※この作品はR-18です。

おでかけふたなりダンジョン【1話完結型】   作:自給と自足

8 / 9
暴力オンリー回。
なんか時間かかっちゃった。

エンジェル
かわいいね。
同作者別作品のエンジェル名義の子を思い出したのでこういう話になった。


VSエンジェル

 始まりがあれば終わりがあるように、わくわくダンジョンランドの施設であるダンジョンにも最上階がある。そしてその最上階には、下層に蔓延るモンスター娘達のトップである"ダンジョンボス"がいるのだ。

 "どうぶつどうくつ"という一番簡単なダンジョンでもそれは例外ではない。

 

 初めてのダンジョン、初めてのボス。

 期待と不安にただでさえ豊満な胸を感情で膨らませ、階段を昇っていく。様々なアイテムを駆使してようやく辿り着いた、最上階。眩い光に慣れた後に広がった風景は、今までの階層とは異なり学校の教室程の広さの空間。そしてその中央に佇む、光輪が輝く美しい女性だった。

 女性はゆったりとした白い布をグラマラスなボディに纏わせ、背中には大きな白い翼を携えていた。

 

 ――天使だ。

 

 氷魚ひおはそう直感した。

 その直感は正しいもので、実際に彼女はどうぶつどうくつのダンジョンボス、"エンジェル"であった。どうぶつ(?)達のトップが天使というのもなんだか不思議な響きだが、事実"エンジェル"はダンジョンボスである。

 氷魚ひおは恐る恐る彼女に近付く。最上階エリアに足を踏み入れた時点で、既に戦いのゴングは鳴らされている。飛び道具の射程範囲に入ることができた氷魚ひおは、えいやっと手裏剣をエンジェルに向かって投げた。

 しかし……。

 

「!? 消えた!?」

 

 ヒュン、と風の音が聞こえたかと思うと、目の前のエンジェルの姿が消えていた。一体何処に、と視線を動かす暇も無く、衝撃が走る。

 

「かっ……はっ……。」

 

 最初は何が起きたのか分からなかったが、エンジェルの嫋やかな白い腕が自分の腹部から生えているのが視界の端に映る。いや、氷魚ひおの腹部から生えているわけでは無い。エンジェルは素早く氷魚ひおの懐に向かって踏み込み、無防備な軟らかいお腹に向かってボディーブローを叩き込んだのだ。

 当然、氷魚ひおはお腹を押さえながらその場に蹲る。はくはく、と体内の空気を吐き出すように悶絶していたが、エンジェルは押さえられた腕ごと容赦なく腹部に蹴りを入れた。途端に宙に浮く身体。

 

「うぎゃっ! がっ、お゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」

 

 壁に叩きつけられ、その弾みで胃の中で消化中だった物を吐き出してしまった。美味しかったはずのダンジョン産のパンは、消化途中で吐き出されて胃液と共に汚らしく氷魚ひおの周りに飛散する。つん、と鼻につく胃酸の匂いが氷魚ひおの吐き気を誘う。

 だがエンジェルは手を緩めるつもりは無いらしく、壁にもたれて座り込む氷魚ひおの身体を掴んで上空に飛び上がった。翼で旨い具合にホバリングをしながら、両手で氷魚ひおの両腿をつかみ、氷魚ひおの頭を自分の肩口に乗せ固定させ、そこから勢いよく落下する。

 

「がぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 スガァン!

 エンジェルが地面に着地した瞬間、氷魚ひおの股関節・背骨・首に激しい衝撃が走った! まるで稲妻が身体を串刺しにしたかのような感覚に、氷魚ひおは獣のような悲鳴を挙げる。あまりの痛みに、スカートが捲れ上がって純白のパンツが強制的に露出されていることなど気にする余裕が無かった。そしてそんな純情な白も、生々しい黄色に染まっていく。

 氷魚ひおはおしっこを漏らしながら、気絶していた。諸説あるが女子高生はミルクティーが好きな生き物だったりするので、ダンジョンに行く前にたくさん飲んだのかもしれない。とめどなくおもらしし続け、氷魚ひおの豊満なおっぱいの上を噴水のように滴り落ちて行きながら、エンジェルの頭上にも降り注――がれなかった。エンジェルはその場から瞬時に移動し、氷魚ひおから離れる。支えを失った氷魚ひおはぼとりとその場に落ちた。

 しかしまあ失神している氷魚ひおの惨状と言ったら無残な物で、おしっこの臭いと胃酸の臭いに塗れてまるで生ゴミのようであった。血と糞に塗れていないだけまだマシとまで言える。多少衣服が乱れただけで、何一つ瑕のついていないエンジェルとは対照的であった。

 エンジェルは氷魚ひおの無残な姿を眺めながら、「う~ん。」と少し考えるように顎に手を置いた。

 

「ここまで登ってこられたのですから~、この子もきっと強い子だろうと思っていたのだけれど~……。ちょっと期待はずれでしたね~。」

 

 そう独り言ちると、えいえいと言いながら氷魚ひおの身体を足で蹴り転がす。露わになった氷魚ひおの目は白目を剝いており、口も大きく開いていたが形が歪んでいた。恐らく衝撃で歯が折れてしまったのだろう、口の端からは血液が零れている。

 

「まあでも、まだ子供ですから~。これからに期待しましょうね~。」

 

 失神している氷魚ひおを、エンジェルは慣れた手つきで転送装置の中に放り込んだ。向かう先は勿論、ダンジョンの出入り口。道半ばで敗れて帰還するお客さんを出迎えるスタッフは「またか~」と言った顔で粛々と清掃することだろう。

 一方的な暴行にトラウマを植え付けられた氷魚ひおが再びわくわくダンジョンランドに足を踏み入れたのかは神のみぞ知る。

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