※この作品はR-18です。

異世界転生した俺は、原作展開を壊して自由に生きる   作:龍いち

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ミリアのジョブは?【Side 主人公】

帝都の奴隷商館でミリアを購入した帰り、俺たちは隠れてレオンを鑑定し、ヤツのヤバさを知った。

同時に、この世界に来てから漫画と同じようにロクサーヌやセリーが手に入らなかった原因がヤツだったということがわかった。

 

ヤツは転生者若しくは転移者で、俺やカエデと同じ能力がある。

それにジョブのレベルはかなり高く、加えてロクサーヌと、たぶんセリーも仲間にしているはず。

ミリアが加わるので俺たちのパーティーは5人になったけど、今の段階では戦っても十中八九勝てないだろう。

 

ロクサーヌと揉めたせいで、俺とカエデ、そしてミリアは彼女に顔バレ・匂いバレしている。

こちらもカエデが彼女の匂いを覚えてるからそうそう鉢合わせすることはないと思うけど、レオンはミリアを仲間にしようとしていた可能性が高いから、しばらくは顔を合わせないよう気をつけた方が良いだろう。

 

ただ、不測の事態なんていくらでも起こり得るので、鉢合わせした場合にどう行動するか......

俺たちは帝都の冒険者ギルドからワープで帰宅すると、リリアとクレアを呼んで今後のパーティーの行動方針を打ち合わせた。

 

打ち合わせでは、この世界の常識にない話も飛び交ったのでミリアは目を白黒させていたけど、都度都度俺の能力や一般的には知られていない事実を説明していると、やがて彼女は表情が抜け落ちた。

そして、「わかりました。内密にします」と言うだけの頷き人形になったので、どうやら思考することを放棄したようだ。

 

リリアやクレアが「えっ!そんなこと出来るの?」「ウソ!そんなの聞いてないわよ」なんて驚くこともあったし、自分たちでモンスターカードを獲得するためコボルトやミノなどの有用なカードを落とす魔物を狩りまくろうなんて意見も出たりして少し時間がかかったけど、結局パーティーの方針としては、しばらくは“迷宮探索で自分たちのレベルを上げる”ことと“稼いだお金で少しずつでも装備を充実させていく”ことで落ち着いた。

 

その後、俺たちは二手に分かれ、カエデとリリアは食料品の買い出しに出かけた。

そして、俺、クレア、ミリアの3人はミリアの衣服と足りない雑貨。そして彼女の装備品を買い出しに出かけた。

 

服屋に着くと、案の定ミリアは今着ているもので十分と言い出した。

奴隷商館で“主人への要求は最低限”と教育されているのだろうけど、新しくメンバーが増えるたびに毎回“俺はそうじゃない”と説得するのは面倒だ。

なので俺は、クレアに「ミリアを頼む。あと、他にも必要なものがあったら遠慮するなよ」と言って彼女に丸投げした。

 

「ありがとうございます♪

ミリアのことはお任せ下さい♪♪♪」

クレアはニッコリと微笑むと、「じゃ、先ずは肌着からね♪」と言って、「えっ?...ええっ?」と言って戸惑っているミリアの手を引いて店の奥に突撃していった。

 

その後、俺は自分の服を選び、休憩コーナーで待っていると、1時間ほどして買い物カゴにたくさんの服を詰め込んだクレアとミリアが戻ってきた。

クレアはニコニコしているけれど、ミリアはなんとなく申し訳なさそうな顔をしている。

たぶん商館で聞いていた奴隷の待遇と違うので戸惑っているのだと思うけど、これが俺の“普通”なんだから慣れてもらうしかない。

とは言っても家には3人も先輩がいるのだから、俺が色々と指図しなくても、すぐに“普通”に慣れてくれるだろう。

 

「ご主人様。お待たせしました」

「おう。買い忘れは無いか?」

「たぶん大丈夫だと思います」

「じゃ、会計しよう」

 

俺はそう言ってカウンターに自分が選んだ服とクレアたちが選んだ服を置いて、店員に会計を頼んだ。

 

それから雑貨屋に行ってミリアの分のコップや食器類、防具屋に行って鋼鉄の盾を購入した。

幸い盗賊から奪った装備があるので、武器と他の防具は揃っていたけれど、3割引きを効かせるために俺用に硬革のグローブを購入した。

 

なんだかんだで2時間ほどで買い物を終わらせて帰宅すると、カエデとリリアは既に帰宅していて、夕食作りに取り掛かっていた。

 

「ただいま」

「おかえり〜♪」

「俺は風呂を沸かすから、あとは頼む」

「うん。任せて」

 

カエデは返事をすると、他のみんなに片付けを指示して、自分は雑貨屋で買ってきた物の仕分けをはじめた。

そして食器類は軽く拭いて食器棚にしまい、他の小物を手に持って......

