クオンに根負けし、ハクが隠していた事実をまるっと白状し終えた頃。
既に夜も深まり、城内の人気も途絶えつつあった。
「一生~~~~の! 不覚っ!」
寝所で男が顔を両手で覆い、バタバタと足を騒がせている。
その目端には雫が残るが、当人はそれどころではない。
「何それ。そんなに恥ずかしがることでもないのに」
「うぐぐぐ……! あんな情けない真似見せちまうなんて……! 年長者の沽券がぁぁぁ……!」
「心配しなくても、ハクにそんなもの、最初からなかったかな」
「ぐほぁ!? そ、それを言ったらおしまいだろうが!」
ひとしきり泣き、落ち着きを取り戻したかに見えたハク。
しかし、今度は今までの鬱憤を爆発させるかのようなハイテンションぶり。もはや挙動不審と言ってもよい有様であった。
ハクがクオンに醜態を晒すなど今更。
だが、彼女の目の前でワンワン泣きじゃくったのが致命傷となった。
男はいつだって、好きな娘の前では恰好つけたい生き物。要するに、羞恥心のピークを迎えてしまったのである。
「ふふっ。ごめんごめん。ずっとやきもきさせられた分、つい、いじわるしたくなっちゃって」
オシュトルを膝枕しつつ、クオンはコロコロと余裕ありげに笑う。男の髪を好き勝手に弄り、ご機嫌である。
「……それについては、弁解の余地もない」
「いいよ、怒ってない。…………ううん、嘘。やっぱりちょっと怒ってる。……それも嘘。だいぶ、かなり怒ってるから」
「結局怒ってるのかよ……。最初に怒ってないって言ったのは何だったんだ」
「だ、だって……元はと言えば、全部ハクのせいなんだからね!」
「いや、まあ。それはそうなんだが」
眠っていた怒りが再燃したか、一転してクオンが唇を尖らせる。
それを反映してか、男の前頭部を占める仮面に添えられた手に力がこもり、まるで万力がごとく締め上げ————。
「いっ、いででででででで! わ、悪かった! アイムソーリー! 誠に、申し訳ありませんでございましたぁーー!!」
少女の膝の上で、男の悶絶謝罪が炸裂した。
「そうそう、分かればよろしい………………それにしても、この
クオンがオシュトルの仮面を親指でそっと撫でる。
「ん? ああ、無理に引っぺがそうとすれば、頭の中身ごとすっぽ抜けちまうみたいでな。だが、今はそこまで困っちゃいないから、気にせんでくれ」
「そんなに軽く済ませていいことじゃないと思うけどなあ……」
でも、とクオンが言葉を継ぐと、
「お、おい?」
クオンの顔が膝枕するハクの口元へと降りていき————唇が重なった。
「…………うんっ。口づけをするのに支障はないみたいだから。今はこれでもいいかな」
「そう……だな。問題なかったもんな。うん」
眼前に見上げる少女の濡れた瞳と微笑みに呆気にとられつつ、男は唯々諾々と首肯した。
今日はもう、完全にクオンの日である。
「そんなことより、もっと大事なことがあるもんね。順序はしっかり守らなきゃ」
「順序? 順序ってなんだ?」
なにやら、クオンの中では優先順位があるらしい。相変わらず妙なところで律儀というか、生真面目と言うか。
そんなことより、男は髪に触れる彼女の手のひらがむず痒くて————。
「
少女は膝枕したまま、おもむろに宣言した。
その顔は、戯画を鑑賞するかのように緊張感のないもの。しかし、言葉の端には何かクオンなりの決心を感じられた。
「……そう、なるのか? まあ、自分が自立するまで、って話だったもんな。元から、その肩書には一言物申したいと思ってたんだ」
なんだか寂しくはあるが、クオン本人がいてくれるのなら、その程度は些事である。
むしろ、適切な頃合いだったのだろう。何なら、今が待遇改善の機会ではなかろうか。
「へえ。じゃあ、今から抗議してみる? 大丈夫かな? いろいろ思い返して、また泣いちゃわない?」
「ちょ、からかうんじゃない」
先の醜態を弄られ、居た堪れなくなったハクはクオンの膝から身を起こす。
さっきまでの甘い空気も、急にどこかへ行ってしまったような——。
————しゅるり。
「へ? 」
少女は膝枕を終えた途端、己の着衣の帯を躊躇いなくほどき、襟元を緩め始めた。
「……それとも、言葉じゃなくて、態度で示してみる?」
前言撤回。
「ハクの、新しい肩書き」
空気は掃けるどころか、二人の間に重く澱み、湿り気を帯びて沈殿していく。
「私たちの、新しい関係の名前」
何度も肌を交わした彼女の肢体が露わになると、この後の展開を期待させる、「女」の熱を感じさせた。
「教えてくれる?
