カサンドラの愛娘であるヴェレディアは廃霊城の地下、カサンドラの自室からしか入れない場所で暮らしていた。半ば監禁に近い生活ではあるが、ヴェレディアには不満はさほどなかった。何せ彼女はこの部屋から出たことがない。知らない世界に飛び出すには、彼女は生来内気だった。
母同様の金髪には少し癖があり肩口ほどの長さだ。柔和そうな垂れ目は微睡んでいるかのようだった。母子揃っての三角帽子だがヴェレディアは黒を基調としている。豊かな胸も母から受け継がれ、白い谷間が室内のあらゆる調度より煌めいている。
扉が乱暴に開け放たれ、母カサンドラが癇癪を起こしているのかと思えば、そこにいたのは見知らぬ男性だった。それも半裸で、ペニスをいきり立たせている。
「あらあら。殿方――ですわよね?」
不意の事態であるにも関わらず、午後の茶会にでも参加しているようなおっとりとした態度でヴェレディアは男に尋ねた。
「はっ、随分箱入りに育てられたな。ちんぽみるのも初めてか?」
男がいきり立たせた逸物を彼女に向ける。自分の体にはない部位に、ヴェレディアは「まあ」と目を輝かせて凝視した。
「あっ。いけません。異性とは裸を見せ合うものではないとはお母様から教わっております」
両手で顔を押さえ、視界を封じた風だが、指の谷間から赤い瞳でヴェレディアは眺めていた。
「おいおい、恥ずかしがらずにちゃんと見てくれていいんだぜ。あんたと同じでカサンドラの膣穴通ってきたばっかりの俺のちんぽをな」
彼の発言に、ヴェレディアは首を傾いだ。どうやって子供ができるかは知っている。男性の陰茎を女性の膣に入れるのだ。男はそれをしたがるから気をつけろと耳が痛くなるほどに、母から教えられていた。
「お母様に酷いことをしたのですね?」
怒る、というよりすねたような顔で、彼女は口を窄めて彼に言った。
「いや、ちゃんと気持ちよくしてやったぜ。母子ともども俺の奴隷に加えてやる」
男が悠然と彼女に向かって歩み寄ろうとしたとき、彼女は一詠唱で終えた魔術を発動した。彼女の魔術エフェクトは光だ。
光が瞬時に男の伸ばした手を通過して、遅れて熱線が腕を切り落としたのだ。
「……つっ、油断してたつもりはなかったんだがな」
勝ち誇った笑みでヴェレディアは母に狼藉を働いた男を見やる。
「そうですか。お母様は男などに負けてしまわれたのですね」
稚気に溢れた、だからこそ真に迫ったあきれ顔をヴェレディアは浮かべ、その後、男を見た。
「痛いですよね? けど、ちゃんと焼いて血止めしているので死にませんよ? お母様に乱暴を働いた以上、そのお体で責任をとってもらわなければ」
少女のあどけなさを残していたヴェレディアの表情が一変する。それは母から遺伝した娼婦もかくやという淫蕩さが発露したものだった。
「腕も足も切り落として、わたしのおちんぽ奴隷にしてあげます。というのもわたし、男性に興味がありまして。おちんぽはくっさくて気持ちよいのでしょう? お母様を犯したあなたを私が犯せば、わたしが廃霊城の城主になる。……本当はお母様より私の方が強いんですから……あら?」
残った四肢を落とそうと、さらにヴェレディアが詠唱を始めようとしたときには、既に男は四肢が揃っていて、切り落としたはずの手で彼女の口は塞がれた。
異常事態についていけていないのか、狼狽もできずただ困惑だけを残して、彼女は男に愛用のベッドに押し倒された。
「廃霊城全域に魔術をかけてるのも、カサンドラだけでなくお前の協力があってこそだろう。上位ギフトホルダーふたりで領主クラスの出力を疑似再現できるとはな」
カサンドラがどれほど廃霊城についての秘匿を徹底したのかを知らないヴェレディアは、ただ、お詳しいのですね、とだけ思うに留まった。
彼女の表情から何かを言わんとしていると読み取ったのか、男が手を離した。
