異世界転生した俺は、原作展開を壊して自由に生きる 作:龍いち
今日やるべきことを一通りやり終わったことを確認すると、何故かロクサーヌが俯いてしまった。
昨日も少し感じたけど、何となく元気がない気がする。
「ん?まだ何かあるのか?」
「いえ... その......」
言いづらそうにしている彼女の、次の言葉を辛抱強く待っていると、しばらくして意を決したのか俺の方に顔を向けた。
「その... レオン様は、何もしないのですか?」
「えっ?何もって、何?」
ロクサーヌが何を言っているのかよくわからなかったので聞き返すと、彼女は顔を真っ赤にした。
「そう、その...... 私はいつ...... その......」
「いつ? 何のことだ?」
「いつ、その...... ご奉仕すれば......」
彼女はそう言うと、今までよりもさらに恥ずかしくなったのか、サッと顔を伏せた。
俺はほぼ答えを聞いて、やっとロクサーヌが何を言いたいのか理解出来た。
俺は、自分が鈍感な男ではないと思っていたけれど、流石に今のは鈍いと思った。
だからこそ、ここは誤魔化さずにちゃんと答えるべきだろう。
俺はそう思い、彼女の頬に手を添えてゆっくりとこちらを向かせた。
すると、彼女の瞳は不安そうに揺れていた。
恥ずかしがっていると思っていたけれど、どうやらそういう訳ではないみたいだ。
たぶん俺が一向に手をだそうとしないので、理由がわからず不安なんだろう。
「ロクサーヌ。君が性奴隷となることを了承していることは知っている。
そして、俺も男だから、君を抱きたいと思ってる」
俺の言葉を聞くと、彼女は目を見開いた。
そして、不安そうな瞳の揺れはなくなり、反対にその顔には少し嬉しそうな笑みが浮かんだ。
「だけど、出来れば君の気持ちを大切にしたい」
「私の気持ち、ですか?」
俺の言葉を聞いたロクサーヌは、不思議そうに首を傾けた。
「君が俺を受け容れていないのに、無理に抱こうとは思わない」
「ですが、私は性奴隷となることを了承しています」
「君はそれでいいのか?」
「えっ?」
「君が奴隷になった境遇までは知らないが、バラダム家から狙われていることは知っている。だから、奴隷になっても狼人族にだけは売らないよう、性奴隷となる条件が付加されたと聞いている」
「えっ!バラダム家って......」
「知らなかったのか?」
「はい。私は叔父からは、“狼人族には売られないようにするから性奴隷となることを承諾しなさい”と言われていただけですので」
「そうだったのか」
「はい。ですが、今は承諾して良かったと思っています」
「そうなのか?」
「ええ。承諾したからレオン様に会えました」
ロクサーヌはそう言うと、上目遣いで俺を見つめた。
彼女の頬は赤く上気しており、とても可愛いし... なんというか、艶めかしい。
「ロク......」
彼女の顔から目が離せなくなり、思わず言いかけた言葉を飲み込んでしまった。
次の瞬間、ロクサーヌはそっと目を閉じた。
これはもう、誘っているとしか思えない。
思わず彼女を抱き寄せて、その唇に自分の唇を重ねた。
次の瞬間ハッとして唇を離すと、彼女は恥ずかしそうに、そして嬉しそうに俺を見つめていた。
「ふふっ♥ レオン様♥」
「いや、その... 」
「あの... 質問してもよろしいですか?」
「へっ、あ、ああ」
ロクサーヌの魅力に負けて、思わずキスしてしまったことに動揺していた俺は、彼女の問いにちょっと間抜けな返事をしてしまった。
そんな俺の情けない姿に微笑みながら、彼女は言葉を続けた。
「私は昨日レオン様の奴隷になりましたが、それは私が商館にきたときから決まっていたのですよね?」
「ん?何故そう思った?」
「私、商館にきた日から、ずっと個室なんです」
「そうだな」
「はじめは気付かなかったのですけど、10日くらいで私だけ特別扱いされていることに気が付きました。
気になってサビアナさんに理由を聞いたのですけど、その時は誤魔化されてしまいました」
「ふむ」
「ですが昨日の朝、アラン様が“約束通り”と言って私のご主人様をレオン様に代えたので、私は最初からレオン様の奴隷になることが決まっていた。だから個室が与えられていた。ということに気が付きました」
「はははは。まあ、その通りだな」
「それに、レオン様は奴隷の私を普通の奴隷のようには扱いません。
他の奴隷にもお優しいですけど、特に私のことは、レオン様の奴隷になる前からひとりの女性として大切にして頂いている気がしていて、実は、その、レオン様のこと、好ましく思っていたのです」
「そうだったのか」
「はい。ですので、昨日。レオン様が私のご主人様になったとき、驚きもありましたけど、実はすごく嬉しかったのです」
「はははは。そうだったんだな」
「そして、昨日からは、一般の人よりも大切にしてくれています。
まるで、その... こ、恋人のように......」
「い、いや... その... はははは」
顔を真っ赤にして恥ずかしそうに話すロクサーヌを見て俺も恥ずかしくなり、思わず言葉を濁してしまった。
すると、彼女が小さな声で呟いた。
「だから、その... レオン様なら...」
「えっ?」
「その... 私... 初めては... レオン様にもらってほしいかな... なんて」
ロクサーヌはそう言いながら、恥ずかしそうに指先でシーツにのの字を書いていた。
その姿を見て、俺の中で何かが弾けた。
「ロクサーヌ。好きだ!」
「んん〜っ!」
もう、限界だった。
ロクサーヌの可愛さに我慢が出来ず、自分の気持ちを伝えると、返事を待たずに彼女を抱きしめて再び彼女の唇を奪った。
今度は先ほどのような重ね合わせるようなものではなく、貪りつくような激しいキスだ。
「んっ... んくっ... くちゅっ...」
俺は彼女の口内に舌を入れ、激しく中を蹂躙する。
さらに彼女の舌を絡め取り、俺の口の中に引き寄せる。
ロクサーヌは一瞬戸惑ったみたいだったけど、拒絶する感じはなく、すぐに俺を抱きしめ返してくれた。
そして、おとなしかった彼女の舌が積極的に動きだし、お互いの舌がお互いの舌を激しく求めはじめた。
そのまま舌を絡ませ合い、しばらくしてから離れると、俺と彼女の口の間に唾液の糸がかかった。