渡我のその言葉で、彼女の正体が、吸血鬼と察するのは難しくなかった。
難しいのは、この状況をどう脱するかだ。
渡我さんが後ろから抱きついているから、身動きを取る事ができない状態なのだ。しかも彼女は俺の首筋に舌を這わせてきているので更に抵抗ができない状況になっている。このまま血を吸われてしまうのだろうか・・・。
すぐにも叫ぼうとした。
けれど。
「だぁめぇ、ここで叫んだら、駄目ですよぉ」
それを見透かしたかのように、渡我が耳元で囁く。
そして同時に、俺のズボンの中に手を入れてきた。
「うあっ・・・」
思わず声が出てしまった。しかしそれも仕方がないと思う。だってそこは敏感な部分なんだからさ。
「ふふふ、可愛い反応ですねえ」
そう言いながら、彼女は俺の股間を撫でまわし始める。
「興奮していますか?クラスメイトの皆さんに黙ってこういうことしてるなんて知ったらどんな反応するんでしょうねぇ?」
そんな台詞を吐きながら、彼女は俺の首筋を舐め続ける。
その度にぞくぞくしたものを感じてしまい、力が抜けていくようだった。
このままじゃまずいと思い、何とか脱出しようとするのだが、上手くいかない。それどころか、余計に強く抱きしめられてしまって動けないほどだ。
その間にも、彼女の手は止まらない。ゆっくりと上下に擦るように動かされ続けた。
「くっ・・・やめ・・・ろ・・・よ・・・!」
俺の言葉に、彼女は笑うだけだった。
「えぇ~どうしてですかあ?こんなに大きくなってるのにぃ~」
「そ・・・れは、お前が触るからだよっ!!」
俺は叫ぶように反論した。これ以上やられっぱなしなのは耐えられないと思ったからだ。だが、それは逆効果だったようだ。
「へぇ・・・そうなんですかぁ・・・じゃあもっと激しくしても大丈夫ですよねぇ?」
渡我はそう言うと、さらに手を激しく動かし始めたのである。今度は裏筋を中心に責め立てるような動きだ。あまりの快感に頭が真っ白になりそうだった。
「こうして、高めれば高める程、血は美味しくなるんですよぉ♡」
そう言われると、身体が熱くなってくるのを感じた。まるで媚薬でも飲まされたかのような気分だ。
必死に耐えようとするが、無駄だった。むしろ我慢すればするほど、快感は増していくばかりだ。もはや限界寸前まで追い詰められていた。
このままでは不味いと分かっていてもどうすることもできないまま、とうとうその時を迎えようとしていた時であった。
「だから、油断をするなと言ったはずだ」
「あれぇ」
その声と共に渡我は吹き飛ばされた。
それを行ったのは、キスショットだった。