 

「満男君。いつまで私を見てるのかな?」

「いや、すまん。ずっと見てたいかなって。あははは」

「ふふっ♥ そんなこと言って...

でも、今夜はミリアを可愛がるんでしょ?」

 

彼女はそう言うと、服の上から俺の肉棒を優しくさすった。

その微妙な撫で具合に背中がゾクッとし、思わず腰を引いてしまうと、彼女は「ふふっ♥ 優しくしてあげるのよ♥」と微笑んで洗面所の方に行ってしまった。

 

敵わないな......

でも、それがいいんだけど.....

 

そんな思いを抱きつつ、俺は風呂場に移動して湯船に水を流し込んだ。

そして、ある程度水が貯まったのでファイヤーボールを20発ほど撃ち込んで40℃くらいのお湯にした。

バーンボールなら2〜3発も撃てばお湯が沸くけれど、そんなもん撃ったら湯船をブチ壊すし、ここが蒸し風呂になっちまう。

だから、無駄に沸騰させないために、初級魔法でちまちま温めたので、ちょっと疲れた。

 

まあこのあとの楽しみを考えたら疲れなんか吹き飛びそうだけど、夕食が出来上がるまで暇だしちょっとMPが減ったから、迷宮でも行ってくるか......

そう考えてカエデに「ちょっとだけ迷宮に行ってくる」と伝えると、笑顔で「1人で迷宮に入るのは 駄目だからね」と諭された。

 

言い方は優しいけれど、目が笑ってない。

この目は...... 断固拒否だな......

さて、どうするか......

 

「あっ!迷宮に行くならミリアも連れて行きましょ。

さっきの説明...

たぶん彼女は理解してないと思うのよね。

あの娘には言葉で色々教えるよりも、体験させた方がいいと思うの。

だから、ちょっとだけでも迷宮に連れてって、私たちの力を見せておいた方が実感がわくんじゃないかな?」

「そうだな...... わかった」

 

結局カエデに説得され、夕食の準備はリリアとクレアの2人に任せて俺はカエデとミリアを連れてターヘラの迷宮17階層に移動した。

ほんのちょっと暇つぶしのつもりだったんだけど......

 

◆ ◆ ◆

 

ミリアは移動した先がダンジョンの中だったのでかなり驚いていたけど、後ろからカエデに肩をガシッと掴まれて「内密にね♪」と言われると、目を白黒させながらもコクコクと頷いた。

 

取り敢えずおとなしくなったので、アイテムボックスから革シリーズの装備品とシミター、鋼鉄の盾を取り出してミリアに手渡した。

そして、装備品を着けてる間に改めて彼女のステータスを確認してみた。

 

選べるジョブは、海女Lv2、村人Lv5、商人Lv1、探索者Lv1、戦士Lv1、剣士Lv1、海賊Lv1か。

 

ん?海賊って...... 神域を侵したからか?

そういえば確認しなかったけど、他に何か犯罪を起こしてないよな?

 

しかし......

罪を犯したら強制的に盗賊系のジョブになるんじゃなかったのか?

それなのにジョブが海女ってことは...... 誰かがジョブを入れ替えたってことなんだろうか......

それか、奴隷になったから盗賊系のジョブから変えられたってことなのか?

 

うーん... 考えても分からん。

今度奴隷商館に行ったときに奴隷商に聞いてみるか......

 

海女のジョブを詳しく確認すると、

効果 体力中上昇 HP小上昇 腕力小上昇 スキル 対水生強化と表示された。

 

対水性強化か...... なんか微妙だな。

魔物は水性だけじゃないし、ミリアには魔物の殲滅を期待してるわけじゃない......

なんか良く考えずに迷宮に来ちゃったけど、一応ジョブはちゃんとした攻撃スキルがある戦士か剣士のどちらかに変えとくか......

 

そう考えて、取り敢えずミリアのジョブを戦士に変えると、何故かジョブが海賊になってしまった。

 

「なっ!」

「えっと、どうかしましたか?」

 

俺が急に驚いたのでミリアは不安そうに声をかけてきたけど、再度ジョブを戦士に変えると今度はすんなり戦士に変わった。

よくわからないので、「あ、いや、何でもない」と言ってお茶を濁すと、「そうですか」と言ってあっさりと引き下がった。

 

自分のことなのに興味がないのか?

