デジモンアドベンチャー 〜剣と妖精の世界の物語〜 作:藤林 明
頂いた感想の中に「早めに投稿してください」というのがありましたが、大変申し訳ございません。私生活の中でパソコンを使える時間が少ないのと、最近iPhoneの調子が悪く、そちらで投稿していた本作もパソコンでの執筆となっておりなかなか更新がままならない状況なのです……
作品前書きで話すようなことでもありませんが、状況が好転したらちゃんとそれなりのペースで投稿したいと思いますのでご容赦願えればと思います。
それでは長くなりましたがどうぞ!
直葉サイド
珪子を中心に激しい光が辺りを包んだ。そして光が落ち着くとそこには見慣れたアバター姿の珪子/シリカが自身の武器である短剣に水を宿して突き刺している光景が目に入った。
「やーあっ!えいっ!!」
グガァァァァァ!!
「す…すげぇ……」
「あれが、ゲームのアバター姿……」
呆然としつつそう呟くヤマト君と空ちゃん。…うん、気持ちは分かるよ。あたしだって驚いて開いた口が塞がらないもん。
「…なるほどな、そういうことだったか」
子供達やあたしが驚いている中、1人エギルさんだけは納得いった様な表情でそう言い放った。…どういう事なんだろ?
「何か分かったんですか?」
「あぁ、俺たちがあのアバター姿になる為のキーがな」
「ええっ!じゃあ2人とも変身出来るの!?すごーい」
タケル君が純粋に、けどテンションは最高潮という具合にそう言うのであたしは若干気恥ずかしくなったけど、その前のエギルさんの一言のおかげで照れずに済んだ。
「そう言って貰えるのは嬉しいが、あんま期待すんなよ?多分様変わりすんのはそこの直葉ちゃんだけだからな」
「ちょっ!?エギルさん?!」
エギルさんの余計な一言によってタケル君があたし見てさらにキラキラしちゃってますから……
「ま、まぁ直葉さん落ち着いてください。今は戦闘中なので」
「あ……」
光子郎君の一言で思い出した……そういえば今、シリカが1人で戦ってるんだったよ……。
「それじゃあ、火属性以外の攻撃が出来るデジモンは戦いに協力してくれ。指示は俺と直葉ちゃん、前線で奮闘してるシリカちゃんが出す」
「わかりました。では戦うのはカブテリモン、トゲモン、エンジェモンで。ミミさん、タケル君、お願いします」
「うん、いくよパタモン!」
「オッケー、いくわよパルモン」
「うん!」
「はい!」
パルモン進化ーーー!…トゲモーン!!
パタモン進化ーーー!…エンジェモン!
「うそ……」
「おいおい…天使だと……」
『……あたしには何も突っ込まないのね……』
『トゲモン、それはわいもやし気にしたらあかんで』
いつの間にか進化していたカブト虫によく似ているデジモンがサボテンみたいなデジモンに慰められているけど、あたしやエギルさんは、小さいハムスターみたいな姿だったパタモンの進化した姿……天使しか目に入らなかった。
「カブテリモン、トゲモン、エンジェモン。珪子さんの援護をお願いします!」
『はいな!!任せときなはれ光子郎はん』
『オッケー』
『わかった』
そう言って、3体のデジモン達は珪子/シリカの援護に向かった。――って他人事じゃないよね!あたしたちも――
「エギルさん!あたしたちも!!」
「そうだな。いくぞ直葉ちゃん!」
「はい!……えっと、確かデジヴァイスを持ってから」
「「リンクスタートっ!!」」
そう言うと、視界が一度真っ白になった。視界が戻り自分の服装・装備を見て確信した。
「……よし!あたしもアバターになれた!!」
「俺の方も問題無さそうだな。装備は……」
「あたしのはいつも通りに腰に鞘があるけど……エギルさんは?」
「……俺のはストレージの中にあったぞ。おそらく大きい武器は変身した際に具現化できなくてストレージに戻るんだろうな」
そう。アバターへと変身したあたしはいつも通り愛剣が腰に収まっていたんだけど、エギルさん自慢の巨大な両手斧は何故か実体化していなかったんだ。それでいつもの要領でシステムウィンドを開いてメニューを操作していたエギルさんは、アイテム欄に自分の装備を見つけて具現化させる。すると――――
「わぁ!すっごーい!!大きな斧~」
「タケル!危ないから近寄るな」