「わたしの名はヴェレディアですわ。ギフトを持てない殿方がわたしの美貌に盛るのは仕方在りませんが――しかし、女神様がおわすこの世界では、男は女の奴隷でしてよ?」
いまだヴェレディアは陵辱されるなどと夢にも思っていない。カサンドラは城主として大規模魔術にかまけてばかりで、古式ゆかしい魔術の早撃ちは不得意だった。だから男などに後れをとったに違いない。
ヴェレディアがカサンドラを凌駕している部分があるとすればその早撃ちだ。一点に集中させた光熱波による魔術であれば、いくら騎士型であろうとも負けるはずがないと思っている。
既にベッドに押し倒されている以上、決着はついたも同然だが、ヴェレディアは自分の強さを真理のように信望しているがゆえに、その誤謬に気づけなかった。
「純粋で無垢で――それゆえに残酷だな。お前を見ると女神どもを思い出す」
男の顔から笑みが消えた。凄惨といえるほどに怒りに歪んだ顔だった。彼は舌打ちをすると、先ほどまで見せていた野卑な笑みを浮かべて、彼女の服を力任せに破ると乳房を露出させた。
ぼろん、とペニスが投げ出される。男は寝そべるヴェレディアに跨がって、彼女の胸にペニスを擦りつけた。見慣れた自分の体と並ぶと大きさがよく分かる。ヴェレディアが文献で知るそれより遙かに肥大なように思われた。
「今から俺がお前をめちゃくちゃに犯す。耐えられなくなったら俺の奴隷になると誓え」
ヴェレディアはこの期に及んでもただ不満そうに眉をひそめるだけだった。
「本当に無作法な方ですわね。そもそもお名前も伺ってませんし」
「悪い、遅れたな。唾王フェルター。姓は忘れた。覚えていても、誰も知りゃしない」
「フェルターですか。あまり聞かない――というか、古めかしいお名前ですね」
「は、こんな地下暮らしでお勉強だけは達者なようだ」
フェルターは意地悪げに笑う。
「まったく無礼な方です。お母様に狼藉を働いたあなたに敬意を表し、わたしがあなたの精液を搾り取ろうとしているのです。あなたは大人しくわたしの下で腰を振ればいいのですわ」
身の程を弁えないフェルターに、彼女は魔術を発動しようとした。だが、一節を発音するより前に口が塞がれた。
「で、こうなったらどうするんだ?」
フェルターが彼女の口を塞いだまま、乳房に陰茎を押し当てる。急にヴェレディアは自分が抵抗する術を失ったことに気がついた。
ゆっくりと、ヴェレディアの総身に恐怖が滲んだ。寸毫の後、怯えが表情に漏れ出す。フェルターが満足そうに笑うと、陰茎をヴェレディアの乳房で挟み込んだ。双丘を揉みながら、乳首が弄ばれる。表皮から浸透するようにして性感をヴェレディアは感じ始めた。
「いいな。母乳で張りのあったカサンドラとも違う、柔くて蕩けそうな乳だ」
母の体と比べられて、ヴェレディアは羞恥を感じた。母を犯した男に、娘の自分も連続で犯されている。その背徳的な事実は未熟なヴェレディアの常識からしても屈辱だと理解できた。
胸で陰茎に刺激を与えながら、フェルターが乳房を犯すように腰を振る。頼れる魔術に逃げようとしても彼の目線は油断なく彼女の唇に向けられている。
「――ひ、あ」
違う。それどころではなかった。未体験の悦楽と羞恥が彼女の集中を奪う。魔術の発動は詠唱をすればいいというものではない。発動には術者に極度の自制が求められる。だからもう、彼女には魔術を発動する術はなく、魔術を使えないヴェレディアは少し体が頑丈なだけの無力な女でしかなかった。
「や……やめなさい。わたしにそのような不埒な真似を――」
犯すのと犯されるのは、行為自体にさしたる違いがあるわけではない。だが、女性上位が前提にあったヴェレディアにとって、男であるフェルターに犯されるというのはただの性交とは異なる意味を帯びていた。
