異世界転生した俺は、原作展開を壊して自由に生きる 作:龍いち
ワープゲートを抜けて帝都の冒険者ギルドに移動し、そこから武器屋に向かって街中を歩いた。
3人とも冒険者ギルドや周りの建物の大きさに圧倒されたようで途中で立ち止まったりしてたけど、その都度声をかけて移動を促し、なんとか10分ほどで武器屋に到着した。
武器屋に入り、先ずは槌の販売コーナーに行って、リリア用の棍棒を物色した。
いくつか種類はあったけど、鍛冶師のジョブ取得条件を達成するまでの短い間しか使わないので、適当に長さ1mくらいの棍棒を選んでリリアに持たせた。
それから斧の販売コーナーに移動して彼女が鍛冶師になったときに使う武器を物色すると、ダマスカス鋼のハルバードがあったけど、空きスロットが無かった。
仕方がないので更に物色し続けていると、空きスロットが3つある鋼鉄の戦斧(バトルアックス)が見つかった。
その戦斧は柄の長さが80cmほどで、先端の左右に湾曲した分厚い斧刃がついている。
切るというより重さで叩き割るという感じの武器だ。
持ってみると、かなり重たい。
俺じゃ両手で扱っても、武器に振り回されてまともに戦えないと思う。
ドワーフはこれを片手で振り回すのか?
ちょっと信じられないけど、先ほどリリアは片手は斧で、もう片手には盾を装備すると言っていた。
もしかすると手斧サイズの武器だったのかも知れないけど、これでもいいのか......
まあ、聞いてみればわかるだろう。
「リリア。鍛冶師になれたら武器はこれでいいか?」
「えっ!こんなに良い武器を使わせて頂けるのですか!
ご主人様。私、精一杯頑張ります!」
リリアは決意のこもったような力強い表情で返事をすると、俺に向かって右手を差し出してきた。
ほんとに片手で扱えるのか半信半疑だったけど、選んだ戦斧を手渡すと、彼女は受け取ってあっさりと振り回した。
マジか?! ほんとに片手で扱えるんだ......
それにしても、あんな細い腕のどこにこんな力が隠れていたのか......
「ふふっ♪これは良いですね」
よほど気に入ったのか?
リリアは改めて戦斧を見て微笑むと、サッと右肩に担いだ。
彼女はさっき選んだ棍棒を左肩に担いでいるので、両肩に巨大な武器を担いでいる状態だ。
「重くないか?」
「これくらいなら大丈夫ですよ」
「それならいいけど......」
小学生が両肩に巨大な武器を担いでいるようにしか見えないので、重くて潰れないか心配になったけど、表情を見る限り彼女の言葉通りで余裕そうだ。
とは言ってもこのまま武器を持たせたままなのは気になるので、リリアには先にカウンターに持っていくように指示した。
リリアの武器を選び終えたので、クレア用の武器を選ぶため槍の販売コーナーに移動した。
残念ながらダマスカス鋼の槍は置いてなかったけど、こちらも空きスロットが3つある鋼鉄の槍が見つかった。
「クレアはこれでいいか?」
「私にも良い武器を使わせて頂けるのですね。
ありがとうございます。身が引き締まる思いです」
クレアに槍を手渡すと、彼女は武器の状態を確認した。
そして、「問題ありません」と言って少し微笑んだ。
「じゃ、カウンターまで持っていってくれ」
「はい♪」
彼女が嬉しそうに返事をしたので、俺たちはカウンターに移動した。
カウンターの手前に魔法使い用の杖のコーナーがあったので、そこで 空きスロットが3つついたロッドを探して2本選んだ。
1本はカエデ用。もう1本は俺が魔法使いになったときのためだ。
カウンターで、ロッド2本と棍棒、鋼鉄の戦斧、鋼鉄の槍と併せて購入すると、金貨が4枚も飛んでいった。
3割引が利いているのか疑問に思うところだけど、文句が言えるわけじゃないので、黙って購入した武器類をアイテムボックスにしまった。
それから隣の防具屋に移動し、3人の革装備一式と、ついでに俺の革の帽子と革のグローブ、そして、リリア用の空きスロットが2つ付いた鋼鉄の盾も購入した。
因みに俺の頭装備は帽子にしたけど、3人の頭装備はカチューシャにした。
理由はカチューシャは魔法効果で帽子と防御力が変わらないことと、何より彼女たちの可愛い顔が隠れないからだ。
その後、帝都の冒険者ギルドに戻り、ワープでターヘラの冒険者ギルドに移動。
そして、途中の店で食材を購入しながら帰宅した。
「夕食にはまだ早いので、少しだけ迷宮に行ってみようと思うけど、どうする?」
「うん。1時間くらいなら問題ないわね」
「はい。2匹同時攻撃にチャレンジしてみたいです!」
「私も巫女のスキルを使ってみたいです」
3人が了解したのでアイテムボックスを開いて装備品を渡した。