さっきよりも一段と目をキラキラさせて跳ね回るタケル君がエギルさんの方へ行こうとするのをヤマト君が制止する声が聞こえてきた。うんうん、しっかりしたお兄ちゃんだね。黒づくめのどっかの誰かさんとは大違いだw
「?…なんだよ」
「あ、ううん。何でもないよ」
「んじゃ、俺たちも行こうか」
「はい!」
思わず見とれていたらヤマト君に睨まれてしまったけど、エギルさんと一緒に戦ってるシリカ達の援護に行かないとね!……帰ってきたら大変そうだけど。
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ナレーション視点
国際展示場駅周辺で子供たち一行が戦闘をしている一方では、お台場フジテレビ前を3人の少年・少女が歩いていた。
「ねぇキリト君。ここって、お台場だよね?」
艶やかな栗色のロングヘアーの少女が黒づくめの格好をした少年――キリト――に話しかける。
「あぁ、この建物があるって事は間違いなくお台場だな」
「でもそれって変じゃない?私たちはさっきまでALOのイグドラシルシティにあるリズのお店にいたハズよね?それなのにいつの間にかこんな所で、しかも現実世界の格好でなんてさ」
黒髪のショートヘアーで耳当たりの房をリボンで結んだメガネの少女がキリトの断言に疑問を持つが無理もない。3人は友人の家(ゲーム内)で少し休憩がてらの談笑をした後にログアウトをしたらいつの間にかこんな所にいたのだから。
「うーん、確かにしののんの言う事も一理あるのよねー。私も自宅の寝室からALOにログインしてたからいきなりこんな所に出て驚いちゃったし」
「だな。俺も自分の家からだったし……シノンもか?」
「ええ、私もアスナと同じよ」
自宅からログインしていたという栗色のロングヘアーの少女――アスナ――とキリト、メガネの少女――シノン――はそれぞれに考え込む。
「……ん?」
考えながら不意にポケットへ手を入れたキリトは不思議な感触を感じ、そのブツを取り出した。
「……これ、前にシリカちゃんに見せてもらった機械じゃない?」
その行動を横目で見ていたアスナがブツの正体である機械――デジヴァイスを見て驚いたような声を出した。
「…確かにそうね。名前は確か…」
「デジヴァイス。しかもこいつを見せてもらった場所は……」
「「ALO!!」」
2人の少女が声をそろえて答える。そう、この機械は現実世界ではなくVR空間。つまりはゲーム世界のアイテムとして見せられた物なのだ。
「もしかしたら2人も持ってるんじゃないのか?」
「……私のポケットの中にも入ってたよ!しののんは?」
「……私のポケットにも同じのが入っていたわ。どういうことかしら?」
「……もしかすると、この機械がこの状況のキーっぽいな……ん?どうしたシノン?」
キリトが状況整理の為にいつも通りの演説(?)を始めようとした所で、シノンの雰囲気が急に変わったので聞いてみたが、帰ってきた言葉に驚いた。
「……誰かがこっちを見てる。もしくは聞き耳を立てているわよ。場所は多分上の方」
「!……ほう、人間ごときに気づかれるとは…」
シノンの声に反応して現れたのは吸血鬼を彷彿とさせる容姿の男だった。
「…だがよい。当初の計画通りに事は進んでいる。ここで見られようが問題はない」
「誰だお前は!!」
キリトはそう叫ぶと、吸血鬼男は不敵な笑みを浮かべながら名乗った。
「私の名前はヴァンデモン。この世界とデジタルワールドを統べる王となる者だ。覚えておきたまえ」
そう言うと吸血鬼男――ヴァンデモン――は
「……当初の計画って何だろう?」
「多分この現象にも関係していることだろうな」
「この現象?」
「……霧、ね……」
話についていけてないアスナは首を捻るも、シノンの指摘で周りを見渡す。そして気づく。
「あれ?……こんなに霧濃かったっけ?」
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デジモン組とSAO組が協力して獣の王と戦い、黒の剣士が黒幕と遭遇したその頃、猫に導かれるままにとある家へと訪問した絶剣の少女が出会ったのは不思議な雰囲気を持つ少女だった。次回!デジモンアドベンチャー 〜剣と妖精の世界の物語〜 「ヒカリ」
いま、冒険が進化する…………