なおもまだ高慢さの残るヴェレディアの、懇願ではない命令にフェルターが笑みを深める。そして、長い舌を伸ばすと彼女の頬を舐め始めた。
「とりあえずその純粋で傲慢なツラにぶっかけてやるとする……かなっ!」
腰の動きが速まる。双丘の内部で何かがうごめく。大きなヴェレディアの乳房から、亀頭がリズミカルに顔を覗かせる。
射精のプロセスは当然理解していた。だから、ヴェレディアは尿道口に視線を釘付けにされた。間欠泉の噴出を怯えて眺めている気分だった。
「あ……いや、そんな」
そのとき、一際激しく胸の内でうごめきを感じた。痛いほどに乳房が握られる。同時、彼女の顔に熱い迸りが放たれた。
咄嗟に口を結んで目を閉じた。顔全体に熱を帯びた液体を感じる。青臭い汁の臭いが鼻腔から彼女を内部まで汚した。
胸の狭間で、なおも摩擦を感じ始める。恐る恐る目を開けると、フェルターがまた腰を振り始めていた。どうやら一度では飽き足りないらしい。
「絶品だな。せっかくだ。もっともっとぶっかけて、惨めな肉便器だってことを自覚させてやる」
いやいや、と彼女は顔を振り、両手で自分の乳房を弄ぶ手を引き剥がそうとして、足をばたつかせた。抵抗にもならない、むしろ犯す側を加熱させるだけのエッセンスに過ぎない、無力な抗議だった。
「お願い……酷いの。お母様ぁ。こんなの、わたし嫌なのお……!」
自分を犯すフェルターに哀訴するのではなく、自ら見下し切り捨てたはずの母にヴェレディアは縋った。悲鳴を上げた彼女の口に、二度目の射精でぶちまけられた精液が入り込む。
「うぇ……!」
と吐き出そうとしたが、フェルターが彼女の口を塞いだ。それどころか鼻をつままれ呼吸ができなくなった。仕方なヴェレディアは嚥下した。独特の異臭が食道を遡って鼻腔に至る。
「よく飲めたな。美味かったか?」
フェルターの手が彼女の顎を掴んだ。
「うぅ……青臭くて……美味しかったですぅ」
大きく、力強い手に彼女は恐れをなし追従を選んだ。
「さあて。それじゃあもっともっと呑ませてやるか」
不吉な宣言をすると、フェルターは寝そべるヴェレディアの頭上に膝立ちになった。勃起したペニスが彼女の顔に影を落とした。
まず、フェルターはペニスを握り、彼女の鼻先に押し付けた。
「ほら、期待通りのくっさいちんぽだぜ? お前のお母様のあらゆる穴を犯し、ばかでけえ母子の乳を満足させてやった結果だ」
独特の精臭だけでなく、えぐみのある臭いが鼻をつく。ペニスそれ自体だけではなく、先走り汁や精液にチンカス、カサンドラとヴェレディア母子の分泌した体液の臭いが混じっているものだ。
亀頭から顔を背けるが、フェルターは楽しげにそんなヴェレディアをペニスで追い立てる。鼻で呼吸するのをやめて、口で息を吸ったがそれでもわずかに鼻腔に流れ込み臭いを感じ取ってしまう。
不快なのはその臭いが混じった空気が口腔や肺腑を満たしている事実だった。
「期待以上の……くっさいおちんぽですぅ」
どうしたいのかの展望を今のヴェレディアには見えてなかった。我が儘に育てられた結果だった。ごく稀に母に叱られた場合には、ただ追従すれば許してもらえる。何故、叱られたのか、そして、何故それがダメだったのかを考えようともしなかった。
「そうか。今度は舌でたっぷり味わえよ?」
言うとフェルターは倒れ込んできて、ペニスを彼女の口内に突き入れた。慈悲が一切ない、剛直で彼女の喉を貫くような一撃に、彼女は目を剥いた。だがその視界に見えるのはフェルターの陰嚢だけで、惨めな気持ちは強まれど息苦しさを軽減させてくれるものはなにひとつ映らなかった。
「う……ぐ……ご」
呻き声は音として表現するならそうとしか聞こえなかった。ずこずこと上から下に、フェルターは杭を打ち込むかのようにペニスを突き込んでくる。口というより喉を犯される衝撃に打ちのめされるが、声を出す権利さえ封じられている。舌は剛直に組み伏せられてただえぐみのある味だけを脳幹に届けるだけだった。