そして、装着しながら鑑定とパーティージョブ設定を使って全員のステータスを確認した。
インテリジェンスカード操作のスキルがあるジョブを獲得してはいないので、一部はヒヤリングによるものだけど、現在の状態は以下の通りだ。
加藤満男 男 人間族 21歳 自由民
所有奴隷 カエデ、リリア、クラウディア
ジョブ 探索者Lv17、英雄Lv14、戦士Lv15、僧侶Lv8
獲得ジョブ 村人Lv14、剣士Lv1、盗賊Lv9、商人Lv2、薬草採取士Lv1、色魔Lv2、錬金術士Lv1
装備 フラガラッハ、革の鎧、革の帽子、革のグローブ、硬革の靴、決意の指輪
カエデ ♀ 狐人族 15歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 妖狐Lv2、探索者Lv10、英雄Lv6、魔法使いLv1
獲得ジョブ 村人Lv13、戦士Lv1、剣士Lv1、商人Lv1
装備 アルマス、カイトシールド、革のジャケット、革のカチューシャ、革のグローブ、加速のブーツ
リリア ♀ ドワーフ 16歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 探索者Lv11
獲得ジョブ 村人Lv6、戦士Lv1、剣士Lv1、商人Lv1
装備 棍棒、革のジャケット、革のカチューシャ、革のグローブ、革の靴
クラウディア ♀ エルフ 15歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 巫女Lv1
獲得ジョブ 僧侶Lv6、村人Lv5、農夫Lv2、探索者Lv1、森林保護官Lv1
鋼鉄の槍、革のジャケット、革のカチューシャ、革のグローブ、革の靴
因みにボーナスポイントの割り振りは以下の通りだ。
加藤満男
ボーナスポイント104pt(初期87pt)
フォースジョブ 7pt、獲得経験値上昇10倍 31pt、
必要経験値減少5分の1 15pt、MP回復速度3倍 7pt、
キャラクター再設定 1pt、ジョブ設定 1pt、
パーティージョブ設定 3pt、
鑑定 1pt、詠唱省略 3pt、ワープ 1pt、
武器5(フラガラッハ) 31pt、
アクセサリ2(決意の指輪) 3pt
カエデ
ボーナスポイント101pt(初期99pt)
フォースジョブ 7pt、獲得経験値上昇10倍 31pt、必要経験値減少5分の1 15pt、MP回復速度5倍 15pt、キャラクター再設定 1pt、ジョブ設定 1pt、鑑定 1pt、詠唱省略 3pt、ワープ 1pt、武器4(アルマス) 15pt、盾2(カイトシールド) 3pt、足装備3(加速のブーツ) 7pt、
敏捷上昇1pt
カエデは魔法使いのジョブを取得していたので、村人を外して就けることにした。
たぶんこれで、妖狐と魔法使いの魔法が一度に使えるはずなので、先ずは低階層で試してもらおう。
「今後の方針なんだが......
俺は魔法使いを取得する。
そして、探索者、英雄、戦士、魔法使いの4つのジョブのレベル上げだ。
そしてカエデは、妖狐、探索者、英雄、戦士、魔法使いの5つのジョブのレベル上げ。
リリアは鍛冶師の取得と取得後のレベル上げ。
クレアは巫女のレベル上げだ。
それと、迷宮内でのフォーメーションだけど、リリアの鍛冶師への転職を優先したいので、先ずはリリアが前衛中央。
前衛左はクレア。右はカエデ。
俺は後衛から戦い方を指示する。
最初はこのフォーメーションだけど、みんなの状況次第で組み替えるので、そのつもりでいてくれ」
「わかったわ」
「頑張ります!」
「かしこまりました」
3人が了解したので、アイテムボックスから滋養丸、強壮丸、毒消し丸、柔化丸、抗麻痺丸、を取り出して一つずつ手渡した。
「その薬はすぐに取り出せるよう、ウエストポーチにしまってくれ。
その薬は無駄になっても構わないから、ヤバイと思ったら躊躇せずに自分に使うこと。
それから仲間に飲ませることも躊躇するなよ。
そんな薬より、みんなの命の方がよっぽど大切なんだからな」
「わかった。肝に銘じておくわ」
「わかりました。そのときは遠慮せずに使わせて頂きます」
「かしこまりました」
3人が薬をしまったので、「じゃ、ベイルの迷宮3階層に直接移動する」と声をかけてリビングの壁にワープゲートを開いた。
すると、背後でリリアから「えっ?迷宮内に直接移動するの?」とか、クレアから「フィールドウォークとダンジョンウォークの組み合わせ?」などの疑問の声が聞こえたけど、すかさずカエデがワープの呪文について説明し、2人を黙らせた。
俺はカエデに感謝しつつ、「じゃ、ついて来て」ともう一度3人に声をかけながらワープゲートをくぐった。