文字通り胸襟を開き、はだけた衣をこすり合わせてハクを誘う少女を前に、男の心臓は激しく脈を打つのだった。
* * *
「んん......」
寝室には、抱き合う二人の吐息が木霊するのみ。
「ふっ……ふっ……」
徐々に寒さが忍び寄る頃合いだというのに、二人はくっつき熱を上げる。
互いの体温が混じり合い、あふれ出した汗が興奮の度合を表すように、じっとりと肌を濡らしていく。
「ハク、ん……ん、っ……」
今日一日の我慢を使い切ったクオンがハクの口にかぷりと食いついたのを皮切りに、二人は絶えることなく唇を交わし続けていた。
初めは恐る恐る、優しく。
だが徐々に力強さを増し、今では獣の如く、本能のままに。
始めは困惑していたハクも、抱きすくめたクオンの体温と柔らかさには抗うことができない。
おのずと、彼女を求めることへのためらいを捨て去っていった。
ちゅ……♡ ちゅる、じゅる……♡
繋がりあう舌先が互いの唾液を攪拌する。
ひと呼吸置くたびに粘り気ある銀の糸が何本も引かれては、二人の顎から胸元までを行儀悪く濡らしていく。
「あむっ……。 は……ふ……♡ は……♡ ぁ……をあ……っ♡」
クオンの求めはひときわ荒々しく、貪欲。
男の口内の粘膜を一区画ごとに点検でもするように舐め上げ、熱い呼息を直接男の肺に送り込む。
己の
女の求めは止まない。
一方の鈍い男はと言えば、彼女の独占欲の半分も察することはなく、熱々の単純接触に理性を掻き乱されていた。
当たり前すぎて、空気のような存在。
しかし改めて触れ合うと、これほどまでに胸を熱くさせ、心を震わせるとは。
男は心臓が高鳴りすぎて、どこかに吹き飛んでしまいそうな錯覚すら覚えた。
…………ちゅぽ
「ん……むっ、もっと……♡ ね……♡ ん♡」
ちゅぱ……♡ ちゅぶ……♡ れる……♡
唇が離れれば、たちまち少女が男を追いかけ、また重なる。
ぐっ♡ ぐぐっ♡
クオンの尻尾がハクの脚に太縄のように巻き付き、逃がさぬとばかりに力を込める。
同時に、一回り大きなハクの掌に自身の指を絡め、指先で彼の指の関節を
ギュっ……ギュっと、男の存在を確かめるように何度もつかんでは離すを繰り返す。
「ク、くお……ぷはっ……おぃ、んんっ」
「ハク……ん……ハク……はふ…………」
己の手足に悪戯をするクオンに抗議する間もなく、男の口腔の占有権が奪い取られた。
それどころか、わざと鼻先で男の顔をくすぐるサービス付き。
徹頭徹尾、クオンにやられっぱなしである。
元々口吸いを好んでいたクオンであったが、帝都にいた頃よりも、ひときわ入念に貪りかかってきていた。
「ぶ、ぶはぁ……ひ、一息入れさせてくれ」
「ハク……♡」
唇が離れても、少女は己の肢体を男の胸元に擦りつけ、求愛をやめない。
「ハク……ハク……ハク……♡」
うわごとのように男の名を口ずさみながら、クオンは一層熱をあげて、男の身体をまさぐる。
「なんだなんだ」
「ん…………これくらい、許してくれてもいいんじゃないかな。外じゃもう呼べないんだから」
クオンは男の肩に頬をすり付けながら、不満げな顔をハクに向ける。
「
彼女がくれた由緒正しき名前。
加えて、男が捨てた名前。
それについては何も言及していなかったと、男は言われて初めて気が付いた。
「そいつは……悪かった」
「そうそう、こういう時は正直に謝るべきだよね」
男の謝罪に気分を持ち直したか、クオンが男の頭に手を乗せる。
「よくできました。ここは私の女の度量に免じて、許してあげる」
「……そりゃどうも」
この期に及んで、まだ自分を子ども扱いする少女に、ハクは苦笑する。