ヴェレディアはただフェルターが満足するのを待つしかなかった。
だが、フェルターは喉を犯すだけでは満足していなかった。これまで上半身にだけ向けられていたフェルターの獣欲が彼女の未踏の下半身へ照準を合わせた。衣装を破られ、下着を剥がれ、部屋の空気と照明、それにフェルターの視線にヴェレディアの秘部が開帳される。
足に力を込めて、太ももを閉じようと懸命に抗う。だが、彼女の内股にフェルターが両手を差し込んで無理矢理に押し広げる。拮抗していると思ったのはつかの間で、フェルターはヴェレディアのそんな恥じらいを含んだ抵抗を楽しんだだけに過ぎなかった。徐々に押し広げられ、それでもなおヴェレディアが足を閉じようと力を込めたとき、彼女の股関節は可動域の限界まで広げられてしまった。
「あご……ん…………だ……」
誰に見とがめられることもなく、ヴェレディアの垂れ目から涙が溢れた。
――無理矢理に見られてしまいました……。
と、この世の終わりのような気持ちになった。無論のこと、これは終わりどころか始まりを告げる号砲に過ぎなかった。
なおも串刺しにするような、喉へのストロークは止まらない。舌技など持たないヴェレディアだったが、太すぎる剛直は突き込むだけで十分な快楽を得ているようだった。
舌の上でペニスが脈を打つ。震え怯えるだけが、今のヴェレディアに許される反応だった。
口内で亀頭が爆ぜ、どくどくと精液が彼女の食道に注がれる。呑み込むのを拒否する権利さえヴェレディアにはなかった。達しても当然のようにペニスはストロークを再開するだけで、ヴェレディアの顔が恐怖を通り越して絶望に染まった。
「ああ、いいな、処女の匂いだ。乳酪臭さがたまんねえ」
性器の匂いについて感想を述べられ、ヴェレディアは羞恥に顔を染める。さらに彼女が含んでいたペニスがさらに怒張した。
「むぐ……あが…………ああ」
何を言おうとしたのか、ヴェレディア自身にもわからない。だからそれは、交渉や哀願としての用をなさず、ただ喉の震えによってペニスに刺激を与えるに過ぎなかった。
ぴた、と何かがふたつ大陰唇に触れた。その何かが左右に彼女の秘部を広げていく。ぴったりと閉じていた秘所に光と視線が注がれるのをヴェレディアは感じた。それだけに留まらなかった。湿っていて柔らかい、それでいて熱を帯びたものが膣口に触れたのだ。
――まさか?
と彼女は身震いする。正気じゃないとヴェレディアは思った。舌でフェルターはヴェレディアの秘部を味見している。もっとも、ヴェレディアも喉に性器を咥え込んでいるのだが。
さらに口内で射精が行われ、下半身を注力する意思が奪われる。その最中にも、舌は彼女の秘部全体を撫で回し――あろうことか、陰核を激しく刺激した。
ペニスにも似て、ヴェレディアの体はフェルターの舌で大きく痙攣した。体に奔った衝撃は、彼女の知るいかなる刺激とも異なっていた。
二度目の射精でフェルターが喉を犯している腰を引いてくれた。安堵の息を漏らそうと精臭とともに鼻から空気を吸う。だが、亀頭だけを残すくらいで、ペニスは固定された。
「何してんだ。残った精液を吸い出せよ」
残る――? と困惑しながらも、言われるがままにヴェレディアは亀頭を強く吸った。するとでろりと残された精液が舌に落ちる。濃度が特別に高かったのか、二度の口内射精を耐えたヴェレディアからしても、吐き出したくなる味をしていた。だが、そんなことをすれば何をされるかわかったものではなく、ヴェレディアは涙目で飲み干すしかなかった。喉に絡みついて、嚥下に時間を要した。
ベッドに仰向けになったままでヴェレディアは肩で息をしていた。体は十分に自由が利いているが、秘部や乳房を隠そうとするほどの余力は残されていなかった。フェルターはベッドから降り、今度はヴェレディアの足の方へと回る。