それとも俺にどう思われているのか興味がないのか。

いや、もしかしたら魚のこと以外は興味がないのかも知れないな。

まあ、今日出会ったばかりだし、彼女が何を考えているかはそのうちちゃんと把握出来るようになるだろう。

 

それよりも、今のは一体何だったんだろう......

最初、俺はミリアのジョブを間違いなく戦士に変えたはず。

それなのに海賊になるなんて......

 

試しにジョブを探索者に変えると、すんなり探索者に変わった。

もう一度戦士に戻すと、今度は普通に戦士になった。

うーん... よく分からん。

まあ、戦士に出来たから取り敢えずはいいか。

 

いくら考えても結論が出なさそうなので、今の現象については、これ以上考えるのを止めることにした。

 

ミリアは戦士の上位職を狙わせようと思うけど、もしかして海女の上位職ってすごく強力だったりしないよな?

今更ながら少し不安がよぎったので、ミリアに確認してみた。

 

「ミリアは海女の上位職って知ってるか?」

「知りません。もしかして船長とか、人魚とかですか?」

「いや。知らないから聞いたんだけど......」

 

まあ、あまり知られてないっていうことは、有用なジョブじゃないのかも知れないな。

それなら......

やはり、それなりの派生職や上位職が期待出来る戦士や剣士の方がいいだろう。

さて、どちらにするか...... 

 

少し悩んだけど、結局俺自身も経験を積んで派生ジョブを獲得したことのある戦士にすることにした。

 

「ミリア。取り敢えずお前のジョブを戦士に変えたから、しばらくは戦士の上位職を目指して頑張ってくれ」

「えっ!私は海女ですよ?

10年間は海女のままでいないといけない制約があるので、他のジョブに就こうとすると海賊になってしまいます。

ですからジョブチェンジは出来ないはずですけど......」

 

そうだったのか。

それで最初は海賊になったんだな。

 

「一度海賊になったけど、それから戦士に変えられたから、もう大丈夫だ」

「えっと...... わかりました」

ミリアの目が一瞬ジトっとしたけど、気のせいか?

とにかく“わかった”と言ったんだから、話を先に進めよう。

 

「魔物は俺とカエデで倒すから、今日はミリアは自分の身を護ることだけ考えること」

「わかりました」

 

ミリアが了承したのでカエデに魔物を探してもらい、2分ほど歩いてピッグホッグ2匹とマーブリーム2匹の群れに会敵した。

 

ミリアはカエデが索敵していることに驚いていたけど、俺が魔物を視認する前にピクッと体を震わせて緊張し始めていたので、魔物の気配を感じる力があるか、若しくはかなり目が良いのか......

とにかく彼女にも多少は索敵の才能があるようだ。

 

魔物を視認したので、俺とカエデは全体攻撃魔法を2連で撃ち込んでから魔物に駆け寄った。

そして、デュランダルで斬りかかり、1分ほどで全滅させた。

ミリアは目の前の光景が信じられなかったようで呆然としていたけど、俺たちがドロップアイテムを拾い出すと慌てて駆け寄ってきた。

 

「お二人ともすごいです!こんな戦い方見たことがありません!」

「ミリア。これが俺たちの普通だ。いや、いつもはリリアとクレアが前衛で魔物を止めてる間に俺とカエデが魔法で殲滅するから、もっと派手だし短時間で戦闘が終わるぞ」

 

「そうなんですか。

これでも強さの一部しか見せてないってことなんですね♪」

「ああ、そうだ。

但し、俺たちの能力は他の探索者に見られるとマズイことになる。

だから、俺たちが魔法を使ったり強力な武器を使うこと。それからカエデが魔物を探せることも内密にすること」

「わかりました」

 

ミリアが頷いたので、それから30分ほどターヘラの迷宮17階層を探索して魔物の群れを探し、MPを回復させて家に帰った。

 

帰宅後、改めてミリアを鑑定すると、戦士のレベルが6になっていたので、明日からは22階層辺りでレベルあげに励んでもいいだろう。

 

少し汗をかいたしひとっ風呂浴びたいところだけど、先に飯だな。

俺は防具を外しながら、この後のことを考えた。

きっと風呂でカエデたちに何発か抜かれて、そのあと色魔を外した状態でゆっくりミリアを可愛がることになるんだろうな...... フッ。

 

なんだかフラグを建てている気がして思わず笑いが込み上げてきた。

その後、キッチリフラグを回収することになったのは言うまでもないだろう。

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