うずまきクシナの師匠になって修行とかこつけて調教して孕ませる話 作:原作は崩壊する
「すまぬがタツマよ。うずまきクシナの修行を頼まれてはくれまいか?」
火の国にある木ノ葉隠れの里の火影の仕事部屋にて、僕ことうちはタツマは隣に座る三代目火影、猿飛ヒルゼンからそう告げられた。
すぐ近くには相談役のうたたねコハルと水戸門ホムラ、そして根のダンゾウが居る。
現在木ノ葉の上層部を握っている者達でもある。
「…………正気か?」
ヒルゼンの言った言葉の意味を周囲の三人に問う。
件の人物、うずまきクシナは九尾の人柱力だ。本来ならば里の限られた場所で生活するしかなく、自由に出来る範囲が限られている。それを自分に育成を任せるということはその限られた生活圏から出るということでもある。
穏健派を通り越して良く言えば慈悲深い、悪く言えば甘ったれのヒルゼンなら兎も角、他の三人は断固として反対の立場な筈だ。僕個人としては態々人柱力のストレスを増やす必要は無いと思っているしヒルゼンの意見に賛成だ。が、彼等の意見の通りリスクがある以上それも仕方がないとも思っている。
そう考えていると他三人も頷いた。
「仮にも僕にそれを頼むとは正気か?」
僕ことうちはタツマはNARUTOの世界に転生した転生者である。
最初はあのNARUTOの世界に転生した事を喜び、原作前の世界である事にちょっとがっかりし、戦争でそれどころじゃねぇと現実を思い知らされ経緯がある。
そんな地獄みたいな日々を過ごす中、ある疑問に至った。
何でこの世界一夫一妻なんだろう、と。
少年誌で連載されていたから仕方ないとは言えこの世界は元の世界とは違って争いも多い上に子どもも戦力として見なされる。と、なると死者の総数が多くなるのだ。
忍びに必要な要素は努力と才能、そして血筋だ。
凄まじい努力と才能は当人の頑張り次第か生まれ持った資質が関係するが血筋は違う。これも生まれ持った資質の一つである事には変わりないが、多くの子どもを作れば沢山遺伝し増えるのだ。
純血は大事かもしれないけど、昔と違って今は多数の一族が忍び里を作っているんだからリスクはあるとしても交わっていった方が良い。
てかくノ一なんだから貞操とか気にすんじゃねぇよ。好きな人が居るのは別に良いけど好きでも無い相手とセックスするのだって仕事の一つとしては普通なんだし、それで子どもが出来たならちゃんと産めよ。
育てられないっていうのなら孤児院に預けたって良いし、なんならダンゾウのところで育てるのも良いだろ。てか親のところで育てさせるんじゃなく男女関係無く一緒のところで暮らさせろよ。
人権なんて概念無いんだからスパルタ方式で育てるのだって子ども達の為だろう。てか下忍になって子どもを産めるようになったら作った方が里の為だろう。そんな事を穏和な感じで言っていた事もあり、人柱力とはいえ女の子を僕のところに預ければどうなるかなんて分かりきった事だろうに。
「至って正気じゃ。それにお前だってふざけてあんな事を言ったわけじゃないだろう」
「…………まあね。平和でいられるのならあんな事は言わなかったさ」
「だが今は戦争の火種が燻っている状態。お前の言う事にも正当性がある」
そう言ってヒルゼンとダンゾウは封印の巻物を僕に渡してくる。
この巻物は九尾の封印の鍵だ。
「九尾をコントロール出来るお前の下でクシナを鍛えてほしい」
「…………一つ言っておくけど、僕に彼女を預けたら間違いなくやるよ。だから弟子を取ってこなかったわけなんだし」
僕が敵国のくノ一、特に血継限界を持っている者を狙って攫い、交配させているのはこの四人には周知の事実だ。