だが、それすらも懐かしく感じ、心地よさを覚えた。
「じゃあ、態度でも見せてくれる? …………ん♡」
クオンが顎をしゃくり、待ちの姿勢をとる。
今度はそっちから口づけをしろ、と言外に迫ってきているのを察した。
「……わかったよ」
「んふっ♡」
結局、クオンが満足するまで一時間ほど。
唇がふやけるまで、ただひたすらに口唇を交わし続けた。
後半はさすがの彼女も息を切らしていたが、裏腹に表情は大層艶めいていた。少しは男も彼女に応えられたらしい。
* * *
「クオン……」
「ん? なあに、甘えん坊?」
長い長い接吻を終えると、ハクは肘の力を抜き、横たわるクオンの身体に体重を預けた。
クオンの胸に実る双丘にぐりぐりと顔を押し付ける男の振る舞いに、少女はなんだかおかしくなってしまう。
「…………そろそろ、いいか?」
「……うん♡」
密着することで、ハクの猛る肉竿がクオンの
男の下半身はいきり立って仕方がないらしい。
抑えきれない興奮を表すように硬度を上げる鉄塊に、少女はつい愉悦めいた感情を覚えてしまう。
「うわあ……♡ すごい……こんなに大きく……あ、あれ? この子、こんなに大きかったっけ?」
久しぶりに手に触れた強直の存在感は、帝都にいた頃とは比べモノにならなかった。
その太さと硬さに、クオンすらわずかに慄かされる程だ。
「先に言っておく。最近の自分は、自分でも歯止めが利かんからな。危険を感じたら蹴り飛ばすなり、無理やり振り解け」
暴走しがちな行為中の自身について忠告する。
荒々しく女を蹂躙する衝動が仮面の影響なのか、自身の本性なのか。男の中でいまだに答えは出ていない。
「逃げないかな。……というより、逃がさないから。ハクが多少強気に出たって、私が全部受けて止めてあげる。だから……きて♡」
クオンが自ら両足を割り開き、既に水気に満ちた蜜壺を男に晒す。
待ち焦がれた彼女の秘所を確認した男は、もはや三本目の脚とも呼ぶべきな規格外の巨根を突き下ろし——。
————ズチュンッ!!♡♡
「――っ!? あっ、ああ゛ぁぁぁぁっっ!! ♡ ♡ ♡」
以前の男の肉竿にジャストフィットしていた少女のオーダーメイド膣壁が、また新しく開墾されてゆく。
予想していたモノとのあまりの質量差に、クオンは挿入と同時に絶頂に近い衝撃を受け、思いがけず甲高く嘶いてしまう。
ズチュ♡ ズボッ!♡ ズチッ♡ ズチュッ!♡♡
「んあっ!?♡ おっ!?♡♡ ひゃ……おほぉ゛!?♡♡♡」
限度一杯に押し広げられた肉の環を、凄まじい結合音が強引に往復する。
ひと突きごとにさらに奥深くまで開拓は進み、ほんの数か月使われずに萎縮していた膣肉が次々叩き起こされていく。
「ひゅぐっ!?♡♡ あっ♡♡ これ、知らな……♡ お゛っ!?♡♡ おなかいっぱいに……♡ どちゅって、響い、て、えっ!?♡♡♡」
ドヂュッ!!♡♡
「あう゛!?♡♡ ひぁ、ぁぁんっ♡♡ あっ……!♡ 一気に♡ ひろ、がって♡ あうっ♡♡」
激しく行き交う
己にとって都合の良い穴になるよう、わが物顔で掘り進んでいった。
「痛いか?」
「え、ううんっ♡ ぜんぜん、そんなこと、あっ♡ 無いか、なっ♡」
「ホントかあ?」
「ウソじゃ、ないもんっ♡ ひゃんっ♡ ハクがちょっと成長したって、私がどうにか♡♡ んんっ♡♡ なると、思う……?♡♡」
彼女の肉壺は、今も巨肉にぴったり吸い付こうと急速に適応を始めていた。
男の為の穴になっていくたび、更に快感が高まる。
そんなクオンの法悦など知る由もなく、男は心配から、
「クオン、『痛みを塗りつぶすほど、強く快感を覚えろ』」
