※この作品はR-18です。

異世界転生した俺は、原作展開を壊して自由に生きる   作:龍いち

28 / 130
日常業務 迷宮探索6

「ロクサーヌ。この階層の魔物はピッグホッグだ。

子豚だが意外とすばしっこくて体当たりは強烈だ。

それと、たまに単体土魔法を使うことがあるので、足元に魔法陣が浮かんだら少し距離を取って躱すこと」

「かしこまりました」 

 

「あと、この階層はクーラタルの迷宮では嫌われている。

理由は下の階層の魔物とは、弱点と耐性が正反対だからだ」

「えっと、魔法使いには不利ってことですよね?」

 

「そういうこと。なので、ロクサーヌには、マーブリームがいない群れを探してもらいたい」

「お任せ下さい!」

ロクサーヌは胸を張って返事をすると、意気揚々と匂いを嗅ぎだした。

 

「レオン様。右に私の知らない魔物、たぶん3匹とビッチバタフライ1匹の群れがいます。

あと、真っ直ぐ進むと知らない魔物だけ、たぶん3匹か4匹の群れがいますが、その先に探索者がいるようです」

 

「正面だけど、魔物の群れと探索者はどれくらい離れているか分かるか?」

「えっと... 歩いて2、3分だと思います」

 

「わかった。じゃあ、真っ直ぐ進む」

「えっ?宜しいのですか?」

「ああ。魔法2回か、仮に残ってもすぐに倒せるから、たぶん1分で戦闘は終わる。

問題ないはずだ」

「かしこまりました」

 

2分ほど歩くと、通路の先に子豚の群れが見えてきた。

俺はロッドを構えて“アクアストーム、サンダーストーム、ウォーターストーム”と念じて1回目の魔法を放つ。

 

そして、魔法の効果が切れるまで待つと、子豚が此方に向かって一斉に駆け出した。

“まるで子豚レースだな”なんてくだらないことを考えながら2度目の魔法を放ち、レイピアを抜いて構えていると、残った子豚が此方に向かってきた。

 

残りは2匹。

1匹はロクサーヌに向かったが、躱されながら体を斬られると煙に変わった。

そして、もう1匹は俺に向かってきたのでカウンターで鋼鉄の盾を叩きつけると、魔物は壁まで吹っ飛んで激突し、その場で煙に変わった。

 

その後、ロクサーヌがアイテムを拾って戻ってくると、この先にいた探索者のパーティーが此方に向かってきていると報告してきた。

 

「戦闘音を聞いて見に来ているのか?それとも入口小部屋を目指しているだけなのか?

どちらにしても、そいつらを待つ必要は無い。

入口小部屋に戻って左側の通路に進もう」

「かしこまりました」

 

俺は歩きながら、後ろにいる探索者についてロクサーヌに聞いた。

 

「ロクサーヌ。後ろのパーティーとはどれくらい離れている?」

「歩いて2分くらいです。立ち止まらなければ追いつかれることは無いと思います」

 

「わかった。だが、戦闘音を聞いたうえで近寄ってきてるなら厄介だ。

この階層だし、クーラタルだから、盗賊ということはないと思うが.......」

 

「もしかすると、魔物の横取り目的では?」

「あー、それはあるかも。むこうは何人かわかるか?」

「6人です」

「もしかすると、むこうにも索敵出来るメンバーがいて、此方が2人って気付いてるのかもな」

「そうかも知れません」

 

「まあ、本当にゲスなパーティーかどうかはわからんが、左に曲がったあともついてきたら、めんどくさいからワープで逃げる」

「逃げるのですか?」

 

「ふむ。殲滅するのは簡単だが、入口小部屋の近くで殺り合うのは良くないな。

殺るなら全員殺す必要があるけど、ここでは入口から逃げられる可能性があるし、逆に入口から他の探索者が入ってきたら、それはそれで面倒なことになる」

 

「そうですね。他の探索者の相手をするより魔物を倒した方が有意義です。レオン様のお考え通りで良いと思います。

ただ、左に曲がると魔物がいますので、気をつけないと挟み撃ちにされてしまうかも知れません」

 

