To LOVEる:セ●ロス・ザ・バース 作:ボルメテウスさん
この姿に変わった事で、感じたのは、溢れ出そうなエネルギー。
それらを、どのようにコントロールすれば良いのか、分からない。
それが、この姿での一番の感想だった。
「そのような姿になったとして、何が出来る」
「っ」
そうしながら、眼前にいるヴォルカンの手刀が、俺に向かって襲い掛かる。
それは、当たれば確実に致命傷だと分かる気味の悪い光を放ちながら。
真っ直ぐと。
すぐに俺は両腕にある白い槍で、受け止めようとしたが、奴は、まるで蛇のような動きで、俺の防御の隙間を掻い潜り、貫く。
「なっ」「そんなっ」
確実に心臓部を貫いている。
貫かれている感触が、確かにある。
「ふっ姿が変わった程度で、その程度「あれ?」なに」
しかし、苦しさは確かにあった。
けれど、死ぬという程では。
「・・・まさか、そういう事か、だとしたら、デタラメだけど」
「なっ」
俺はそのままヴォルカンの腕を掴む。
「ぐっ離せっ貴様ぁ!!」
そのまま、もう片方の手で、俺を貫く為に攻撃を行う。
しかし、それも。
「無意味だけどな」
「なっ」
俺はそのまま受け止めた。
完全に。
「どうなっているんだっ貴様はっ」
「どうやら、この姿になると、生命力が馬鹿みたいに高くなるらしい。実際にお前の毒を受けても、まるで死ぬ気配ない。まぁ、痛いけど」
死にはしない。それは、最初に心臓を貫かれた時に理解した。
けれど、死ぬ程痛いのは変わりない。
不死身と言って良い力であり、おそらくはアカネが行ったのは、この不死身の力を創造を行ったのだろう。
それは、確かにあそこまでとんでもない事が出来るはずだ。
けれど、今の俺には、そんな器用な真似は出来ない。
だからぁ。
「お前の攻撃が、厄介過ぎるのが分かっているんだったら!俺の身体で止めるだけなんだよ!!」
「しっ死ぬ気か!!」
「いやぁ、今の俺って、どうやら不死身みたいだからな、死ぬ心配がないのが良いよねぇ!!」
そう、それが合図だった。
「正直に言えば、卑怯なやり方ではある。
だが、そこにいる彼の勇気を無駄にする訳にはいかないだろう」
味方だと思われるマグマ星人の彼女が構える。
「なっ、待て!」
「ここで、全てを終わらせる!!」
それが、合図となった。
彼女の、その腕と一体化している槍を真っ直ぐとヴォルカンに向かって、穿つ。
その槍の矛先は。
「ガァァァァァ」「・・・」
まさか、その狙いは心臓部ではなく、頭を。
まぁ、強固な鎧で身に纏っていない所を狙うとしたら、頭かもしれないけれど。
このグロいの、どうにかして欲しい。
「さて、船に爆弾を仕掛けたは、とにかくここから離脱するわよ」
「あっはい」
クリスタルさんに声をかけられた事で、俺はそのまますぐに船に乗り込む。
その際に、マグマ星人の彼女もまた、同行してくれた。
後ろで爆発していく宇宙船を見ながら、俺は、未だに癒えない痛みと共に見つめる。