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柚子から伝わってくる肌の温度は私よりも高かった。私が触れる手先と、彼女の太ももの温もりを比較して、その温度が心地よくなった。人肌に触れるのなんて久しぶりで、確かな生きている温もりを指先に感じて、少し変な気持ちになる。
力なく横になっている彼女の太ももを無理に動かしてしまえば起きてしまうかな、とかそんな不安を抱く。けれど、それで起きてしまえば、そのままの流れで何とかしてしまえばいい、そう開き直って、私は彼女の太ももを持ち上げた。
柔らかい感触、それでいて芯のあるような筋肉の心地。少し重い感覚はあるけれど、触っているだけで心地よさを覚える弾力に、私はずっとそれに触れたくなった。
ソファーの背もたれに柚子の足を引っかけるようにした。露になった彼女の下着とその周辺。私は先ほどの太ももの感触がよかったので、いきなり秘部に触れることはせずに、両足の太ももから徐々に上っていくように手のひらで撫でるようになぞっていった。
すりすり、すりすり。
ぺち、ってしっぺのようなことをしたい気持ちに駆られるけど、そうしてしまえば本当に起きてしまうだろうから、なんとか落ち着いて、太ももから鼠径部に、そして秘部に手を近づける。
鼠径部から秘部にかけて、厚ぼったい肉があるのを指先で感じ取る。私よりも少し厚いと思われる大陰唇を、私は下着の上から揉むように触る。
「……これ、結構癖になるな」
ぷにぷにとぶにぶにの、その中間くらいの感触だと思った。私のはそこまで厚ぼったくないので、自分では得られない皮膚の心地に、ずっとその部分だけをつまんで遊んでいたい。そんな気持ちになる。
下着は脱がせようか、それとも脱がせない方がいいか。そんな気持ちになるけれど、これで悪戯している最中に起きてしまったら、違和感を柚子に残してしまうかもしれない。
だから、私は下着の上から、彼女の秘部をまさぐるようにする。痛くないように、直接触れないように。布の上からであれば、どんな状況になっても言い訳をすることはできる。
くにくに、くにくに。
大陰唇を触るのが楽しくて、それで彼女の秘部を挟んだり、もしくは広げたり。挟めば小さくなるような動きをする。小さくなって厚みが増えたそれは、下着越しでもわかるくらいに形がはっきりする。広げれば、彼女の秘部の詳細が、これまたくっきり下着の上からでも分かるから楽しい。
「柚子の、結構小さいんだなぁ」
柚子の小陰唇、びらびらとしている部分は、私のそれと比較をすると結構小さいようで、形は下着の上からでもわかるけれど、そのサイズ感にどこかギャップを覚えてしまう。
だんだんと大陰唇をつまんだり開いたりすることにも飽きて、今度は彼女の小陰唇で遊ぼうかな、と思い始めてくる。ただ、やはり下着を脱がせるわけにもいかないので、私は下着をずらして、彼女の秘部を視界へと露にさせた。
「……わぁ」
まじまじと見る、自分以外の女性器。鏡で自分のものは何度か見たことはあるけれど、動画や漫画以外で、しかもこんなに至近距離で実の姉の秘部を見る、というのはなかなかない。だから、呆然と私は声を出していた。
大陰唇は厚ぼったい、小陰唇を守るため、と思っていいのかくらいには大きいけれど、それに比較して彼女のそれ以外の部分はとても小さい。
「……」
ごく、と唾をのむ。実際に自分がやっていることの背徳感、女が女に対して、しかも実の姉に対して、これからしようとしていることに、背中がぞわぞわとする感覚が止まらない。
私は、彼女の秘部に顔を近づけて、ふうぅ、と息を吹きかけてみる。
くすぐったさとかあるのかな、そんなことを聞いてみたいけれど、寝ている相手に聞けるわけもない。
だから、彼女の縦筋を指でなぞるようにする。私が心地いいと感じているいつもの動きを、彼女に繰り返しやってみる。
艶っぽく反射する彼女の秘部、指を彼女の中に入れたい気持ちが強くなるけれど、まだ準備は整っていない。
「もっと、もっと濡らしてから……」
焦らない、焦らない。焦って、柚子に痛い思いをさせたくない。それで起きたら元も子もないし、慎重に彼女のあそこで指を遊ばせながら……。
彼女の秘部を改めて開く。
誰にも汚されていない、ピンク色だけに包まれている肉の部分。膣穴、尿道、そして肉の豆たるクリトリス。
直接クリに触れるのは刺激が強いし、私も正直好きじゃない。だから、彼女の膣口のそばをつんつんとなぞるように、ひたすら周囲をまさぐるように、穴の中に指を入れないことへと留意をしながら、じっくりじっくり。
「んん……」
「ぅゎ……」
彼女の寝息だろうか、それとも喘ぎ声なのだろうか。よくわからなかったけれど、寝ている柚子の声が耳に届いて、一瞬で心臓の鼓動が早くなる。