特にダンゾウのところの根の忍びと交配させて、血継限界持ちの忍びを作っているわけだし。まだ幼い子どもとはいえその方法で血継限界を持って生まれた子どももいるわけだし。
「分かっている。次の戦争が終わるまでの間はお前の意見を採用しようと思う」
「僕が彼女を孕ませても良いって事かよ…………てか里全体でやるのな」
「人手が足りないのは事実だからの」
「戦争が無ければそういった事をしないでも良いのにな」
「全くじゃな」
「本当にやになるな…………倫理観鎌倉武士かよ…………」
「鎌倉?」
「何でも無い。こっちの話――――じゃあその任務了解した」
かくして木ノ葉隠れの里において、くノ一は結婚していても関係無く指定された相手と子を作るという悪法が制定された。
原作を思いっきりぶっ壊す悪法だし、くノ一からの反対もあるにはあったが次第に慣れ始めた。
何せまだ戦国時代の生き残りも居る上に大規模な戦争があった時代、倫理観もまだそこまで成長しきっていなかった。結果、恋愛や結婚と妊娠は別という価値観が木ノ葉どころか忍界全体に広がっていく事になる。
その価値観が是正されるのは時間軸としてはBORUTOになってからであり、原作開始ごろまで生きた僕が日向ヒナタ、春野サクラ、山中いのと子を作る事になるのだが今は遠い未来の話である。
これはあくまでその前、原作主人公の母親になる筈の少女の師匠となり、その少女を孕ませて原作を崩壊させた話である。
てかこんな事が起きたら原作通りなんざいくわけねぇだろ。
※
「――――と、いうわけで今日から僕がきみの先生になったうちはタツマだ。よろしく」
「よろしくお願いしますってばね」
ヒルゼンから彼女、うずまきクシナの師匠をやる事になった経緯を伝え、お互いに自己紹介をする。
まだ例の件を教えていない為か、好印象ではないもののそこまで悪印象は抱かれていない。
尤も、これから僕の子どもを産むことになると伝えれば間違いなくどちらかというとマイナス寄りの好感度が一気にどん底まで落ち込むことになる。
個人的にはそれはあまりよろしくない。いや、里の事を考えると若い頃から子どもを作っていかないといけないからしょうがないのだが。
こういった事が嫌だから弟子を取りたくなかったのに。
100歩譲っても男子だろ。何でくノ一、それも原作キャラである九尾の人柱力のうずまきクシナを僕に預けた――――永遠の万華鏡に加えて柱間細胞を持っている上に尾獣を操れる実績持ちだから当然でしたね。
過去の僕の馬鹿野郎。でも生き残る為には形振り構ってなんかいられなかったし出来る事は何でもやったからな。一応相談役みたいなものになってるし。
「そんな難しそうな顔をしてどうしたんだってばね?」
「ちょっと昔を思い出しただけだから何でも無いよ…………取り敢えずきみの方からも自己紹介をお願い」
「分かったってばね。私はうずまきクシナ、将来の夢は火影だってばね!」
「火影か。まあ皆目指すよね」
珍しい話では無いし、子どもなら誰だってなりたいと思うだろう。
まあ、実情知ってたらなりたいとは思わないけど。面倒臭いし。
「でもライバルは多いと思うよ。きみの同期の波風ミナト君とかも才能あるし」
さり気無く将来の火影にして彼女の夫となる人の名を呟く。
すると彼女は不貞腐れたような顔をした。
「あんな奴らに負けないってばね!」
その言葉を聞いてクシナがミナトに好意を抱いてない事に気付く。
「きみは彼に好意を持ってないのかい?」
「誰があんな奴…………常に笑ってて腹が立つってばね」
クシナのその言葉を聞いて少し考え込んである事に気付く。
そういえば雲隠れの忍びに攫われるイベント、潰していた。
誘拐される前に止めてるからミナトに惚れてないし、この状態で僕と子どもを作る事になったらヤバくね?
