※この作品はR-18です。

吸血鬼の王   作:ボルメテウスさん

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覚醒のテラコマリ

俺の血を飲んだテラコマリ。

 

その際のテラコマリの様子の変化に驚きを隠せない。

 

容姿には、大きな変化はなかった。

 

ただ、1つ、変化があるとしたら、それは。

 

「紅い」

 

その瞳だった。

 

まさしく、吸血鬼。

 

それを思わせる瞳が、まるで冷酷な吸血鬼を思わせた。

 

そう、困惑をしているのを余所に。

 

「・・・」

 

無言で、テラコマリが目を向けた場所。

 

そこに一体、何が。

 

疑問に思うのは一瞬。

 

次の瞬間。

 

「ぎゃぁぁぁ!?」

 

「えっ」

 

聞こえたのは、絶叫。

 

見れば、そこには、人間の肉片が落ちていた。

 

だが、人間の肉片と違う部分として、斬られたはずなのに、動き続ける。

 

それは、吸血鬼の再生能力である事が分かり、同時に。

 

「まさか、もぅ襲撃が来ているのか」「だろうな、まぁ、時間としては遅いぐらいだったがのぅ」

 

困惑している俺とは反対に、キスショットは、冷静に言う。

 

そして、こう言った。

 

「まぁ、目の前にいるあいつらでは、テラコマリの奴には勝てないだろうがな」

 

「そうなのか」

 

そうしている間にも、テラコマリの戦いを見る。その戦い方は、まさしく、吸血鬼らしいものだった。

 

一撃必殺。

 

それが、彼女の戦闘スタイルなのだと分かる。

 

一撃の攻撃で敵を葬る。

 

そんな彼女の姿に、俺は。

 

「凄いな」

 

「まぁ、全盛期に儂と比べたら、弱いがな、だが」

 

そうして、キスショットは笑みを浮かべる。

 

「まさか、潜在能力があそこまでとはな。ただの雑魚吸血鬼だと思っていたのだが、お前の血を飲むだけで、ここまでとは」

 

笑みを浮かべながら、キスショットは、そのまま俺の首筋に口を近づける。

 

「では、儂が飲んだら、果たしてどうなるかのぅ」

 

笑みを浮かべながら、キスショットが呟いた瞬間。

 

俺の隣に、巨大な穴が開いた。

 

それを見た俺達は、それを放った相手を見る。

 

「おぅ、これは怖い怖い」

 

見ると、そこにはテラコマリがいた。

 

既に襲っていた吸血鬼はテラコマリによって、殺されてしまったようだ。

 

だが、彼女は今、その表情を変えない。

 

無感情のまま、こちらを見つめている。

 

「離れろ」

 

「カカカッ、それは一体、どういうつもりかのぅ」

 

「私の友達を吸わせない」

 

「お前も吸った癖にか」

 

そうして、まるでテラコマリの挑発に乗せる為に、俺の血を飲んだ。

 

そして、キスショットの身体は成長すると共に。

 

テラコマリが、キスショットとぶつかる。

 

「・・・えぇ、これって、内部分裂なのか」

 

思わず呟く俺だった。

 

しかし、その言葉に対して、答えてくれる者はいない。

 

いや、もしかしたら、いるのかもしれないが、今は、誰も答える余裕がないのだろう。

 

何故なら、彼女達は今、戦っているのだから。

 

俺が蚊帳の外になってしまう。

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