広げたままの両足を、膝の裏を掴まれて持ち上げられる。連動して腰が浮き、フェルターの前に膣穴が差し出された形だった。
「くっさいおまんこにくっさいおちんぽを突っ込むのはまだ後だな」
嘲るようにフェルターは言って、ヴェレディアの膣を再び舐めた。唾液だけでなく、彼女から分泌された愛液がしたたっているのを見せつけられる。まるで求めているのを我慢させられているような言い様に、非難の表情を浮かべたがフェルターは彼女の顔を見向きもしなかった。
さらに彼女の足が高く挙げられる。そしてフェルターが舌をこれ見よがしに伸ばし、またも彼女の下半身を舐めようとする。しかしその照準は膣ではなく、その奥に秘された尻穴だった。
「そこは――」
制止しようとしたが、それで止まるはずもない。フェルターの舌が尻穴をなぞる。なぞってから、窄まりによる皺を丁寧にひとつひとつ舐め、最後には肛門をこじ開けて侵入した。
肛門はギフトホルダーが人であった名残だ。食事を完全には分解できず、汚物を排泄する不浄の穴である。そんな肛門に舌が入ってくる。
「あ……汚い……そんなの嫌です……」
「へえ。ケツ穴洗う習慣がないのか? 臭いわけでもなく、ほどよい締まりで楽しめそうだが」
「楽しめそう……って。何をなさるつもり……」
言いかけて彼女は止まった。フェルターは一切硬度を落としていない剛直を、ヴェレディアの肛門に合わせた。
「無理……入るわけ……ないでしょう?」
使ったことがなくとも、尻穴が膣口より小さいことくらいはこれまでの人生でヴェレディアでさえ知っていた。
「どうかな? カサンドラのケツ穴は熟れてていい具合だったぜ?」
嘲るように言うと、フェルターは股間側から尻肉を掴んで肛門を押し広げると、亀頭を尻穴に突き入れた。引き裂かれるような痛みに、ヴェレディアは顎を浮かして色気の欠片もないただの悲鳴を上げた。
「いい声でなくじゃねえか。そろそろ自分の立ち位置がわかってきたか?」
言われ、ヴェレディアの意識にフェルターの言葉が蘇る。
「もう……耐えられません。奴隷になります……なりますからもう離して……! これ以上ひどいことはやめてくださいっ!」
男などにこんな宣言をさせられるのは女性上位を当然だと思うヴェレディアには屈辱だった。だがそれ以上に肛門を犯されるという行為が彼女の精神を痛めつけた結果だった。
「よおし、これで母子とともども俺の奴隷だな」
言いつつフェルターは肛門からペニスを引き抜こうとはしてくれなかった。むしろ彼女の直腸を開発すべく、力を込めて腰を少しずつ落としてくる。
「嘘つき! 耐えられなくなったら奴隷になれって言ったのに!」
稚気に塗れた癇癪にも似て、ヴェレディアは涙を溢れさせて激しくかぶりを振った。
「嘘つき? そりゃあおかしな話だ。俺はめちゃくちゃに犯すって言っただろうが。奴隷になるのを認めてやって、俺が手を止めるのは、犯した後だ。まだこんなものは前戯の範疇だぞ?」
納得はできなかったが、フェルターの言葉には筋が通っていた。ヴェレディアは呆然とした瞳で天井を見上げ、ただこの苦痛の時間が過ぎ去るのを待つしかなかった。
長い時間をかけ、フェルターによる肛門の侵入は終わった。奥深くまで突き入れられた証に、彼女の白い尻にフェルターの腰がパンと音を立てて触れた。
腰を伝って振動が彼女の上半身を揺らす。乳房の動きがフェルターのストロークの速度と比例関係を作る。波打つように揺れる彼女の胸が、待機との摩擦で微かな性感を掴んだ。
不意にフェルターの腰が止まる。脈が打ち始め、射精されるのかと曖昧にヴェレディアは思う。しかし、想像通りの未来は来なかった。