いや、現時点でもヤバいとは思うけど僕が預かった以上、ミナトとフラグが立たないしナルトが産まれない。
その事実を理解し、原作がどうしようも無い程崩壊している事を悟った。
「あの、どうしたんだってば?」
「な、何でも無いよ…………それよりも僕の眼を見て」
何とか平静を保ちつつ、僕はクシナに万華鏡写輪眼・別天神をかける。
両眼、クシナと九尾の両方にだ。
「あっ」
クシナは催眠アプリにかけられたかのように虚な目になる。
例えがあれ過ぎて目を覆いたくなるが、これ以外に適切な表現が無い。
「全く、どうしたものか…………」
今からでもクシナにミナトに好意を抱くようにするか?
でもいきなりそんな事をすれば間違いなく違和感を持たれる。かといってミナトに別天神をかけてもすぐに自来也や他の班員に気付かれる。
別天神は最強の幻術である事は変わりないがその真価は一対一のタイマンで発動する時だ。
最大で二人いけるがあくまでそれだけ。それ以上は解除される危険性もある。
一対一なら違和感も無く思考を操作出来るし、時間が経過すれば定着だってするから最強というのは変わりないが。
「てか原作変わり過ぎだろ」
もうどうしようも無い程原作が崩壊してしまっている。
どうにか原作通りにしようとしてもこれじゃあ無駄だろう。
自分という異物が必死になって生きた結果なのだとしたらなんて皮肉だ。
「くそっ、こうなったら…………僕がやるしかねぇ」
持っている原作知識や鍛え上げた能力を駆使して何とかより良い方向に持っていくしかない。
自分なら世界が救えるとかうちは特有の悪堕ち大暴走を知っている身としては絶対にやりたくないけど、やらないと死ぬよりも酷い事になる。
「こうなったらやってやる…………僕が世界を変えてやる!」
原作以上のハッピーエンドなんて無理だろうが出来る限りの事をやってやる。
決意を新たにし、別天神がかかった状態のクシナを見下ろす。
「九尾は暫く大人しくしてて、出来ればクシナにも力を貸してあげて。きみの憎悪はクシナに任せるから」
本来なら無理矢理にでも言う事を聞かせられるのだけど、それは自分が居た時だけ。
クシナがナルトのように九尾と和解し、真の意味で人柱力にならなければ意味が無い。
「そしてクシナ。これからきみには僕の子どもを、ううん、多分僕以外の人とも子どもを作る事になる。これは強制だし、木ノ葉の里全体がそうなる。恋愛と妊娠は別って価値観になるんだ。そうなるときみは自分が嫌いな人や大して知らない人、僕よりも年上のおじいさんとも子どもを作らないといけない。どう思う?」
「…………いやだ、ってばね」
「だよね。そう思うのが当然だ。でもそれは無理矢理にでも納得して」
「…………分かった」
「後は、そうだね。僕の事を好きになって。師弟の関係になった以上、きみとの信頼関係は大事だからね。僕の事を好きになって、一緒に居ると安心感を覚えるようになるんだ」
本当は絶対服従とかも入れたいけど、そんな真似をしたら怪しまれるだろう。
それに彼女は木ノ葉の里の仲間なわけなんだし、僕にとって都合の良い手駒には心情的にしたくない。
別天神をかけてる時点でそんな事を言う資格はないだろうけど。
「…………分かったってばね」
「じゃあ正気に戻って。でも今言った事は命令だから潜在意識に刻み付けておいて」
「う…………ん、タツマ先生。よろしくお願いするってばね」
別天神が刻み込まれたクシナの意識が戻り僕に頭を下げる。
「それじゃあ今日は帰って良いよ」
僕の言葉に促され、クシナは家に帰っていく。
その後ろ姿見て拳を握り締め、吐き捨てる。
「例えきみの尊厳を踏み躙ってでも、僕は生きてやる」