「あはっ、フェルター、私のおまんこ、気持ちいい?」
リズミカルに腰を振り、リヴィスの意思を無視して口がそんな言葉を発した。
場所は宿場の一室だ。柔らかい布団の上で寝そべり、天を睨み付けるかの如く屹立したフェルターの肉棒を、リヴィスは子宮に迎え入れる。
こんな、ゲスな真似を……!
内心とは裏腹に、彼女の膣からは愛液が溢れフェルターの腹部をぬらしていた。まだフェルターは射精をしていない。これは全て、リヴィスが野太いフェルターの陰茎を受け入れるために分泌したものだった。
部屋に入ると同時、フェルターはリヴィスにひとつの命令を下した。
――惚れた男にするように、俺と交われ。
奴隷宣言で自らを縛ってしまったリヴィスは、その命令に従うしかなかった。否、従わないという選択肢など初めからなく、彼女の意思は置き去りにして、リヴィスはフェルターとまぐわっていた。
「どうしたの? フェルター」
リヴィスの口はそう不満げに漏らすと、唇を彼に重ね合わせた。フェルターが見ているのが、自分ではないのが気にかかったのだろう。もちろん、腰を振るのも忘れていない。
フェルターはそんなリヴィスの本心に気づいている。むしろ、意思に反してフェルターに身を捧げるリヴィスを楽しんでるに違いない。だからこそ、リヴィスの体は、フェルターの興味が自分に向いていないと悟り、より妖艶に彼を求める。
二人だけ、そして奴隷宣言による従属契約が生み出した胡乱な三角関係だ。
「……いや、お前のおまんこは最高だ。どんな生き方をしたらこんなちんぽを蕩けさせるような膣になるんだ?」
リヴィスの体と心が乖離する。叶うなら今すぐこの男の首を切り落としてやりたいが、彼女の体はむしろ激しく身と膣を動かし、フェルターの精を搾り取ろうとする。
扇情的に乳房を揺らし、その様をフェルターに見せつける。フェルターの視線が這った箇所が熱を帯びてうずく。抽送の快楽だけでは物足りず、彼女は自分の胸を指先で弄る。
「あ……んっ! もっと、私だけを……見て……。私のおまんこにどくどく出してっ!」
切なさを混ぜて喘ぎながら、リヴィスはカルドスの鍛え抜かれた腹筋に触れる。
仮に愛した男がいれば、私はこうするのか? そして、愛する者にだけ向ける痴態を、私は今、この男に晒してしまっている……!
内心の恥辱はむしろ媚態に磨きをかけた。体を折り曲げ、吐息と唾液を送り込むようにリヴィスはフェルターの唇を求める。互いの舌は粘性生物が交尾するように交わり、二カ所の結合がリヴィスにさらなる悦楽を与える。
が。リヴィスの杭を打つようなピストンが止められた。彼女の腰を握るフェルターの膂力によってだ。肉棒が密壺から引き抜かれ、亀頭と膣口が薄く触れるくらいの距離で静止させられる。はしたなくもリヴィスの腰は亀頭と刺激を求めて動こうとするが、前後にわずかに揺れるばかりだった。
「さて。続きの前に話を聞いておかなくてはな。アウレリア・シルヴェリス。銀閃の名を持つギフトホルダーについて、洗いざらい話せ」
奴隷契約が発動する。リヴィスの意思に逆らい、同じ剣姫庭園ゴロッザに属するギフトホルダーであり、リヴィスの敬愛する女性について、全てを暴露させられた。もっとも無防備でひとりになる時間や、剣の技量、アウレリアがリヴィスをどの程度信頼しているか――など全てを。
フェルターの技量をリヴィスは体感した。剣の腕のみで語れば、この男はリヴィスには劣る。ならば全ての点でリヴィスを上回るアウレリアが敗れる道理はない。
真剣勝負であれば――だが。
十重二十重に練られた戦術、不意討ちを厭わない卑怯そのものの精神性、加え魔女の首輪というギフトホルダーを強靱な戦士から壊れない肉奴隷に変える魔道具まで備え――そして。
「ふん。俺とお前なら、容易く落とせるな」
アウレリアの信を得たリヴィスが奴隷としてフェルターに服従してしまっている。
どうか、お逃げください――! アウレリア様――!
内心の悲鳴は声にはならず、代わりに口から漏れるのは肉棒を欲しがる妖艶な息だけだ。
「ちんぽが欲しければもっと話すことがあるだろう? お前の知るギフトホルダー、その全てを俺に教えろ」
「そしたら、おちんぽでかき回してくれる? 前だけじゃなくて、こっちも」
自分の指で彼女は尻穴を開く。ギフトホルダーのアナルは肉棒を迎え入れるためにあるのだと、彼女の体は知っていた。排泄を必要としない身体機能上、本来人が持つ排便による快楽はなく、それはペニスの抽送によってしか得られない。
「無論だ。とっとと話せ」
リヴィスの知る剣姫庭園のギフトホルダーは五名だ。魔導森林側も二名知っている。一般的な国家が持つギフトホルダーは二十から三十ほどで、つまり彼女は自分の所属するギフトホルダーでさえ全員を知ってはいない。ギフトホルダーは軍事や国防に限らず、国家運営や商売、魔術の適用など幅広い分野で重用される。よって、国を落とすにはギフトホルダーの情報が不可欠で、そのためにもギフトホルダー全ての所在を知るのは王のみだろう。
「……あと、は。確定はしていませんが、ギフトホルダーだと目される、国家に属さない者も三名います……」
口からは仲間の情報を、膣からはおびただしい愛液を漏洩し、リヴィスは全てのギフトホルダーの敵たるフェルターの陰茎を求める。
「なるほどな……。色々平行して進めておくか。……だがまずは」
いきなり腰の支えが失せる。リヴィスの欲望と体重、それにフェルターの腕力と突き上げによって、突き刺さるかの如く、リヴィスの子宮をフェルターの剛直が揺るがした。弓なりに体を反らして、肺から全ての息を喘ぎにとして溢れさせる。
「お前を満たしてやらねば……なっ!」
激しい抽送に、もはやリヴィスは言葉を紡げず、野獣のようにただ呻き声を漏らしながら快楽を貪る。
あらゆる体位で前後の穴に精を注がれた後、腰の抜けたリヴィスはなおも堅さを維持するフェルターのペニスを喉奥で味わう。鼻に触れるフェルターの陰毛、舌を敷き詰める極太のペニスの味、喉にむせ返るほどの青臭さ。どれひとつとっても、他のペニスとは違うと感じ取れる。
じゅぽっじゅぽっ、と愛液代わりの唾液を混じらせ、懸命な口淫を繰り返しながら、リヴィスの内心を激しい懸念が襲う。
この男の野心は――果たして、どこまで向かうのか?
幾たびの射精を経てなおも大量の白濁液が食道にぶちまけられる。脈打つペニスを舌全体で包みながら、リヴィスはそんな風に思った。
情報入手:
剣姫庭園所属ギフトホルダー五名
魔術森林所属ギフトホルダー二名
野良ギフトホルダー候補三名