異世界転生した俺は、原作展開を壊して自由に生きる 作:龍いち
迷宮探索4【Side 主人公】
ターヘラの迷宮探索を始めて30日が経過した。
今日は春の58日だ。
最近はレベル上げも落ち着いてきて、探索階層も30階層まで到達している。
レベルはだいぶ上がったし、新たなジョブも獲得したけど、それでも魔物の後衛からの全体攻撃魔法だけは防げないでいる。
だから、俺たちが1回目の魔法を放ったあとに後方の魔物の魔法詠唱を中断する方法が無いか考えているけど、なかなか良い方法が思いつかない。
俺かカエデならオーバーホエルミングかオーバードライブで魔物の群れに突っ込むことは出来るけど、そうするためには魔物の前に張り付く必要があるので、いくら無詠唱とは言っても2回目以降の魔法を放つことは出来なくなる。
どちらか1人の魔法が使えないのは俺たちのパーティーにとってかなりの痛手なので、前衛のリリアかクレアになんとかしてもらいたいところだけど、どちらかが前に突出すると、開いた穴から魔物が俺とカエデの方に流れてくるかもしれないし、そうでなくてもリリアかクレアが魔物に囲まれてしまう危険性がある。
俺たちのパーティーはかなり強力だけど、30階層まで上がってくると、さすがに前衛がもう一人欲しい。
速度特化で魔物の後方に突撃出来るようなメンバーを増やしたいところだ。
迷宮探索で得たドロップアイテムの売却とリリアが作成した装備品の売却で資金はかなり貯まったけど、残念ながら奴隷を買うには資金が心許ない。
一昨日からはボーナススキルで結晶化促進を選択して、魔結晶を育て始めたけど、それでももう1人増員するにはひと月はかかるだろう。
因みに今のステータスは以下の通りだ。
加藤満男 男 人間族 21歳 自由民
所有奴隷 カエデ、リリア、クラウディア
ジョブ 魔法使いLv60、英雄Lv58 、勇者Lv15、
魔道士Lv20、冒険者Lv26、遊び人Lv16 、料理人Lv17
獲得ジョブ 村人Lv14、探索者Lv50、戦士Lv50、
剣士Lv1、商人Lv50、奴隷商人Lv1、豪商Lv1、
盗賊Lv9、僧侶Lv9、薬草採取士Lv10、色魔Lv6、
錬金術士Lv1、武器商人Lv1、防具商人Lv1、騎士Lv1、
賞金稼ぎLv1、暗殺者Lv1
装備 ひもろぎのロッド、革の鎧、革の帽子、
革のグローブ、硬革の靴、身代わりのミサンガ
カエデ ♀ 狐人族 15歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 妖狐Lv59、仙狐Lv16、英雄Lv59、勇者Lv16、魔法使いLv61 、魔道士Lv21、沙門Lv19
獲得ジョブ 村人Lv13、探索者Lv46 、戦士Lv10、
剣士Lv1、商人Lv1、僧侶Lv50、薬草採取士Lv1、
武器商人Lv1、防具商人Lv1、料理人Lv32
装備 ひもろぎのロッド、革のジャケット、
革のカチューシャ、革のグローブ、加速のブーツ、
身代わりのミサンガ
リリア ♀ ドワーフ 16歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 隻眼Lv11
獲得ジョブ 村人Lv6、探索者Lv11、戦士Lv1、鍛冶師Lv50、剣士Lv1、商人Lv1
装備 強権の鋼鉄戦斧、防毒の鋼鉄盾、
革のジャケット、革のカチューシャ、革のグローブ、
革の靴、身代わりのミサンガ
クラウディア ♀ エルフ 15歳 奴隷
所有者 加藤満男
ジョブ 禰宜Lv15
獲得ジョブ 僧侶Lv6、巫女Lv50、村人Lv5、農夫Lv2、
探索者Lv1、森林保護官Lv1
装備 強権の鋼鉄槍、革のジャケット、
革のカチューシャ、革のグローブ、革の靴、
身代わりのミサンガ
俺とカエデはセブンスジョブとして、俺は魔法使い、魔道士、遊び人による魔法3連発。カエデは妖狐、仙狐、魔法使い、魔道士による魔法4連発仕様のジョブ構成とした。
更に2人の英雄と勇者のジョブにより、パーティー自体の能力も大幅に上昇する構成となっている。
その上で、俺は食卓を豊かにするためにレア食材ドロップ率アップのスキルのある料理人を就け、カエデは知力の上昇と、いざとなったら回復役もこなせるように沙門のジョブを就けている。
因みにカエデの仙狐は妖狐の上位ジョブで、幻爪という敵を全方位から切り刻む影爪の上位スキルと、中級火魔法、中級雷魔法、初級風魔法、初級水魔法、初級土魔法、初級氷魔法の6系統の魔法が使えるようになった。