射精寸前のペニスをヴェレディアの肛門から引き抜くと、彼は嗜虐的な笑みを浮かべて膣穴に亀頭を向ける。そして幾度か自らの手でペニスを扱くと、彼女の濡れ始めたばかりの秘部に、大量の精液をぶっかけた。
処女のままの秘部が、白く濁った液で汚された。
ヴェレディアは激しい屈辱を感じた。性楽をケツ穴で得て、処女を奪うでもなく妊娠させるでもなく、迸りを膣穴にかけるだけ。女としての尊厳をただ辱めるだけの所業であった。
アナルを犯し、膣穴に吐き出すという行為をフェルターは無言でただ繰り返す。流れ作業のような行為であったが、だからこそ、その光景はヴェレディアの人格に多大な負荷を与えた。
奴隷宣言までした彼女にはもはや哀願への抵抗など残されてはいない。
「やだ……こんなの。お願いしますから……おまんこをちゃんと犯してください……!」
なおも直腸にペニスを抽送していたフェルターが腰を止め、ペニスを引き抜いてくれた。
惨めな気分から解放され、ヴェレディアは自分で両足を広げ、精液塗れの秘部をフェルターに晒した。フェルターは無様な彼女の姿を見て、ひとつうなずくとヴェレディアの背後に回り、彼女をそのまま持ち上げる。つまり、足を広げて秘部を晒したままで――だ。
「何を――」
尋ねたときにはフェルターは歩き出していた。部屋の外へ向かうつもりだ。ヴェレディアの部屋からつながっているのは母カサンドラの部屋だけである。
扉を開けた先でヴェレディアが見たのは、禿頭の男たちに囲まれて嬲られている母の姿だった。彼らインキュバスの存在について、ヴェレディアは聞いたこともなかった。
寝そべったインキュバスに尻を犯されながら、その上に寝そべっている。広げられた両足にはもう一体のインキュバスが挟まり、激しくカサンドラの子宮を小突いていた。さらにはカサンドラの口を犯している者もある。全身をくまなく覆う白く濁った液が、この陵辱の激しさと長さを物語っていた。
耳にしたこともない母の嬌声が部屋に響く。
そこで秘部を犯していたインキュバスが埒を空け、カサンドラからペニスを引き抜いた。糸を引く淫水がヴェレディアの目にも見える。
フェルターはヴェレディアを抱えたままでカサンドラの両足に入った。悦楽に耽っていたカサンドラがヴェレディアを見た。カサンドラの目に正気の光が戻った。
「ああ……ヴェレディア。見ないで……」
「お母様……」
一度は男に敗れた弱者として切り捨てた母だったが、その姿を見れば情が湧いた。とはいえヴェレディアもまだ処女を散らされていないだけで、既に奴隷宣言をした有様だ。母に娘を救う手段はなく、娘にも母を助ける力はなかった。
フェルターがヴェレディアを降ろしたのはカサンドラの上だった。ちょうど、母と正対して抱き合う姿勢になる。その姿勢がインキュバスたちの性衝動を促したらしい。膣を犯して休憩していた一体と、口を犯していた一体が左右からペニスを扱いて腰を落とす。母娘の豊満で張りと柔らかさの異なる乳房の狭間にインキュバスたちはペニスを埋めたのだった。
カリが時折乳首を引っかけてむず痒い悦楽が与えられる。ただ、肛門を犯されているカサンドラの方は快感を声として放出せねば耐えられないようだ。娘を抱いたままで「あ、あ、あ」と打ち付けられるペニスによって歌わされていた。
堅いものがそんなヴェレディアの局部に触れた。肩ごしに振り仰ぐと、フェルターが先のヴェレディアの願いを叶えようとしているらしかった。
「違う……違うのお! お母様の上でなんて……そんなぁ」
「フェルター……。私が、代わりを務めるから……娘はどうか」
内容の異なる母娘の懇願に、フェルターはかぶりを振った。秘部が亀頭の接触を受け、愛液を分泌する。カサンドラが両腕をヴェレディアの背後に回して、強く抱きしめた。幼い頃は大好きだった感覚。最近は気恥ずかしさと肥大化した自意識が避けていた抱擁に、ヴェレディアから違う種の涙が一筋こぼれ落ちた。