そう言った後、ロクサーヌは歩きながら匂いを嗅いで、曲がって3分も歩けば魔物と接敵すると報告してきたので、「俺に考えがある」と言って小さく笑った。

 

その後、俺たちが入口小部屋から左に曲がって2分ほど歩くと、ロクサーヌの眉間にシワが寄った。

「レオン様。ついてきています。それと、前方の魔物も、もう見えます」

 

「そうか。なら、魔物が見えたらワープゲートを開く。

そして、魔物が近づいてきたら接敵する前に移動する」

「ふふっ。すごい嫌がらせですね」

「何が目的か分からんが、迷宮内で他の探索者に付き纏ってくる時点でアウトだ」

 

次の瞬間、ロクサーヌが黙って俺の袖をつまんだ。

通路の先に魔物が見えたからだ。

俺は壁にワープゲートを開くと、ロクサーヌを引き寄せた。

 

そして、盾を叩いて大きな音を出し、わざと魔物に俺たちを気付かせた。

すると、魔物は此方に向かって駆け出したので、2人でゲートをくぐって18階層のボス部屋に一番近い小部屋に移動した。

 

◆ ◆ ◆

 

「ククッ。誰だか知らんが、今ごろ魔物と鉢合わせして焦っているだろうな」

「そうですね。それで、ボス部屋に向かうのですか?」

 

俺は魔物と鉢合わせして混乱する探索者たちを想像してほくそ笑んだけど、ロクサーヌは既に興味を失ったようだ。

まあ、嫌がらせもしておいたし、いつまでもよくわからん奴等を気にしていても仕方がない。

俺もロクサーヌに倣い、さっさと忘れることにした。

 

「ふむ。この階層のボスとは戦わない。それよりも、マーブリームのいない群れと戦って、豚バラ肉をたくさん拾っておこう」

「かしこまりました」

 

ロクサーヌは返事をすると、いつも通りスンスンと匂いを嗅ぎ始めた。

そして、「右にピッグホッグ3匹とグラスビー1匹の群れがいます。正面の道は近くに魔物はいません。

あと、左にも魔物の群れがいるけど、マーブリームがいます」と報告してきた。

 

「ふむ。右に行こう」

「かしこまりました」

 

その後、魔物の群れと4回戦い、ピッグホッグ11匹、ビッチバタフライ4匹、グラスビー3匹狩ったところでロクサーヌから声がかかった。

 

「レオン様。そろそろ夕方です」

「そうか... ロクサーヌ。最後に2階層に降りて、ナイーブオリーブとコボルトを少し狩ってから帰ろう」

「コボルトソルトとオリーブオイルですね♪」

「ああ。せっかくだからな。ただ、混んでいたら、諦めて帰ろう」

「かしこまりました」

 

それから2階層に降りて魔物を探したけど、1階層と同様に探索者でごった返していた。

それでも、ロクサーヌに索敵させて、15分ほどでナイーブオリーブ6匹と、コボルトを4匹倒した。

余力はあったけど、そろそろお腹が空いてきたので、本日の探索を終了した。

 

ワープゲートを開いて自宅の玄関に移動し、隣の納戸で装備品を外して手入れした。

そして、納戸の棚に収納し、2人の武器だけは俺のアイテムボックスに収納した。

それからダイニングに移動して、今日の戦果を確認した。

 

本日の獲得アイテム  ナイーブオリーブとコボルトを少し狩

 

・兎の毛皮 3枚

・皮 1枚

・兎の肉 7個

・ヤギの肉 13個

・ヤギの糸 2束

・毒針 2個

・蝙蝠の牙 1個

・蜜蝋 5個

・生糸 10束

・白身 22 匹

・赤身 7匹

・豚バラ肉 15個

・コボルトソルト 4個

・オリーブオイル 6個

 

肉35、魚29。これだけ有れば、肉と魚はしばらく問題ないだろう。

コボルトフラワーやシェルパウダー など、もう少し欲しい食材もあるけど、それはまたの機会でも問題ないだろう。

 

「ロクサーヌ。使いたい肉はあるか?」

「それでは、兎の肉を2つください」

 

俺はロクサーヌに兎の肉を渡して、夕食の準備をお願いし、自分は風呂の準備に取り掛かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。