それと、アイテムボックス操作が妖狐のときから拡張されていて、30列×30個になっている。
パーティー効果も優れており、知力・器用・敏捷が大上昇、HP・MP・精神が中上昇、腕力・体力が小上昇と、英雄のジョブと比べても甲乙つけがたい高さだ。
あまりにも強力なので、パーティージョブ設定で初めて仙狐の詳細なステータスを見たときは驚いたけど、カエデ曰く仙狐のさらに上位に空狐や天狐という伝説のジョブがあるらしいので、資金集めに目処がついたら是非とも高みを目指してほしいものだ。
リリアは鍛冶師がレベル50となったときに上位ジョブの隻眼が派生したので、そのまま隻眼にジョブチェンジした。
レベルが一時的に落ちるので、それまで作れていた装備品が作れなくなるという懸念はあったけど、驚くことにMPの最大値が減ったような感覚はないらしく、鍛冶師の時に作っていたものは全て作れている。
隻眼のジョブはアイテムボックス操作も鍛冶師のときから拡張されて、30列×30個になっている。
更に、モンスターカードドロップ率アップのスキルがあったので、4〜5日で1枚しかドロップしなかったモンスターカードが、今では1日フルに探索すれば1〜2枚はドロップするようになっている。
いくつかモンスターカードが貯まったのと、そろそろ革装備品では防御的には限界なので、本格的に装備品のグレードアップを図りたいところだ。
クレアは巫女がレベル50となったときに上位ジョブの禰宜が派生したので、彼女もそのまま禰宜にジョブチェンジした。
禰宜のスキルは全体治癒と状態回復。
全体治癒は全体手当ての上位版で4〜5倍くらいの効果がある。
一人当たりの回復量も沙門の治癒と同じくらいだ。
そして状態回復は、睡眠、毒、麻痺、石化の状態異常を回復するスキルなので、クレアがいれば薬要らずだ。
みんなのステータスの確認が終わったので、俺とカエデはボーナスポイントの割り振りをもう一度確認した。
加藤満男
ボーナスポイント 147pt(初期87pt)
セブンスジョブ 63pt、獲得経験値5倍 15pt、
結晶化促進32倍 31pt、
必要経験値減少5分の1 15pt、MP回復速度3倍 7pt、
キャラクター再設定 1pt、ジョブ設定 1pt、
パーティージョブ設定 3pt、パーティー項目解除 1pt、
パーティライゼイション1pt、鑑定 1pt、詠唱省略 3pt、
ワープ 1pt、知力上昇 4pt
カエデ
ボーナスポイント 158pt(初期99pt)
セブンスジョブ 63pt、結晶化促進32倍 31pt、
必要経験値減少5分の1 15pt、MP回復速度10倍 31pt、
キャラクター再設定 1pt、ジョブ設定 1pt、
パーティージョブ設定 3pt、鑑定 1pt、詠唱省略 3pt、
ワープ 1pt、知力上昇 1pt、
足装備3(加速のブーツ) 7pt
パーティーの獲得経験値上昇率は15倍まで下げ、その分俺とカエデはそれぞれ魔結晶の成長を促進する設定にしている。
とにかくメンバーを増やす為、なるべく早く資金を貯めよう。
◆ ◆ ◆
準備が完了したのでワープゲートを開いたけど、行き先は探索中の30階層ではない。
今日は食材と鍛冶の材料を補充するため、いくつかの階層を回る予定だ。
先ずはドライブドラゴンのレアドロップアイテムである竜革を拾うため、27階層の小部屋に移動した。
竜革のドロップ率は1割〜2割なので、大量に倒さないといけない。
リリア曰く靴を作るだけでも竜革は2枚必要とのことだから、パーティーメンバー全員分を作るだけでも8枚もいる。
カチューシャやグローブ、ジャケットまで作るのなら、竜革は何十枚も必要になる。
ターヘラの武器屋と防具屋に定期的に売却する装備品用の素材も必要だから、この階層だけを探索しているわけにはいかないので、全員の装備を竜革シリーズで揃えるのには、だいぶかかるだろう。
幸いドライブドラゴンは第三ランクの魔物の中では最強と言われているので、この階層で魔物を狩るパーティーはほぼいない。
そのことだけが、せめてもの救いだ。
そんなことを考えていると、索敵していたカエデから、「正面通路の先にドライブドラゴンとケープカープがいます」という報告が入った。
それから2分ほど歩くと、通路の先に魔物が見えてきた。
羽の生えたトカゲ、いや、シルエット的にはカナヘビの方が近いか?