快感を、加速させた。
「え!?……ひぐぅ!♡♡♡♡」
男の号令の直後、クオンの脳髄を紫電が貫き、意識を飛ばしかける。
ゾリッ!♡♡ ゾリッ!♡♡ ゾリッ!♡♡ ゾリッ!♡♡
「あ゛っ!?♡♡♡ あ~~~っ!♡♡ ああ゛~~~~っ!!♡♡♡♡」
一気に膨れ上がった快楽がクオンの正気を制圧していく。
男もさらに快感を引き出そうと、ここぞとばかりに膣腹側の敏感な領域をカリ傘で責め立てた。余計なお世話である。
「『気持ちよくなれ!』『もっと気持ちよくなれ!』 ……存分に、気持ちよくなってくれ」
「あ、あ゛っ♡♡ いぐっ!♡♡♡ もう♡♡♡ いっ、ちゃ、う゛……んぎゅぅ!?♡♡♡♡」
ビクンッッ!!♡♡♡♡ ビクンッッ!!♡♡♡
久しぶりの、待ちに待った男との交合。
クオンはあっさりと絶頂に導かれ、己を支配する快感の前に全身を痙攣させて降伏してしまった。
「ッ……!?♡♡♡ ッ……!♡♡♡♡ はっ……!♡♡ ん゛あ……っ!♡♡」
絶頂の余韻はひときわ長く続き、収縮する膣肉が未だ彼女の中に鎮座する男根にしがみつく。そしてより一層、己の内にいる雄の強大さを思い知らされた。
「収まったか?」
「…………あっ、うん。ごめんね? ひとりでイっちゃって。その、久しぶりだったからその、ちょっと浮かれちゃって」
一度火のついた体は未だ収まらず、クオンの身体は今も初恋チンポを前に浮かれっぱなしである。
「それはかまわんが…………こっちが済むまで、付き合ってもらうぞ。良いよな?」
「……!♡ うんっ♡」
男の言葉に、クオンの下腹部がキュン♡ と反応する。
それと同時に腰を持ち上げ、男の全力ピストンを受け止める準備をした。
——ゴチュッッ!!♡♡♡
「んひぃいぃぃ゛ぃぃいっっ!!♡♡♡♡♡」
規格外に進化した一物がクオンの最奥を容赦なく叩き、彼女の肉を使って己を射精まで昂らせていく。
ズチュッ!♡♡ ドチュッ!♡♡ ドチュッ!♡♡
「あああっ!♡♡♡ 元気すぎ♡♡ もっと!♡♡ もっとごりごりついて!♡ 今までの分までたくさん!♡ わたくしのおまんこ♡♡ あなたのものに、作り直してっ♡♡♡♡」
クオンもまた男を欲しがり、積極的に迎え腰を打ちつ。全身を奔る快楽に身を委ねる。
それが一番男のため、自分のためになるのだと、これまでの経験から理解していたから。
ズドッ!♡♡ グヂュッ!♡♡ ズボッ!♡♡♡
「ふぅぅっ♡♡♡ っ゛、くぅ♡♡ あっ♡♡ いい♡♡ いいよぉ♡♡ ああ゛!♡♡ あああああ゛ああ!♡♡♡♡」
ご無沙汰だった関係とは思えないほどに、野蛮で激しい睦み合い。
互いが互いをより気持ちよくさせようと必死であった。
お上品なお題目もなく、快楽機関に全神経を集中し、この尊いひと時を全力で堪能するのみ。
「ん゛お゛っ!?♡♡♡♡ んぎぃぃぃぃぃ゛ぃ゛!!♡♡♡♡」
ビュブボブビュルルルルッ!! ♡♡♡♡♡ ビュルルルルルルルルルッ!!♡♡♡♡
ドビュビュルルルルルルルッ!!♡♡♡♡
互いに上り詰めた時点で、陰嚢で圧縮保存されてきた大量の精子が総動員。過去最大量の射精が、拡げ直されたクオンの雌肉に殺到した。
「ん゛ん゛、んう……♡ こっちも、前より、すごいね……♡♡」
子宮に満ちていく雄の遺伝子の熱い感触に、久しく忘れていた、雄に変えられていく感覚。
クオンの脳髄は甘く陶酔を深め、卵巣を揺さぶる愛しの男の精子が、一刻も早く少女の卵を犯し尽くしてくれないかと、彼女は願わずにはいられなかった。
* * *
ちゅ♡ じゅるぅ……♡ じゅぶっ、じゅるる……♡♡
男の体躯は、いまだクオンの肢体にのしかかったまま。