ぐっ、とペニスが僅かに進み、ひっ、と恐れを成してヴェレディアは小さい悲鳴を上げる。その反応からまだ処女は散らされていないと見抜いたか、カサンドラが自分も犯されながらも、娘に教導を授けようと声を搾り出す。
「痛いのはすぐに収まるから……。あっ! ママに……抱きついて耐えてね……。ごめ――いぃあああっ――ゆる、して。ヴェレディア」
喘ぎを抑えきれてなかったが、カサンドラがヴェレディアに優しく声をかけた。幼い頃を思い出し、彼女の首筋に顔を埋める。そこも精液で汚されていたが、ヴェレディアは母を少しでも綺麗にしてやろうと、舌で誰のものとも知れない精液を舐めとった。口から催淫効果を持つインキュバスのそれを飲み、ヴェレディアの体が熱く火照る。
そのとき、引き裂かれるような破瓜の痛みがヴェレディアを襲った。
「いっ……! たぁい……! おかあ……ママ……!」
抱き合う母娘の姿が、囲む雄たちの腰の動きを速めた。
最初に精を放ったのはカサンドラの尻を犯し続けていたインキュバスだった。その射精の衝撃でカサンドラの腰が浮く。ふたりの乳間にペニスを差し込んでいた二体も同時に果てる。大量の精液でふたりの肌がさらに汚れた。
「あ……あっ……あっ、あああああ……!」
カサンドラの言う通り、痛みは徐々に引いていった。そして、代わりに感じたのは下腹から上がってきて、全身の末端にまで届きそうな、得体の知れない感覚だった。
何か、とてつもなく恐ろしいものが体に広がっていくような、そんな怖気をヴェレディアは抱く。
「ママ! 怖い……何かが来るの……。わたし、わたしじゃなくなっちゃう……! あっあああああああああっ」
「大事なママにそんな風に絶頂を相談できるなんて滅多にないぜ? そらそら、遠慮しないで盛大にイッてみなっ!」
フェルターが抽送を速める。カサンドラが強く優しく愛娘を抱く。そんなふたりの口に、乳間で射精を終えた二体が、ペニスを咥えさせた。横目で互いを見つめ、相手を案じながらヴェレディアとカサンドラは口淫を開始する。ヴェレディアは咥え込むペニスに没頭し、拙い舌技を披露することで、得体の知れない感覚から逃れようとした。
逃れられなかった。
電流が走ったようにヴェレディアの体がのけぞる。ずっちゅ、ずっちゅと愛液と先走り汁の混じった淫水が湿った音を立て、尻に腰が当たる乾いた音が部屋に蔓延する。
咥え込んでいたペニスを離し、ヴェレディアは絶頂に向き合った。言葉にはできなかった。ただひたすらに雌の本能が促すままに、喚き立てた。
一度や二度の射精ではフェルターは満足しなかった。延々とヴェレディアの子宮にフェルターは精を注ぎ続ける。
気づけば母娘は引き剥がされ、インキュバスたちは娘と母親をかわりばんこにして弄ぶ。
「良かったなあ、娘と孫、妹と娘がそれぞれできるかもしれないぜ」
最後にどくどくどく、と大量の精液をヴェレディアの膣内に注ぐと、フェルターはヴェレディアから離れた。すぐにインキュバスがメス穴を埋めた。
やがて膣内にインキュバスが埒を空けると、催淫効果からヴェレディアは正真正銘の雌豚となって、三体のインキュバスにされるがままとなった。
「あ……はぁっ! おまんこ……気持ちいいのぉ! もっとちょうらいっ!」
恍惚とした表情でペニスを頬張りながら、乳房で奉仕し、背後から獣のように犯される。ヴェレディアはただひたすらに絶頂を繰り返し、母の前で女としての媚態を晒し続けるのだった。
カサンドラがそんな娘の痴態を、放心状態で眺めている。
「カサンドラ、誓約に干渉しない情報を全て話せ。誓約部分は俺が類推する。魔導森林の真の領主を打ち倒し、お前を魔導森林の長にしてやる」
理性が沸騰していたヴェレディアは彼らの会話を理解することはできなかった。