間違いなくあれはドライブドラゴンだ。
俺はその場で足を止め、ひもろぎのロッドを突き出した。
次の瞬間、魔物の群れは雷のスパークと炎に巻かれた。
俺のサンダーストーム×2とファイヤーストーム、カエデのライトニングストーム、サンダーストーム×2とファイヤーストーム。
合計7発の魔法だ。
魔法の効果が切れるといつもなら魔物が突撃してくるところだけど、今回は全ての魔物が動けなくなっていた。
ドライブドラゴンは魔法に強い耐性があると聞いてたけど、さすがに5発の雷系魔法には耐えられなかったようで、4匹全てが麻痺しているみたいだ。
因みにケープカープが1匹いたけど、魔法の効果が消える前に煙に変わった。
ドライブドラゴンは生き残ったけど、2回目の魔法を唱えると効果が消える前に全滅した。
それからドロップアイテムを拾ったけど、残念ながら4つとも竜皮だった。
そして...... ケープカープのドロップアイテムは寄生ワームというデカくて太いミミズだった。
ハッキリ言って気持ち悪い!コイツは拾いたくない。
なんて思っていると、一瞬俺の方を見たカエデが“むんず”と掴んで自分のアイテムボックスにしまった。
彼女は俺がミミズやムカデ... というか、デカイ虫が苦手なことを知ってるので、ワームがドロップした時は黙ってしまってくれる。
助かってるけど男としてはちょっと情けない。
こんな世界なんだし、いずれは慣れないといけないだろう......
カエデの視線が一瞬俺の股間にいったような気がしたけど、それは気づかなかったふりをしておいた。
そんなことを考えていると、カエデにポンポンと肩を叩かれた。
彼女は「次を探すね」と優しく囁いてから索敵をはじめたので、どうやらいま俺が考えていたことは見透かされていたようだ。
そして、リリアから「ご主人様の方が大きいので大丈夫です!」と声をかけられ、クレアから「ご主人様の方が硬くて気持ちいいです!」と声をかけられた。
心配してくれるのは嬉しいんだけど......
君たち二人は一体何を考えているんだ?
その後、2時間ほど27階層でドライブドラゴンを狩り、なんとか竜革を11枚拾った。
ついでにドラゴンのモンスターカードを2枚も拾えたのは僥倖だった。
因みに竜皮は山ほど拾っているし、寄生ワームや肝、それと革と銅もいくつか拾っている。
だけど売却用の装備品作成や食卓を豊かにするために、もっと多くの素材が必要なので、小部屋で10分ほど休憩したあと俺たちは25階層に移動した。
次の狙いはシザーリザードが落とす革、サイクロプスが落とす銅、モロクタウルスが落とすバラ肉だ。
カエデに索敵してもらい、通路を進むと魔物の群れが見えてきた。
シザーリザードが5匹だったので雷系と土系の魔法で攻撃すると、1回目の魔法で魔物の群れが全滅した。
すると、リリアとクレアはサッと駆け出してドロップアイテムを回収してきた。
この階層ではシザーリザードの弱点に合わせて魔法を放つので、サイクロプスは生き残るし、モロクタウルスも半分は生き残る。
生き残った魔物に攻撃されないよう、1回目の魔法を放った瞬間にリリアとクレアは前に出て、俺とカエデを守るフォーメーションになるのだけど、生き残った魔物も、前衛と接敵する前に2度目の魔法で全滅している。
MP吸収のために俺とカエデが前に出るときは、リリアとクレアもサポート役として魔物と直接戦闘するけれど、それ以外は殆どドロップアイテム回収要員となっている。
だけど、そんな状況でも集中を切らさず、しっかり自分の役割を果たしてくれるので、彼女たちにはとても感謝している。
そんなことを考えつつも、この階層でも2時間ほど探索し、大量のドロップアイテムとモンスターカードを2枚拾った。
その後、17階層、11階層、5階層を1時間ずつ 探索し、鍛冶素材と食材を大量にゲットして、本日の迷宮探索を終了した。