彼女の好きな、接吻しながらの密着交尾だ。
押し潰された彼女の双丘の感触が勃起を一層促進させ、続く情交のスパイスとなる。
「んんっ、ちゅ、じゅ……ハク……好き……っ、好きぃ……♡」
「——ッ! 」
男に膣奥を衝かれながら、クオンが直球の告白と接吻を交互に行う。
タイミングなど待ってはいられない。
なにしろ彼女の好きな人は、目を離すとすぐにどこかへ行ってしまうから。
言える時に言わねばならないのだ。
「……んくっ、自分も、だ」
男は少女のおかげでよく滑るようになった己の口に身を委ね、想いを吐露する。
「愛してるに、決まってるだろう。ん、自分が、どんな思いで、お前を見送ったと、思ってるんだ……チクショウ」
もう、逃げも隠れもしない。
「……なら、両想い、かな?♡」
「そうあって欲しいとは、思ってる」
なにせどうせ逃げたところで、彼女に首根っこをつかまれるのは目に視えているのだから。
逃げない生き方を、男は学んだのだから。
「だから——」
————ドヂュッ♡♡♡
男は上からクオンの両の手首をしっかり押さえつけ、そのまま子宮口に強く亀頭を叩きつけた。
「~~~~~♡♡♡♡」
彼女が己の女だと主張するために。彼女の身も心も、自分の物だと意思表示するために。
「あっ♡♡♡ 捕まりながらずこずこすごいっ♡♡♡ 男の子出してくるのイイっ♡♡ いいよぉぉっ♡♡」
男の告白ピストンを受け、クオンはウットリと目を細めると、彼の腰に両脚と尻尾を絡めた。
「ね♡ もっと……言って?」
幾度もの夜を重ねたが、男がここまでハッキリ言ってくれたのは初めてだったのだ。
男に強請ってしまうのも無理はないだろう。
「愛してる」
ずぷっ ♡♡♡
「ん゛っ♡♡♡」
「愛している」
ずぷっ ♡♡♡ ずぷっっ!♡♡♡♡
「ん゛ん゛ん♡♡♡♡♡」
クオンの耳元へ、低い声で何度も囁く。
その間も密着したまま最奥への責めは続き、雄の全霊を以って目の前の愛しい雌を口説き続けた。
『自分を、離さないでくれ』
「んあ゛っ!?♡♡♡ あ゛、ぁぁっ!♡♡ 中、勝手に♡ しまっちゃう♡♡♡♡ これ、感じちゃっ、ひゃあああ♡♡♡♡」
本能的に男の種を求め、膣壁と手足に力が入り、男の射精を促進させる。
「これから何度でもお前を抱く。『もっと気持ちよくなれ』。もう、お前を離さない」
「ぃぃ゛っ♡♡ ぃ゛ぐっ!!♡♡♡ ……あ、ははっ♡♡ ハク、ハク……っ!♡ わたくしも……わたくしもぉっ!♡♡♡♡」
クオンの脳内が、快楽物質の奔流と想いが通じあった達成感でない交ぜになる。
グチャグチャの感情が語彙と理性をさらってしまい、喜びの感情を言葉ではなく、漏れる愛液で表現する始末。
ちゅる……♡♡ ちゅぱっ♡♡ ぢゅ♡ ちゅ♡♡
ズヂュッ!♡♡♡
バスッ♡♡ バスッ♡♡♡♡ バスンッ♡♡♡♡
上の口では、正に愛の交わし合い。
だが下半身は、互いの収まりきらない気持ちをぶつけ合うかのような、情緒の欠片もない獣の交尾そのもの。
「あ♡♡ あ゛ひ……!♡♡♡ あぁぁぁ゛っ!!♡ ♡ ♡ ♡ ♡」
恋愛感情と生殖本能がともに限界までヒートアップし、いつのまにか二人は相手を求めることだけしか頭にないケダモノと化していった。
それでも、互いがすぐ側にいるのならばかまわない。
今この瞬間は、相手の存在さえ感じられれば、後のことなどどうでもよかった。
ぼびゅるるるるるるるっ! ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ぶぶぶっ♡ ♡ ♡ ごぼびゅるるるるるるるっっ ! !
