去ってしまった。
「行ってしまった……」
天使がいなくなると、辺りは静まり返る。
だがその直後で何かが襲いかかってきた。
「うわっ」
反射的に避けて、襲ってきたものを見ると、それは、
「あれは、悪魔?」
角を生やし、背中に生えたコウモリみたいな羽根で空を飛び、今にも俺を突き刺さんと槍を構えた、昔の漫画とか絵本で見たことある悪魔が、複数体襲い掛かってきた。
「うっ」
俺は腰を抜かし、後退りをする。
だが、悪魔たちはそんな俺などお構いなしに、襲い掛かってきた。
「うわぁぁ!」
思わず叫んだ。
そして次の瞬間には、空から何かが降ってきて、その衝撃で悪魔たちは距離を取る。
「えっ?」
目を開けると、そこには
「何あれ? 人…?」
少女だ、一人の少女が、俺と悪魔たちの間に降り立ったのだ。
そして少女は俺に振り向き。
「ねぇあなた」
「俺?」
「そう、そこのあなた。
死にたくなかったら、私の手を取るのだわ」
「えっ、あっ」
「早く!」
「はっ、はい!」
俺は言われるがままに、その人の手を取ってしまった。
その瞬間、俺とその人は融合するかのように、一つになった。
「こ、これは」
「今、私と君は一つになったのだわ。
普通の人間よりかは、少し強くなったって感じかしら?」
「じゃあ、これであの悪魔たちを」
「待って。
これでもあの悪魔たちには到底太刀打ちできないのだわ。
…あそこに、刀とかに使われてる鍔が見えない?」
気配がする方向に目を向けると、砂に埋もれた鍔が見えた。
「あれを拾って、印を結ぶのだわ」
「えっ、印を?」
「とにかく急いで!
悪魔の攻撃が来る!」
そうしてる間に悪魔たちの攻撃が来た。
俺は避けながら急いで鍔を取り、印を結ぶ。
「えっと、こうか!」
それらしいやり方をして、鍔に印を結ぶと、それが人の形となった。
銀色の髪を束ねて、開けた着物を身に纏い、両手には長短の二本の刀を持った、まさに剣豪少女といったものとなった。
「あれ?私もしかして、生き返ってる?」
「あなたは?」
「ん?君が私を生き返らせてくれたの?
いやぁ、まさか第二の人生を送ることになるなんて…、って呑気に言ってる暇はないか」
「あっ」
少女は状況を把握したのか、二振りの刀を構え悪魔たちの前に立つ。
「下がってて、こいつらはよくわからないけど、片付けてくるから」
そう言って、少女は悪魔たちに向かって突撃した。
「たぁぁぁぁ!」
まずは先頭にいた悪魔を斬り捨てる。
「とりゃぁ!」
他の悪魔たちは槍を構えて、少女に襲い掛かるが、それよりも早く少女の2つの刃が、悪魔の体を斬り裂いた。
「す、すごい…!
けど、彼女は一体」
「彼女はかつて過去の時代を生きた存在。
英雄と呼ばれる存在なのだわ。
そして、あなたが印を結んだそれは、『遺品』と呼ばれる、英雄にとって最も思い入れのあるものなのだわ」
「遺品?」
「そう、それを触媒にして、彼女は一時的に生き返ってる状態なのだわ」
「一時的?」
「そう、彼女はこの戦いが終われば、消えてしまうわ。
もう一度生き返らせようにも、インターバルが必要なのだわ」
「そんな…!」
じゃあ、今こうして戦ってくれてる彼女はこのあとすぐに消えてしまうのか?
「成敗!」
そして少女が、最後に残った悪魔を斬り捨てた。
「ふぅ、これで全部かな? にしても君ってばやるね! 私の体が復活したんだもん!」
「いや、俺は…」
どうしよう…、このあとすぐ消えちゃうなんて。
「…このままでいられる方法なら、あるのだわ」
「えっ」
頭の中で、それは声をかけてくる。
「今の状態は仮、いわゆるお試しで生き返らせてる状態なのだわ。
本格的に生き返らせたいのなら、私の力をあなた越しに彼女に注げば良いのだわ。
…けど、あなたと一体化したせいかしら?
ものすごく言いにくいことになってるのだわ」
「言いにくいこと?」
「まぁ、あとで説明するのだわ。
今はとりあえず……」
悪魔たちを斬り払い、二振りの刀を鞘に戻すと少女は俺に駆け寄った。
「よし終わったわよ!
怪我とかはない?」
「えっ、うん…俺は大丈夫だけど。
助けてくれて、ありがとう」
「ううん、気にしないで!
私は新免武蔵守藤原玄信、そうね…。
あなたには宮本武蔵って言えばわかるかしら?」
「み、宮本武蔵って」
確か、二天一流という流派を作ったという、二刀流の剣豪の。
「でも、宮本武蔵って、男なんじゃ」
「あー…、やっぱりそれで通ちゃってるか…。
私が生きてた時代って、女は男よりも弱いって風潮が強かったし、女が刀を振るうよりも家事をするのが当たり前の時代だったから、記録では私のこと男として記されてたのよね。
だから君もそんな反応しちゃうって訳ね」
「そ、そうなんだ」
なんだか申し訳なくなったが、何故か武蔵さんがその場に倒れた。
「えっ」
「あ、あれ、おかしいな?
体が、動かなくなってきちゃった…」
「これは、どういう」
突然のことに狼狽えると頭の中で例の存在が声を掛けてきた。
「消える前兆なのだわ。
完全に動かなくなったら、次第に意識も薄れて消えてしまうのだわ」
「そ、それならどうしたらいいんだ」
「…言いにくいけど、仕方ないのだわ。
一応、消えないでいられる方法なら、あるのだわ」
「それってどうやって」
「…本来なら、私の力を彼女のような存在に注げば、実体化したまま活動できるのだわ。
でも、なんでかしら。
あなたと一体化したからか、そのやり方が変わってしまってるのだわ」
「えっ」
一体どう変わったと。
「……その、つまりだわね?
彼女と性行為を、しなきゃいけないのだわ」
「せ、性行為?って、ええ!? な、なんでそんなことを!?」
「……これも言いにくいことだけど、この場合は仕方のないこと。
本来は手を翳して力を注げばそれで良かったのだけれど、あなたと一体化した影響か、性行為を通して私の力を彼女に注がなきゃ、いけないのだわ。
……つまりは、彼女と性行為をして、彼女の体の中に私の力を注がないといけないのだわ」
「…っ」
「どうしたいかは、あなたが決めるのだわ」
「お、俺は…」
俺は周りを見渡す。
周りは砂漠と朽ち果てた廃墟だ。
だがその中で、建物としては大丈夫そうな廃墟を見つけた。
俺はすかさず、武蔵さんを担いで廃墟へと向かう。
「…?君、一体何を」
「武蔵さん、もしかしたら、まだ生きていられるかもしれないんです。
その方法をやるために、あそこの廃墟に、向かいます」
「…そっか。うん、わかった」
武蔵さんを担いだまま、廃墟へと向かい、そして中へ入っていった。