やばい、すごくどきどきする。耳元まで熱くなっている。緊張以上の何かが身体を震えさせる。
私は、余っている手で自分の秘部に触れるようにした。
「んっ」
声は出したくない、声を出してバレたくはないけれど、こんな状況に自分がいることに、そして焦らすように触れてこなかった自分のそれに対して、一瞬の喘ぎ声を我慢することができなくなった。
姉に行っている指の動きを、自らにもリンクさせるように、同じように……。
「く、くすぐったいな」
そして、そんな感想。さっさと指を入れてしまいたい、と私が感じてしまうのだから、もしかしたら柚子も指を入れた方が気持ちいいのでは、とか考えてしまう。
「……入れちゃうからね」
特に声が返ってくることはない。沈黙は肯定ということで、私は姉の中に指を入れて、それと同時に自分の秘部にも指を入れる。
あったかい。
同時に自分のものと比較するように指を入れているけれど、私の温度よりも確実に彼女の中に入っている指のほうが温かく感じる。ぬるま湯に追い炊きをしたくらいの温かさと言えばいいのだろうか。とにかくなんだか温かい。
柚子の中は人差し指で入れているのに、それでも狭く感じてしまう。私は自分ですることをしているから、狭さについてはここ最近感じ取ることができていないけれど、彼女の中は過去の私以上に狭いようだった。
膣肉がうごめいている感覚。
出し入れをしても気持ちよくないことを私は知っている。だから、ある程度指先を奥に入れてみて、そこからポイントを圧し込むようなイメージで、そのまま人差し指を深く入れる。
「……こんなに入るんだ」
自分では指を入れるのにも限界がある。奥に、もっと奥に入れようとしても届かなかったりするのに対して、他人である彼女の中には容易く指が侵入していく。膣圧が少し阻むように邪魔をするけれど、それを味わいながら、私が好きなポイントを柚子の中にも見出してみる。
指の腹を、彼女の尿道側に向けて、膣口の上をなぞって、そのポイントを探す。一部分、ひだとは違う部分を見つけた。
「お姉ちゃんもあるんだね」
久しぶりに呼んだ、お姉ちゃん、という代名詞。
いつか私が見つけた、自分が触っていて心地のいい場所。それと似たような部分を柚子にも見出すことができて、ああ、姉妹なんだなぁ、と思ってしまう。もしそれで心地よく感じてくれるのなら、もっと嬉しいかもしれない。
「……起こしたら、ごめんね」
私は寝ている彼女にそう言いながら、その部分を圧し込むように、引っ掻くように膣肉を掻き分けるようにした。その指の動きを自分の中でも再現しながら、ふっ、と息を漏らして、なんとか彼女と同じ感覚を味わおうとする。
気持ちのいい夢を見ていればいい。それが悪夢じゃなければいい。そんな気持ちのまま、私は同じポイントをせめ続けてみる。
「ん、んんっ……」
「気持ちいい? 気持ちいいよね」
気づかれる、という心配はこの時には忘れていた。彼女と私が同じ感覚にたどり着くことだけに意識を向けていて、うねり始める柚子の中を、指の腹で味わいながら、何度も自分を慰めるように、自分自身の秘部もえぐるように引っ掻いていく。
「や、やばい。もうすぐ、いくかも」
誰にも聞こえない声。聞こえていてほしくはない言葉。自己満足でしかない言葉を吐いて、それでも起きない姉の姿に愛しさを感じる。
高まる何かが来る。これまで体験したことのないような背徳感とともに、波のように震える感触が──。
「──ぃくっ……」
声にならない声。残骸にしかならない言葉の欠片。達したと同時に、さらに強く引っ掻くように、私と柚子の中にある指を大きく曲げた。
──どく、どくと感じる快楽の線。震えるような、頭から体のつま先まで感じられる心地よさの応酬。
呼応するように、柚子の膣肉も震えている。震えている、というか、脈を打つようにうねっているような、そんな感じ。
「……やばい、これ。癖になっちゃうかも」
何度も呼吸をおいてから、心の底から得た実感を言葉にした。
ふと、我に返ってリビングの壁に掛けられている時計に視線を向ける。おおよそ、彼女の身体と慰めあってから三十分ほどは経っているみたいだ。
「ずっとこうしてたいけど、流石にそろそろやめなきゃね」
名残惜しい気持ちはあるけれど、それでもチャンスはまた作り出すことはできるだろう。
私は彼女の秘部から指を抜いて、彼女の愛液に浸った指先が部屋の温度に冷まされる感覚を覚える。
彼女の中以外の世界は冷たい。そんな詩的にもならない私的なポエムを考えながら、彼女のずらした下着を元に戻す。太ももは、柚子の寝相が悪かった、で何とかなる気がするので、特に戻しはしなかった。
「それじゃあおやすみ。お姉ちゃんっ」
これまでに感じたことのない不思議な満足感を得て、私は寝続けている姉にそう声をかけて、私も眠ることにした。