※この作品はR-18です。

妹によるお姉ちゃん開発日記   作:ひざぎ

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この回から週一更新で頑張ります。


第十八話

■

 

「はぁぁっ……、はぁぁぁっ……」

 

 呼吸を繰り返すことしかできない。

 

 頭は真っ白のまま、身体全体に力が入らない。

 

 ぴく、ぴくと、自然に体は動いてしまって、それ以上に何も動けない。

 

 なにも、できない。

 

「……」

 

 私の中に異物感はある。でも、それはもう動いていない。

 

 でも、それでいい。今は、それでいい。

 

 今まで散々我慢した快楽、絶頂。それが、身体の内側に大きく広がって、先端まですべて気持ちよかった。

 

 だから、もういい。もう、満足──。

 

「──お姉ちゃん、だめだよ」

 

 そんな時に、声が聞こえる。

 

 聞き馴染んでいる声、ああ、そうだ、蜜柑だ。蜜柑の声が聞こえる。

 

 意識は呆然としたまま、ただただ暗いだけの世界が目の前にある。だから、彼女の言葉もよく聞こえる。

 

「せっかくさ、私と約束したのに、約束破るなんて」

 

「……約、束?」

 

 蜜柑の声が、良く聞こえる。あからさまに残念そうな口調で彼女が言うから、言葉から拾えた単語をそのまま返すしかない。

 

 次第に意識ははっきりしてくる。真っ白になっていた意識が、きちんと身体の感覚を取り戻してくる。それでも、いつの間にか強張っていた太ももの筋肉とか、そんなものが無駄にぴくぴくと感じているけれど、なんか、さっきの状態よりかは落ち着いている。

 

「そうだよー? 約束したじゃん」

 

「……我慢、のこと?」

 

 それなら、きちんと一週間、いや、十日我慢したし、ちゃんと約束は守ったはずだ。

 

「違うよ? ……カウントダウンの話」

 

 彼女は、私の中に指を入れたまま、そのまま話を続ける──。

 

「──んひぃっ?!」

 

 ──くいっ、と一瞬だけ引っ掻くように指が曲がって、私のあそこを刺激する。刺激して、また止まる。

 

「ゼロ、って私が言うまでイっちゃダメ、って約束したじゃん」

 

 そこで、ようやくはっきりしてきた意識が、あの時の光景を徐々に思い出させてくる。

 

 

 

『いい? 私がゼロって言うまで、絶対にイっちゃだめだからね』

 

 

 

「……あー」

 

 蕩けた頭で会話をしていたから、よくわかっていなかったけれど、確かにそんなことを約束したような気がする。気持ちがいいことだけに集中していたし、そんな会話をしたな、くらいにしか覚えていない、けれど。

 

「ご、ごめんね、蜜柑の指が、すっごく気持ちよかったから……」

 

「ふふっ、そんなに気持ちよかったって言われると嬉しいなぁ。……でも」

 

 それはそれ、これはこれ、と彼女は言いながら──。

 

「──ひゃあっ!」

 

 ──声が漏れる、声が漏れる。もう、声を出したくないのに、感じたくはないのに、それでも私の中にある蜜柑の指が──。

 

「──約束を破ったんだから、罰ゲームは必要だよねぇ」

 

 そう言いながら、蜜柑は再び指を動かした。

 

 

 

■

 

「──あっ、あぁぁっ!! や、やめてっ?!」

 

 蜜柑の指先は、私がいつも感じるところを的確に押さえながら、それを膀胱を押し上げるみたいに、強く強く引っ掻いていく。それも、さっきみたいなゆったりとしたリズムではなく、激しいリズムで。

 

「やめないよ? だって、これは罰ゲームだもん」

 

 彼女はそう言いながら──。

 

「──じゅる、じゅるるるるる」

 

「──ひゃあああっ?! ま、まってっ、いま、イったばかりだから──」

 

「──ぷはぁ、……だからこその罰ゲームだよー。──ちゅるるるるる……」

 

 ──クリトリスを執拗に舐るような、吸い方、舌使い。重点的に表面をなぞることを意識しているみたいに、彼女のそれは止まることはなく、そして私の中も思いっきり引っ掻いてくる。

 

「……ぷはっ。……せっかくさ、私がお姉ちゃんがめっちゃ気持ちよくさせるためにカウントダウンしてあげたのに、それを勝手にイっちゃったんだもん。そんなの、おしおきするしかないじゃーん」

 

「だ、だって蜜柑が、──あっああっあぁ!」

 

「というか、今だってめっちゃ感じてるんだし、正直ご褒美でしょ」

 

