※この作品はR-18です。

吸血鬼の王   作:ボルメテウスさん

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吸血鬼の王の魅力

生き残った夜から一日が経った。

 

一日の内に、たった数時間だけだったかもしれない。

 

だけど、これまで命の危機など感じた事のない俺にとっては、それはあまりにも疲労が溜まるのには、十分過ぎる出来事だった。

 

家に帰った後の記憶はなく、ベットの上でぐったりと寝込んでいた。

 

だから、既に昼頃になっていたのに、気づいていなかった。

 

「はっはは、本当は夢だったりしないのかなぁ」

 

俺は部屋の中で、思わず笑みを浮かべながらも呟いてしまう。

 

もしも、あの出来事が夢だったら、どれだけ気が楽なのか。

 

最も。

 

「そんな都合の良い考えは早くに捨てる事だな」

 

「っ」

 

俺に話しかける声。

 

見ると、俺の部屋にある椅子に座っているのは、キスショットだった。

 

「やっぱり、夢じゃなかったのか」

 

「あぁ、そうだな、それにしても」

 

そう、椅子の上で、俺の方を見つめる。

 

その目はまるで興味深い物を見るように。

 

「吸血鬼の王の噂を聞いていたが、まさか、ここまでの力を持っているとはな」

 

「どういう事?」

 

キスショットの言葉。

 

それに俺は思わず疑問に思った。

 

だが、キスショットは、そのまま俺の方に近づく。

 

「吸血鬼にとって、太陽の光は数少ない弱点の一つだった。それを克服しているのは、始めから人間と吸血鬼のハーフぐらいしかいなかった。

 

だが、お前の血を飲んだ儂は力を取り戻すだけではなく、こうして太陽の下で活動する事も出来る」

 

そう少女の身体で、キスショットは俺の方に近づいてくる。

 

そして、俺の首筋に顔を近づけると……

 

ペロッ! っと、首筋を舐めた。

 

突然の行動に、俺は動揺する。

 

すると、キスショットは顔を上げて言った。

 

ニヤリとした笑みと共に。

 

ペロリッ!! 今度は唇で、首を舐めてきたのだ。

 

それはまるで犬のように。

 

「きっキスショット」

 

「あぁ、にしてもヤバいのぉ♡これは」

 

そう、俺の身体を舐めていた。

 

「血は極上だと知っているが、まさか汗も何もかもが甘く感じるとは思わなかったぞ」

 

そう言って、キスショットは再び、舌を出して、俺の首筋を舐める。

 

先程よりも強く、長く。

 

その行為によって、俺の顔が赤くなる。

 

「おっおい!」

 

「ん?どうした?嫌か?」

 

「そんなのっいきなりこんな事をされたらっ」

 

「カカカッ、童貞にはちとキツかったか?」

 

「それは」

 

俺は反論する事は出来なかった。

 

命の危機に、必死になって逃げている間に。

 

自然と、そういう事を思ってしまったかもしれない。

 

「吸血鬼の王は極上の餌というのは、嘘ではないな。ならば」

 

そう、キスショットは、俺の胸元を掴むと。

 

強引に、自分の方へと引き寄せた。

 

ドサッ! キスショットは、俺を押し倒すように倒れ込む。

 

俺は地面に仰向けになり、その上にキスショットが乗る形になった。

 

つまりは、俺が押し倒されているような形だ。

 

しかも、キスショットは両手で俺の腕を押さえつけており、全く動かせない。

 

その状況の中、キスショットは言った。

 

「血というのは極上では間違いない。だがな、お前の全てが極上という事で、試したい事が出来た」

 

「試したいって、何を」

 

「カカカッ、淑女の言葉から出させるのか、けど、もしもこれが上手くいけば、儂は助け続けるかもしれないなぁ」

 

そう言うと、キスショットは…………ッ!? そして、キスをした。

 

キスショットからの口づけだった。

 

しかし、それだけではなかった。

 

キスをしながら、彼女は口を開けていたのだ。

 

そして、彼女の舌が俺の中に入ってくる。

 

「んっ!?」

 

突然の事に驚きながらも、それでも抵抗する事は出来ない。

 

全身に電気が走ったかのように、体が震える。

 

何が起こっているんだ!? どうしてこうなった!?

 

いや、むしろ抵抗しようという考えすら浮かばなかった。

 

そんな暇もなく、ただ受け入れるしかなかったのだ。

 

キスショットはそのまま、俺の口の中に唾液を流し込んでくる。

 

その味は甘美で、頭がクラクラしてくるような物だった。

 

それが喉を通る度に身体が熱くなり、力が抜けていくような感覚に襲われる。

 

そうして、数分の間続いただろうか。

 

ようやく口を離すと、互いの口に銀色の橋がかかるのが見えた。

 

「ぷはぁ、唾液でもこれとはなぁ」

 

「キスショット」

 

「あぁ、本当に、魅了されるとはこういう事かのぉ♡」

 

その言葉に俺は、呆然と聞くしかなかった。

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