♡ ♡ ♡ ♡ ♡
射精が始まっても、男の腰遣いは止まらない。
白濁をクオンの胎の奥に捻じ込みながら、ドロドロになった膣奥を絶えずかき回し、意中の雌を絶頂に堕とし続けた。
クオンもまた、行為を止める気など毛頭ない。
ウィツァルネミテアの天子たる力を意中の雄と交じり合うことだけに全力投入し、次の日の未明に及ぶまで、途切れることなく屹立を受け止め続けた。
今や底なしの性豪となり果てた二人が募らせた想いを発散しきるには、夜は短すぎた。
結局、終わりのない情交は陽がのぼるまで燃え盛り続けたのだった。
* * *
クオンが目を覚ますと、そこには激しい営みの跡が残る寝床に、仮面をつけたハクの寝顔があった。
「あちゃあ……痣になってる……」
自身の身体を確認すると、手首には男に種付けされながら強く握られた跡がしっかり残っていた。これは、ほかの者には見られないようにしなければ。
「……ふふっ」
そんな昨夜の行為の物的証拠に——クオンは愛し気に唇を落とした。
これはハクがクオンに執着してくれた証のひとつ。気に入らない訳がない。
「ふふ、ふふふふ」
昨夜のことを思い出し、クオンは笑いが止まらなくなる。
言いたいことが言えた。
聞きたかったことが聞けた。
ハクと恋仲になれた。
彼女はすべてを手に入れた気分になり、ドロドロの布団を抱きしめゴロゴロと床を転がる。
これからまだまだ大変なことはあるだろうが、彼と二人ならどんなことでも——。
どびゅびゅびゅびゅびゅっ♡ ♡ ♡ ♡ ♡
ごぼびゅるるるるるるるっ♡ ♡ ♡ ♡ ♡
「んく……♡ ん゛っ……ん゛♡」
「…………………………え?」
不意の事態に、浮かれポンチの布団ミノムシ娘の挙動が止まる。
男の方を振り向けば、彼の股間には群がる人影が三つ。
「あ、姉さま。……けぷ。おはようございますなのです」
「はも……もう少し寝てればいい」
「ちゅぱ……主様の朝のお世話はわたし達がいたしますので。どうぞごゆるりと」
ネコネが顔を白濁に染めたまま、何気なく挨拶する。
その間もウルゥルとサラァナは男の陰茎と睾丸を嘗め回し、粘液を掃除している。
「え、ええ…………」
クオンは失念していた。
元より、ハクと二人だけでは無かったことを。
男と結ばれたとはいえ、少女の戦いはまだ、始まったばかりだということを。
素直に愛の告白とかするかなあ、と解釈に悩み、『場合に寄る』と結論づけました。
ハクオロさん曰く、
『完璧な者など居はしない。誰でも悩み、傷つき、苦しみ、そして誰かを頼りたい、助けてもらいたいと思っているのだから』
それこそが人間味という奴なのでしょう。
それに対し本編、特に二白だとハクトルは弱る一面をあまり見せてくれないので、本作中ではあえてそうした描写を多くしています。
もっと弱ってくれ、推しよ。
あなたのうたわれ歴は?
-
散りゆくのみ
-
偽りあるいは偽り二白のみ
-
散り~二白三部作
-
三部作+ロスフラあるいはモノメビ
-
ロスフラのみ・モノメビのみ
-
白への道標まで全て履修済
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うたわれは未履修
-
その他