 じゅるる、じゅるるる、と彼女のクリトリスに対する吸いつきは止まらない。私のクリトリスを飴玉のように転がしては、またそれを味わうように口の中に頬張られ、引っ張るように吸い上げていく。それでも中にある指は動いたままで、快楽の逃げ場が──。

 

「──み、蜜柑が、ぜろって、──ひゃっ、んぁっ! ……ぜろって、言ってくれない、──か、らぁぁっ」

 

 私が言い訳をするように、というか、心のままにそう言葉を吐けば──。

 

「──ぢゅうううううう」

 

 ぐうりぃぃぃ、ぐうりぃぃい、と中で音が聞こえるみたいに、より力が強くなる。クリトリスを吸う力も強くなる、半ば、痛いとも感じるくらいに──。

 

「──ぶはぁっ。……そうやって私のせいにする人は、イかせまくっちゃうんだからっ」

 

 ──ちゅううううううう。

 

 痛いくらいだと錯覚しそうな刺激は、少しだけ和らいだ、引っ掻く力も弱くなった、でも、それでも、イかせることだけを目的にしたような、そんな彼女の動きすべては、未だに止まってくれない──。

 

「──ご、ごめんなさいっ! ごめんなさいっ、私が、悪かっ──ぁぁああっ!! 悪かった、で、すぅっ! だ、だからぁぁっ! と、止めてっ!」

 

 先ほどとは違って、今度は指を止めるように。

 

 全身に力が入ったり、入らなかったり。そんな動作が繰り返されるから、力の行き場がわからなくなって、そして快楽に頭が酔いそうになる。

 

「さっきまではイキたがってたじゃん。だから、そのお願い、ずうっと叶えてあげるから──」

 

「──やだぁっ! 今はいいのっ! もう、満足した──ぁああっ?! 満足したのっ!! だから、いいのぉっ! もうなか、触ら、ないでっ!」

 

 途切れ途切れになって、声がかすれる。

 

 イったばかりの膣の感覚。それは張り詰めたように敏感になって、蜜柑が動かす指先のそれぞれさえも的確に感じ取ってしまう。大きくなったみたいなクリトリスの感触、それをただ舌で辱めるような彼女の舌使い。

 

 気持ちよさが倍増するように、耐えきれないような快楽が、すぐそこにやってくる──。

 

 ──やだ、イきたくない。今は触られたくない、せめて、少し落ち着いてからがいい。それからなら、もっとまともに気持ちよさを感じられるから──ってそうじゃない、そうじゃなくて、今この敏感なままでイかされたら──。

 

 

 

「──あら、そうなの?」

 

 

 

 ──そして、再び指は止まった。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

 

 指が止まって、耐えきれないくらいの快楽に、逃げ場ができる。

 

 絶頂に到達する寸前、それでも指が止まったおかげで快楽に至ることはなくて、叫んだ喉と呼吸を整える時間が生まれる。

 

「それなら最初から言ってよー。それじゃあ、私は触らないねっ」

 

「……さ、最初から言ってたもん」

 

「うんうん、そうだねぇ」

 

 子供をあやすような、そんな彼女の言葉遣い。でも、それでも一応指を止めてくれたことに安堵をして、私は息を──。

 

 

 

 ──熱い、かゆい。

 

 

 

「まあ、お姉ちゃんの言い分ももっともだからね。もう私は触りません!」

 

 中が、かゆい、熱い。

 

「ね、ねえ、蜜柑……」

 

 今更になって思い出そうとするローションの効果のようなもの。頭の中にちらつく、あの時のかゆさが、徐々に──。

 

「うんうん。イったばかりなのに、またイかされるなんてきついよね。気持ちいいけど辛いもんねぇ。私も何度か自分で挑戦したことあるけど、やっぱりしんどかったもん──」

 

「──そう、じゃなくて、ね、え、えっとね、えっと」

 

 ──かゆい、かゆい、かゆい。触られなくなった喪失感が、よりかゆさを感じさせる──。

 

 指、指が欲しい。蜜柑の、指が、欲しい。かゆいところを、引っ掻くような、彼女の指が──。さっきみたいにしてくれた、あの指が──。

 

「──うん、だから、もう私は触らないよ! だから、安心してね! せっかくのご褒美だもんねぇ?」

 

 彼女がそう言いながら、微笑むような声音で、──それこそ、小悪魔としか感じられないような、わざとらしい元気な声で、確かに彼女はそう言った。

 

 




まあ、触られたくないっていうなら……(あからさまに目を逸らしながら)
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